インフィニット・ストラトス〜欲望の王、降臨〜 作:proto
させていただくのは、一夏くんが主人公の場合です。
作者の体調不良が続いているので、
次話を更新できなくてすみません。
構成は出来てるので、楽しみにお待ちくださっている方に、
謝罪しつつ、ボツ案公開でお休みします。
あの日。アンクの意思を内包したタカコアを使いタジャドルコンボでの真木博士との戦いから約6年ほどの月日が流れた。俺は、割れたアンクのタカ・コアメダルを直そうと、鴻上ファウンデーションに協力研究員として所属し、コアメダルの研究続けていた。そして、途中財団Xの目論見に気が付き、日本に帰国。そこで財団Xが複製した擬似コアメダルと遭遇し、バースを使い財団Xの研究所に潜入。オーメダルの複製に関するデータを入手することと、財団Xの研究所を自爆させるに成功したんだ。あ、もちろん人は殺してないよ。
そして、時は進む。
15年の月日が経ち、鴻上ファウンデーションはコアメダルの開発に成功した。そして、アンクのメダルの修復の目処も立ってきた。
それと同時期に篠ノ之束なる科学者がISを発表したという情報が鴻上さんの耳に入った。
「これは……宇宙に対する欲望!スバラシイッ!我々は、このインフィニット・ストラトスに投資しよう!ハッピーバースデイ!インフィニット・ストラトス!」
鴻上さんは誕生を何よりも重要視している。新たなる技術の塊・宇宙に対する欲望、ISの誕生を祝した。が、それは鴻上さんが良いと判断した方向から逸れた。
各国から日本目掛けて発射されたミサイルを全て撃ち落とし、それは一夜にして兵器と化した。
「兵器と化してしまった今、宇宙用に生まれたISに、意味はない!」
と、ISに対しての興味が全て失せた。
そして、更にそこから月日は流れた。IS登場から5年。世界各国にISのコアが配布された。その総数は500に満たない数だ。そして、各国はそれを兵器使用することを禁じる条約を結び、スポーツとしての地位を確立した。そして、スポーツ大会として《モンド・グロッソ》が開幕。そして、その大会の第2回目の決勝で、財団Xが動いた。決勝に出る日本人選手の弟を誘拐したのだ。だが、財団Xが動いたことにより、俺はその手を掴むために、動き出した。
とある倉庫にて
「ったく、なんで俺らがこんな餓鬼の誘拐なんざ。」
「って、受けたのはあんただろ。金になるって言って。」
「まぁ、そうだけどよぉ。」
ロープで縛られている少年、彼の姉は現在モンド・グロッソ決勝に日本代表として出ている。
「結局、日本政府に通達したが無意味か。さっさと、財団様に引き渡そうぜ。」
「だな。」
少年を担ぎ、倉庫から出ようとする。が、
「ふぅ~、間に合った!間一髪!」
「だ、誰だ!」
「名乗るほどのものじゃないよ。」
「さっさと、殺れ!相手は丸腰だ!」
乱入してきた火野に、その鉄口が向けられる。高速で打ち出されたそれは、火野に向けて近づいて行く。だが、その間に割って入ってきたカンドロイドたちにより、無駄弾と化した。さらにナイフを構え接近戦を仕掛けてきたが、人間相手なら造作もない。彼はクズとはいえヤミーを生身で相手にできる人間だ。突き出されたナイフを寸の所で避け、護身術的な容量で制圧。そして、ウナギカンドロイドを使い、誘拐犯2人を拘束。警察へと引き渡した。
「大丈夫かい?」
「……あなたは?」
「俺は、火野映司。君は?」
「俺は……一夏です。」
「そうか。お姉さん所に戻らないとね。」
「………俺、戻りたくない。火野さんと一緒に居たいです。」
「え!?」
「俺を助けてくれた。それに、俺親が居ないんです。なんか、その……火野さんが、父親……みたな感じなのかな?……そう思えて。」
「う~ん。それは、お姉さんに了承を取らないとなんとも…。」
「わかりました。姉が了承すればいいんですよね?」
こうして、満面の笑みを浮かべて戻ってきた一夏は、火野と共に行動するのだった。
これは、俺が助けた……彼の、俺の息子の物語。