インフィニット・ストラトス〜欲望の王、降臨〜   作:proto

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第21話 金の彼女と銀の軍人と置き去りと。

前回の3つの出来事。

1つ、凰が自らの欲望を見つめ直す。

2つ、凰鈴音が新たに彼女となる。

そして3つ、空港に降り立つ1つの影があった。

 

 

 

学年別トーナメントは中止になった。アリーナの修復が間に合わず、半年間のフリーパスも逃してしまう結果となった。

 

そんな通達の翌々日。HRで山田先生から、

「えーと、本日は転校生が来ます。」

との知らせが入った。もちろん、新しいクラスメイトにクラスはワクワクしている。

「そ、それでは入って来てください。」

入って来たのは、金と銀の髪少女。

「あ、栄司!久しぶり。」

「シャルちゃん!学園に来たの?」

「うん!今日からよろしくね、栄司!」

本音が浮かない顔をしているのは、見なかったことにしよう。

「あ、あのー。とりあえず自己紹介お願いします。」

「あ、はい。えー、フランスから来ましたシャルロット・デュノアです。栄司との関係は……恋人です。皆さん、よろしくお願いします。」

クラス全体がぽかんとしている。が、ポツリポツリと「まさか、恋人がいたとは!」や「えー、狙ってたのにぃ!」とか「イケメンで彼女持ちなのね!嫌いじゃないわ!」と言った声が聞こえてくる。

「え、えっと!では、もう1人の方もお願いします。」

山田先生が軌道修正をかける。

「ラウラ・ボーデヴィッヒ、ドイツ軍人だ。」

「それだけですか?」

「以上だ。」

堂々とした態度で自己紹介?を終わらせた。

「全く、私に近しいもの達は、まともに自己紹介も出来んのか。」

教室に入って来た織斑先生は呆れていた。

「ご無沙汰しております、織斑教官!」

「ここでは織斑先生だ。」

「はい!」

「では、授業に遅れないように。」

そう言って教室から退出した。

 

 

 

織斑先生が退出した直後のことだ。

「お前が織斑一夏か?」

「?あぁ、よろしくな。」

そう尋ね、確証を得ると早々にビンタをかまそうとしたので、止めた。

「何をする!こいつが居なければ、教官はモンド・グロッソ2連覇という栄光を得たのだ!」

「だとしてもだよ!人を傷つけようとするなら、俺は手を伸ばす。傷つけないように、傷つけさせないように。」

若干舌打ちをしながらも、席に戻った。

「サンキュー栄司。」

「ライダーは助け合い、もとい人間は助け合いでしょ。って!次移動じゃん!早く行かなきゃ!」

「うぉ!やっべ!」

「あ、栄司!」

「シャルちゃん、また後で!」

そう言い残し、更衣室へと駆け出す。

「あ、行っちゃった。」

シャルロットは、伸ばして居た手を引っ込めた。それを見る本音の目は、ちょっとハイライトが消えかけてた。

 

 

 

更衣室に着くと、制服からジャージに着替える。すると、織斑が訪ねてきた。

「なぁ、あの娘フランスから来たんだろ?どこで知り合ったんだ?」

「え?あぁ、日本だよ。それじゃ、急いだ方がいいよ。」

そう言って織斑を更衣室に置いてった。




とりあえず、あと2話したらシャルとの
邂逅話をやりたいな。

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