インフィニット・ストラトス〜欲望の王、降臨〜   作:proto

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第55話 Mと勝者とXと。

前回の3つの出来事。

1つ、アイスコンテスト開始間際、織斑一夏は巻紙礼子に部屋へと引き摺り込まれる。

2つ、白式のコアを引き剥がされた一夏の前にオーズが助けに入る。

そして3つ、零落白夜を発動する白式と敵ISアラクネの間に光線が走る。

 

 

 

 

 

 

空から降ってきた光線は、天井から青色が見えるようにした。

「チェッ!なんだよM。」

「スコールから帰還命令だ。」

「わーったよ。じゃあな、オーズ!」

「ま、待て!」

「あ、ちょっと!」

飛行した3人をバッタレッグで追いかけようとした。だが、

「これでも食らっときな!」

コアを外したのか、アラクネを落下させてきた。それを避ける頃には上空へと逃げられ、アンクがこの場に居ない今、プトティラになる他なかった。

『プテラ!トリケラ!ティラノ!プ・ト・ティラ〜ノ・ザウル〜ス!』

エクスターナルフィンで空へと上がろうとするが、

「深追いしないで!」

「……刀奈。どうして?」

「タカカンドロイドにあの2人を追跡させてるの!アジトが分かれば一気に叩けるわ!」

そう聞き栄司は地に脚をつけ、変身解除した。

 

 

 

 

 

体育館に戻ると、もうすぐでアイス戦も終わりそうだった。そこに近づいていき、

「はい、アンク。」

と、いつものアイスキャンデーを渡す。

『時間しゅーりょー!TIME UPです!では、アンクさん!1番美味しかったアイスは?』

「……勝者 火乃 栄司。変わらぬ味を提供した、俺をよく知るアイツの勝ちだ。」

こうして、アイス戦の勝者と今年度アリーナ優先使用権は栄司の手に渡った。

 

 

 

 

 

その日の晩。

織斑一夏は織斑千冬の部屋に来ていた。

「アハハハハ、そうかそうか。渾身のアイスが普通のアイスキャンデーに負けたか。」

「笑わないでくれよ。そこそこ好評は貰ったんだぜ。」

すこし間を開け、キリッとした表情を作ると、

「『ま、程良い甘さに食べやすさだが……彩りが足りないなぁ。最近の女子はインスタ映えとか気にするからなぁ。』」

アンクのモノマネをしながら自身のアイスの評価を姉に告げた。

「しかし、亡国機業か。この先も警戒せねばならんな。」

「俺ももっと強くなる。箒を守る為にも。その為にも、白式を調整しないとな。」

さらに強くなることを誓う一夏だった。

 

 

 

同じ夜。

「え?財団Xを見た?」

「あぁ、白服にケースを持っていた。間違いない。」

財団X……最先端技術を軍事兵器に利用している死の商人。かつてはガイアメモリやオーメダル、アストロスイッチにライダーガシャットといったものへ投資を行っていた。栄司の最後の記憶だと、エニグマを使い不老不死と平行世界の帝王となろうとした男「最上魁星(もがみかいせい)」が居た。だが、ここはあくまでISの世界。ライダーの世界ではないので居るはずは無いのだ。無いのだが……

「日本はあんまり見て回ってなかったからなぁ。探してみるか、風都を。」

こうして、夏休みに風都を探す事を定めた。




さぁ、csmオーズドライバー到着まで
あと10日といったところでしょうか。

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