僕のヒーローアカデミア~Eの暗号~ Phase1 作:エターナルドーパント
Cはクラッシュです。
(出久サイド)
「さて、お次の種目は・・・コレ!騎馬戦よ!」
騎馬戦か・・・いかん。どうしても吸命鬼王と地のベルトの戦士が浮かんじまう。
「参加者は2~4人のチームを自由に組んで騎馬を作って貰うわ!普通の騎馬戦と基本は同じルールだけど、一つ違うのが・・・予選の結果に応じて各自に
「入試みたいなP稼ぎか。分かり易いぜ」
「つまり組み合わせで騎馬のPが変わると」
「アンタら私が喋ってんのにすぐ言うわね!!」
説明中に騒ぎ出す生徒にミッドナイトが怒鳴る。
「ンッンン!えーっと、P数は下から5Pずつよ」
普通なら俺は210Pだろう。だがこの学校の企画だ。そんな詰まらん事をする訳が無い。
「そして1位のP数は、1000万!!!!」
ほらn・・・うっそだろおい1000万て・・・ほら皆俺をがっちりロックオンして尚且つ距離おいてらっしゃる。
「上に行くほど狙われる下克上サバイバルよ!!」
「・・・ま、騒ぐ程でも無いか」
落ち着け。そうすれば勝機は見える・・・ハズだ。
「上を行く者には更なる受難を。雄英に在籍する以上、何度でも聞かされるわ。これぞ、
全く、流石に少し緊張するな。オールマイトは凄い。普段からこれと同質の、尚且つ比べ物にならないプレッシャーを背負っているんだからな。
・・・と言うか、周りの目が完全に草食獣を狙う肉食獣になるかと思ったら、案外そうでもなかったな。
「制限時間は15分!騎手は騎馬全体のトータルP数の書かれた鉢巻を装着して貰うわ!終了までに鉢巻奪い合ってPを競うのよ!捕った鉢巻は首から上に巻くこと!捕れば捕るほど管理が大変になるわ!」
「へ~、一端P手放して身軽になるのも手かな?」
「ケロ、それは状況をしっかり見ないと危ないわよ、三奈ちゃん」
さて、と・・・誰と組めばいいかな?と言うか組んでくれるか?
「個性発動アリの残虐ファイト!でもあくまで騎馬戦だから、悪質な崩し目的の攻撃などは
さて、もうPは度外視するとして・・・
「取り敢えず、三奈!」
「はいよ!」
「悪いが今回は組めん!」
「うぇ!?何で?」
言いにくいんだが・・・
「俺達の連携が発揮できないからだ。2人じゃ、三奈は流石にパワー不足、俺だと動き難いからメモリが使えない」
「・・・そっか、じゃあ仕方ないね。アタシ爆豪の所行ってくる!」
「おう!かっちゃんは頼んだぜ!」
とは言ったものの・・・
「さ~て、誰か俺と組んでくれる物好きいねぇかな~?」
・・・駄目だわ。皆目があった瞬間逸らす。まぁ狙われるしね仕方ないね。
「出久君!一緒に組も!」
「助かった!組んでくれる物好きいた!勿論だ麗日!」
「良いよ良いよ。仲良い人の方がやりやすいし!」
「よっしゃ、次は・・・」
─10分後─
「託したぞ、緑谷」
「お願いしますフフフフフフ!」
「おし!頑張ろう!」
「ッシャア!宜しく!!」
俺のチームが決まった。言った順に常闇、発目、麗日、俺だ。常闇はガード担当として来て貰ったが、発目はハッキリと俺を自作のアイテムを大企業に売り込むための広告塔にすると宣言してきた。まぁ、下手な言葉繕う奴よりかは印象は悪くはない。宣誓で俺の言った事をキッチリ実行している人だ。本当は飯田の機動力が欲しかった所だが、『君に挑戦したい』と言って断られた。因みに俺達は発目の作ったサポートアイテムを使う。俺はジェットパックにロストドライバーを装備、脇のナイフホルダーにエターナルエッジを刺している。
「さて、俺達は必ず狙われる。麗日の無重力で軽量化して発目の
「「「OK!!」」」
作戦、と言えるか怪しいお粗末なモノだが立てられた。こんな所じゃ、ギチギチの作戦なんて立てても相手のアドリブで簡単にひっくり返される。コレくらいのユルユルの方針程度で丁度良い。
『よぉし組み終わったな!!?問答無用で行くぞ!!残虐バトルファイトのカウントダウン!!3!!』
「狙いは・・・」
「一つだね」
『2!!』
「フゥゥゥゥッ」
『1・・・!』
『スタート!!』
─ダッ─
「実質
「ハッハッハッハ!緑谷君!頂くよーーー!!」
鉄哲チームと葉隠チームか。つぅか、また葉隠脱いでるな!まぁ上だけだが・・・
「追われし者の
「勿論、逃げの一手だ」
早速逃げ・・・!?
「コンクリが泥濘みたいに・・・『軟化』か!麗日!発目!」
─ブオン!─
麗日と発目の脚のホバーブーツで泥濘から脱出!麗日以外の人間は重量0だ!そして、
「顔退けろよ!ジェットパック・ファイア!!」
背負ったジェットパックで一気に離脱!よし、上手く行った!
「どうですかベイビー達は!!可愛いでしょう!?可愛いは造れるんですよ!!」
「おう!アクティブ性抜群だ!ナイスベイビー!麗日の補助なくても出来るようになるのを目指そう!麗日もナイス軽量化!もうちょい頼むぜ!」
「イエッサー!!」
こんな風に、働いてくれたメンバーは評価する。これが士気UPの秘訣だ!
「クッソー!耳郎ちゃん追うよ!」
「つーかおい!葉隠!!鉢巻捕られてんぞ!!」
「え!?何時の間に!!」
「漁夫の利♪」
『さ~~て、まだ2分も経ってないのに混戦状態!各所で物凄い
「アハハハ!奪い合い?違うな!こりゃあ・・・一方的な略奪よぉ!」
「障子に・・・あの声は峰田!取り敢えず距離を取る!複数相手で止まっちゃ駄目!」
─グニョッ─
「!?取れへん!」
「なるほど!障子の腕にあるタコみたいな皮膜で隠れてんのか・・・ッ!!
─シュパン!─
これは鞭・・・な訳無いから・・・
「梅雨ちゃんの舌か!面白い人選だなァ峰田!」
「ケロ、流石に、緑谷ちゃん相手では捕れないわね」
クッソ!かくなる上は・・・
「ベイルアウト!」
─バシュッ!パキッ─
「あぁぁ!ベイビー引き千切れた!」
「すまない発目!コレしか無かった!」
しかし、これで脚がかなり遅くなった。してやられたか・・・!!
─BOOOOM!!!─
「俺も混ぜろや出久ゥ!!」
「来ると思ったぜ、かっちゃん!すまん、少し離れる!『飛翔・
【サイクロン!マキシマムドライブ!】
俺は脇に刺してあるエターナルエッジのスロットにサイクロンメモリを叩き込み、風に支えられて宙に浮く。ついでだ!旋風でバランス崩してやる!
「うおっ!」
─ギュルルル!─
あれは、瀬呂のテープか!
「っと、すまねぇ醤油顔!助かったわ!」
「瀬呂な!!」
『騎馬から離れたぞ!?良いのかアレ!!?』
『テクニカルなのでオッケー!地面に足ついてたらアウトだったけど!』
「やっぱ狙われるな」
『さぁて!現在保持Pはどうなっているのか・・・7分経過した現在のランク見てみるぜ!』
フゥゥゥゥ・・・他はどうなってるか・・・!?な、何!?
『おろ!!?ちょい待ちコレ・・・A組は緑谷以外パッとしねぇ・・・ってか爆豪アレ!?』
かっちゃんが・・・
─ドゴムッ!!!!─
相手が悪いちょっとまてかっちゃんコッチに飛ばしt
「痛てって何で俺らの騎馬に乗っかってくるかな!?」
煽ってた奴が結構強めの爆破で吹っ飛んできた!
「イテテ・・・でも君の個性も結構良かったよね。使わせて貰ってっべけっかいごうっかっげっくっぐっげ!?」
「オイ!何で顔から出る血全部出してんだよ!」
アレェ!?何?自爆?・・・あ!
「なるほどね。そりゃこうなるわ」
「どうしなん!?」
「何があった!」
麗日、常闇が聞いてくる。取り敢えず邪魔だからコイツ捨てよう。ポイッと。
─ごしゃっ─
「簡単だ。アイツの個性は『接触した他人の能力のコピー』だったんだろう。俺の能力は常に脳に莫大な負担が掛かる。適合体質じゃなきゃ、ああならない訳がない」
「っ・・・怖ろしい」
「何気にエグい音してたよ!?」
『取り敢えず血ぃ噴き出した
「さて、こっからも逃げ・・・と、そうは問屋がおろさない、か・・・なぁ、轟」
「そろそろ、貰うよ。
ふっ、なかなかのモンだなぁ。
「八百万、
「了解ですわ!」
「上鳴!」
「了解!無差別放電・・・」
あ、やっべ。あのアホ化覚悟の無差別来るぞ!
「130万ボルト!!」
─バヂヂヂヂヂヂヂヂッ!!─
「あばばばば!」
「上・・・鳴ィ!」
・・・ふう、危ない危ない。
「あれ?何ともない?」
「
俺が顎でしゃくった先には、メタルシャフトが2~3m離れた所にブッ刺さっている。
「何時の間にあんな所にブッ刺したんですか1位さん!?」
「放電直前に槍みたいにブン投げた。まぁ電磁波でジェットパックはイカレちまったがな。あと緑谷な?」
「あと6分弱だし、もうあとは引かないよ。悪いけど、我慢して」
─キン!─
おっと、周りの足を無差別凍結。なるほど、八百万に創らせた鉄パイプはその冷気の導線か。おかげでこっちの騎馬の足も凍った。
『何だ何した!?群がる騎馬を轟一蹴!』
『
『ナイス解説!!』
解説どうも!じゃ、こっちも足枷壊すとしようか!
「全員!動くなよ!動いたら痛いじゃ済まないぞ!」
【ルナ!】【トリガー!】
【【マキシマムドライブ!】】
俺はエッジを抜き放ちそのマキシマムスロットにトリガーメモリを、ドライバーのマキシマムスロットにルナメモリを装填する。
「行くぞ!『幻弾・トリガーフルバースト』ッ!!」
俺がエターナルエッジを上に向けると、刃に青と金のエネルギーが集まる。そしてそのエネルギーは30~40のエネルギー弾になり、俺達を拘束していた氷を粉砕した。というか轟、俺らのチームを氷で隔離しやがったな?おかげで俺のチームと轟のチームの
「ブースト行くぞ!」
【ダミー!マキシマムドライブ!】
俺はダミーのマキシマムで掌にかっちゃんの個性を複製した。さぁ、ちょっくら借りるぜ!
「『偽造・爆速ターボ』!!」
─BOOOOM!!!─
「「「「!!?」」」」
爆破の反作用で俺らから見た右側、つまり轟の
────5分後────
『さぁて!残り時間1分強!轟が自分チームと緑谷チームを周りから隔離して・・・あっちゅーまに1000万奪取!!とか思ってたよ5分前までは!さっきから緑谷チーム!上手くあの狭い氷のフィールド内を逃げ回ってやがるぜ!』
「・・・皆、残り1分弱、この後
「飯田?」
お、切ってくるか?飯田の
「奪れよ轟くん!トルクオーバー!レシプロバースト!」
!!思考加速!なるほど、ギアを無理やり跳ね上げて急加速か。だが、相手が悪かったな。取り敢えず、頭の1000万の鉢巻を首に下げる。残り6m。
おっと、轟が気付いて手を首元に来るように軌道修正したな。なんて反射神経だよ。残り4m。
そして、脇からナイフホルダーを付けたままのエターナルエッジを抜いて、首元をガード。同時に左肩に掛かっているジェットパックのベルトを引き千切る。残り2m。
そして、エッジで手を受け流して・・・今!
─ガコンッ!─
「ギッ!!?いったぁ・・・」
思いっ切り上半身揺すってジェットパック本体側面の鉄板装甲を轟の指にブチ当てる!この間、僅か4秒!
「何!?だ、大丈夫か、轟くん!!」
「はっ!マタマタやらせて頂きましたぁ!」
良くて突き指、下手したら爪の剥離か骨折だ!
「ウォラァァ!!」
「!?かっちゃ、グアッ!」
クッソ!このタイミングはヤバい!鉢巻は守ったが、このままじゃ落っこちて袋だ!そんなの・・・そんなのは・・・
【サイクロン!マキシマムドライブ!】
「お断りだッ!『飛翔・
あっぶな!何とか持ち直したけど、本当に今のは危なかった!かっちゃんは・・・瀬呂が回収したな。まだ10mはある!
「よし、大丈夫!ついでだ!轟チームに打って出る!」
「「「応!」」」
『緑谷割とエグい事を平然とするなさっきから』
「さっきぶつけたのは右の人差し指と中指!氷は少しの間は来ないだろう!突っ込め!」
「「了解(です)!」」
「御意!」
「アイヨ!!」
【ジョーカー!マキシマムドライブ!】
「ウォァァァァァァァァッ!!!!!」
手首のスナップ効かせて、指先だけで、
─シュパン!─
弾く!
「!?」
お、今頃になって左側使ってたって気づいたか。
『タイムアップ!!!!』
・・・え、嘘でしょ?ここで?・・・ま、仕方ないか。
「クッソ!奪れんかった!!」
『早速上位4チーム見てみよか!!1位、緑谷チーム!!コイツ等キッチリ1000万守り切りやがったよ!化けモンか!?』
「ッシャア!」
『2位、轟チーム!!』
「・・・ギリギリッ」
『3位、爆豪チーム!!』
「クッソ!!もうちょい行けた!!」
『4位、鉄て・・・アレェ!?オイ!!!心繰チーム!!?』
「ご苦労様」
『何時の間にか逆転してたぁ!!以上4組が最終種目へ・・・進出だァァァァ!』
「・・・こんなの、あの男の言う通りだッ」
・・・轟、あの顔はかなり抱え込んでるな。あんな顔になる感情、俺は知っている。何かに対する、強い『
『1時間程休憩挟んでから午後の部だぜ!じゃあな!!!オイ、イレイザーヘッド、飯行こうぜ!』
『寝るわ』
『ヒュー!』
さて、疲れたな。そう言えば
「ねぇ、緑谷」
・・・轟か。
「・・・何か用か?一匹狼少女」
「ちょっと話があるから、付いてきてくれる?」
結構キザなセリフ言ったのに無視かい!
「良いぞ。分かった」
何にせよ、自分から何か話してくれるなら、検索する手間も省けるってモンだ。
to be continued
「オイ作者!」
『ん、何だ?どうしたデップー』
「どうしたもこうしたもねぇ!出久無双しすぎだろ!張り合いねぇっつうの!!」
『あぁ、俺もうっすら感じてた。本当に済まない。だが、スペック的には変な事はしてないはずだが?』
「ぐ、ぐぬぬぬ、
『ハイハイ分かった分かったから。で、今回は色々と出てきた技を紹介しようか』
「あ、その前に、最初で言ってた〈吸命鬼王と地のベルトの戦士〉ってどういう事?」
『吸命鬼王の鎧は〈キバ〉、
「あ、そういう事ね。じゃ一つ目。
『魔弾の王と
「なるほど。というか、最近技の言い方、東方のスペルカード意識してるんじゃないか?」
『おう、そうだぜ』
「ま、良いか。次、物間が噴血したのは何でなんだ?」
『噴血って・・・まず、出久はメモリーメモリの『過剰適合者』だって事は知ってるよな』
「おう、知ってるぜ?」
『メモリーはかなり強力なメモリだ。そして物間がコピー出来るのはあくまで『能力』のみ。適合率までは変わらない。因みに彼はダミーの過剰適合者だと思われる』
「あぁ、それで脳みそキャパオーバーしてああなったのか」
『それと、エターナルエッジを用いたトリガーフルバーストだが、バトライド・ウォーでは実際にトリガーのマキシマムでエッジから青い光弾を発射してたからな。そっからとった』
「おし、じゃあ今回はこれぐらいで!」
『無双しまくりな件は触れないで下さると助かります』
「次回もお楽しみに!チャオ♪」