インフィニット・ストラトス〜欲望の王、降臨〜 作:proto
翔太郎と千冬。ジョーカーとスカルの相手は、ジョーカー、バイオレンス、イエスタディの三体……だった。何故過去形なのか説明すると、ジョーカーメモリが翔太郎の方により強い運命を感じたのか、ドーパントから出て、ジョーカーの手に収まったからだ。
「やっぱり、切り札は俺の所に来るみたいだな。」
翔太郎はT1からT2へジョーカーメモリを切り替える。これは奪われる可能性も危惧してのことだ。
上記のことから、残ったのはバイオレンスとイエスタディ、そこにアノマロカリスにコックローチ、さらにエナジー。アノマロカリスとコックローチは過去にジョーカーが倒している。エナジーはダブルにボコボコにされた。
「イエスタディの方は、少々厄介だ……が、前日に刻印しなきゃ意味ねぇけど……バイオレンスとエナジー、イエスタデイは俺がやるから、残り2体の方頼むぜ。」
「あぁ、任せろ。」
スカルは、コックローチとアノマロカリスにスカルマグナムを撃ち、離れた場所に誘導した。
「さぁて、いっちょハ〜ドボイルドに決めますか!」
ジョーカーは、バイオレンスの大ぶりな攻撃を最低限の動きで避け、カウンターパンチを食らわせ、後ろから奇襲をかけてくるイエスタデイは、ノールックで蹴り飛ばす。
少し遠距離から狙ってくるエナジードーパントのレールガン攻撃を、バイオレンスドーパントを盾にして防ぐ。
「さぁて、時間もねぇ。お片づけだ。」
『ジョーカー!マキシマムドライブ!』
「ライダーパンチ!」
バイオレンスとイエスタデイに紫のオーラを纏ったライダーパンチを放ち、メモリを排出させる。
「もういっちょ。」
『ジョーカー!マキシマムドライブ!』
「ライダーキック!」
エナジードーパントにはより威力の高い蹴りを食らわせる。
結果、エナジーメモリは砕け、使っていた生徒は気絶した。
「さて、そろそろそっちも終わるだろう。」
そう呟いて、メモリを回収した。
スカルは、他三体から離したコックローチとアノマロカリスを相手にしていた。
「さて、特別授業だ。ありがたく思え!」
スカルマグナムで弾幕をはりながら、コックローチと距離を置き、アノマロカリスに接近。軽く腕をひねり、足を掛け地面に這いつくばらせる。その間に近づいてくるコックローチを目視すると、すぐにスカルマグナムで距離を置かせようとする。が、そんなの御構い無しに突っ込んでくる。
スカルは、致し方なくアノマロカリスを蹴り飛ばし、コックローチ諸共壁に激突させる。
すぐに体制を立て直したアノマロカリスは、自身の歯をスカルへ放つ。が、全てマグナムの弾丸に相殺される。
「あの男も、片付けた頃だろう。こちらも終わらせるか。……こうかな?」
直感でスカルメモリをスカルマグナムに装填する。
『スカル!マキシマムドライブ!』
「ハッ!」
破壊光弾二発がドーパントのヘッドに命中、メモリブレイクへ至った。
「本日の授業は、終了する。」
双方ドーパントを片付け終わり、合流する。
「両方ともブレイクできたみたいだな。」
「フッ、当たり前だ。」
「んじゃ、サクッとぶっ壊しますか。」
『ジョーカー!マキシマムドライブ!』
「ライダーチョップ!」
二本のメモリを天高く投げ、手刀で破壊しようとした瞬間、赤いバイクがそれらをかっさらった。
「なんだと!」
そいつは、後ろを見ると鼻で笑うかのような動作をして、バイクで姿を消した。