社会人と交流するほど時間がすぎるのが恐ろしくなるので失踪します、有難うございました。
exの立ち位置が決まりました、「取り敢えず一話で独立してる奴」です。
今回はいつもよりかなり短いです。
――――あ、エンタープライズの起工日この前だったな!?
男は思い出す。ぶっちゃけ作者が別作品書いていただけなのに、忘れていたと
「指揮官が私を直接呼ぶとは珍しい、ようやく私と誓いを交わす決意が…………」
「いや違うけどな」
何故だ、と目を白黒させるエンタープライズに指揮官が目を丸くする。
――ひょっとしてギャグで言っているのか!?
ギャグで言っているのである。
いきなり馬鹿な叫び声で満たされた執務室だったが、指揮官が咳払いをして話が戻される。
「そうじゃなくて、ちょっと聞きたいことが有ってな」
「そうかそうか、指揮官の質問と有れば私はスリーサイズからお風呂で最初に洗う部位まで包み隠さず答えよう!」
「そこまでは求めてねえよ」
――重すぎるわ。
話が逸れ放題なのを良いことにとんでもない暴露を始めかねないエンタープライズに苦い顔をしながら話を戻す。
逸れては戻しの繰り返しである。
「お前はプレゼントされるなら何が欲しい?」
「――――――――――ん? は?」
「いや、は?じゃなくて」
エンタープライズがいきなり頭を抱えて考え込みだす。
――いや待て指揮官が私にどうしてそんな質問をするのだ自慢ではないがどう考えても私にプレゼントというのは考えにくいし参考にするにしてももっとマトモな艦は沢山居るだろう何故私なのだ正直人選ミスとしか思えないぞだが指揮官がせっかく私個人を頼っているわけなのだからそんな心無い返答も出来ない善処するしか無いらしい…………。
ご立派な空回り思考をキメたエンタープライズは破顔する。
「成る程そういう事か、了解した。では指揮官の質問に答えよう」
「――――――? まあ良いや」
――多分赤城とか加賀辺りにプレゼントするつもりなのだな!!!!! 私と思考回路は確かに似ている!!!!!
いや全然違います。というかお前らは似ても似つかない。
――別に回りくどいことしてないんだがなあ、プレゼントするから欲しいもの聞いているだけなのに。
指揮官、残念ながら彼女は度重なる不遇と自らのアレ具合への多大な自覚のせいでかなりの誤解を招いてしまっているのだ。
「そうだな…………やはり指揮官から(赤城へ)と言うなら、誓いの指輪に違いあるまい」
「(まだそのネタ引っ張るとか)マジかよ」
「今更だろう?」
「まあ(お前そういうとこ有るし)今更だったな」
――これで真面目に考えているのだぞ? 贈り物は男性の質が問われる、私も出来るだけ誠実かつ効果的な回答をだな…………。
だからそういうことではない。
指揮官は頭を掻いて悩みだす。
「うーん、まあ直球で(好意を)言ってもらえるのは有り難いがもっと何か現実的なものをだな…………」
――ふむ。確かに指揮官が私に最初の指輪を送るのは確定的に明らか。先に赤城や加賀に渡そうというのは無理難題なことだったな…………。
11話まで来て今更であるが、エンタープライズはバカである。
とはいえこれは自覚故の慰めと誤魔化しの面が強いところもあり、本人が至って真面目に誓いの指輪をもらえると思っているのかには若干疑問が残るとは言えるが。
頭を捻る指揮官に倣うようにエンタープライズも顎に手を当てて考え込む。
「まあ(プレゼントを)渡すことは決まってるにしても」
「(誓いの指輪を)渡すのかっ!? そんなあっさりと!?」
――え、何。女性的にはプレゼントはもったいぶられたいとかそういうの? 変わってんなあお前。
動揺が隠せないエンタープライズに肩をすくめる。
「え? いや、まあ(お前への)日頃の感謝を込めてだな…………」
「(誓いの指輪とは)そういう流れで渡されるものだったのか!? ならば私ももらって良いのではないか!?」
「何言ってんだお前」
「俺が(プレゼントを)渡す相手ってのはお前のことだ、エンタープライズ」
「――――――――――Repeat.」
顔が固まったまま機械のように尋ね返してくるエンタープライズに、指揮官が変な顔をしながら復唱する。
「だから、(プレゼントの)相手は最初からお前で考えてたんだが」
――私が誓いの指輪をもらうのか!? こんなあっさりと!? しかも最初から私に決めていただと!? Why!?
誤解も来る所まで来てしまったらしい。
すっかり自分が最初から正妻候補だったと思いこんだ(とはいえ若干事実である側面は有るが)エンタープライズは顔を真赤にしてしまう。
「(プロポーズが)いきなり過ぎて驚いてしまったが…………そうか、それは有り難い事だ」
「お、おう? まあ(プレゼントは)誰から貰っても嬉しいものだよな、基本的に」
――いや他ならぬあなただからこそだがな!?
今だからこそ言うべきだが、『「思い込む」という事は、何よりも「恐ろしい」事だ』。
しおらしくなってしまったエンタープライズがソファに小さく腰掛けると、俯きながら素っ頓狂な声で尋ねる。
「そ、そのだな! (誓いの指輪は)私以外にも贈ったことは有るのか!?」
「ああ? 今まで贈ったことはなかったが、これを気に(プレゼントは)贈っていこうと思ってるよ」
――まさかの一夫多妻制か!? ジュウコン勢だったのか指揮官!?
エンタープライズの中で指揮官が光源氏か何かと同類枠に入りかけてしまっている。
――そういや他の奴には殆ど贈ってないなあ…………起工日とかは暗記してるし、もっと細かく気を配れるイケメンになっていくぞ俺は。
一方コッチはコッチで妙なことを考えている。
深呼吸をしたエンタープライズが何か難しげな顔をした後にゆっくりと何度も頷いた。
「いや、だが最初であることは誇るべき事か。(例え他の艦とケッコンするにしろ)私はとても嬉しく思っている、指揮官」
「最初となると(たかだかプレゼントだってのに)意外と緊張するもんだよな」
ふふっ、とエンタープライズは少し顔を赤くしたまま小さく笑う。
「大丈夫だ、次に(ケッコン相手を)選ぶ時も一緒に考えれば良い」
「そりゃあ頼もしいな、(女性側の意見として)お前を選んで良かった」
――それはケッコン相手として相応しいということか!?
飛躍が酷くなってきた気がする。完璧に舞い上がっているようだ。
というかエンタープライズから見えてくる指揮官像が光源氏のそれでしか無く、しかもアレは相当タチが悪い男だと言えるのだがエンタープライズの今後の恋愛遍歴はマトモなものになるのだろうか、天井裏でニヤついていた加賀は訝しんだ。
エンタープライズは暫く沈黙していたかと思うと、意を決したように立ち上がって指揮官の前に立つ。
「さて――――――コホン」
すっと左手を差し出すが、指揮官は意味不明な顔をする。
「…………なんですかねこの手は」
「言わせるのか? は、恥ずかしいのだが…………」
「は?????????」
呆気にとられている指揮官の顔もよく見ないまま、目線をアチラコチラさせて頬を染めたエンタープライズが答えた。
「だ、だから。その――――――誓いの指輪を、だな……………」
「???????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????」
指揮官が頭から煙を出して倒れた。
「どんだけ壮大な勘違いをしてるんだよお前…………」
「わ、悪かったと言っているじゃないか! そこまで言うこともないだろう!?」
呆れて肩をがっくりと落としている指揮官に、顔を真赤にしたエンタープライズがあーだこーだと言いながら廊下を歩く。
結局すぐに起き上がった指揮官が事情を聞いて、結論から言うと
「だから誰にも渡さねえっての」
という一言だけでエンタープライズを完璧に撃沈させてしまったのであった。
現在エンタープライズはプレゼントの内容について必死に考えながら、指揮官の訓練の様子見についてきている状況となる。
「まあ俺も言葉足らずだったな、悪い」
「全くだ、女の純情を「女は何処だろうか、俺には見えないが」弄ぶものではないぞ…………」
こういう訳で、現在エンタープライズはプレゼントの内容について全く案が出てこないままである。
さっさとエンタープライズを置いて歩いていってしまう指揮官をよそに、エンタープライズはぽつりと
「正直、何でも本当に嬉しいから特に決められないな…………」
と言ったのを耳ざとく聞いていたヨークタウンが卒倒し、ホーネットが天井から落下してきて気絶し、指揮官が鼻血を噴いて倒れた。
本日も平和な一日である。
最近書きたいものが想定する限り5つぐらいあるけど全部中途半端にやって途中で飽きてる。ちなみに一つの候補に「アバーズレーンのシリアスの再錬金」というのが有ってですな、詳しくはサイトをチェックだ。
正妻になると急に普通になってしまうエンプラに沈め。書いてる俺が「むり。。。むりこれ。。。。。。」ってなったからな。
どっかで書いたけど正妻ポジに収まればエンプラは落ち着きを取り戻します。ただし多方面で多大な影響が出るので平和にはならない。
勘違いモノ死ぬほど難しくて笑った。機会があればまたしたい。