インフィニット・ストラトス〜欲望の王、降臨〜 作:proto
前回の3つの出来事。
1つ、中国から代表候補生凰鈴音が転校してくる。
2つ、その凰鈴音がカザリのヤミーに寄生される。
そして3つ。オーズとバースは学内でのヤミー戦に挑もうとしていた。
「空飛んでるのがなぁ。」
「というか、ファーストも巻き込みそう。」
「本音、楯無さんに言ってここの封鎖と、織斑先生か山田先生を呼んでもらって。」
「あいあいさ〜。」
「早く終わらせないと。」
「凰のSEをゼロにして、ISを巻き込まないようにしよう。」
「わかった。」
『カッターウイング!ブレストキャノン!セルバースト!』
「アンク、ウナギ!」
アンクから【電気ウナギ】が投げ渡され、トラと交換する。
『タカ!ウナギ!バッタ!』
「電気を使わずに、よっと!」
バッタの跳躍で上空に飛ぶ。
一方、栄司が上がる直前の上空
「一夏ぁ!一夏ぁ!アタシの!アタシのものに!なりなさいよ!」
「ちょ、どうしたんだよ!鈴!」
青龍刀を振り回す鈴に対し、防戦一方の一夏。突然の変貌に驚いて居る。
「お、落ち着け!クッソ!約束だってちゃんと覚えてたじゃないか!」
「嘘だぁ!そんなこと言って…「ブレストキャノンシュート!」え?」
一夏と凰の間に入り、ブレストキャノンを放つ。
そしてオーズは、一夏が巻き込まれないように、ウナギウィップで静かに下に降ろすのだった。
突然のブレストキャノンに反応できず、モロに直撃した凰は、ISから投げ出されるが、タイミングよくセルメダルが溜まったのか、体がヤミーに取り込まれてしまった。おそらくだが、トラヤミーだろう。
「栄司!これを使え!」
投げられたメダルは【チーター】。キャッチすると、ネストに入れて居た【トラ】と共に即座にメダルを変える。
『タカ!トラ!チーター!』
トラクローをトラヤミーに引っ掛け、チーターレッグを使い、セルメダルを掻き分ける。トラヤミーは爪で抵抗しようとするが、それすらチーターレッグで弾く。中の凰が見えてくると、手を伸ばす。
「手を!早く!」
凰もその手に気づいて手を伸ばす。ギリギリ届きそうで届かない距離を何とか詰めようとする。
「やっぱり居た。困るんだよね、ヤミー倒されると。」
「お前は、カザリ!」
救出がうまくいきそうなタイミングでのグリード襲来。背後に立っているカザリの圧は途轍も無いものだ。が、そこに火炎球が飛んでくる。
「はぁ、邪魔しないでもらえるかな?アンク。」
「悪いが、そのメダルは全部俺のモンだ。」
アンクも擬態から怪人態へと姿を変える。
「ちょうどよかった。予備のコアメダルが欲しかったんだよ。」
「フン!どうせ、最初からそれが狙いだろ?」
完全体グリードが対峙する。相手は狡猾なカザリだ。その様子を見ながらも、セルを掻き分ける。やっとの事で凰を引っ張り出す。そのまま本音の方に渡す。一刻も早くアンクの元へ駆けつけるべくバースが足止めしているトラヤミーに向けて、メダジャリバーで渾身の一発を放つ。
『トリプル!スキャニングチャージ!』
チーターレッグでの猛烈な走りから、すれ違いざまに斬り、トラヤミーを爆散させた。