合体ブロスは魔法を容赦なく放つ。
『“すいじょいきばくはつ”!』
あたりの水分が冷やされ氷の粒が大量にできたあと一気に昇華し爆発が連鎖していき最後には大爆発をおこす。
「レサレサ!」
「わかりましたわ!」
レサレサが現れ二人を隠す。先程の魔法と違って魔力による直接攻撃ではないのでレサレサの能力で隠れられる。爆発が止まるとピーチは合体ブロスに突っ込んでいく。その背中にデイジーが叫んだ。
「三分だけ時間作って!全力は久しぶりだからすぐにはできそうにない!」
「わかったわ!」
ジャンプし足場を魔力で作り出しその上を跳び移りながら合体ブロスに近づく。
『近づかせない!“キラリりゅうせいぐん”!』
合体ブロスの周りに星がいくつも現れ煌めきながらピーチを襲う。
「ならこっちも」
アイテムBOXからあるアイテムを取り出した。
「“こんぺいとう”」
投げると同時に“こんぺいとう”がはじけて“キラリりゅうせいぐん”と同じような星が現れ煌めきながらぶつかりあい相殺した。ピーチはいったん下に降り距離をとった。すかさず合体ブロスは攻撃を続ける。
『“コウラなだれ”!』
大量のカメのこうらが現れなだれのようにピーチを襲う。しかしピーチはやはり動じない。
「うふふ、これはクッパから盗んだのよ。“つきでろボボーン”」
ピーチが指を鳴らすと地面がボボーン!と突き出した。突き出た地面に遮られコウラが止まる。
『くそぉ!なら次だ!…ん?』
次の魔法を出そうとした合体ブロスは異変に気づく。
『なんだか暑いような?』
辺りの気温が上がっているのを感じ、ピーチ姫から距離をとりピーチ姫の後ろに目を向ける。そこにあった状況に目を剥いた。
『なんだとぉ!?』
そこには巨大な火の玉を掲げた右手の上に出しているデイジーの姿があった。
「準備できたわピーチ!」
「わかったわ」
ピーチはデイジーの後ろに下がる。合体ブロスはパニックになっていた。
『デイジー姫!?確か魔法が苦手だという情報だったが!?』
「それは間違っていないわ」
少しふらつきながらもしっかりと合体ブロスを見つめる。
「本当に魔法は苦手よ。身体強化しか自由に使えないし、防御も一種類しか使えないし、ピーチみたいに細かい魔法の調整はできないし、自分に適応している属性の魔法しか使えない、しかもね」
ゆっくり出した火の玉を投げる態勢を整える。
「魔法攻撃を使うとさっき言ったみたいに調整ができないから全力かゼロしかだせないのよね」
『あ、あわわわわわ』
『とにかく防御だ!!』
合体ブロスは自らの防御を上げて障壁をはる。同時にデイジーは火の玉を投げつけた。
「そぉれぇー!!」
投げられた火の玉はサイズに見合わない早いスピードで合体ブロスに迫り展開している障壁で受け止める。
『んぎぎぎぎ!』
必死で防御する合体ブロス。しかしデイジーの魔法は容赦なく障壁をぶち破る。
『うぎゃあああ!』
火の玉をもろに受け燃え盛る合体ブロス。
『か、回避だ!』
『“テレポ~テーション”!』
合体ブロスの体が炎の中から消え別の場所に現れる。
『ぶはぁ!危なかった…』
「休んでる暇はないわよ?」
『え?』
声の方にはピーチ姫。
「“ピンキーボム”」
合体ブロスの周りにピンク色のボムが大量に現れる。ピーチ姫は空中を蹴って一瞬で距離をとり起爆する。
「Bon!」
指を鳴らすと一斉に爆発。爆弾の色と同じピンク色の爆炎がものすごい威力と勢いで合体ブロスを襲う。
『ぶわっぷっ!』
ダメージを受けたものの高めていた防御が幸いし倒れるまでには至らなかった。
『くそ!反撃だ!』
『“ほのおのかべ”!』
大量の炎がピーチ姫とデイジー姫を…襲わなかった。ピーチ姫はレサレサがすきとおらせ、魔力を解放中のデイジーは炎攻撃が通用しない。
『“ダイヤモンドカッター”!』
雪の結晶の形をしたダイヤモンドのカッターが複数現れるピーチ、デイジーを襲うが、二人はそれぞれバットとテニスラケットを取り出し飛んでくるカッターを叩き砕いた。
『うおおおお!“レイ”!』
光る玉が飛んでくる。ピーチは肩をすくめる。
「まだわからないのかしら?」
ピーチとデイジーは同時に打ち返す。打ち返された玉はすべて合体ブロスにヒットする。
『うわあああ!』
『な、なんのぉ!』
気合いで振り切ったところにハンマーを構えたピーチが近づく。
「“メガトンハンマー”」
ピーチが手に持っているハンマーが何十倍にも大きくなった。
『あ…』
「そーれ!」
真上からハンマーを叩きつける。合体ブロスは回避できずもろに受けたので地面にめり込んだ。
『ぐふぅ!』
「デイジー!」
デイジーの名前を呼ぶとピーチはその場から離れる。合体ブロスは動く事ができずただもがくばかり。デイジーは魔力を自身の拳に集約させていた。
「さぁ!派手にいくわよ!」
魔力をためた右の拳を地面に叩きつける。すると合体ブロスの周りから岩の柱が多数出現し合体ブロスを囲む。
『こ、これは?』
「それじゃあ順番にいってみよう♪」
デイジーが指を鳴らすと柱の一本が根本から折れた。そしてそれを皮切りに他の柱も順番に倒れ始める。
『うわわあぁー!』
あわてふためく合体ブロスの頭めがけて岩の柱が順番にぶち当たる。
『ぎゃん!ぎゃん!ぎゃん!』
頭に当たる度に少しずつ沈んでいく合体ブロス。しかしまだまだあきらめない。
『ぬ、抜けなければ!“かんせつせん”!』
合体ブロスが唱えると埋まっている穴の中から熱湯の水柱が噴き出し合体ブロスを押し出した。
『あちゃあちゃあちゃあちゃ!』
熱湯をモロに浴びたので火傷をしたものの抜け出せた合体ブロス。休む間もなく次の攻撃を準備する。
『“ほうでんげんしょう”!』
合体ブロスから電気が放出され辺り一面を電気が走る。これは逃げられないと思ったが、ピーチとデイジーはいつの間にかレサレサにつかまり“すきとおる”で完全防御体制をとってかわしていた。
『んな!?』
「本当にこの技ってチート級の性能よね」
「おほめにあずかり光栄ですわ、オホホ!」
「まぁでもさっきの魔法も威力はいまいちだったけどね」
「えぇそうね。それにしてもまだ気づけないようね」
ピーチはパラソルを取り出し高く飛び上がった。それに恐れをなして合体ブロスは魔法を放つ。
『“ウィ、ウィルオーウィスプ”!』
赤い光の球が地面に潜ったかと思えばピーチの真下から青い筒状の光の柱がピーチをとらえ、先程の赤い光の球が下から現れピーチの方へ向かっていく。しかしピーチは冷静にゴルフクラブに持ち替えタイミングを見計らう。
「チャー、シュー、メン!」
呪文と共にクラブを、振り抜くと赤い球にジャストミート!パカーン!と小気味いい音を響かせながら勢いを増して合体ブロスの方へ飛んでいく。
『わああああぁぉ!』
思わぬ形で返された自分たちの技を避けることもできずクリーンヒット。そこへ追い討ちをかけるピーチ姫。
「“ミルキーりゅうせいぐん”」
指を鳴らすと大量の虹色に輝く星たちが冷気をまといながら合体ブロスを襲う。圧倒的なまでの魔法センスの差、
「私たちとにわか仕込みのあなたたちじゃ魔法の熟練度が違うのよ」
ピーチとデイジーが並び立つ。合体ブロスは満身創痍になりながらもまだあきらめない。
『ま、まだまだ!』
「その気力だけはすごいわね」
「戦う上で気持ちは大事だからね!でもそうねぇ」
ピーチとデイジーは手のひらを合わせた。
「「相手が悪すぎたわね」」
『くっそぉぉぉぉ!!』
破れかぶれに甲羅にこもり、回転しながら突っ込んでくる合体ブロス。しかし今さらそんな攻撃が通用するわけもなくピーチ、デイジーは二人の魔力を合わせる。
ピーチのピンク色の魔力とデイジーのオレンジ色の魔力が合わさり混ざりあう。
「いくわよ、デイジー」
「OK、ピーチ」
混ざった魔力は形を変えて巨大な弓の形になった。
「「“キューピッド・アロー”」」
魔力の弓矢は勢いよく放たれた。矢はまっすぐ合体ブロスを貫いた。合体ブロスの体内で魔力が渦巻いて合体ブロスの魔力をかき回す。
『ぐわぁぁぁぁぉ!』
叫びと共に合体ブロスの体が輝き膨らんでいく。そして膨らみがとうとう限界に達し破裂した。
バーーーン!!!!
風船が割れるような大きな音と共に合体ブロスの体が割れて四匹のノコブロスに戻った。
「か、体が動かない…」
今度こそ動けなくなったノコブロスたち、ピーチが赤ブロスの近くに腰をおろした。
「さすがにあきらめたかしら?」
「ぐ、うぅぅぅ…」
赤ブロスは悔しさに唸ったあと体中の力を抜いた。
「ここまでやって勝てなかったんだあきらめるしかない…これを」
赤ブロスが懐から鍵を取り出した。
「これは?」
「次のフロアにいくための鍵だ」
「ふふーん、これて次にいけるわけなのね」
デイジーが満足そうに笑う。ピーチは鍵を受け取ると立ち上がった。
「それじゃあ行きましょうか」
ピーチ、デイジー、レサレサの三人はフロアの出口に向かって歩いていく。赤ブロスはその背中を見てニヤリと笑う。
(フフフ…最後に笑うのは我々だ!)
赤ブロスは鍵付き扉のすぐ近くに罠を仕込んでいた。鍵を持った状態でそこに乗ると爆発する仕様だ。
(さぁあとちょっと3.2.1…今!!)
ピーチつちは赤ブロスが罠を仕掛けた場所に乗った。しかし何も起こらなかった。
「あれ?」
何も起こらなかった事で思わず不思議そうな声を出す赤ブロス。ピーチは振り返った。
「意外だったかしら?」
「ひえ、なにが、ですか?」
「こーんな爆弾しかけるなんてさ~さすがにひどくない?」
いつの間にか赤ブロスの近くに移動していたデイジーかニヤニヤと笑いながら爆弾を四匹のちょうど真ん中あたりに置いた。
「えっ、ちょっと?」
「時限式にしておいたよ、じゃあね~」
さっさと行ってしまうデイジー。赤ブロスは慌てて止めようとするが体がそもそも動かない。その間にピーチつちは次のフロアに向かってしまう。置かれた爆弾から「チッチッ」と時計のような音がする。
「ひぃ~~!」
「リ、リーダー!!」
「どうしよう~」
「お、落ち着け!」
四匹は必死に手足をバタつかせるがダメージが大きくて動けない。その間も爆弾のタイムリミットは迫る。
「ぎゃ~!リーダー!この爆弾ってどんなくらいの威力なのお!?」
「俺は作ってない!確かイエローだったよな!」
「えーっと…」
話をふられたイエローは途端に口ごもる。
「俺は気絶するくらいの威力っていったよな?」
「えーっとぉ…その」
「なんだ?ハッキリしてくれぇ」
「その、初めはマリオを想定していたから少し強くてもいいかなって思ってさ…ボムへい100体が同時に爆発するくらいの威力」
「はあああぁぁぁ!?」
「何やってんだぁぁぁ!」
阿鼻叫喚の四匹、その間にも時限爆弾のタイマーは進みとうとう数字が0になった。同時に爆弾が光始めた。
「わああぁぁ!」
「もう駄目だぁー(泣)」
「クッパ様あぁぁぁ!」
「助けてえぇぇ!」
四匹の絶叫もむなしくその時は訪れた。
ずどぉぉぉぉぉぉん!!
大きな爆発音と共に光が四匹を飲み込んだ。
…
……
………
光がおさまってみると四匹は無事だった。といっても赤ブロス以外は気絶していて赤ブロスもギリギリだった。大きな爆発音と閃光はあったが肝心の爆発はなかった、つまりさっきのは
「せ、閃光弾?」
赤ブロスも気絶した。罠を取り外した際にデイジーが妖精ワンダからもらった魔法のステッキで変えておいたのだ。そんなこととは知らなかったノコブロスたちはまんまと騙され気絶した。
マリオRPGで出てきた魔法は今だに覚えてます。
最近動画でピーチ姫がゲーム内でかなりのぶっ壊れキャラなのを知りました。