グラブルオリジナルストーリー(主役:アンナ)   作:水郷アコホ

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エンディング1「カタリナVSプラトニア」

 ──図書館での激戦を終え、所変わってプラトニア発着場。繋留中のグランサイファーの一室にて……。

 

 

 

カレーニャ

「まあったく、度肝抜けるたぁまさにあー言う事でしたわね」

「そろそろ落ち着いてさしゃーげようかと思ってたら、アンナさんたら真っ白に事切れてんですものねぇ」

 

ビィ

「縁起でもねぇ言い方すんな! お前のせいで疲れて気絶しちまっただけだろうが!」

 

 

 

 ──時刻は同日の昼過ぎ。太陽もとうにピークを通り過ぎた頃。

 ──あの後、アンナはカレーニャを抱きしめながら、今度こそ安寧の浜に意識を預け、一行も一件落着の緩みから疲れと睡魔によろめく顛末となった。

 ──グランサイファーの仲間たちに半ば救助される形で帰り着いた一行は、すぐさま泥のように眠り、今しがた目覚めて、朝食かつ昼食かつティータイムの卓を囲っていた。

 

 

 

ルリア

「アンナちゃん、カレーニャちゃんのお屋敷の後もずっと寝てなかったみたいですし……ズズ~……ふはぅ~」

 

 

 

 ──カレーニャの淹れた茶に、年寄りのような感嘆を漏らすルリア。まだ眠気が残ってフワフワしている。

 ──徹夜の体に、いつもなら朝食の頃から昼過ぎまでの周期のズレた睡眠では、活気溢れる少年少女と言えど十分とは言い難い。

 ──とは言え生活サイクルを乱す訳にはいかない。最低限の休息で済ませ夜に早く眠らせるべきだと、仲間たちに叩き起こされたのが今現在である。

 ──ただしアンナについては、ルリアの言う通りの事情から消耗を懸念し、まずは休めるだけ休ませて体力を養う事を優先する事となった。今もまだ自室で静かに眠っている。

 

 

 

ビィ

「そういや、この島に来る前から興奮してあんまり寝てなかったらしいしなぁ」

「初日から店先で座り込んで動けなくなってたし……」

 

カレーニャ

「私達に会った日にいらすってたんでしたかしら? そっから図書館行って、ドリイさんとドンパチして……」

「働きっぱなしで実質二徹……うぅむ、あんな生っ白いお体でよくもまぁ……」

 

ビィ

「だから他人事みたいに言ってんじゃねぇよ!」

 

カレーニャ

「あぁらゴメンあさーせ。お気持ちトカゲには客観的な観察ってものは難しすぎましたかしら」

 

ビィ

「ったくぅ、図書館じゃ子供みてぇにビービー泣いてたクセに、すっかりいつものカレーニャだぜ……」

「って、だから! オイラはトカゲじゃねーっての!」

 

 

 

 ──ツッコむだけツッコんで、寝不足の気だるさにため息をついて席に座り直すビィ。

 ──そんなやり取りを、どちらに物申す事も無く団長とルリアが和やかに見守っている。

 ──カレーニャの淹れたお茶は、砂糖にミルクに、キャラメルに香辛料にと、寝不足の体を呼び覚ます工夫の数々で、お菓子のように脳を暖めた。

 ──良くも悪くもお人好しな2人には、それがカレーニャの言外のメッセージにも思えて、一口ごとに湧き上がる安らぎに身を任せていた。

 

 

 

ルリア

「はぁ~。美味しいです~。カタリナも無理しないで、一緒に休んでくれたらもっと良かったですけど……」

 

カレーニャ

「そういやぁ、お艇に着いて早々出ていくのを見かけましたけど、何しに行ったんですの?」

 

ビィ

「それがよぉ、『最後の一仕事がある』って言って何人か仲間連れてったらしいんだけど、目的は誰も聞いてないみたいで……」

「……って、ちょっと待てよ? 帰って来た頃にはもうオイラ達も半分寝てたくらいなのに、カレーニャはいつ寝たんだよ?」

 

カレーニャ

「ご心配なく。何度も言った通り、この体は殆ど魔導グラスで動いてますから。あなた方よりは飢えだの疲れだのに振り回されたりしませんの」

「少なくとももう半日くらいは余裕シャクシャクのはずですから、宅の団員さんとじっくり親交を深め合いましたわ」

「どこの部屋に勾留しとくとか、キッチンだの何だのお借りする時は監視は何人くらいとか──」

 

ルリア

「え、えぇ? そ、そんな、えっと、でも……!」

 

ビィ

「ちょちょ、ちょっと待てって、そんな話聞いたつもりじゃ……」

 

 

 

 ──カレーニャが乗船している理由は既に仲間たちから聞いていた。

 ──事件後、島とカレーニャの関係から、野放しには出来ないとしてグランサイファーに一時保護する事になった。

 ──そして本人から、どこかプラトニアと全く無縁の島まで運んで欲しいと希望があったのだ。

 ──最終的に団長の判断を待つとして、ひとまず団員達でこれを了承したとの事だった。

 ──島1つ巻き込んで敵対した後という事を考えれば、措置としては有り得ない事ではない。

 

 

 

カレーニャ

「そぉんな紳士的で麗らかなお話を振って差し上げたってのに、この艇の方々と来たら一言、『自由にくつろぐと良いよ』ですってよ」

「よっくもまあこんなんでこの規模の騎空団がやって来れたもんですことねぇまったく」

 

ビィ

「な……なんだよビックリさせんなよぉ……」

 

ルリア

「キボ……とかはよく解らないですけど、ここではそんなに珍しくないですよ。いつも皆いっしょで楽しいです」

 

ビィ

「お前が思ってるより世の中捨てたもんじゃねぇってこったな!」

 

カレーニャ

「いやぁ……流石に限度ってモンを感じますわよワタクシ的に……」

 

 

 

 ──談笑する一行らの部屋に、足音が近づいてくる。

 ──団長達はその足音から、我が身に一層の活力が湧き上がるのを感じた。足音の重量、間隔、伴って聞こえる金属の触れ合う音。もう毎日のように聞き慣れている。

 ──程なく扉が開き、期待通りの姿に一行の視線が集まる。

 

 

 

ルリア

「カタリナ!」

 

カタリナ

「おはよう、皆。ちゃんと休めたか?」

 

ビィ

「姐さんこそ大丈夫かよぉ? アンナほどじゃないにしても姐さんだって昨日から殆ど寝てないじゃねぇか。一体何してたんだ?」

 

カタリナ

「やるべき事を終えたらちゃんと休むさ。それにまだ大丈夫。腐っても騎士だからな。鍛え方が違うのさ」

 

 

 

 ──にこやかに力自慢なポーズなど取ってみせるカタリナ。若干、いつもよりテンションが高く感じられる。ふらついたりする様子は見られないが、やはり少なからず疲労はあるようだ。

 

 

 

ルリア

「カタリナ。その『やるべき事』って、何ですか?」

「その手に持ってる袋と、何か関係が?」

 

 

 

 ──カタリナは脇に布の袋を抱えている。グランサイファーに幾つか積んである物と同じなので、出かける前に持ち出したようだ。その袋の中には、どうも固く角張った物が収まっているように見える。

 

 

 

カタリナ

「ああ。まあそういう事だ。中身については──」

「悪いが、ここで開けるのは待って欲しい。もうすぐ……遅くとも夕方には必要になるだろうからな」

 

カレーニャ

「人様の依頼先送りにしといてその上、夕方までチンタラするつもりみたいな言い草じゃござあませんこと」

「とっとと島を出てってくださあませんと、そろそろ……って、まさか?」

 

カタリナ

「そういう事だ。『事情』を知っている私以外、適任は居ないだろう?」

 

 

 

 ──カレーニャには何か察しがついたようで、やれやれと言いたげな顔を見せている。

 ──カタリナの方は、ウインクなどして見せて何やらやる気満々だ。

 

 

 

カレーニャ

「ハァ……立場はそうかも知れませんけど、素質の方は大丈夫なんですの? 余計な事しないで突っ走る方がお似合いに見えますけど」

 

カタリナ

「やるだけやってみるさ。私だってもういい大人なんだ」

「君だって、少しくらいは『精算』しておきたいだろう?」

 

カレーニャ

「ほんっと、おかしな人達ですこと。まあ、本末転倒にならない程度にご勝手に」

 

ルリア

「???」

 

ビィ

「お、オイオイ、2人だけで納得してないで、ちゃんと説明してくれよ……」

 

カタリナ

「その時になったらちゃんと説明するさ。すまないが、今は先に確かめたい事があって、ここに来たんだ」

 

 

 

 ──そう言うと、カタリナはカレーニャの方に向き直った。

 ──顔つきは相変わらず穏やかな笑顔だが、少し真剣な雰囲気が漂っている。

 

 

 

カタリナ

「カレーニャ。島を出ると言う件──本当に、良いんだな」

 

カレーニャ

「何ですの急に? 良くない理由があるとでも?」

 

カタリナ

「ここに居る皆、薄々感じている事だ。君はまだ、夢の全てを諦めた訳じゃない」

「君自身の事には幾つか整理を着けられたかも知れないが、人が一朝一夕で変われれば苦労はしない」

「もし君が望むなら、今までのプラトニアを糾弾し、社会を変える事で戦っていく事もきっとできる」

「そのような形であれば、私達としても協力は惜しまない。団長も同じ考えのはずだ」

「お互いが歩み寄り、建設的に居場所を勝ち取れる。そんな『復讐』なら、ご家族だって悲しむ事は無いと思うのだが」

 

 

 

 ──カタリナの表情に変化はない。あくまで諭すように穏やかだった。

 ──ルリア達の視線が、少し決まり悪そうにカレーニャに集まる。

 

 

 

カレーニャ

「……先に2つ」

「まず、復讐なんかじゃありませんわ。これは絶対、譲りませんことよ」

「そして……そー言うとこだけはホント、ハッキリ言って気に入りませんわ」

「戦って、勝って、正しくて、平和で、絆で、清潔、王道……その外側には『人間』なんざ居ないとでも言わんばっかり」

 

ビィ

「いやそこまで言ってねぇだろ……」

 

カタリナ

「良いんだ。ビィ君」

「カレーニャ。君の言う通り、我々は『そちら側』では無いのかも知れない。そこは真摯に受け止める」

 

カレーニャ

「結構」

「そして質問の答え。これは断固、ノーですわ」

 

カタリナ

「──解った」

「だが、良ければ君の考えも伺いたい」

 

カレーニャ

「歩み寄るのは、あなた方の見ている人間じゃなく、私に見える人間。それは全く別の生き物でしてよ。そして人は一朝一夕じゃ変わりゃしない。命が懸かっててもね」

「私のやった事に咎が無いなんて断じて思いませんけど、それをこの島の”裁判官”に裁かれるなんて事だけは真っ平ゴメンですの」

「最初の一歩はケダモノのお口の中。そして、気安く手伝うなんていうあなた方もまとめてペロリ」

「暴力なんてただの手段ですわ。相手はこの世で最も強く、恐ろしく、正しい『本物の力』。出てくる前で無きゃ殺せないの。お解り?」

 

カタリナ

「心得た」

「私なりに──で、構わなければだが」

 

カレーニャ

「充分ですわ」

 

ビィ

「んん~……なに言ってたんだか全然わかんねぇ」

 

カタリナ

「世の中は、私達が願うより優しくなってはくれないと、そう言いたいのだと私は理解した」

「そして、島を出る決意に変わりは無いそうだ。私達のためにも、な」

 

ビィ

「何だよ、まだそんな暗い事言ってんのかよ」

「そんな事ばっかり考えても楽しくねぇだろうがよ、もうちょっと──」

 

???

「騎空艇グランサイファーへ告ぐー!」

「こちらは、プラトニア治安警備隊である!」

「至急、代表の者に取り次ぎ願いたい!」

 

 

 

 ──外から男の声がする。反響具合からして発着場。グランサイファーのすぐ足元辺りだ。

 

 

 

ビィ

「な、何だ何だぁ!?」

 

カタリナ

「来たか。丁度いいタイミングだ」

 

 

 

 ──落ち着き払った様子でカタリナが踵を返す。

 

 

 

カレーニャ

「バッチリ見届けてさしゃーげますわ。期待しませんから、精々気張ってらっしゃいな」

 

ルリア

「ま、待ってカタリナ! な、何が……起きてるの?」

 

カタリナ

「大丈夫だ。プラトニアの役人が話をしたいと言うだけだ」

「終わったら合図する。そうしたらすぐ艇を出す。皆にもそう伝えておいてくれ」

 

ビィ

「で、でもよぉ。今の声、まともな話って雰囲気じゃ無かったぞ……?」

 

団長(選択)

・「一緒に行く」

・「この艇の代表って……カタリナだったの……!?」

 

→「一緒に行く」

 

カタリナ

「気持ちだけ受け取っておくよ。君の仕事は、今夜もグッスリ眠って体を整える事だ」

 

 

 

 ──そう言って部屋を出るカタリナ。

 ──気が気でなく後を追おうとする一行をカレーニャが引き留めた。

 

 

 

カレーニャ

「何か策があるって事ですわよ。お仲間ならドッシリ帰りをまってなさいな」

「それでもそんなに野暮な事したけりゃ……」

「コッソリ覗き見るなり盗み聞くなりで済ませなさいってハ・ナ・シ♪」

 

 

 

 ──カタリナの足音がすっかり遠のくと、どこかで見た気がする意地の悪い笑みを浮かべたカレーニャが、率先して部屋を出た。

 ──足音を立てないようになのか、無駄に壁に張り付くようにしてズリズリと、カタリナが去っていったであろう方へ。

 ──いまいち要領を得ないまま、とにかく一行もカレーニャの後に続くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──甲板に出たカタリナが眼下を見渡すと、馬を傍らに待機させた兵士らしき男が3人、こちらを見上げていた。

 ──兵士の鎧、馬の装備、いずれも所々に欠品があったり、意匠の一部が取り払われたように不格好だったり、明らかに急場しのぎで取り付けたようなバランスの悪さが目立つ。

 ──グラスの反逆の後だ。グラスを含む物品を取り払い、手当たり次第の代替品で取り繕ったのだろう。

 ──カタリナは甲板の上から、兵士に呼びかけた。

 

 

カタリナ

「プラトニアの使いは君達かー?」

「生憎だが、今は出港準備の真っ只中でなー」

「余り長話もできない。用があるなら、この場で要点だけ伝えてもらいたい」

 

 

 

 ──カタリナは落ち着き払っている。いや、いつもよりどこか、見下ろした兵士を値踏みしているような、尊大な佇まいにも感じられる。睡眠不足特有の高揚だろうか。

 ──兵士3人の内、2人がカタリナに応じる。残る1人はカタリナが口を開くなり、黙々と手元の書類に何か書き込んでいる。どうやら、この場の両者の発言を速記するための人員らしい。

 

 

 

兵士A

「ならば即刻ー、出港準備の中止を願ーう!」

 

兵士B

「貴艇並びに乗員には、犯人蔵匿の嫌疑がかけられている! 速やかに協力を願いたい!」

 

 

 

 ──甲板の物陰では、団長達とカレーニャが事の行く末を見守っている。

 

 

 

ルリア

「はんにんぞーとく?」

 

カレーニャ

「犯罪の下手人、もしくはその疑いのある人間を、お偉方に見つからないように匿ったら、この国では犯罪になるって事ですわ」

「言ったでしょ? 私、こんな国のお裁きを聞き入れる気なんざ毛頭ござあませんの」

「島中恐怖のズンドコ入りさせた悪魔を、あなた方は匿ってあまつさえ高跳びさせようってんですもの。そりゃあ事件の後始末で国中ごった返してようが黙っちゃいませんわね」

 

ビィ

「自分達が苦しめてきたせいでヒデエ目に遭ったってのに、反省ってモンがねぇのかアイツラは!」

 

カレーニャ

「それとこれとは話が別って事。それにあなた方だって、最初は私の方こそ『ヒデエ事』してた奴扱いだったでござあましょうがよ」

 

ビィ

「いや、そりゃそうだけどよぉ……」

 

 

 

 ──甲板では、カタリナが顎に手を当て、何か考えるような仕草をしている。

 ──なお、以降の台詞は甲板~発着場感の距離からなる大声でやり取りしているが、大声を示す表現は省くものとする。

 

 

 

カタリナ

「はて……貴殿らの示す嫌疑に対して、こちらはまるで心当たりがないな」

「我々も、このような騒ぎの後とあって慌ただしい身だ。根も葉もない言いがかりに煩わされるのは御免被りたい」

 

兵士A

「とぼけないでもらいたい! 他に残っている艇もろくに無いというのに、無関係を決め込もうなどと──」

 

兵士B

「待て。まずは正当な手続きを踏まえるべきだ」

 

 

 

 ──片方の兵士Aが声色に怒りを滲ませると、もう片方の兵士Bが止めに入った。

 ──兵士Bが懐から何か巻かれた書類の束を取り出し、掲げて見せた。

 

 

 

兵士B

「聞いていただきたい。我々は事件後の調査により、本事件中にカレーニャ・オブロンスカヤの凶行を見たと言う証言を多数入手している」

「我々はカレーニャ・オブロンスカヤが犯行に関与したものであると判断し、現在プラトニア国内を徹底的に捜査しているが、未だ発見には至っていない」

「停泊中の騎空艇は全て調べ上げ、残りは貴艇を残すのみである。私が持っているのは、発着場内の全騎空艇に対する政府からの捜査令状である」

「繰り返し申し上げる。穏当かつ平和的に、我々に協力願いたい」

 

カタリナ

「プラトニアの方針については理解した。だがまだ解せない」

「貴殿らは未だカレーニャの足取りを掴めていないと見える。であるなら、何を根拠に我々が彼女の蔵匿に関与していると判断した?」

 

兵士B

「それも市民からの証言によるものである。即ち、グラスの暴動に対抗していた騎空士の存在が証言から得られた」

「多くは市民に協力的であるとの証言であったが、幾つか看過し得ない情報があった」

「1つ。当該騎空士らは魔導グラスに対し、少人数でありながら同等以上に渡り合っていた」

「2つ。当該騎空士らがカレーニャに対し同調していると判断しうる発言をしていた」

「以上をもって、当該騎空士らは事件中、カレーニャと何らかのコンタクトを取る事が可能であったと判断した」

「そして、証言から得た外見的特徴から、当該騎空士らの所属艇が貴艇である事まで調べが着いている。これにはエルステの鎧を纏った女性騎士の情報も含まれている」

「最後に。嫌疑はあくまで嫌疑である。我が国には推定無罪の原則がある。取り調べに応じ、貴艇並びに船員がカレーニャと無関係であると判断されれば、即刻諸君らを解放し、可能な限りの埋め合わせを約束する。返答を願う」

 

 

 

 ──自らが事件に関与している可能性を指摘されても、カタリナは眉1つ動かさず余裕の態度だった。

 ──物陰のビィが大あくびを見せている。

 

 

ビィ

「長ったらしいし難しい言葉だらけだし、寝不足にはキツイぜ……」

 

ルリア

「はぅ……私も何が何だか……」

 

カレーニャ

「プラトニアの誰かが、あなた方の大活躍をお偉方にお話したんですのよ」

「で、兵隊さんにもどうしようも無かったグラスを叩きのめして、それと何だか人助けしながら『カレーニャは悪くないもーん』みたいな事言ってたって証言があったんですってよ」

 

ルリア

「あ……そう言えば、アンナちゃんが……」

 

カレーニャ

「まあ今更その辺の事情はどうでも良いですけど。つまり市民を助けてくれたと言っても、あの時、私と話し合いにまで持ち込めるような奴は他に居なかった筈だって言いたいワケ」

「例えば私と取引して島から逃がすとか、そんな事が出来るのも魔導グラス黙らせられるあなた方くらいで、島から私が見つからないなら、そりゃあお艇が怪しいってなりますわね」

 

ルリア

「じゃあ、このまま兵隊さんに協力したら、艇中探されて、カレーニャちゃんが捕まっちゃうって事ですか!?」

 

カレーニャ

「最初っからそう言う話をしてるんでしょーが……ついで言うと、あなた方も私を匿ってたの確定って事で牢屋行きですわ」

 

ビィ

「まぁ本当にカレーニャを島から出そうとしてるしなぁ……」

 

カレーニャ

「もうちょっと言えば、魔導グラスと力ずくで渡り合うあなた方の『武力』にも興味津々ってところかしら」

「もしあなた方をしょっ引ければ、このゴージャスなお艇も国が押収。私と直接無関係なお仲間は強そうな人だけお国のために有効活用とか──」

「まあ、本当にそこまであからさまなマネできる図太い国かは怪しいトコですけどね」

 

ルリア

「そ、そんなの絶対にダメです!」

 

ビィ

「もしかして結構ヤバい状況じゃねぇのか!? もうアイツら力ずくででも追い返して──」

 

カレーニャ

「お控えなさいな。そうしないためにカタリナさんが出張ってらっしゃるんでしょうが」

「とっとと島を出ようと出まいと、疑われて追い回されるのは変わらないのに、わざわざ残った……って事は──」

 

 

 

 ──団長がルリアとビィを宥める横で、カレーニャがカタリナをニヤニヤと見守っている。

 ──兵士の言い分を聞き届けたカタリナは、殊更大仰に鼻で笑ってみせた。演技するように、自分を焚きつけるようにグッと胸を突き出しながら。

 

 

 

カタリナ

「まるでお話にならないな」

「確かに、貴殿らの語った事は事実かも知れない。『エルステの鎧を来た女とは私の事』だろうし、我々は事件中にも市民の安全のために独自の判断で行動した」

「そしてこれも事実だ。我々は、我々の事情があって、すぐにでも島を発たねばならない」

「もう一度言うぞ。『貴国』の市民の救助に従事したのも、我々がこの島を離れるのも、『我々』の権利に基づいての事だ」

「──この意味が、解るな?」

 

兵士B

「……あっ!」

 

兵士A

「何を言っている! 協力には感謝しているが、それとこれとは別問だ──」

 

兵士B

「ま、待てバカッ! 余計な口は慎め!!」

 

 

 

 ──慌てて兵士Bが兵士Aの口を塞いだ。速記に専念していた兵士が信じられないと言いたげに顔を上げカタリナを見た。

 ──抗議する兵士Aに兵士Bが何か説教を始めた。速記役はその内容をもすかさず記入し、兵士Aの顔が見る見る険しくなり、カタリナの距離からでも、彼らの顔に冷や汗が溢れ出していくのが見て取れる。

 

 

 

カレーニャ

「あッら……まぁ……!」

「あの人、あんなマネも出来ましたのね……」

 

ビィ

「何だ何だ? 今度は何が起きてんだ……」

 

カレーニャ

「カタリナさん、エルステの騎士様なんでござあましょ? そこそこ名誉もお持ちって話も確か私、聞いたはずですわ」

「自分から『私はエルステの騎士だ』と認めたって事は、そこからは騎空艇じゃなくエルステの代表として話をするって事」

「国交を交わしたプラトニアにおいて、有事に際してエルステが独自に協力する事に何の非もなく、全ては取り決めで認められていますもの」

「エルステとしてはそれでも出港の理由は明かせない、つまり国家機密であるとブラフ張って、お互いの機密への不可侵を盾に、この艇を引き止めるあの木っ端役人を──」

 

ビィ

「いやいやいや、だから難しいこと全然わかんねぇんだって!」

「もっと簡単なトコだけ説明してくんねぇか……」

 

カレーニャ

「そうねぇ──」

「大雑把に言うと、『この艇にこれ以上文句抜かすなら、アンタら下っ端兵士のせいでエルステとの国交にヒビが入るけどそれでも良いのか』ってブチかましましたのよ」

 

ビィ

「んん? 何でそうなるんだ? だって姐さんは──」

 

カレーニャ

「そこが解らないってご自分から言い出したんでござあましょうが?」

「とにかく、これで連中に出来るのは2つに1つ」

「大人しく役所に帰って私達を取り逃がすか、エルステとコトを構える覚悟で艇に押し入るか……ですわ」

「ほら皆さん。誰でもよろしいから、お仲間にいつでも艇を出せるようお伝えなさいな。出発の時間は近いですわよ」

 

 

 

 ──兵士2人はカタリナに構う余裕も無く、ああでも無いこうでも無いと議論を始めた。

 ──捜査対象にエルステ兵が乗船する艇があると解った時点で、プラトニアは多少の関係悪化を覚悟で、カレーニャ捕縛を優先する心積もりでいた。

 ──そのための法的な段取りは急拵えながらも可能な限り整え、その上で兵士達を遣わした。この場に居る彼らもそれを承知済みだった。

 ──しかし、相手は国家規模の重罪人の捜査に対してさえ自国の事情をして拒否し、それが互いの取り決めから逸脱しない事を仄めかしている。

 ──自国の物でない一般の騎空艇を用いての極秘の活動。冷酷無比な鉄血政策の歴史を持つエルステなら、そんな横紙破りも充分に考えられた。

 ──そして、そこまでの事態はプラトニアの想定を逸脱していた。

 ──エルステの装備と見分けが付く市民は多いが、階級の違いまで知る者は稀だ。得られた証言の多くは「エルステの騎士(≒鎧を着た者)が居る」に留まっていた。

 ──故に、乗っているのは訳あって一時的に艇を借りている下級兵士だろうと高を括っていた。一般の艇で単独で活動している兵士と聞けば無理もない。

 ──しかしプラトニアの公人には解る。カタリナの纏う鎧が支給される人材とは、国家機密を託されるに足る充分な信頼と承認を得た者である。

 ──そんな人間が何故、連絡も無しにプラトニアの土を踏んでいたのか疑問は突きないが、それでもその言葉を無碍には出来ない。だからこそ、兵士Bは高圧的態度を軟化させ、後から礼状を提示した。最悪の事態となってからでは遅いのだ。

 ──そして暗に外交関係まで持ち出されては、現場の一存で判断しかねる。しかし上司に確認を取りに行くような暇を、カタリナ達が認めるとも思えない。

 

 

 

カタリナ

「いつまで待たせるつもりか。答えが出ないなら、我々もこれ以上ここに留まる義理はないぞ」

 

 

 

 ──カタリナが勿体つけて片手を挙げる。その手を一振りでもすれば、すぐにでも騎空艇の舳先が回頭し、見る間に島を離れていきそうな、如何にもそんな風に厳かに。

 ──それを見た兵士Bは、兵士Aに何事か言いつけると、兵士Aは悲壮な面持ちで馬に飛び乗り、その場を離れた。

 

 

 

兵士B

「い、今しばらくお待ちいただきたい。我々の決定を伝える!」

「貴艇の重要性については理解した。しかし、我々もまた国家の威信を懸けて、この場に赴いている」

「今、然るべき管轄の者を呼びに向かわせた。貴君らにかかる損害についてはその者が責任を負う。故に──」

「折衷案だ。こちらの準備が整うまで、貴君らの船内における自由を認める。我々は船内において、人1人を隠し得ない事象に対して指一本触れず、また関知しない事を誓う。求めるならば、今この場で如何なる責任をも負う。如何か」

 

ルリア

「こ、今度は何て言ってるんでしょう?」

 

カレーニャ

「兵隊さんが意地見せてくれやがりましたのよ」

「多分、兵隊さんのトップとか、エルステとコネのある相当なお偉いさん呼びに行ったんでしょうね」

「んで、無理を通した穴埋めは偉い人に交渉任せて、あの兵隊さんも、この場で誓約書でも何でも書くし、クビになっても構わない。だから調べさせろ、と」

「その代わり、お偉いさん達が来るまでに、私が隠れられそうな場所とかに見られちゃマズイもの置いてあるなら、まとめて別のトコに移してねって。そうしてくれれば、テーブルの上に丸出しでも絶対に見なかった事にするからと、そう仰ってるのよ」

 

ビィ

「普通そこまでするかよぉ……」

 

カレーニャ

「あなた方だって、何としても野放しにしちゃならない悪者見つけたらそれくらいの覚悟なさるんでなくて?」

「『オブロンスカヤだから』。答えはそれで全部導けますわ」

 

ルリア

「カレーニャちゃん……本当に大変だったんですね……」

 

ビィ

「でもよぉ、そこまで言われちまったら、姐さんも流石に断りにくくねぇか?」

 

カレーニャ

「ま、ダメだったら全身丸ごとグラス球にでも変形させて戸棚にでも収まっときますわよ」

「それより、カタリナさんがこの大勝負をどう凌ぐのか、そっちの方が私、気になってなりませんわ」

 

 

 

 ──当のカタリナは、少し考えるような仕草をして見せた後、手すりの陰から何かを取り出した。

 

 

 

カタリナ

「少々重いぞ。割れ物では無いから、落ちてから拾うと良い」

 

 

 

 ──言って、取り出した物を兵士の方へ投げ落とした。

 ──言われるままに回収する兵士B。

 

 

 

兵士B

「袋……中身は……書類か?」

 

 

 

 ──先程、カタリナが脇に抱えていた布袋だった。

 ──兵士Bが袋の口を解くと、新聞紙や雑誌の類がバサバサと躍り出た。速記役も思わず落ちる紙の束を見送る。

 

 

 

兵士B

「これは、プラトニアの情報誌……しかも全部、正午にようやく発刊された号外?」

「済まないが、これらの書類は一体いかなる意図を示すものか」

 

カタリナ

「君の公僕としての矜持は確かに見届けた。敬服に値する」

「だがしかし、我々としては尚もプラトニアの要求は受け入れ難い」

「その根拠は、プラトニアやエルステのみならぬ、数多の国家が同様に掲げる『人道的理念』に基づく」

「ここまでは、君の口から我々の疑問に対する回答がなされる事を期待して呼びかけに応じてきた。だが説明が果たされる事はついぞ無かった」

「敢えて言おう。君達の要求は……如何なる友好を築いたとて、初めから承諾するに値しない!」

 

兵士B

「な、何を……?」

「詳しい説明を求める! よもや今からこれだけの資料を読み込んで理解しろとは申すまいな!」

 

カタリナ

「あぁもちろん、そんな無茶は言わん。それはあくまで証拠だ。我々が『カレーニャ罰すべし』の世論と、君達が我々に”協力”を求めるだろう事を織り込み済みだった事。そして──」

「今ある状況で汲み取れる限りの情報から、プラトニアは『死者を処罰し、そのために生者への介入をも辞さない』国家であると、そう判断したと言う事のな」

 

兵士B

「な……な、何だと!?」

 

 

 

 ──引きつった声を挙げる兵士B。

 

 

 

カタリナ

「何を驚いている。ならば政府の代表たる君に改めて問おうか」

「プラトニアはいつ、『カレーニャの死亡を撤回』した。そしてそれを如何なる媒体を通して公布した?」

 

兵士B

「その侮辱は聞き捨てならない! カレーニャを目撃したと、多くの市民が証言しているのだ!」

「カレーニャが存命である事は疑いようのない事実だ。我がプラトニアは……」

「プラトニア、は……あ……ぅ……」

 

 

 

 ──大見得を切ろうとした兵士Bだったが、見る見る顔を歪ませ、縋るように速記役を見た。

 ──速記役の兵士も、この世の終わりのような顔で兵士Bを見ていた。ゆっくりと首を横に振る速記役。

 

 

 

カタリナ

「では読み落としたかなあ?」

「ならば手数だが、その袋の中にあるなら提示してもらいたい。プラトニアがカレーニャの死を取り下げ、生者であると公式に認めている誌面を」

「政府広報誌から大手新聞社、眉唾なゴシップ誌まで可能な限り取り揃えてあるからな」

 

カレーニャ

「あーらら。やっちゃったわねぇ」

 

ビィ

「あ、姐さん、何か失敗しちまったのか……!?」

 

カレーニャ

「逆ですわよ。やらかしたのぁプラトニアの方」

「ドリイさんとやりあった後、あなた方も新聞の1つくらい読んだんじゃござあませんこと?」

 

ルリア

「1つどころか……カタリナが島中から取り寄せてくれて……」

 

ビィ

「ありゃぁ胸糞悪かったぜ……」

 

カレーニャ

「そりゃご苦労さま」

「どこも『私が死んだ』って大盛りあがりだったアレ、政府から直々に認められたからですのよ」

「あなた方が通報して、プラトニアが現場検証して、それで公式に『オブロンスカヤの最後の血筋が途絶えた』って」

「そんで今日。多分、パンピーの声聞きすぎてウッカリその気になっちゃったんでしょうね。国として『私が死んでない』って会議で決めず、国民に伝えもせず、そのまま捕まえに来ちゃった訳ですわ」

 

ビィ

「それって、何かマズイのか?」

 

カレーニャ

「例えば、悪者の頭に銃弾くれてやって、どう見ても死んでるのに──」

「『仲間達の分だぜヒャッハ~』とか、『やっと大人しく罰を受ける気になったか~』とか言って、追加で何発も撃ったり踏みつけたりしてるの見てどう思います?」

 

ルリア

「そんなの残酷です! 卑怯です!」

 

カレーニャ

「死者を裁いちゃうと、そういう事してる事になっちゃう訳ですわ。”ご立派”な国を謳ってきたプラトニアには尚更これは認められない」

「しかもそれを知られるのが国民ならまだしも、相手はよろしくやってるエルステの騎士様。仕事の途中でこんな言いがかり付けられて足止め食らったなんて事、エルステに報告されたら赤っ恥どころじゃござあませんわね」

「まあ今朝から今までの間に私の死が撤回されてたら不発だったでしょうから、カタリナさんとしてもギャンブルだったでしょうけど……」

「まあそれでもこうなっちゃったら、私が直接出ていって差し上げても捕まえられはしませんわね。死体は法の主体になれませんし、死体遺棄の嫌疑なんてのも持ってきて無いでしょうし」

 

 

 

 ──慌てふためく兵士達をじっくり見届けてから、カタリナが口を開いた。

 

 

 

カタリナ

「誤解なきよう言っておく。我々は君達を尊重している」

「このまま穏便に事が運ぶなら、我々は『何のトラブルも無く』プラトニアを出国できたものと判断する所存だ。予定をオーバーしない限り、『どこの誰』に対しても同じように説明するだろう」

「しかし、尚も我々を君達の正義で抑圧したいと言うなら、その前に1つ聞かせて欲しい」

「君は、君が助力を願った『然るべき管轄の者』について、この場で如何なる活躍を期待したのか──」

「つまり──その者の口から、君はカレーニャと言う故人に関して何を言わせようとしていたのかを」

 

兵士B

「……ぐ……ぅ、ぐぎぎぎぎぃ~……」

 

 

 

 ──泡でも吹き出さんばかりの呻きをあげて、兵士Bは頭を抱えた。

 ──自分の一存で、遥か上層部の人間を現場に呼びつけるだけでも相当なリスクを負ったはずである。その結果がこれでは、これでもまだ冷静な方かも知れない。

 ──速記役がオロオロしている。しばらくして、兵士Bがゆっくり顔を上げた。

 

 

 

兵士B

「……我、々は……いや……」

「プラトニアは……本事件中における貴君らの助力と、貴国の名誉を信頼し、貴君らの出国を認めるものである……」

「……ただし! カレーニャ・オブロンスカヤ捜索において協力を得られなかった事実は揺らがない!」

「故に、貴君の氏名、階級、所属を明示願いたい。日を改め、エルステ本国を通じ、貴艇を含めた各所への捜査協力を要請するものである!」

 

ルリア

「えっと……カ、カレーニャちゃん……?」

 

カレーニャ

「これくらいは解りなさいよ……」

「今日の所は勘弁してやるから、カタリナさんが何者なのか教えろって言いたいのよ。今は騎士様が忙しいってんなら仕方ないけど、後でエルステに問い合わせてみっちり調べてやるって」

 

ビィ

「あ、オイラ解ったぞ! それ、負け惜しみってヤツだろ?」

 

カレーニャ

「まぁね。でも最初っから私をとっ捕まえるのに執着しなけりゃ、初めからそこが落とし所だったはずでしょうけどね」

「あんまりガサ入れ渋られるもんで欲が出て、結局は損ばかり増えちゃいましたわね。ご愁傷さま」

 

 

 

 ──いつの間にか、グランサイファーの各部の帆が開ききっている。

 ──先程から団長が船内へ戻り、仲間達へ「カタリナの合図で島を出る」旨を伝えて回っていた。

 

 

 

カタリナ

「良いだろう──」

「私の名はカタリナ・アリゼ。所属は"仕事"の性質上明かせないが、階級は中尉だ」

「詳細な説明が欲しくば、エルステにてポンメルン・ベットナーの名をあたれ。私の名を出すだけでも随分と"対応を変えて"くれる事だろう」

 

兵士B

「了解した……」

「然る後、貴君らに再び協力を願う日まで、貴君らの”平穏なる”旅を祈るものである!」

 

カタリナ

「ありがとう」

「では皆、出港の準備は良いか!」

 

 

 

 ──大仰な身振りに、これでもかとマントをはためかせカタリナが兵士に背を向ける。

 ──とっくに準備を済ませていた仲間達の手により、まるでカタリナの意思で動いているかのようにスムーズに、グランサイファーは発着場を飛び立った。

 

 

 

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