超えれない境界線   作:風薫る頃

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2話 帰らぬモノ

俺もあと少しで五歳になるころ、やっと歩けるようになった。

俺としてはようやくかと、いう思いの方が強く感動は湧かなかったが両親の喜びようがすごかった、引くくらい喜んでくれた。

家で家族団らんのお祝いをする予定だったが、せっかく歩けるようになったからと急遽母方の実家に行くことになった。その代わり五歳の誕生日は家族三人だけだ。

 

母親の生家は『高柳家』という、こちらも勿論上流階級の家だ。生業としては主に農業関係の運営管理らしい、特に花や樹木などに力を注いでいて。俺の誕生日には毎年、植木鉢で花を贈ってくれている。(それ+高級品っぽいモノも沢山くれるが…)

この世界では、花は希少なため手に入れにくい。俺は前世から植物、主に樹木や花が好きなので高柳家から贈られてくる花を毎年楽しみにしていた。

そういう事もあり、俺の中で高柳家は好感度マックス状態だ。母親から聞いた話だと、高柳家には庭園もあるらしいしな、行くのが今から楽しみだ。

 

高柳家でのお祝いが決まり、両親から訪問までに簡単な食事マナーを教えるから覚えるよう言われた。

簡単ってどの程度だ?前世と一緒の食事マナーなら、ある程度はできるが…。まぁ練習するけどね。幼児が初めから完璧に出来たらちょっと引くだろうし、大人の体と勝手が違うだろうしな。

よくよく考えて見たら自分の顔や身体見たことないな、歩けるようになったし見てみるか。鏡はどこだ?おっ、あったあった。

 

わーお。整ってるぅー。両親が美男美女だからもしかしたらと思ったが、やっぱりそうだよね。

待てよ、俺デザイナーベビーだったわ。顔面を整えるように遺伝子操作されてるのかな?ヤバい気になる。でも聞きづらいよな、「どんな感じにしたくて遺伝子操作たのんだの?」なんて。

まぁいいか愛されてるし。顔面偏差値が高くて悪いことなんか無いだろう。そんな悩むことでもないな。

しかし自分の顔ながら整ってるなぁ~。その辺の女の子よりも綺麗とか可愛いって言葉が似合うんじゃないか?。その辺の女の子なんて今世で見たことないけど…。

 

………俺ちゃんと()だよな。()じゃないよな!不安になってきたぞ。久々の心の中のブラザー登場か⁉それともシスターにするか⁉

落ち着け自分。焦っても仕方がない、もう確認(・・)するしかない。腹を決めるんだ!

 

 

ばっ!

 

 

………ない…内?名井?無い⁉

 

 

嘘だろ。前世からの相棒がいないとか。ショックなんだが、何よりも何故気付かなかった自分!

自分のドジっ子属性はわかっていたがここまでとは…

 

ふて寝でもするか、はぁ…。




お目汚し失礼しました。
              風薫る頃。
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