インフィニット・ストラトス〜欲望の王、降臨〜   作:proto

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第54話 剥奪と時間稼ぎと光線と。

前回の3つの出来事。

1つ、IS装備開発企業みつるぎの巻紙礼子が栄司と接触。

2つ、アンクが楯無に連れてかれステージに。

そして3つ、その背後で動く怪しい影があった!

 

 

 

 

 

 

織斑一夏はアリーナの優先使用権を狙っていた。他人より努力する機会を求めたのだ。故に自身の最高傑作のアイスを作り出すことにした。

そして時間。ギリギリ仕上げを終え、体育館に向かっている時だった。

「わっ!」

急に横から引っ張られ変な声を出す。暗がりに引き込まれたので、周りを確認すると、そこには見知った顔があった。

「えっと、確か……巻紙さん。でしたよね?」

「えぇ、先ほどぶりね。」

そう、巻紙礼子は織斑一夏と接触していたのだ。

「本日は白式を頂きに上がりました。」

「え?」

そう言うと、スーツが破れ8本ほどの足が現れる。

「びゃ、白式!」

「アハ、アハハハハ。このオータム様にかてるとおもってんのか?あぁ!?それに、馬鹿め!それを出すのを待ってたんだよぉ!」

そう言いながら白式へと突進、手で触れた直後、織斑一夏のISは解除され、オータムの手には光り輝く球体があった。

「あ、あれ?びゃ、白式!なんで…。」

「そりゃ、ここにコアがあれば起動しないわな!」

「なんだって!」

「冥土の土産に教えてやるよ!剥奪剤(リムーバー)を使えば、コアを引き剥がせるんだよ!ま、何度も使うと抵抗が付いちまって、外せなくなったりするんだがな!」

「そうか、それはいいことを聞いた。」

何処からともなくしたこの声の直後。一羽の鳥が光り輝くコアを、オータムの手から奪い取る。

「何ィ!」

「変身!」

『タカ!トラ!バッタ!タ・ト・バ!タトバ!タ・ト・バッ!トリプルスキャニングチャージ!』

変身と同時にセル3枚を入れていたメダジャリバーでスキャニングチャージ、オーズバッシュを発動し、先制攻撃を仕掛ける。

「チィ!アラクネェ!」

多数ある脚を駆使し、オーズへ攻撃を仕掛ける。が、メダジャリバーでしっかりと防ぐ。さらに関節部を狙い、動きを鈍らせようとするが、狙いを読まれてしまい、上手くいかない。

「チェ、なかなかやるじゃねぇか。だったら、これでぇ!」

今まで(舐められていたのか)片足ずつの攻撃だったが、複数の足で攻撃され始めた。

「なら、こっちも!」

一旦距離を置き、地面に手を突っ込みメダガブリューを生成する。

バッタレッグを駆使し、アラクネの脚を避けていく。

 

「一夏、今だ!」

「あぁ!零落白夜!」

オーズがアラクネのタゲ取りをして、白式のコアを戻す時間を稼いでいたのだ。

 

光り輝く刃が蜘蛛型のISを切り裂こうとするが、ギリギリのところで、アラクネと白式の間に光線が走るのだった。


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