インフィニット・ストラトス〜欲望の王、降臨〜 作:proto
前回の3つの出来事。
1つ、栄司は織斑一夏に妙な違和感を覚えた。
2つ、仮面ライダークローズと特訓を開始。
そして3つ、オーズはクローズの一撃に膝をつくが、再び立ち上がった。
オーズはクローズの動きに必死に食らいつくが、元格闘家として接近戦に慣れたクローズの身のこなしは、やはり流石としか言いようが無い。
「オラオラァ!どうしたぁ!」
オーズは守りに徹していた……いや、徹さざるをえなかった。
いくら視認できても、スピードとパワーを兼ね備えたクローズの攻撃をいなして躱す他ないのだ。
なんとかカウンターを狙おうとするが、直感なのかギリギリで避けられる。
「守ってばっかじゃ、なんも守れねぇぞッ!ドォラァッ!」
クローズの蹴りが炸裂する。
オーズはまともに食らってしまうが、なんとか踏みとどまる。
「はぁはぁはぁはぁ。」
オーズの呼吸は更に荒くなって行く。それでも、立ち上がる。
「いい根性じゃねぇか。」
そういうと、クローズは修理が終わったばかりのクローズマグマナックルを出す。ドラゴンマグマボトルを取り出し、軽く振ってナックルに挿す。
『ボトルバァ〜ン!』
ナックルの持ち手を前方に倒し、ビルドドライバーへ。
『クローズマグマ!』
レバーを回す。
『Are You Ready?』
ナックルのような坩堝型のマグマライドビルダーが出現。
「………力がみなぎる。」
そこからヴァリアブルマグマを万丈の頭上にぶちまける。
『極熱筋肉!』
「………魂が燃える。」
足元からヤマタノオロチのような龍の頭が伸び、冷え固まる。
『クローズマグマ!アーチャチャチャチャチャ チャチャチャチャアチャー!』
冷え固まったものを、マグマライドビルダーが砕き、仮面ライダークローズマグマが生まれる。
「俺のマグマがほとばしる!今の俺は……負ける気がしねぇ!!!!!」
そう言い、再びオーズへ接近する。
クローズマグマの攻撃は、マグマのようなエネルギーを纏いながら繰り出された。
それらを食らったオーズは、正直立っているのが精一杯だった。
「これで、終わりだぁぁぁ!」
今までで1番勢いのある拳が突き出される。腰のひねりや、腕自体の回転など、威力は間違いなく高い。
意識朦朧としかけているオーズだが、自身に向けて放たれているその拳に向けて、残った力の全てを乗せ、拳を前へ伸ばす。
2人の拳がぶつかる寸前だった。
オーズは膝から崩れ、その拳はマグマナックルへ。いくらフラフラな状態のパンチとはいえ、変身している者のパンチだ。
マグマナックルにスパークが走り、万丈の変身が解除された。