日本一のエースと天才バッター   作:四つ葉

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ピンチの時こそ

6回の表

沢村の初登板

「まぁ、緊張するなっていう方が無理あるよな。」

俺は笑ってしまう

一軍に上がって俺はもう2ヶ月半が経過した

俺は初打席にまぁヒット一本打ってから落ち着いたわけだし

ある意味プレッシャーはかかるけど

「まぁ、一つ目のアウト取れたら落ち着くだろ。」

とりあえず俺は沢村を見守る

ブルペンで投げたボールを投げられたら大阪桐生でも攻略は難しい

……気持ちのこもったボール

それが沢村の武器だからな

「……栄純くん大丈夫かな?」

「さぁ。まぁでも見守るしかないだろ。」

俺達はただ見ることしかでっきないし

まぁあいつの後ろ守ってみたかったけど

そして七球の投球練習がおわりボールが沢村のグローブへと納まる

そして沢村が後ろを向き息を吸う

どうした?と思っていると

「ガンガン打たせていくんで、おねがいしゃす。」

大声で守っている先輩方に向けて大声でそう宣言する

「……なぁ、春市?」

「……なに?健斗くん?」

「あいつよく恥ずかしがらずあんなことできるよな。」

俺じゃ真似できねぇぞこれ

「アハハ。でも士気は上がっているみたいだよ。」

「……まぁ、バックを信じて投げるって言っているもんだしな。……そりゃやる気出るだろ。」

俺だって、ぶっちゃけ単純だと思うけどやる気は出るし

「まぁ、落ち着いてはいそうだな。なんかバカっぽいところみると。」

「……相変わらずだね。健斗くんは。」

「…まぁ事実だし。でもどちらにしろ初球が重要だぞ甘いコースだったら捉えてくるからな。」

初球のムービングそれが一番大事なんだが。

そして沢村が振りかぶる。御幸先輩の構えるコースは当然インコース

そして初球沢村の投げたボールは

……甘い

少しだけうちに入ると思いきや少し少しだけインコースへ入っていき

御幸先輩のミットにおさまる

「ストライク。」

「ナイスボール沢村!!」

声を出し沢村を鼓舞する

初球からドンビシャかよ

さすがに震えが止まらない

緊張もほぐれてるし十分すぎる

てか相手バッターが驚いているのが見える

多分フォームのことだろう

まぁこの調子じゃ大丈夫か

と少し安心した矢先

「デットボール。」

二球目が打者のに当たる。

……あいつ何かやらかさないと気が済まないのか。

でも、攻めた結果なんだよなぁ

あいつのフォームは誰にも真似できないぶんさらに腕のしなりのせいで余計にコントロールが難しくなる

「沢村切り替えろ。攻めた結果だろ。」

「栄純くん落ち着いて。」

とりあえず死球を出したことは仕方ない

「ランナー出した後大事だぞ。とりあえずバッター集中。」

とりあえず一軍初登板だ。しかも相手は大阪桐生

一点覚悟で一つずつ取るしかないだろ。

正直牽制はここは得策じゃない。

牽制が苦手なことがわかれば積極的に走られるし最悪モーションを盗まれるきっかけとなる

それならバッター集中で一つとった方が得策だろう。

そして沢村が御幸先輩のサインに頷きそして

牽制?

沢村が投げたのは一塁。でも足はクロスしてただから

「ボーク。」

するとあぁっと声がする

観客のことだろうけどでもここは牽制だけはするべきではなかった

……今のでさすがの沢村も動揺するだろう

そして次のバッターの初球はインハイに外れボールになる

「……でもランナー気にしなくなっただけマシか。」

ランナーは二塁。キャッチャーは御幸先輩なだけあって三盗はありえないだろう

いきなりの勝負所だぞ

ここでまたインコースに構えるとすると頷く

沢村がなげると今度はちゃんとコースにくる

そして打者が打つとボールはショート前にボテボテのゴロが転がる

……打者がきちんと振り抜いているからこういうあたりになりやすいんだよな

倉持先輩がとるがどこにも投げられずノーアウトランナー一、三塁か。

ここは普通の公式戦だったら一旦マウンドに集まりたいけどな

俺は御幸先輩の方を見る。すると首を横に振る御幸先輩

フォーシームはまだ使わないらしい

……ここが多分勝負所だろうな

「……沢村。」

と呼びかけ落ち着けとジェスチャーする。それに頷くと沢村はまたピッチングへと集中する

こう言った時はジェスチャーや声掛けでどうにかするしかない

俺たちは一年だからこそできることがある

監督も俺たちに完璧なんて求めてないはずだ

だから前に進む姿勢を見せろ。

「……」

沢村は意外にも落ち着いているそれを見てまたインコースに構える御幸先輩

多分一塁ランナーは牽制がないってわかっているから走ってくるだろうし

そして沢村は一塁ランナーの方を見る。そして素早い動作でホームの御幸先輩へと投げた

しかしそれはど真ん中

あいつクイックになるとコントロール効かないのか

もちろん打者はそれを見逃さずに捉える。金属音がなり鋭い打球はワンバンして沢村のミットに入る

……そして沢村が目で三塁ランナーを牽制し三塁ランナーはホームに帰れなくなる

「沢村ボールセカン。ゲッツーとれるぞ。」

一塁ランナーはクイックがないと思ってたのか走ってなかった

沢村がショートに送りショートの倉持先輩がファーストに送球する

1ー6ー3のダブルプレーかよ

ミットに入ったのは偶然だし一塁ランナーが走ってなかったのは相手のミスだ

……運に助けられたな沢村

俺は少しだけホッとする

「沢村後一つ油断するなよ。2アウトでもランナー三塁だからな。」

ちやほやされている沢村に関してしっかりと締める

沢村も分かっているのか頷きマウンドに集中する

てかピンチの方が落ちついてないか?

そういえば大事なところで味方がエラーしてもこいつ笑って励ましてたな

……これも沢村の才能ってことか

やっぱ面白いなあいつ

そんなこと思ってしまう

それに今のあいつの姿試合で投げるのが楽しそうにしてるな

ピンチでもそれに負けない心は本当にすごいと思っている

そして次のバッターはインコースを詰まらせショートゴロに詰まらせこの回を凌ぎきる

まぁ、とりあえずは及第点だろう。

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