インフィニット・ストラトス〜欲望の王、降臨〜 作:proto
前回の3つの出来事。
1つ、IS装備開発企業みつるぎの巻紙礼子が栄司と接触。
2つ、アンクが楯無に連れてかれステージに。
そして3つ、その背後で動く怪しい影があった!
織斑一夏はアリーナの優先使用権を狙っていた。他人より努力する機会を求めたのだ。故に自身の最高傑作のアイスを作り出すことにした。
そして時間。ギリギリ仕上げを終え、体育館に向かっている時だった。
「わっ!」
急に横から引っ張られ変な声を出す。暗がりに引き込まれたので、周りを確認すると、そこには見知った顔があった。
「えっと、確か……巻紙さん。でしたよね?」
「えぇ、先ほどぶりね。」
そう、巻紙礼子は織斑一夏と接触していたのだ。
「本日は白式を頂きに上がりました。」
「え?」
そう言うと、スーツが破れ8本ほどの足が現れる。
「びゃ、白式!」
「アハ、アハハハハ。このオータム様にかてるとおもってんのか?あぁ!?それに、馬鹿め!それを出すのを待ってたんだよぉ!」
そう言いながら白式へと突進、手で触れた直後、織斑一夏のISは解除され、オータムの手には光り輝く球体があった。
「あ、あれ?びゃ、白式!なんで…。」
「そりゃ、ここにコアがあれば起動しないわな!」
「なんだって!」
「冥土の土産に教えてやるよ!
「そうか、それはいいことを聞いた。」
何処からともなくしたこの声の直後。一羽の鳥が光り輝くコアを、オータムの手から奪い取る。
「何ィ!」
「変身!」
『タカ!トラ!バッタ!タ・ト・バ!タトバ!タ・ト・バッ!トリプルスキャニングチャージ!』
変身と同時にセル3枚を入れていたメダジャリバーでスキャニングチャージ、オーズバッシュを発動し、先制攻撃を仕掛ける。
「チィ!アラクネェ!」
多数ある脚を駆使し、オーズへ攻撃を仕掛ける。が、メダジャリバーでしっかりと防ぐ。さらに関節部を狙い、動きを鈍らせようとするが、狙いを読まれてしまい、上手くいかない。
「チェ、なかなかやるじゃねぇか。だったら、これでぇ!」
今まで(舐められていたのか)片足ずつの攻撃だったが、複数の足で攻撃され始めた。
「なら、こっちも!」
一旦距離を置き、地面に手を突っ込みメダガブリューを生成する。
バッタレッグを駆使し、アラクネの脚を避けていく。
「一夏、今だ!」
「あぁ!零落白夜!」
オーズがアラクネのタゲ取りをして、白式のコアを戻す時間を稼いでいたのだ。
光り輝く刃が蜘蛛型のISを切り裂こうとするが、ギリギリのところで、アラクネと白式の間に光線が走るのだった。