悪役令嬢プロデュース   作:ななせせせ

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聡明なる読者様方はお気づきかもしれませんがサブタイトルはPDCAサイクルにしているつもりでしたがPACDサイクルなどととち狂った覚え方をしていたせいで間違ってます。
もう諦めてこの作品はそんな感じで行こうと思います。
というか視点とかいって分けてたのあんまり意味ない気が(ry

H30.11.5 追記 諦めて数字形式にしました

あ、それから正直この話は読み飛ばしていただいて構いません。


3

「……はぁ」

 

 

 思わず漏れだした溜息に慌てて口元を押さえる。

 淑女として恥ずべき行動だった。

 『あの』ヘクセン様の婚約者に相応しくない行動はいけない。常にヘクセン様の婚約者なのだという意識を持たなければ。

 

 ああ……ヘクセン様。

 ヘクセン様、ヘクセン様、ヘクセンさまぁ……!

 

 

(初めてお会いした時からずっとお慕い申し上げております……)

 

 

 最初にそのお姿を拝見したのは五歳の誕生日を迎えた日の、ダンスパーティーで。

 私の生家であるディスペンシア家はお世辞にも家柄がいいとは言えない下級役人の家系。当然ながら、招かれるのもそれなりのレベルのもの。

 ただ、その日私が参加したのは家柄や功績に係わらない、五歳から八歳までの子供たちなら誰でも参加していいものだった。

 

 そこで――私は人生を変える運命の出会いを果たしたのだ。

 

 夜空に浮かぶ月を紡いだかのような御髪が風にさらりと流れる度に、大海の如く包容力に満ち溢れ優しく眇められる碧眼に見つめられる度に、蕩けるような優しい声で名前を呼ばれる度に、全身が歓喜に打ち震えた。

 

 ああ……ヘクセン様……!

 

 好きです愛していますずっと一緒にいたいです最期の瞬間まで一緒にむしろ死んでも生まれ変わってもう一度あなたに会いたいあれでも待ってもし生まれ変わりというものが本当に存在するのならヘクセン様より先に生まれることも可能なのではそれならヘクセン様に甘えていただけるようなそうつまりはお姉ちゃんというかはっ閃きました私がヘクセン様の母親になって赤子の時からずっと育てて傍にいることもいえ逆に私の方がヘクセン様の子供として生まれ変わることもああ子供なんてそんなはしたないだけれどもよくよく考えればこれから夫婦となる私たちにとっては当然のことであって何もおかしくはないのですがつまりそれは私とヘクセン様がそういうことをするということでああそうでしたヘクセン様がお好きな大きさまで胸を育てなければいけないのでしたごめんなさいヘクセン様このような貧相な身体つきでは全く興奮しないでしょうまだまだ伸びしろはあると思うのですが今だけはなにとぞ容赦していただきたく出来ればヘクセン様の手で育てていただきたいというか私の身体を余すところなく触れて舐めてくださいやだ私ったら何を考えているのかしら大体ヘクセン様の好みがもっと大きな胸だからといってその程度でえり好みするような人ではありませんしああでもヘクセン様に喜んでいただけるような女になるためには必須条件として考えるべきでしょうからやっぱりそこは譲れないところのような気がします子供にお乳を与えるうえでもそうでした子供です最初はやっぱり男の子がいいのですけれどヘクセン様の子供なら女の子も大変可愛らしいでしょうしこの際どちらでも構わないのですけど世継ぎのことも考えて十人はほしいところですねヘクセン様いけませんわまだお腹に子供がいるというのに困った旦那様ですうふふふああいけませんまた淑女らしからぬことをでも淑女ならば貴族の世継ぎ問題は重要なのですから当然のことですしヘクセン様の素晴らしい血を絶やさぬためにむしろこの全土を支配するべきヘクセン様の子孫がありとあらゆる場所に繋がりを持つためにもやはりいっぱい子供を産んで差し上げる必要がありますものね見ててくださいヘクセン様私頑張りますからいっぱい愛してくださいそうです愛です愛だけが欲しいのです正直地位も家柄も貴族もどうだっていいのですヘクセン様この世界が滅んでもありえないことですが例えば没落したとしても構わないのですヘクセン様がヘクセン様であるだけでいいのです何なら結婚だってしなくともよいのですただヘクセン様のお傍に置いていただければそれだけで私は幸せなのですああヘクセン様本当に好きです愛していますいつか私が壊れるその時までいえむしろ私を壊すほどに愛してください心からお慕いしているのです他の有象無象などどうなってもいいのです父も母も障害となるのなら殺しますこの国の制度が障害になるのなら崩壊させますいえ勘違いしないでくださいヘクセン様が望まないことは致しません私はヘクセン様の奴隷のようなものですから奴隷っていい響きですねヘクセン様にもののように扱われて捨てられるだけの存在なんて心が躍ります

 

 

「あら……?」

 

 

 今一瞬見えたのはヘクセン様?

 間違いない。間違えるはずがない。

 何せあの日から毎日ずっと焦がれてきた姿なのだから、間違えようがない。

 

 けれどおかしい。

 今日ここに来ることはないはずだもの。

 それは確かだったはずなのに、こちらにいるというのは。

 

 

「どうしたのでしょうか……」

 

 

 そうする必要があるということなのでしょう。

 例えば――誰かを探しているとか。

 

 ああ、そういえば。

 最近帝国の動きが活発化してきていますし、その関係でしょうか。

 

 んー、と。

 ユークリウッド家の方が確かいたはずですね。

 情報が足りないので判断材料がもう少し欲しい所ですが、ヘクセン様がこっそりとこのような所に足を運ぶなどそれくらいしかないでしょうし。

 

 流石はヘクセン様です。

 王国の未来のために自ら動かれるなんて。

 そうとあれば、少しばかりこちらで注意を集めましょうか。そこにいるだけで人目を集めてしまうヘクセン様のことですから、こっそりと動きたい今のような状況では困っているはず。

 

 

「……貸し一つ、ですね」

 

 

 でも、間違っても二人きりなんかにはなってはいけませんよ?

 もし勘違いするような女だったら――お話しないといけませんから。




単純に怪文書を書きたくなっただけです。
お疲れさまでした。

これが婚約者の実力だ。
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