インフィニット・ストラトス〜欲望の王、降臨〜   作:proto

45 / 168
第44話 第4世代と自惚れと終末と。

前回の3つの出来事。

1つ、軍用IS『銀の福音』の暴走。

2つ、束が時間差で到着。

そして3つ、篠ノ之箒が専用機を手にした。

 

 

 

 

 

 

 

篠ノ之箒は自身が手に入れたISに乗っていた。

「紅椿……私だけの機体。私の第4世代型専用機。」

フィッティングとフォーマットを篠ノ之束が終わらせると、すぐに飛び立つ。

「箒ちゃ〜ん!絶対に前線に出ないでねぇ〜!」

その声が聞こえたかどうかは定かではなかった。

 

 

 

 

アンクは怪人体に、栄司はタジャドルコンボに、簪はカッターウイングを展開して、空を駆けていた。3人ともスピードを落としてはいた。オーズやアンクは視覚で何とかなるが、バースはセンサー頼りになる。もちろん接近すれば視認できるが。

ポイントを過ぎないように移動していると、後ろから高速で移動する何かが確認された。

「まさか、ゴスペルが後ろから!?」

「ありえねぇ!」

「うん、現に今接近してるのをタカアイで確認した。」

「なら、何が……アレは、篠ノ之箒!」

第4世代型の展開装甲をしようして、高速飛行して来たのだ。

「これがあれば、どんな奴にも負けない!お前たちも必要ない。私が、一夏を守る!」

そう言い放つと、栄司に刀の切っ先を向ける。

「コイツも馬鹿か!」

「栄司、私が相手するから。ゴスペルをお願い。」

「あぁ、危なくったらこっちに。」

「うん。」

「セルが欲しくなったら言え。すぐに渡す。」

「ありがとう、アンク。」

「どけぇ!」

刀から空気の刃が襲う。まるでカマイタチのようにバースのアーマーを傷付ける。

「アハ、アハハ。弱い、弱過ぎる!」

「まだ、全然問題ない。」

メダルをベルトに入れつつ、カッターウイングで接近する。

「ヤケクソか!そんなの避けれないわけがない!」

余裕を見せつけるように、スレスレで避けてみせる。そう、それが狙いだった。

『クレーンアーム!』

避けられるギリギリに生成されたクレーンアームに気付かなかったのだ。結果、クレーンアームが引っかかり、ワイヤーが巻きつけられる。

しっかりと巻きついた事を確認した簪は、セルバーストを発動。カッターウイングを上手く使い、横方向に回転を始めた。

遠心力もあり徐々に早くなっていく。そして、クレーンアームを収納し、そのまま吹き飛ばす。

吹き飛ばした先は、もちろん計算済み。

 

 

 

 

 

 

その頃

海岸には1つ異形の影。人型ではあるものの、人間でないことはわかる。

「私もそろそろ、動くとしましょう。この世界を完成させなければなりません。」

何か、恐竜的なものを模したシルエットから、正真正銘人の姿へと変わる。左腕には、白い服を着た人形が載っている。

「この世界に良き終末を。」


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。