インフィニット・ストラトス〜欲望の王、降臨〜   作:proto

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第13話 開幕と意志力とタトバと。

前回の3つの出来事。

1つ、姉妹の仲を戻した。

2つ、恋人の片割れであるバース装着者「更識簪」と再会する。

そして3つ、クラス代表決定戦が幕を開けた。

 

 

ピット内

「火乃、織斑の機体が未到着でな。全く使えん業者だ。先に出てくれ。」

「わかりました、アンク。」

生身のままアリーナへと出て行く。

「ひ、火乃くん!な、生身で行くんですか?」

「山田先生、安心しろ。むしろ生身からの方が盛り上がる。そう言う計算だ。」

「は、はぁ。」

 

 

「あら?逃げずにきたんですのね?…でもなぜ生身で?まさか、土下座でもしにきたんですの?」

「まさか、ここからやんないと。」

ドライバーを取り出し、装着する。

「フン!サクッと勝ってこい。」

投げられるメダルは、【クワガタ】【ゴリラ】【チーター】の3枚。

「あぁ!変身!」

『クワガタ!ゴリラ!チーター!』

「はぁぁあぁ!」

「ふ、フルスキン!そんな旧式のISで!」

「ISじゃないさ!これは、オーズ……今はただのオーズ。欲望の王だ!」

「踊りなさい!私の奏でる円舞曲で!」

腕に装備されたライフルから放たれる銃撃をゴリラアームで防ぐ。

「なら!ブルーティアーズ!」

背面に装備されたビットが放出される。

「それを待ってた!」

オーズは軽くジャンプし、クワガタヘッドから放電を繰り返す。その緑の電撃を浴びたブルーティアーズは、たちまち回線ショートを起こし、機能停止。地面に落下する。

「ブ、ブルーティアーズ!あなた、よくも!」

ライフルでの射撃ラッシュが激しくなる。それをチーターレッグの高速移動で避けて行く。

「アンク!ライオンとバッタ!あとメダジャリバー!」

それを、予想してた様に即座にメダルを投げる。それをしっかり受け取り、メダルを変える。

『ライオン!ゴリラ!バッタ!』

メダジャリバーを引き抜き、オーメダルネストからセルを3枚、メダジャリバーに装填する。

その行動に危機感を覚えたのか、オルコットは焦る様に、サイドのスカートアーマー何かを発射した。

『トリプル!スキャニングチャージ!』

「セイヤー!」

3枚のセルメダルで極限まで高められたメダジャリバーから繰り出されるオーズバッシュの力は、空間をも切り裂く。が、試合終了の合図はならず、何かが爆発して終わった。

「あちゃ〜、ダメだったか。」

「隠し球のブルーティアーズを出してなければ負けてましたわ。」

「でも、もう武器は無いよね?降参してくれない?」

「くっ!あまり舐めないことですわ!い、インターセプター!」

地上にいる相手にナイフで戦うにあたり、空中にいる意味がないと感じたのか、ISを地上まで降ろした。

「その意思に敬意を評して、少しだけ力を見せよう。アンク!タトバで決めるよ!」

「あぁ?一応コンボだぞ?」

「構わない。彼女の意思が強いからね。」

「わかった。」

【タカ】【トラ】のメダルを投げ渡し、メダルを変える。

『タカ!トラ!バッタ!タ・ト・バ!タトバ!タ・ト・バッ!スキャニングチャージ!』

バッタの力を解放し、空高く飛び上がる。そして3つエネルギーリングが生成され、ナイフを構えるオルコット向けて、穴が重なる。その穴を通りエネルギーを纏いつつ、オルコットにタトバキックを放つ。

「セイヤー!」

と言う、映司の掛け声を尊重しつつしっかりと必殺技を決めた。その瞬間『SEエンプティー!勝者 火乃 栄司!』

まずは、一勝を飾った。


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