僕のヒーローアカデミア~Eの暗号~ Phase1   作:エターナルドーパント

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今回、後書きでグロンギ語の和訳書いときます。


第42話・ステイン戦/Dなデップー

「全身に携帯した刃物と血のような赤い巻物!目撃情報と一致する!お前がヒーロー殺しステインだな!?そうだな!?」

(やっと見つけた!インゲニウム(兄さん)の敵!)

飯田は路地裏でヒーローの首を絞め拘束している男に叫んだ。

「その目・・・仇討ちか。ハァ・・・口に気を付けろ。それによっては、子供も粛清対象(標的)になる」

(何・・・だと!?)

標的になる・・・そう言った。それは、今はまだ飯田など目にも映っていないと言う事だ。

「標的・・・ですら無いと言うのか・・・ッ!ならば聞け犯罪者!インゲニウム!貴様を倒すヒーローの名だ!!」

「そうか死ね!」

(コイツだけは・・・俺が、この手で!)

「あぁぁぁぁ!!」

飯田は怒り任せに蹴りを振るうが、ヒーロー殺しはそれを軽く避け・・・

「インゲニウム、ハァ・・・兄弟か。ハァ・・・ヤツは伝聞の為生かした。お前は・・・」

─ザクッ─

スパイク付きの爪先で飯田の右上腕を蹴りつけ、スパイクを突き立てる。

「あ”ッ!」

そして・・・

「弱いな」

─ドガッ─

頭を踏みつけて地面に抑えつける。そして右手の日本刀を逆手に持ち替え、飯田の肩に突き刺した。

「あ"あ"っ」

「お前も、兄も弱い。贋者(ニセモノ)だからだ」

「黙れ悪党・・・!!」

飯田は左肩を刀が貫通し、地面に縫いつけられても、意地で言葉を紡ぐ。

「脊髄損傷で下半身麻痺だそうだ・・・・・・もうヒーロー活動は適わないそうだ!!兄さんは、多くの人を助け・・・導いて来た、立派なヒーローなんだ!お前が、潰して良い理由なんて無いんだ・・・!」

「・・・」

懸命に叫ぶ飯田を、蔑むように見下ろすステイン。

「僕に夢を抱かせてくれたッ!!立派なヒーローだったんだ!!!!殺してや」

「アイツを、まず助けろよ」

飯田の言葉を遮り、先程まで自分が殺そうとしていたヒーローを指差してステインは言う。

「自らを顧みず他を救い出せ。己の為に力を振るうな」

そう言ってステインは刀を引き抜き・・・

「復讐心に呑まれて冷静さを欠き・・・私欲を満たすために暴力を振るう・・・そんなのは、敵と同じだ」

─レロッ─

「ーーーッ!?」

(か、身体がッ!?)

刀に付着した血を舐めとった。すると飯田の身体は金縛りにあったかの如く動かなくなる。

「だから死ぬんだ。じゃあな、正しき社会への──」

─ズキュン!─

「ヌッ!?」

いきなり飛んで来た光弾をかわすステイン。そして、その光弾を放ったのは・・・

「見つけたぜ、出久のクラスメイト」

「誰だ?」

手に付けたパッド状の武器の銃口をステインに向ける、デッドプールだった。

 

(デッドプールサイド)

 

(BGM・謎の黒いエグゼイド)

「見つけたぜ、出久のクラスメイト」

出久の言う通り、ヒーロー殺しもいるな。

「誰だ?」

誰だ、だと?そう聞かれれば・・・

「俺は・・・デッドプール。しがない元傭兵さ─ディーピンサイッ!ダ~レノ~タ~メ─何でここで変わっちゃうかな」

雰囲気台無しだよ。そんな事を思いながら、俺は腰のスピーカーを切る。

「・・・ふざけているのか?」

「俺ちゃんのモットーは、『敵のペースなんざぶっ壊せ』なんでね」

俺ちゃんは右手の武器・・・()()()()()()()の銃口を向けたままおどける。イライラしてるっぽいね~。

「貴様も・・・ハァ・・・贋者だ」

「んなもん知るかよ」

《ガッシューン・・・》

俺はバグヴァイザーをナックルから外し・・・

「ただ・・・人を泣かすお前は気に入らねぇ!!」

《ガッチョーン!♪~♪~》

バックルに装着、するとバグヴァイザーが『バグルドライバー』になり、おどろおどろしい待機音が流れ始める。そして俺はポーチからあるアイテムを取り出す。それは、白い本体にグリップガード、親指の所にボタンが付いたゲームカセットだ。そしてそのアイテム───ガシャットのスタートスイッチを押し、起動する。

 

──キュピーン!──

 

『デンジャラス!ゾンビィ!♪~♪~♪~~!』

すると俺の後ろにデンジャラスゾンビのスクリーンが浮かび、そこから毒ガスのような粒子が放出される。

「へぇぇんしぃぃん!」

『ガッシャット!』

《バ・グ・ル・アァップ!》

「させん!」

海老反りする俺にステインが切りかかって来るが・・・

『デェ~ンジャ!デェ~ンジャァ!』

「無駄ァ!」

「ぐはっ」

俺の前に黒いスクリーンが出て来てヤツを弾き飛ばす。そして俺はそのスクリーンに・・・

《ジェノサイドッ!!》

─バリィン!バリィン!─

腕を突っ込んだ後、飛び込んでぶち破る!そうすれば・・・

『デス・ザ・クライシス!デンジャラァスゾンビィ!!』

《ウォォォォオゥ!》

「な・・・何だと!?」

「緑谷君と同じ・・・」

「仮面ライダーゲンム・・・ゾンビゲェマァァァ!レベルエェックス!参上だァ!」

俺、いや私は、体制を立て直しながら叫んだ。

──逆立った白と黒の髪──

──骨を思わせる不気味な装飾──

──赤いバイザーが割れ、赤と青になったオッドアイ──

仮面ライダーゲンム・ゾンビゲーマーレベルX。変身完了だ。

「ふん、死ね!」

ステインが投げナイフを投擲してくる。しかし動かない。当然当たるが、そんなものでこの装甲は貫けない。故に、避ける必要も無い。

「効かないか・・・ならば!」

そう言うとステインは日本刀で突き刺してきた。装甲の無い所なので突き刺さり、背中側に貫通する。だが・・・

「・・・終わりか?」

「!?」

私はステインに掴みかかった・・・が避けられた。まぁいい。私は腹に突き刺さった日本刀を握る。すると・・・

─ブシュゥゥゥ!─

「刀が!」

刀は瞬時に腐敗、ボソボソと崩れてしまった。

「行くぞ」

そう言って私はドライバーのABボタンを同時押しし、警告音のような待機音を鳴らす。そして・・・

《クゥリティカァルッ・デェッド!》

「何!?影が・・・」

もう一度Bボタンを押し込む。すると足元から黒い影が湧き出し、それぞれがゾンビゲーマーになった。その数、10体。

「なるほど・・・ハァ・・・増殖するゾンビ、か・・・」

気づいた所で無意味だがな。そうする内に分身達がステインの方に駆け出す。

「くっ!寄るな!」

ステインは鋸刃状のナイフで斬り付けるが、効果はない。そしてステインを囲んでいた分身が赤く明滅し始め・・・

─ドガガガガガガンッ!!─

爆発した。するとヤツのナイフが見る見る内に腐食し、一瞬で砕けてしまった。

「グハァッ!」

そして本人は吹っ飛び、壁に激突する。

「まだだぁ・・・ハ、ハァ・・・正しき社会に・・・」

「無駄だァ。お前、何か景色に違和感があるんじゃないか?」

そう言うとステインは一瞬驚いたが・・・私の後ろを見て歯軋りする。

「そう、か・・・さっきの分身で・・・アイツ等を・・・!」

私の後ろには、出久のクラスメイトと、殺されかけていたヒーローがいる。コイツの言う通り、分身に運ばせた。

「くっ・・・分が悪い・・・ハァ・・・撤退だ」

「させるかよ」

俺の顔横スレスレにスパイダーショックが放たれ、ステインの足を掴んで撤退を邪魔する。

「来たか・・・エターナル」

 

(出久サイド)

 

「退け!ゴキブリに用はない!」

【ポイズン!マキシマムドライブ!】

俺はインセクトを装着。そしてポイズンメモリをマキシマムスロットに装填し、雀蜂の毒を付与・・・

「ライダースティング!ライダースティング!」

片腕で1匹ずつ貫通して後ろの1匹にも刺し、計4匹殺した。

「くっ・・・分が悪い・・・ハァ・・・撤退だ」

その声を聞いた時の俺の行動は早かった。

【スパイダー】

スパイダーショックに疑似メモリを装填し、逃げようとしている男に放つ。

「させるかよ」

スパイダーショックはがっちりと足を掴み、撤退を邪魔する事に成功した。

「来たか・・・エターナル」

ゾンビゲーマーが振り向き、言う。

「あぁ。ゲンム、時間稼ぎご苦労。後はもう良いぞ」

「了解した」

そう応じてゲンムは足元に煙幕を噴き、姿を消した。

「仮面ライダー・・・エターナルか・・・問おう。何故、邪魔をする?貴様程の信念の持ち主なら、今の社会に失望したこともあるだろう。なのになぜ、贋者の肩を持つ?」

・・・コイツはダメだ。

「決まっている。お前が、『罪無き人を泣かせた』からだ。お前、報酬や名声目当てのヒーローばかり襲撃してたんじゃないのか?」

「そうだ・・・ヒーローを名乗る拝金主義者共を「ふざけるなよ」・・・」

「お前が潰した奴の中には、報酬以上に笑顔を大切にするヒーローがいた。そりゃあ、報酬しか見てなくて助けを求める者の手を振り払うような奴はくたばれば良い。だが・・・」

俺はステインに近付き、胸ぐらを掴みあげて睨み付ける。

「お前が潰した奴らの中には・・・人を泣かせたヤツはいない!」

─ドッ─

「グハァッ!!」

俺はコイツの腹に拳を叩き込む。

「どうした?反撃しないのか?俺とお前は、戦う事ですら分かり合え無い」

ステインは喋らない。否・・・

「気絶した・・・か」

俺はステインに近付き、スパイダーで雁字搦めに拘束。行動不能化した。

「さてと・・・シン兄さんに報告かな。と、フランは・・・うん、しっかり殺さずだな。脳無の両手両足と翼が焼き切れてるが・・・」

 

その後、脳無共やゴキブリは警察が回収し、ステインはシン兄さんが逮捕。事件は幕を閉じた。

 

(死柄木サイド)

 

「何で・・・!何でアイツ等ここにいるんだよ!?何だよあの化け者共!先生が実験として連れていけっつったゴキブリ230匹と脳無3体全部ぶっ壊しやがった!何だよチートじゃねぇかよ!!」

イライラするから首をかきむしる。何でこんなに上手くいかねぇんだよ!!

「死柄木弔。撤退しましょう」

「・・・解ったよ。クッソアイツ等絶対殺す」

悪態をつきながら黒霧のワープゲートに入る。ったく、イライラしっぱなしだ。

 

to be continued




「なあ作者?」
『言いたい事は解る。戦闘シーンがさっぱりしすぎ、だろ?』
「そうだよ!何だよあれ!淡々としすぎだるォ!」
『そうは言ってもなぁ・・・ゾンビゲーマーのスペック上、おかしな事はしてないんだが・・・』
「なおのこと質悪いわ!」
『と、言う事で・・・申し訳ありません。このような駄文で(ºUº)』
「ったく・・・もう今日は白けたチャオ」
『投げやりだなぁ・・・おっと、デップーと出久のグロンギ語会話の和訳貼っときます』

出『どうした・・・来ないのか?』

デ『やはりお前の目は欺けんな』

出『誰だお前は!?』

デ『地獄からの使者!デッドプール!』

出『相変わらずの神出鬼没ぶりだな』

デ『それが俺だ!』

出『おい、今日から三奈とフランが永遠亭の体験だ。面倒を見てやってくれ』

デ『解ってるさ、出久』

出『おい、ドライバーの使い方は、覚えたか?』

デ『大丈夫だ、問題ない。どうかしたか?』

出『・・・悪い予感がする。何時でも使えるようにしておけ』

デ『分かった。持ち歩くようにしとく。アマゾンズにも伝えておこう』

出『あ、頼んだぞ、デップー』

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