インフィニット・ストラトス〜欲望の王、降臨〜   作:proto

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第43話 出遅れとプライドと200秒と。

前回の3つの出来事。

1つ、彼女6人が臨海学校に集結した。

2つ、山田先生が彼女になった。

そして3つ、主のcsmが28日に届く……のは関係なく!新たな事件が起こる気配がしていた。

 

 

 

 

 

 

砂浜で暇を持て余していると、専用機持ちの所に篠ノ之がいるのが目に付いた。

「織斑先生、何故篠ノ之さんがここに?」

「奴が来る。」

「わかりました。」

この会話の直後、山田先生が砂浜の織斑先生向けて駆けてくる。途中こけそうになるのがなんか可愛い。耳打ちすると、織斑先生の表情が険しくなる。

「全員、片付けをし撤収!専用機持ち以外は、自室待機!」

この号令1つで、生徒全員の動きがクロックアップする。

 

 

撤収作業が完了し、砂浜に人影が無くなったころ。1つの人参が降りて来る。

「やっほー!ちー……ちゃん?」

兎は降りて来るタイミングが遅かったのだった。

 

 

 

 

何やら広間のような場所に集められた専用機持ちは、和室とは思えないモニターの画面を見せられていた。

「先程連絡が入った。アメリカとイスラエルが共同開発していた銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)が無人で暴走。日本に向かっているそうだ。」

「詳細なスペックデータを閲覧することは可能ですか?「いや、君たちが出ることはないよ。」火乃さん、それはどう言う事でして?」

「俺たちが出る。こいつはそこらの専用機が、戦って勝てる相手じゃないって事だ。栄司、簪、準備しろ。」

「あぁ!」「うん!」

無言だが手を震わせている。が、我慢の限界を突破したらしく、

「納得いきませんわ!私たちが実力不足だとおっしゃいますの?」

と、言い放つ。それを止めたのはシャル達だった。

「僕らは足手まといにしかならないよね。」

「アタシ達は億が一に備えて、救助準備しときましょ。」

「あなた達!悔しくはないのですか?代表候補生として、プライドはないのですか!」

「「栄司は、僕らは(アタシら)を実戦に出したくないのよ。傷ついて欲しくないから。」」

「そんな憶測で!」

「「僕(アタシ)が、同じ立場なら同じことをする。」」

「それにさ〜。」

と、今まで黙っていた本音が口を開いた。

「多分エイエイは、パイロットが居ることを想定してるんだよ。」

「え?ですが織斑先生は無人だと…。」

「そういう報告なんだよ〜、きっと。」

「アタシ達が万が一失敗したら、アンタがさっき言った国家代表候補生としての看板に傷が付く。」

「そう心配してくれてるんだよ。」

「わかりましたわ。……ところで、なぜ専用機を持たない本音さんと箒さんがいらして?」

「私はね〜、かんちゃんのサポーターだからねぇ。」

「私も、来いと言われたらから来ただけだ。」

「やっはろ〜、たっばねさんだよ〜。」

「姉さん。」

「ささ、さっさと乗ってね。緊急事態だから。200秒以内にフィッティングとフォーマットを済ませるよ。」

「おい、ウサギ!まさか、こいつ出すんじゃないだろうな!」

「出すよ。手は出させないから。ただ…。」

「ただ?」

「力を持つということはこういう事だと見てほしいから。」

「ハッ!勝手にしろ!行くぞ!」

「あぁ、変身!」『タ〜ジャ〜ドルゥ〜!』

「変身!」『カッターウイング!』

オーズは飛行可能なタジャドル、バースもカッターウイングを展開し、戦場へ向かうのだった。




暑い日が続いておりますが、
皆さま熱中症にはご注意ください

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