STRIKEWITCHES ZERO THE ORIGIN   作:アレクサンデル・G・ゴリアス上級大将

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天災と天才の邂逅

私が転生してから6年が経った。ブリタニア・カールスラント・オラーシャ・ガリア・ネーデルラント・スオムス語をスーパーコーディネイターの力で完璧にマスターし、MS・一部艦艇の生産も終わった。しかしMSの開発は理想通りだったとは言いがたい。高い空間認識能力と魔法力、強い精神力(魂)がなければ乗ることさえできないのだ。設計を見直さねば・・・。

 

 

 

 

「しかしマスター・・・MS生産もまだ終わらない内に我慢できないからって私にミノフスキー・クラフト付で魔導ビームを撃てる戦艦・・・しかもドゴス・ギアを建造しろなんておっしゃらないで下さい。ただでさえ各々の兵器のOS調整に手間取っていたのですから。」

 

「うっ・・・そ それについては本当にすまなかったと思っているよアデス。」

 

「今後は自重して下さい。」

 

「わかった。」

 

 

 

そう、世界初のMS母艦として私がアデスに建造させたのは地球連邦宇宙軍最大の戦艦ドゴス・ギア級の一番艦、ドゴス・ギアである。V計画で余った核魔導ジェネレータを5基連結して私の莫大な魔法力で運用する。

しかし、デカすぎて工場内のMS製造用スペースまで取ってしまうとは思わなかった。その結果がさっきのアデスの説教である。バカやっちゃったという自覚はあった。うん、クルーゼ反省する。

 

 

 

 

「まぁそれはさておき、V計画、V-2計画はひとまず完了した。後はドゴス・ギアの核魔導ジェネレータと契約するだけだが、これをやってしまうと私はドゴス・ギアから離れられなくなるからそれは私が旅行から帰ってきてからにしよう。」

 

 

 

 

核魔導ジェネレータは通常型より強力だが欠点もある。魔法力消費が激しいし、何より契約したウィッチを自らに縛り付けるというヤバい欠点がある。具体的に言えば、契約したジェネレータから500km以上離れる事ができなくなるのだ。離れようとするとジェネレータに引っ張られてしまう。携帯性が高いMSならともかく、戦艦は遅いのでおいそれと契約はできないのだ。

 

 

「御意。では私はマスターの旅行用品の用意を致します。マスターはティターンズのメンバーに連絡を。」

 

「わかった。」

 

 

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ティターンズ

 

クルーゼが自らの悲願のために創立した、軍・政財界の幹部・若手エリートでなおかつクルーゼが、人を自らの虜にし思い通りに操ることができる魔眼“セクシー・アイ”で虜にした者のみで構成される秘密結社のような組織である。元々持っていたクルーゼ家のコネを使い、パーティー巡りをして虜を続々と増やしており、扶桑は事実上クルーゼが動かしていると言っても過言ではないと言えるところまできているのが現状である。

 

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「・・・というわけだフラッシュ。君にまたメンバーに連絡を頼みたい。内容は〔一週間後、いつもの料亭、18:00~20:00〕だ。」

 

「承知した主殿。では行ってくる」 スッ

 

 

フラッシュは私の使い魔のサギである。東北を旅行していた際、某所の田園地帯で見つけ、契約したのである。私が前世でよく聴いていたイギリスの某四人組バンドの名曲をソースに命名した。

 

 

「これで歴史が変わる!!」

 

一度言ってみたかった台詞である。

 

 

 

 

 

 

 

 

一週間後 皇都

 

 

「申し訳ありません。主催者なのに遅れてしまいました。」

 

「いえ、我々も今来たところですクルーゼ総帥。」

 

「そうでしたか・・・では時間がもったいないので早速始めましょう。」

 

「ではまず私から一つお聞きしたいことが。」

 

「なんでしょう山本海軍次官。」

 

「総帥は去年の会合の際、〈未来俯瞰〉を使った予言で(今後2年以内に怪異共との新たなる戦争ののろしとなる小規模な戦が起きる)とおっしゃられました。来年がその2年以内に入っていることはここにいる誰の目にも明らかですし、その来年たる1936年まであと2ヶ月を切っています。そのような状況下で何故旅行へ行かれるのかをお教えいただきたい。」

 

「欧州の対怪異技術の進歩の度合いを直接視察するという目的もありますが、何よりその小規模な戦がどこで起きるのかを突き止めたからそこへ行くというのが目的です。大変でした。見たことも聞いたこともない言葉でしたからヒスパニア語だと気付くまでかなり時間を要しました。」

 

「ヒスパニア語・・・ということはまさか・・・!?」

 

「はい。戦場となるのはヒスパニア王国で間違いないでしょう。私はこれを最大限利用しようと思います。」

 

「利用?」

 

「この戦いの際、帝政カールスラント・ロマーニャ公国からヒスパニア救援の為の精鋭部隊が派遣されますが、彼女らと私の力の差を世界に見せつけ、MSの宣伝にしたいと思います。さすれば、私の会社の子会社であるクルーゼ・エレクトロニクス製輸出用MSを売却できますし、MSの採用をあらかじめ宣言していたここにいらっしゃる軍幹部・政治家の皆さんは先見の明があったと後世のみならず今世からも評価されるでしょう。財閥の皆さんに関しても、私から激安でお渡ししたビーム兵器・革新的な実弾兵器の特許をもとにした兵器を製造、販売すれば高い利益を得られるはずです。全ては皆さんの思いのまま・・・後はわかっていますね?」

 

「はい。我が海軍軍令部は総帥に技術少佐の階級をお渡しし、新兵器を実験する部隊と称して事実上の総帥の私兵部隊を創設・・・。」

 

「我ら海軍省と・・・。」

 

「陸軍省、そして参謀本部はこれを全面的に支持・・・。」

 

「我々財閥組は総帥の部隊に必要な物質を用立てる・・・。」

 

「そうです。皆さんに旨みが残るようにしつつ、世界の軍事力の頂点に私が立つことで、世界から人同士の戦争を駆逐します。初の人類統一政権、地球連邦を創立し、世界に安寧と秩序をもたらします。これに至るまでの我らの旅路は茨の道であることは明らかです。しかし、私と皆さんが結束すれば不可能なことではないことも事実です。皆さん、頑張りましょう。」

 

「「「はい!!」」」

 

「では今回の会合はこれまでとします。私がいない間の留守番はよろしくお願いします。岡田総理は陛下と殿下に今回の内容をお伝え願います。あと北郷少将、竹井少将は残って下さい。」

 

 

 

 

 

 

 

「ところで・・・何故我ら年寄りを呼び止められたのかをお伺いしたい。」

 

「はい竹井少将。まず確認なのですが、私の記憶が正しければお二方の手の者の中に一人ずつウィッチがいたはず・・・間違いないでしょうか?」

 

「はい。私には娘の章香が。」

 

「私には孫の醇子がおりますが・・・それが何か?」

 

「急な話で申し訳ありませんが、そのお二人にティターンズに加入するよう説得していただきたい。」

 

「「なんですと!?」」

 

「私の章香はもう18ですから良いにしても・・・。」

 

「醇子はまだ10歳ですぞ!いかに総帥の御意向といえども、無条件で賛同はいたしかねます!!」

 

「北郷少佐はそのカリスマ性・高い思考力・圧倒的知識量があるから仲間に引き入れたいという単純な権謀術数的動機ですが、醇子さんの場合はいささか急を要する理由がちゃんとあります。」

 

「「?」」

 

「・・・恐らく彼女はニュータイプです。以前講導館を見学させていただいた時に確認しました。まぁもっとも、まだ覚醒には至ってないようですが。」

 

「「・・・。」」

 

「ニュータイプは私の悲願を私以外で達成できる唯一の存在です。味方にしてコントロール下に置いておきませんと、敵になります。それだけは防がねばなりなせん。」

 

「・・・わかりました。醇子の説得はお任せ下さい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

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未来俯瞰

エイラ・イルマタル・ユーティライネンの未来予知の上位にあたる固有魔法。エイラ同様数秒先の未来を予知できるだけでなく、予知夢という形で最大20年先まで予知できる。しかし、必ずしも有用な未来予知ができるわけではなく、くだらない未来を予知するすることもざらにあるので信頼度は高くない。クルーゼがほとんど常時発動させている数少ない固有魔法のひとつ。

 

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そして更に一週間後の出立する日

 

 

「あぁ総帥!!見つけました!まだ船に乗らないで下さい!!」

 

「一週間ぶりです井上軍務局長。どうなさったんですそんなにあわてて?」

 

「この前の会合で軍令部が総帥に提出した打ち合わせ内容に少々の変更を行いましたので今この場で承認いただきたく。」

 

「如何なる変更をなさったのですか?」

 

「はっ。変更内容といたしましては、総帥には帰国後ではなく本日付で技術少佐に任官していただき、 その上で形式だけで隊員はいませんが義勇軍〈特務実験航空団〉として派遣されたという形でヒスパニアの戦に介入していただきたいのです。」

 

「・・・なるほど。 宣伝の効率化を図りたいのですね?」

 

「はい。承認していただけるでしょうか?」

 

「 効率を良くするのはい良いことだ。拒否する理由などありませんよ。」

私は必要な書類にサインした。

 

「 ありがとうございます。軍人勅諭・階級章・特注制服・身分証その他もろもろの必要なものはこの鞄に入っていますので必要時はお使い下さい。銃につきましては帰国後に。」

 

「わかりました。」 パカッ (これだ。まさかこの世界でザフトの白服を軍服として切る日が来るとは・・・。)

 

ブォーーーーーーン

 

「 時間のようです。それでは行って参ります」 敬礼

 

「はい。お気をつけて。」 敬礼

 

 

 

 

 

そして私はアフリカを経由して現在ブリタニア連邦の首都ロンドンにいます。アフリカで何してたのだって?新しい使い魔が欲しかったのだ。 フラッシュはフラッシュで良い使い魔だが、滑らかな機動ができる反面魔法力の大量放出が不可能(例:M100バラエーナの威力がカタログスペックの60%しか出ない。)なため、それが可能な大型動物を使い魔にしよう・・・どうせならライオンを取り込んでみようと思いサバンナで一匹のオスライオンと肉体言語でOHANASHIをした末仲間になってもらった。 ディライラと名付けた(ソースはフラッシュと同じ)。これでフリーダムはカタログスペック通りの性能を出せるようになった。二人(?)の使い魔を同時に扱えるウィッチなどそうはいまい。ちなみに私は魔法力を展開しても尻尾や耳は現れない。まあそんな話はそこそこにして・・・

 

 

 

 

「では、 次は扶桑のクルーゼ工業からの発表です。」

 

「はい。 我が社がこの度のストライカーユニット研究成果発表会において発表させていただくのは重装鎧型ストライカーユニット、通称モビルスーツと私が名付けた革新的なストライカーユニットです。」

 

・・・ってな 感じでモビルスーツとついでにニュータイプについての説明をしたが、夢幻の類だとか妄想だとか散々言われた。ニュータイプはともかくモビルスーツは確固とした理論のもとで作られていることを理解できていないようだ・・・いや一人理解してるような素振りを見せている。後で話を聞いてみよう。

 

 

―発表会終了後―

 

 

「 あのーすみませーん?」

 

「はい。なんでしょうか?」

なんかさっきの人に声かける前にかけられた。

 

「私はガリアの国立魔法研究所で働いております宮藤一郎というものです。以後お見知りおきを。」

 

あぁ・・・ 彼が宮藤博士か。

 

「 初めまして宮藤博士。クルーゼ工業社長兼クルーゼ・エレクトロニクス社最高経営責任者のラウ・ル・クルーゼです・・・で、 本日はどういったご用件で?」

 

「私をあなたの会社で働かせて欲しいのです。」

 

 

To Be Continued・・・

 

 

 

発表会を無事(?)終えて予定通りヒスパニアに向かうクルーゼ、そして始まったヒスパニア戦役。活躍するコンドル軍団。そしてついにクルーゼにも軍令部からの出撃命令が下る。蒼き自由の翼は時を越え世界を超えてなお明日を欲するが故に再び戦場へと舞い降りる。

次回、STRIKEWITCHES THEORIGIN 第3話「誕生!蒼翼の妖精(前編)」君は刻の涙を見る。

 

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