インフィニット・ストラトス〜欲望の王、降臨〜   作:proto

19 / 168
第18話 恋欲と取り込みとカザリと。

前回の3つの出来事。

1つ、中国から代表候補生凰鈴音が転校してくる。

2つ、その凰鈴音がカザリのヤミーに寄生される。

そして3つ。オーズとバースは学内でのヤミー戦に挑もうとしていた。

 

 

 

「空飛んでるのがなぁ。」

「というか、ファーストも巻き込みそう。」

「本音、楯無さんに言ってここの封鎖と、織斑先生か山田先生を呼んでもらって。」

「あいあいさ〜。」

「早く終わらせないと。」

「凰のSEをゼロにして、ISを巻き込まないようにしよう。」

「わかった。」

『カッターウイング!ブレストキャノン!セルバースト!』

「アンク、ウナギ!」

アンクから【電気ウナギ】が投げ渡され、トラと交換する。

『タカ!ウナギ!バッタ!』

「電気を使わずに、よっと!」

バッタの跳躍で上空に飛ぶ。

 

 

一方、栄司が上がる直前の上空

「一夏ぁ!一夏ぁ!アタシの!アタシのものに!なりなさいよ!」

「ちょ、どうしたんだよ!鈴!」

青龍刀を振り回す鈴に対し、防戦一方の一夏。突然の変貌に驚いて居る。

「お、落ち着け!クッソ!約束だってちゃんと覚えてたじゃないか!」

「嘘だぁ!そんなこと言って…「ブレストキャノンシュート!」え?」

一夏と凰の間に入り、ブレストキャノンを放つ。

そしてオーズは、一夏が巻き込まれないように、ウナギウィップで静かに下に降ろすのだった。

 

 

 

突然のブレストキャノンに反応できず、モロに直撃した凰は、ISから投げ出されるが、タイミングよくセルメダルが溜まったのか、体がヤミーに取り込まれてしまった。おそらくだが、トラヤミーだろう。

「栄司!これを使え!」

投げられたメダルは【チーター】。キャッチすると、ネストに入れて居た【トラ】と共に即座にメダルを変える。

『タカ!トラ!チーター!』

トラクローをトラヤミーに引っ掛け、チーターレッグを使い、セルメダルを掻き分ける。トラヤミーは爪で抵抗しようとするが、それすらチーターレッグで弾く。中の凰が見えてくると、手を伸ばす。

「手を!早く!」

凰もその手に気づいて手を伸ばす。ギリギリ届きそうで届かない距離を何とか詰めようとする。

「やっぱり居た。困るんだよね、ヤミー倒されると。」

「お前は、カザリ!」

救出がうまくいきそうなタイミングでのグリード襲来。背後に立っているカザリの圧は途轍も無いものだ。が、そこに火炎球が飛んでくる。

「はぁ、邪魔しないでもらえるかな?アンク。」

「悪いが、そのメダルは全部俺のモンだ。」

アンクも擬態から怪人態へと姿を変える。

「ちょうどよかった。予備のコアメダルが欲しかったんだよ。」

「フン!どうせ、最初からそれが狙いだろ?」

完全体グリードが対峙する。相手は狡猾なカザリだ。その様子を見ながらも、セルを掻き分ける。やっとの事で凰を引っ張り出す。そのまま本音の方に渡す。一刻も早くアンクの元へ駆けつけるべくバースが足止めしているトラヤミーに向けて、メダジャリバーで渾身の一発を放つ。

『トリプル!スキャニングチャージ!』

チーターレッグでの猛烈な走りから、すれ違いざまに斬り、トラヤミーを爆散させた。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。