僕のヒーローアカデミア~Eの暗号~ Phase1 作:エターナルドーパント
いよいよ合否発表です!まぁ結果なんて解り切ってるでしょうけどね!
「ふあぁぁぁぁ・・・よく寝た・・・」
雄英入試が終わって3日後。他の受験生は、合否発表の結果が気になって気が気でない頃だろう。しかし、出久は余裕に満ち溢れていた。
その時・・・
「出久ー!!ゆ、雄英から!!荷物届いてるー!!」
「解った!直ぐそっち行くよ!・・・やっと来たか」
そう言って出久は階段を降りる。そして、
「出久!!これこれ!!」
と言って荷物を渡してくる母から、その荷物を受け取る。それは、やけに分厚い、というか内容物のあるであろう場所がかなり膨らんだ、茶色の封筒だった。
「ありがとう母さん。部屋で確認して来るよ!」
「受かってると良いね!ううん、きっと受かってる!」
そう言ってくれる母に、出久は優しく微笑んだ。
(少年移動中)
「・・・さて、と、開ける前に・・・デンデンセンサー!」
部屋に戻った出久は、封筒を机に置き、メモリガジェットの一つ、デンデンセンサーを呼び出す。何をするかというと・・・
「ふ~ん、ホログラム投影機か。良くもまぁこんな高価でハイテクな機器を合否発表程度に使うねぇ。それとも合格者だけがコレなのか?」
中身の透視だ。デンデンセンサーは赤外線、紫外線、電波等も見えるかなりハイスペックなガジェットなのだ。しかしその代わり、ライブモードでの移動スピードがガジェットの中で一番遅いが。
「多分合否発表係オールマイトなんだろうなぁ」
そう言いながら、出久は投影機を取り出して机に置き、スイッチを入れる。すると・・・
『私が投影された!!』
「ほらやっぱりな」
スーツ姿のオールマイト(マッスル)が投影された。そして出久は予想通りというリアクションをする。
『うん、まぁ君なら〈やっぱりな〉ってなるよね』
「録画だよなこれ。オールマイトってエスパーだっけ?」
オールマイトが今の出久の心境をピッタリ言い当てたことに、出久は出久なりに驚いたようだ。すると・・・
『いや、私がエスパーとかそんなんじゃなくて、君ならこういうリアクションするだろうな~っていうのに対する予測だからね?』
「それもう本当にエスパーの域じゃねぇか!?タイミングもピッタリだしさ!」
漸く大きなリアクションをとった出久。まぁ、一緒に長いこと三奈の特訓のコーチをしたからだろう。
『え?時間無いから巻きで?ンッンン!』
「メッタいねぇ!」
『では、合否発表だ!まず筆記試験!なんと全教科全問正解のオール100点!先生達も初めてだってさ!』
「まぁ、俺の能力なら当然だわな」
出久は当たり前のように聞いているが、こんな事はほぼ有り得ないのであしからず。
『次に、実技試験!まぁこれも君なら勘付いてるだろうけど、この試験で評価するのは、敵Pだけではない!』
「大方、あの場で他人を何処まで助けられるかって所も見てんだろうな、きっと」
ハイテンションで進めるオールマイトに対して、出久は淡々と予測を呟いていく。
『あの試験では、どれだけ他の受験生を助けられるかも評価対象!人助けで貯まる〈レスキューP〉も、得点に加算されるシステムだ!』
「やっぱりな」
本日二度目の〈やっぱりな〉が出る。
『そして気になる君の得点は・・・敵P、68点!レスキューP、82点!合計150点!文句無しのトップ成績だ!』
「おぉ!?俺そんなに稼いでたの!?にしてもキリの良い数字だ事・・・」
この男、実は三奈との連携プレーを楽しんで、全く点を数えていなかったのだ。それでいいのか受験生。
『さぁ、来いよ。此処が、君のヒーローアカデミアだ!』
「フッ・・・当然だ!待ってろよ、オールマイト!・・・これ報告したら絶対母さん泣くな」
そこでホログラムは消えた。そして出久は、ある人に電話をかけた。
その後直ぐに・・・
「母さん!雄英受かってたよ!」
「良くやったよ出久~!」
引子に報告した。出久の予想通り、大号泣する引子に、出久はまた微笑んだ。
そして・・・
「母さん、俺、大事な報告が、あと2つあるんだ」
「え?何?言ってみなさい!」
これから出久は、大きな告白をする。今まで母に隠してきた、その能力を。
「母さん、〈仮面ライダーエターナル〉って知ってるよね」
「うん、有名なあの人よね」
「・・・それ、俺なんだ」
【エターナル!】
そう言って出久は、エターナルメモリを取り出し、ロストドライバーを装着する。
「え?」
「ふぅ~・・・変身!」
【エターナル!~♪~♪】
困惑する引子の前で、出久は変身した。仮面ライダーエターナルに。
「今まで・・・隠しててごめんね?今から、全部話すよ」
そう言って出久は変身を解除し、引子に説明した。
小学4年生の時、力を得た事。
自分に特訓を付けてくれて、兄弟のように愛を注いでくれた、
紛争地帯での民間人の救助などの活動をしていた事。
・・・流石に、あの日の事は話さなかった。引子には辛すぎるし、何よりもう立ち直って、前を向いて歩いているから。
「・・・これが、俺の力の全てだよ」
そんな話をしていると、何時の間にか昼を回っていた。
「・・・出久・・・」
流石に怒られるかな、と出久が思った次の瞬間・・・
「・・・頑張ったね!」
「・・・え?」
予想外の返答に、つい間抜けな声で返してしまう出久。
「だって、見返りも何も無しに、其処までの事をしたんじゃない!凄いよ、出久!!」
「母さん・・・」
「でも、こんな危ない事をしていたのは悪いこと!だからその分、ヒーローになって、もっといっぱい、人を助けてあげなさい!」
「・・・ハァァ、これなら、もっと早く言っても良かったかな!あぁ、スッキリした!」
出久は胸が軽くなった。そしてもう一つ、
「それとね母さん!2つ目!これは良い知らせ!」
すると・・・
〔ピンポーン〕
誰かがインターホンを押したのが聞こえた。
「母さん、ちょっと待っててね」
そう言って出久は玄関に向かった。そして数秒後、出久は、一人の少女を連れて戻ってきた。
「えっと、出久?お昼頃に家に来てって言われたから来たけど、どうしたの?」
「出久?その子は?」
そう言うと出久は、三奈の肩を抱き寄せ、
「ほえ?」
「紹介する。俺の彼女、三奈だ!」
「「・・・え?」」
またこの男は、サラッととんでもないことを言ってのけた。
「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「ちょっ出久!?もしかしてまだお母さんに言ってなかったの!?それに・・・こんな急に・・・///」
まぁ、二人がこうなるのは、当然と言えるだろう。
「か、彼女さん!?何時から!?」
「三年に上がって、1ヶ月ちょっとの時からだっけか?」
またサラッと言った。この男の恐ろしい所は、こんな事をさも当然のように言ってのける事だ。
「「出久~~!」」
「うわッごめん、ごめんって!」
その後、5分程追いかけっこになったが、その時3人は、とても楽しそうな顔をしていた。
to be continued
はい!漸く入試が終わりました!
今回出久は、2つの告白をしました。2つ目は、シリアスな空気が和むかな~と思って入れたら案の定でしたよw
さて、次回は遂に登校初日!頑張ります!