僕のヒーローアカデミア~Eの暗号~ Phase1 作:エターナルドーパント
「ハンカチは!?」
「持った!」
「お弁当は!?」
「俺朝一で作ってカバンに入れたよね?」
「制服は!?」
「今着てるのが見えないかな!?」
引子は話しているとたまにとんでもないことを言い出す。まぁ出久には負けるが。
「出久!!」
「次は何が来る!?」
「・・・超カッコいいよ!」
「・・・あぁ!行って来ます!」
「行ってらっしゃい!」
その日、出久は何時もより気持ち早めに家を出た。そしてトレーニングの一環として、雄英まで走る、走る、走る(普通は電車通学)。
そして・・・
「走ったら意外と近かったな・・・」
30分掛かるかどうかで雄英に到着。化け物か?
チラホラと生徒が登校している中、出久が少し息を整えていると・・・
「だ~れだ!」
そんな声が聞こえると同時に、出久の視界が0になった。だが・・・
「俺の彼女の芦戸三奈、だろ?」
「正解!」
こう返す。そして三奈も、人前でこんな事を言われても狼狽えなくなった所を見るに、もう大分慣れてきたようだ。
「さぁて、行くか。さっきチラッと確認したけど、俺も三奈もA組だったし」
「憑いてるね!アタシ達♪」
そう言って2人は入っていく・・・が、
「「A組って何処?」」
見事に迷った。まぁアホみたいに広い敷地の雄英なら仕方がない事だが。
「ハァァ、しゃぁ無い、
「
「『
そう言って出久は廊下の隅に寄り、少し腕を広げて目を瞑る。
そして次に出久が目を開けると、そこはもう
「さぁ、検索を始めよう!キーワードは、『雄英高校』」
シュババババン!
雄英高校というワードが入力され、本棚の数が大きく減る。まぁそれでも本棚丸々10個分の残ったのだが。
「やっぱりこれぐらい残るよな~。じゃぁ追加で、『1年A組』『場所』」
そう入力してみると・・・
シュババババン!
なんとビンゴだったようで、本が一冊だけ残った。
「あった!・・・よし、解ったぜ三奈。直ぐ案内するわ」
一瞬で目的のページを読み切った出久は、三奈の前を歩き始める。地球《ほし》の本棚には、こんな使い方もあるのだ。だが、
「・・・ねぇ出久、すんごい言い難いんだけど・・・」
「何だ、三奈?」
「これ・・・
ケータイでも調べられたんじゃない?」
「・・・・・・」
今回は、別に必要なかったようだ。
「・・・それもそうだな、でもま、どっちみち解ったから良いじゃねぇか」
どうやら、ショックは受け流せたようだ。
「お、着いたぜぇ♪」
そうこうしている内に、もう1年A組に着いた。そして扉の前に立って、2人は
「「扉でっか!」」
と、全く同じリアクションをとる。
「身体がデカい異形型の人へのバリアフリーかねぇ」
「多分そうだね」
そして、その扉を開けた2人は────
「君!!机に脚をかけるな!!先輩方や机の制作者様に申し訳無いと思わないのか!?」
「思わねぇよ!!何処中だお前ぇ!」
─── 一 気 に 無 表 情 に な っ た 。
to be continued
三奈ちゃん、順応能力高すぎな件w