超えれない境界線   作:風薫る頃

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この話から独自解釈、オリ設定が入ります。


1話 欲しかったモノ

哺乳瓶事件から約三年が過ぎ俺は三才になった。色々飛びすぎだろうと思うが、成人男性がしらふで赤ちゃんプレイ(健全)を二十四時間していると思ってくれ記憶や意識も飛ぶだろう。まぁ辛かったとだけ言っておく。

 

神原晶(かんばらあきら) それが今世での俺の名前だ。心配していた家族構成は、両親に自分という当初の理想通りのものとなった。

神原家は俺が思った以上に高い社会的地位にいるらしい。

 

どうやらこの世界を世界を支配しているのは一つの企業らしい、しかし前世を知っている俺からしたら企業というよりも連合や政党とかに近いと感じる。

ざっくり説明すると大本となる巨大な親会社があり、そこから大・中・小の会社に分かれていくのだが、まず事業範囲がとてつもなく広い。第一次産業から第三次産業は全て手掛けており、果ては学校などの教育事業に戸籍の管理や宇宙産業など世界の全てを手に収めていると言っても過言ではないだろう。

 

何より恐ろしいのは、この世界に企業は一つだけしかないのだ。

人間が他の動物との何よりの違いは、自らに線引きを付けることだろうと俺は思っている。線引きとは法律であり、道徳や倫理に社会常識でもある。これらのことを学び守って初めて人間として権利が生まれ、尊重されるのだろう。

線引きの中には、『仕事をする。』も入っており、それを企業という仕事を与えるモノが一つしかなかったら世界支配など簡単にできるだろう。

実際この世界では、働かない=自殺と一緒らしい。外は汚染された猛毒の空気や水、汚染土だけらしいしな。

 

ここでは居住区も限られた区間しかなく、貧民区などは水などは飲めるらしいが空気は汚染が残っているらしく、ペストマスク(偽)が必要らしい。

俺が住んでいる神原の家は上級特区にあり、水や空気に土も綺麗だが、動植物がどこにもないのだけが寂しく感じる。

神原家の生業は人や家畜などが住める、居住区等の運営管理だそうだ。めちゃくちゃ地位が高いじゃないかと、初め盗み聞きしたときはびっくりした。

だからデザイナーベビーなんてお金がかかるだろう事できたんだな。

 

今世初めての親子対面は具合が悪そうな母親にそれを心配する父親という、色々と察した親子対面だった。

両親は俺に気づくと、嬉しそうに愛しそうに微笑みかけてくれた。その瞬間俺は自分でも分からないがなんでか、「生きよう」という思いが湧いてきた。前世での自分は、早く消えたいとか早く終わりたいなどを常に考えていて、ただ時間を無為にしていた。

今世の両親に会い、もう時間を無駄にしたくないと思ってしまったんだ。もうそろそろ人生を歩む覚悟を決めようと思う。

 

この人達は俺が欲しい言葉をくれる人達だから。

 

「生まれて来てくれてありがとう、おめでとう晶。」

 

 




お目汚し失礼しました。
誤字報告ありがとうございます。
                 風薫る頃。
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