日本一のエースと天才バッター 作:四つ葉
予選一回戦が終わって2日後の昼休み
俺は屋上のベンチで休んでいた
……はぁ。休まる暇がねぇ。
最近一年生の間では二つのグループができており
スタメンの俺と降谷は上級生や同級生から見世物扱いされていた
降谷はいつも通りのんびりしていたが俺は一応優等生で通っている
だから基本的な受け答えや模範的な生徒を演じてきたのだが
……背番号九番
スタメンって周りの期待ってすげぇな
俺はただため息をはく
それに同じクラスのチア部の人が前の試合のことを話したのかいきなりスター扱いされているんだよなぁ。
一年での一桁背番号は重い
それは分かっているつもりだった
「…やっぱりここだったの?」
すると美帆が屋上に入ってきた
「……ん?美帆?どうした?」
「もうそろそろストレスたまってきているんじゃないかって思って。先生に聞いて屋上避難させたって言ってたからね。」
「…そっか。それでどうした?」
「あんた一人で昼飯はかわいそうだから一緒に食べにきたのよ。それと薬師の結果も知りたいでしょ?」
「…薬師は知っている。5回コールドであいつの姿はなし。全員を背番号道理に固めていたからな。」
「そう。やっぱりあんたは面倒見はいいわね。」
「その一言は余計だ。」
軽く頭を叩くと舌を出す美帆に軽くドキッとしてしまうが
「……今ちょっとドキッとしたでしょ?」
「……やっぱり美帆だな。一言余計だ。」
ため息をつく。すると顔が一瞬で真っ赤になる美帆
「……なんだよ。」
「なんでもないわよ。」
と笑っている美帆に首をかしげるが
「でも、どう?調子は。」
「最悪ではないけどまだあがりきっちゃーいねーよ。あのホームランは一番ダメな例だろ。」
「まぁ、健斗上げるのは論外に近いからね。一打席目もらしくなかったし。」
「あれは頼まれたからだよ。無理やり打ちにいった結果だ。」
「頼まれてヒットを打てるってやっぱり健斗は健斗よね。」
「あのな。そんな化け物みたいに扱わないでくれないか?俺だって打てない時くらい。」
「でも、健斗気づいてないかもしれないけど……高校入ってから、未だ出塁していない試合がないよね。」
「は?そんなわけ。」
と言われてから思い出す。そういえば俺練習試合や公式戦でスタメン時はもちろん。代打起用時も全打席出塁している。
「……あれ?」
「まさか気づいてなかったの?」
「……気づいてなかったな。てか気付かなかったってより必死だったから。」
「……本当どこか抜けてるよね。」
とはいうものの
「正直レベルが高すぎるんだよ。ここ。そんな暇はねぇよ。」
「はぁ、そういうと思って。」
と俺はプリントを渡される
そこには今の欠点とスイングについての修正点。そして今週末に戦う村田東のデータがぎっちりと記載されてあった。
「……私が作ったデータ。どう。」
「……お前って家事以外は本当に何でもできるよなぁ。」
「うっさい。」
「でも……助かる。」
俺はデータを見つめしっかりと修正点を見る
そうしながら昼休みの休暇を過ごしていた
村田東戦
カキーン金属音の響く音が響く
俺は打った瞬間抜けると思い走り出す
打った打球は一二塁間を飛んでいきライト前に転がっていく
一塁を少し回ったところでストップしこれで3安打目
俺は少しだけ手応えを感じていた
今日はこれで3打数3安打で猛打賞
盗塁はゼロだがそれでも十分過ぎる働きだと思ってる
「ナイスバッチ。調子いいな。」
まぁ、調子はまだ上がりきっていないんだけどな
「まぁ、それなりですかね。」
とプロテクターを預けると
『九番降谷くんに代わりまして代打坂井くん。』
というアナウンスが流れる
これ次の回俺も交代かな
てか今日は疲れもないしまだやれるんだけど疲労を残さないようにここで切り上げだろう
そして思った通り4回の裏に坂井先輩と代わりベンチに回る
試合は10対0
コールド勝ちはほぼ確定だった。