ピーチ姫の脱出大作戦   作:長星浪漫

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久しぶりの投稿です。割りとやりたい放題ですが、暖かい目で見てください。


W4-1「ロイとモートン」

 階段を降りると同時にピーチ姫は隠しワープパネルを踏んでしまい目の前の円形の闘技場に一人飛ばされてしまった。

 

「ピーチ姫ぇ!」

 

 壁の向こうでM・キノピオの焦った声が聞こえた。

 

「この壁通り抜けできませんわ」

 

 レサレサは落ち着いた感じで現状を分析している。

 

「私は大丈夫よ、今は円形の闘技場みたいなところにいるわ。周りはすべて壁に囲まれているわ、あとは…特になにもないシンプルな部屋ね」

「そこから出られそうですか?」

「ワープゾーンみたいな物はないわね」

「「その通り!!」」

 

 急に誰かの声が聞こえたかと思うと天井から二つの影が回転しながら落ちてきた。二つの影は顔をあげた。

 

「久しぶりだなぁ、ピーチ姫」

 

 白塗りの顔に左目の星形のペイントが特徴のモートン。

 

「ここでおしまいだ」

 

 ピンクの頭にサングラスをかけたロイの二人が立ちふさがっている。

 

「あら、帰ってきていたのね、おかえりなさい」

「あ、ただいま…じゃなくて!」

 

 反射的に挨拶を返してしまったロイがつっこむ。

 

「とにかく!俺たち二人が相手だ!」

「ここで捕まえる!」

「なるほど」

 

 ピーチ姫は壁の向こうの二人に指示を出す。

 

「私は大丈夫よ、二人は二人のできることをまかせるわ」

「え?どういうことですか?」

 

 M・キノピオがピーチ姫の言っていることがわからず聞き返すものの答えは帰って来なかった。

 壁の向こうではピーチ姫が体をほぐしていた。

 

「さて、始めましょうか」

「だらぁ!」

 

 間髪入れずモートンがパンチを繰り出してくる。ピーチ姫それをかわし右手でモートンの腕を掴み左手のこうでモートンの顔面をはたく。

 

「ぶぅ!」

 

 後ろにのけぞったのを見計らって掴んでいた右手を放した。

 

「うわわっ」

「ギャハー!」

 

 急に手を離されたのでモートンはそのまま後ろに倒れてしまう。それを飛び越えてロイが奇声をあげながら右手で殴りかかってきたがそれを右にかわし今度は左手でロイの腕を掴み自分の方に引っ張った。そして右肘をロイの前に出していたのでちょうどそこにロイの顔面がめり込んだ。

 

「ぶふぉ」

「ふむぅ」

 

 ロイをモートンの上に放り投げピーチ姫はため息をついた。

 

「はぁ、わざわざこんな舞台に連れ込んだんだからどれだけやれるのか期待したのに…」

 

 がっかりするピーチ姫。完全に囚われの身であることを忘れてしまっている。ロイとモートンはゆっくり立ち上がった。

 

「はぁはぁ、まだまだこれからだ」

「まさかここまで強いとは思わなかったけどな」

 

 二人は懐から注射器を取り出し自分の腕に射した。すると筋肉げ肥大し体が2倍くらい大きくなった。

 

「薬を使ったようだけど体に変な影響はないの?」

 

 普通に心配するピーチ姫。

 

「ルドウィックがカメババと作ったやつだから大丈夫だ!」

「今度こそいくぞぉ!」

 

 今度は二人同時に左右に別れて攻撃してくる。まずは右からモートンの飛び蹴りが一拍遅れてロイの足払いが飛んでくる。二人はピーチ姫はどちらかの攻撃は避けると考えていた。だが、ピーチ姫は後ろに飛びのいた。

 

「「あっ」」

 

 目標を失った二人の攻撃はむなしく空を切り、失速したモートンの体がロイの上に落ちた。

 

「ぎゃっ!?」

「す、すまん!ロイ!!」

 

 慌てて飛び降りロイを助け起こす。ピーチ姫は立ち上がるまで待とうとすぐ後ろの金網にもたれ掛かった。その瞬間強い電撃がピーチ姫を襲った。

 

「きゃあああぁぁぁ!!」

 

 なんとか体を離すと電撃はおさまった。しかし特殊素材の服の背中が焼け焦げてあらわになった背中が火傷で赤くなっていた。

 

「くうぅ…!」

 

 体もしびれている。すぐに回復しようとアイテムBOXからアイテムを取り出そうとした時、その手をモートンに掴まれる。

 

 

「わはは!油断したなぁ!」

「このまま気絶させて部屋まで連れていこうぜ!」

「うっ、そんなぁ…」

 

 ピーチ姫は悔しそうにうなだれる。

 

「キヒヒ、今のピーチ姫の表情を写真に撮ってクッパ様に見せようぜ」

「いいねぇ」

 

 ロイがピーチ姫の顔を無理矢理あげる。そしてピーチ姫と目があった(・・・・・)

 

「あ…れ?」

 

 急に強烈な眠気に侵されるロイ。

 

「お、おいどうしたロイ?」

 

 モートンが心配する。二人の拘束が緩んだ。その瞬間右腕をまず外す。ロイが体勢を崩したのを見て驚き隙だらけのモートンの顔を右手で鷲掴みにする。

 

「むぐおぅ!?」

「油断したわ、ここは敵地の真っ只中だものね」

 

 右腕に力を込める。モートンは痛みと苦しみで足をバタつかせながら必死に腕を剥がそうとする。しかしピーチ姫は万力のような力でさらに指を食い込ませる。

 

「今度はあなたたちが味わいなさい」

「う~ん」

 

 眠気を振り払ったロイが立ち上がるタイミングに合わせてモートンを片手で投げつけた。

 

「なにぃ!?」

「あいだぁ!!」

 

 二人は為す術なく金網に飛んでいった。しかし電撃は起こらなかった。

 

「!!なんで………まさか」

 

 ピーチ姫は上を見上げた。高い位置に数台のカメラが設置されている。それがしきりに動いて辺りを確認している。その一つがピーチ姫を見た。するとどこからともなく声が降ってきた。

 

『もしかして気づいちゃったぁ?さすがピーチ姫』

 

 空中に映像が現れた。そこには青い髪がVの字に立っているルドウィックが:映し出された。

 

『久しぶりだねピーチ姫』

「2対1じゃなくて3対1だったのね」

『その通り!僕は別室で仕掛けを操作しているのさ』

「私が当たったときだけ電撃を発生させているってわけ」

『念には念をいれないとね~もしかして絶望した?』

 

 そうであったら面白いのにという気持ちがだだもれのルドウィック。しかし、ピーチ姫は嬉しそうに笑う。

 

「まさか、逆にやる気が出てきたわ」

『その虚勢もいつまでもつかな?早く起きなよ!ロイ!モートン!』

 

 地面からホースが現れたロイとモートンに水をかける。ロイとモートンは慌てて起き上がる。

 

「ぶわっぷっぷ!」

「冷てぇだろぅが!」

『二人がだらしなく寝てるから悪いんだろ!?さっさとピーチ姫を倒してマリオに負けた事を帳消しにしてもらうぞ!』

「わかったぜ!」

「いくぞぉ!」

 

 ロイとモートンは戦闘を再開した。

 

 

 

 少し離れた場所からモニターでピーチ姫の戦いを見ていたM・キノピオはいてもたってもいられない様子だった。

 

「姫ぇぇぇ!お助けしなければ!でもどうやってええぇぇ!???」

 

 めちゃくちゃに騒ぐM・キノピオの頭を手加減なしでレサレサがセンスで叩く。

 

「あいだぁ!?痛いですよレサレサ様!」

「やかましいですわ、落ち着きなさい」

「でもでもぉ!あいだだぁ!!」

 

 全く落ち着かないので今度はセンスの固い部分で往復ビンタを喰らわす。さすがに痛みと恐怖で少し落ち着いたM・キノピオ。

 

「ごめんなさい、落ち着きました」

「ならばよし、さてわたくしたちはこれからどうするべきかですが、このフロアの上を目指しましょう」

「上、ですか?」

「あの戦いの様子から察するにロイとモートンの他にもう一人敵がいるようでしたわ。姿を見せないところからどこかモニタールームのような場所にいると思いますの」

「なるほど」

「そしてそういう方は上で高見の見物をするものですわ」

「確かに…そうかもしれません」

「そうと決まれば行きますわよ」

「はい!」

 

 M・キノピオとレサレサはピーチ姫の手助けをするために階段を上っていった。

 

 

 

 ピーチ姫はロイとモートン、そしてルドウィックの攻撃に少し苦戦していた。

 

「ボディプレス!」

「魔法をくらえ!」

 

 力をフル活用した戦い方に加え、以前コクッパ達が奪った各国の王様の魔法の杖をルドウィックが模造した人造魔法の杖の攻撃も追加されリズムがつかめずにいた。

 

『キラー発射!』

 

 さらに絶妙に嫌なタイミングでルドウィックが邪魔をしてくるのでほとほと困っていた。

 

「面倒です…ね!」

 

 野菜を引き抜いて投げつけてキラーを爆発させる。

 

「なかなか攻撃に移れないわね」

 

 そう言ってロイとモートンの攻撃をかわす。隙を見つけて反撃しようとするとルドウィックが邪魔をしてきて防御せざるおえない。

 

「困ったわ」

 

 ピーチ姫が頭を抱えたのに対してロイとモートンは息が上がっていた。

 

「こ、攻撃はされなくなったが、当たらない…」

「ど、どうなってんだよ…」

 

 息が上がってきたロイとモートンに気付いたルドウィックがボタンを押す。

 

『これ食べて回復しろ!』

 

 ロイとモートンの口の中に回復アイテムの“キノコソテー”がぶちこまれた。しばらくモグモグした二人はすぐに元気になった。

 

「さあ!こいやぁ!」

「…はぁ」

 

 ピーチ姫はため息をついた。

 

「このままでは永遠に終わらないわね」

「だったらあきらめて…」

「出し惜しみしてられないわね」

「え?」

 

 

 

「え?」

 

 モニタールームのルドウィックも驚いている。

 

「ま、まだ何か隠し持ってるのか?まさか…」

ビーッ!ビーッ!

 

 ルドウィックがピーチ姫への対策を考えていると部屋の警報が鳴り出した。

 

「な、なんだ!?」

 

 ルドウィックがモニターを見るとモニタールームに近づいてきているM・キノピオとレサレサが映った。

 

「こっちに近づいてるのか!?くそっ!先に始末してやる!」

 

 ルドウィックの注意がメインモニターから離れた。そのモニターの先ではロイとモートンの状況が悪化していた。ピーチ姫がアイテムBOXからピンクのキノコのエンブレムが描かれたメタルボールを取り出した。

 

「サムスさんが強化スーツって言ってたけど…このキノコを押したらいいのかしら?」

 

 ピーチ姫がキノコの部分を押すとメタルボールが光りピーチ姫の体を包み込んだ。光が消えるとピーチ姫の体がピンクの強化スーツに包まれていた。見た目はサムスのパワードスーツと酷似しているがサムスのものより若干ボディラインが強調されている。サムスのようなブラスターはついていないが所々に小型のスラスターが装備されている。

 

「な、なんだそれは!?」

 

 いきなり姿が変わったピーチ姫にロイとモートンはもちろんピーチ姫自身も驚いた。

 

「思ったより軽いわ、感覚も装着前と変わらないわ。あら?頭のゴーグルは相手の情報が映し出されるのね」

 

 何発かパンチやキックを繰り出し感覚を確かめたピーチ姫は準備OKとばかりにロイとモートンに向かって拳をつきだす。

 

「さぁ、続きといきましょうか?」

 

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