インフィニット・ストラトス〜欲望の王、降臨〜 作:proto
前回の3つの出来事。
1つ、栄司が大量の書類の処理を始める。
2つ、長くなりそうなので、諸々の回想が始める。
そして3つ、来日していたフランスデュノア社のレムから異常なヤミーが生まれた。
白ヤミーが早々に成長した。
「嫌な予感がする。栄司、さっさとカタをつけろ!!」
「あぁ!」
『スキャニングチャージ!』
「セイヤー!」
チーターの高速移動からサイのツノとゴリラの剛力で攻撃しようとする。
が、それを空を飛ぶ事で避けられる。
「チィ!ありゃなんだ?」
「あれは……ゴキブリ?」
ゴキブr……コックローチヤミー……というか、テ〇フォー〇ーに近いものだ。
仕留め損ねたそれは、周りを見渡すと真っ直ぐに、布仏姉妹が側についているシャルロット・デュノアの方を見た。
「不味い!」
チーターの脚力を使い、コックローチヤミーと布仏姉妹の間に入る。
庇う形で、コックローチヤミーに背を向け、攻撃を受ける。しかし、そこからのカウンターで、体を捻りコックローチヤミーの頭頂部から拳を放ち、潰す。する
と、簡単にセルメダルに変わった。
「ふぅ、意外とあっけなかったな。」
「あぁ、そうだな。」
被害こそ多少出たが、何とか事なきを得た。セルメダルがそこまで溜まっていなかったのか、あまり出てこなかった。
倉持技研に到着した。技研内は警備が強化されてる為少々休憩を貰えた。
「エイエイ、さっきはありがと〜。」
「え?エイエイ?」
「うちの妹は、他人に変なあだ名を付けます。それから、先程はありがとうございました。」
「いえ、助けられる命があるのに、手を伸ばさないのは自分の……あの人の信念に反しますから。」
「「?」」
現実が甘く無いことを知ったのこの時、この瞬間だった。
「キャァァァァ!」
「「「!?」」」
「栄司!さっきのやつだ!あの女、攫って行きやがった!」
「まさか!」
「やたらセルメダルが少ないと思ったが。早く行くぞ!」
技研の入り口前にあるライドベンダー二台に乗り込み走り出そうとしたその時だ。
「私たちも連れてってください!」
「え?ダメだよ。あいつは人間相手に何とかなる相手じゃない。」
「それでも!更識の名に泥を塗るわけにはいかないんです!」
「……わかった!でも、あの娘を助けたらすぐに戻るんだよ!」
「はい!「待って。」簪お嬢さま。」
「どうしたの、かんちゃん?」
「私も連れてって。逃げるまでの時間稼ぎくらいはできる。」
「それこそダメだよ。メダル相手にはメダルでしか戦えない。」
「お姉ちゃんの顔に泥は塗れない。それは私も同じこと。」
「だけど…「栄司、急ぐぞ。それから、簪……だったな。乗れ。」アンク。」
「どのみち、束が作ってるバースシステムのテストパイロットが必要だ。お前がテストしても意味がない。戦う意思があるんだ。俺たちにとって得な選択をするべきだ。」
「そんな……っていうかバースシステム作ってるの?なんで?」
「……寝言でバースバースうるせぇから。」
「……マジかよ。」
こうして、簪、布仏姉妹、アンク、栄司の3人はシャルロット・デュノアの救出に向かった。
バースを作るきっかけは、寝言でした。