STRIKEWITCHES ZERO THE ORIGIN   作:アレクサンデル・G・ゴリアス上級大将

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閑話②

1937年末 帝政カールスラント シュレージエン ブレスラウ 某警察署取調室

 

 

 

「はじめましてヴィーゼ君。私はスミス。君を取り調べる者だ。」

 

「こんにちは~スミス刑事。」

 

「ではまず事実確認からはじめよう。ヴィーゼ君、君はどうやら二つの顔を持ってるようだ。まず一つは表の世界の顔、ヨハンナ・ヴィーゼ、11歳。このブレスラウに住民票もあれば、納税もしてる。そしてたまには大家のゴミも代わりに出してあげてる好青年だ。」

 

「・・・。」

 

「そしてもう一つは君の裏の世界の顔だ。カールスラントの裏世界ではある程度名の知られた青年窃盗団、通称“オレンジ”のリーダー〈ネオ〉。ありとあらゆる窃盗系犯罪に手を染めるもう一人の君だ。」

 

「・・・。」

 

「前者には明るい未来があるが、後者にはない。」 資料を脇へ除ける

 

「私もできる限り率直に話そうと思っている、ヴィーゼ君。ふぅー・・・君と部下達の汚れた過去を精算しよう。まだやり直せる。その代わりに君はあるお方の計画の成就の手伝いをするんだ。」

 

「?」

 

「君には扶桑皇国へ移住してもらう。もっとも、君に拒否権など事実上ないがね。」

 

「君は扶桑皇国の“蒼翼の妖精”の噂は知っているかね?」

 

「人並みにはですけど。」

 

「君にはウィッチとして最高の才能があると彼は未来を視る固有魔法を通して知り、自らの手元に置く為に我々エージェントを送り込んだ。」

 

「率直に言えば、我々は君と取引をしたい。我々エージェントは君を含む窃盗団“オレンジ”全メンバーの汚れた過去を抹消する。その代わり君は扶桑皇国へ移住、国籍も変え我が主であり、扶桑皇国一のエースウィッチたるラウ・ル・クルーゼ海軍技術少将の下へ行き、その力を彼に貸して欲しい。」

 

「ちなみに拒否したら?」

 

「君と窃盗団員全員をブレスラウ当局に引き渡す。君の部下達はもう既に全員捕らえてある。」

 

「ウィッチである君と君の第一の子分君は刑法で罰せられることは無いだろうが、他の者達はどうなるだろうね?」

 

「くっ・・・。」

 

「脅迫じみた取引であることは否定しないし我々としても申し訳ないと思っている。だがこの取引に乗れば扶桑皇国軍が君の輝かしい将来を保証するだろう。我が主は事実上扶桑皇国の実権を全て掌握している。我が主はその力を以て“30歳手前で海軍大将”の地位を君に約束する。悪い取引ではないだろう?」

 

「・・・取引には応じますが、条件をつけたいんです。」

 

「言ってみたまえ。」

 

「私の仲間も一緒に軍で雇って欲しいんです。」

 

「あぁ構わない。条件はそれだけかな?」

 

「はい。」

 

「取引成立だ。後は私の手を取れば良い。」 手を差し出す

 

「・・・。」 スミスの手を握る

 

「ここに契約は成立した。我が主ラウ・ル・クルーゼは君達を悪いようにはしない。」

 

 

 

 

 

 

斯くして扶桑・ヒスパニア(アンジェラのみ)人以外の唯一のニュータイプ、ヨハンナ・ヴィーゼの扶桑軍への参加が決まった。そして成長したヨハンナは後に扶桑皇国軍最高戦力“五大将”の一角となる。後に“白獣”、“灰王”、“紅星”、“紅翼”と並ぶニュータイプとなる彼女は、大将“黒獣”として各国から注目され、畏れられることとなる。

 




ヨハンナさんファンの皆さん申し訳ありません。物語進行の都合上、幼い頃のヨハンナさん=犯罪者というオリ設定を組まざるを得ませんでした(しかも窃盗団の頭領)。でもこれから面白くなる(多分)のでそれでどうかご勘弁を。
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