インフィニット・ストラトス〜欲望の王、降臨〜 作:proto
前回の3つの出来事。
1つ、姉妹の仲を戻した。
2つ、恋人の片割れであるバース装着者「更識簪」と再会する。
そして3つ、クラス代表決定戦が幕を開けた。
ピット内
「火乃、織斑の機体が未到着でな。全く使えん業者だ。先に出てくれ。」
「わかりました、アンク。」
生身のままアリーナへと出て行く。
「ひ、火乃くん!な、生身で行くんですか?」
「山田先生、安心しろ。むしろ生身からの方が盛り上がる。そう言う計算だ。」
「は、はぁ。」
「あら?逃げずにきたんですのね?…でもなぜ生身で?まさか、土下座でもしにきたんですの?」
「まさか、ここからやんないと。」
ドライバーを取り出し、装着する。
「フン!サクッと勝ってこい。」
投げられるメダルは、【クワガタ】【ゴリラ】【チーター】の3枚。
「あぁ!変身!」
『クワガタ!ゴリラ!チーター!』
「はぁぁあぁ!」
「ふ、フルスキン!そんな旧式のISで!」
「ISじゃないさ!これは、オーズ……今はただのオーズ。欲望の王だ!」
「踊りなさい!私の奏でる円舞曲で!」
腕に装備されたライフルから放たれる銃撃をゴリラアームで防ぐ。
「なら!ブルーティアーズ!」
背面に装備されたビットが放出される。
「それを待ってた!」
オーズは軽くジャンプし、クワガタヘッドから放電を繰り返す。その緑の電撃を浴びたブルーティアーズは、たちまち回線ショートを起こし、機能停止。地面に落下する。
「ブ、ブルーティアーズ!あなた、よくも!」
ライフルでの射撃ラッシュが激しくなる。それをチーターレッグの高速移動で避けて行く。
「アンク!ライオンとバッタ!あとメダジャリバー!」
それを、予想してた様に即座にメダルを投げる。それをしっかり受け取り、メダルを変える。
『ライオン!ゴリラ!バッタ!』
メダジャリバーを引き抜き、オーメダルネストからセルを3枚、メダジャリバーに装填する。
その行動に危機感を覚えたのか、オルコットは焦る様に、サイドのスカートアーマー何かを発射した。
『トリプル!スキャニングチャージ!』
「セイヤー!」
3枚のセルメダルで極限まで高められたメダジャリバーから繰り出されるオーズバッシュの力は、空間をも切り裂く。が、試合終了の合図はならず、何かが爆発して終わった。
「あちゃ〜、ダメだったか。」
「隠し球のブルーティアーズを出してなければ負けてましたわ。」
「でも、もう武器は無いよね?降参してくれない?」
「くっ!あまり舐めないことですわ!い、インターセプター!」
地上にいる相手にナイフで戦うにあたり、空中にいる意味がないと感じたのか、ISを地上まで降ろした。
「その意思に敬意を評して、少しだけ力を見せよう。アンク!タトバで決めるよ!」
「あぁ?一応コンボだぞ?」
「構わない。彼女の意思が強いからね。」
「わかった。」
【タカ】【トラ】のメダルを投げ渡し、メダルを変える。
『タカ!トラ!バッタ!タ・ト・バ!タトバ!タ・ト・バッ!スキャニングチャージ!』
バッタの力を解放し、空高く飛び上がる。そして3つエネルギーリングが生成され、ナイフを構えるオルコット向けて、穴が重なる。その穴を通りエネルギーを纏いつつ、オルコットにタトバキックを放つ。
「セイヤー!」
と言う、映司の掛け声を尊重しつつしっかりと必殺技を決めた。その瞬間『SEエンプティー!勝者 火乃 栄司!』
まずは、一勝を飾った。