re:死んだら始まった!?喰種の異世界生活   作:リョー

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化物だって心はある。嬉しいことを言われたら嬉しい。

 薄暗い部屋の中一人の男が跪いている。男の前にいるのは女性だ。やがて女性は赤い液体が入った瓶を差し出す。

「有難う御座います。クルシュ様。」跪いたままでクルシュ様に礼を言う。

「気にするな。お前も生きる為なんだろう。それと今は二人きりだ。何時ものように呼んでくれ。跪かなくても良い」

「分かりました。クルシュ。」クルシュは呼び捨てで呼ばれた名前に顔を赤める。つい先日、自分もフェリスの様に呼び捨てで呼んで欲しい。と懇願されたのだ。ここまでいくといくら鈍感な俺でも、いくら素直に慣れない彼女でも自分の気持ちを理解していた。二人とも相思相愛だった。

「チカゲ。最近何でそんなに焦っているんだ?相当息詰まっているよに見えるが。」流石クルシュの観察眼だ。俺が焦っていることもお見通しだった。自分の選択で誰かが悲しまないように、自分の選択で誰かが死んでしまわないように、自分の選択でクルシュが泣かないように。そう考えると、どんどんどんどんどんどんどんどん苦しくなっていく。自由に生きれなくなって、今では寝るのが怖い。だから寝れない。そのお陰で怪我も多くなった。寝れなくて頭が痛い。肉体にガタが来ている。

「大丈夫です。おきになさらずに。」クルシュにそう言うが未だに心配そうな顔をしていた。

クルシュにぎこちない微笑を向けるがクルシュの心配そうな顔は益々深まるばかりだった。同時刻、同じ症状に陥っている少年が居たのは別の話である。

 

 

 

 

「ご馳走さま!」フェリスの声が響いてから皿が厨房へ運ばれる。運ばれた皿食器や調理器具を直ぐに洗うが、包丁で誤って手を切ってしまう。直ぐに手は治るが自分の精神がぐちゃぐちゃなことを思い知る。それからも花瓶を割りかけたり(割ってはいない)自分の選択は間違っていないか。考えるのは何時でもそれだけで他の所に目がいかない。この状況で死んでリセットできるスバルを心底羨ましく思う。自分も死んでリセット出来たら、もし選択を間違っても一つ前からやり直せたら、そんなことを考えているとフェリスが話し掛けてきた。

「ああっ。チカちゃん!!」

「こんにちは、フェリス。」たたた、とフェリスは走って駆け寄ってくる。

「うわっ!!どうしたのー!?顔色悪いよ!?」多分今の俺は酷い顔をしているだろう。

「おきになさらずに。」多分言っても伝わらない。いや言えない。俺がクルシュに未来選択を言おうとしたら急に心臓が痛くなって、軽く吐血した。一瞬心臓を潰されたのかと思った。フェリスは何か考えながら去っていった。その後廊下に「そうだ!!!!!!」と言うフェリスの声が廊下中に響き渡った。

 

 

 

 声にならない叫びをあげた。ここは風呂場。さっき女子用(クルシュ様のみ、フェリスは含まない)の時間が終わって男性用の時間になった。ヴィルヘイムとフェリスは先に入ったようで後は俺一人だ。前まで癒しだった風呂も癒しにならない。本当に息が詰まりそう。湯船から出て体を洗う。しかし大きい浴場だ。大衆浴場って言っても良いぐらいだ。5人しか居ないのに何故にこんなに大きいんだろうか。浴場全体を見渡していたら扉が開く音が聞こえる。フェリスだろうか。後ろを振り向くと。

「いたいた!!チカちゃん!!」

「こんばんわ。チカゲ」

上からフェリス。そしてクルシュである。え、女子の時間帯だったっけ!?浴場の床に置いていた洗面器に手を伸ばして懐中時計を引っ張り出してみる、が男子の時間帯だ。焦っている俺のようすを見てフェリスは腹を抱えて笑っている。

「ととと!!と、取り合えず上がりますっっ!!!!」急いで上がろうとするがフェリスに腕を掴まれる。

「だーめ。上がるのは許しません。三人で入ろうよ。ネ?」フェリスの絶対逃がさないっていう目に負けて三人で入ることにした。

「俺は何をすれば良いのです?」フェリスに聞くと

「居ればいいの。ちょっと笑ってくれると更に良いかもヨ。」と言う不思議な回答が来た。フェリスとこそこそ話しているとクルシュが口を開いた。

「殿方の裸をみたのはチカゲが二番目だなフェリスを数えないとすると初めてだ。それにしても意外と筋肉質何だな。飾りとしての筋肉出はなくて本当に必要な筋肉が絞り出されて付いているという感じか。」

「そうでしょうか?」改めて自分の体を見る。肋が少し見えていたりする辺りまだガリガリだと思うが。するといきなりフェリスが

「アー。ノボセタカラアガルワ。フタリでゴユックリ。」いや!!バレバレだよ!!クルシュ様は嘘がわかるんでしょ!!クルシュの方を向くと

「はえ!!ふっ、二人きり!?」駄目だこりゃ!!フェリスは舌をピロッと出すと俺の方を向いてガッツポーズをしながら、

「頑張って!クルシュ様の気持ちを無下にしたら許さないからねぇ~」と言って風呂場から出ていった。

 「クルシュ。大丈夫ですか?」顔が真っ赤のクルシュに言う。いまは二人きりだ。

「だ、大丈夫だ。問題ない。」クルシュは更に顔を赤くして言った。俺は覚悟を決めた。そしてクルシュの目を見て言う。

「クルシュ様、いえ、クルシュ。俺は貴女が好きです。愛しています。」

「俺は人しか食べられない化物です。この手は夥しい量の人間と同種の血で汚れていて奪うしかできない化物です。でも、こんな俺とでも、こんな救いようのない俺とでも一緒にいてほしいです。俺は不器用だ。無愛想だ。常に無表情です。でも!!それでも、、、、!!」クルシュの目を見て真剣に言う。クルシュは俺の様子を見てそれに応えるようにクルシュは俺の手を取り言う

「大丈夫だ。チカゲの手は汚れてなんかいない。」

さらにクルシュは取った俺の手を握って言う。

「私はチカゲの不器用さが好きだ。料理も上手だし、掃除も誰よりも綺麗に出来るのに不器用なチカゲが可愛くて好きだ。」

「チカゲは無表情だからこそたまに見せる表情の変化、何れもが新鮮だ。いつものその顔も好きだ。必死になっているときの顔は凛々しくて好きだ。怒った顔は正直冷たくて怖いけど、そんな顔も出来るんだ、と思えるから好きだ。たまに見せる微笑も胸が苦しくなるほど好きだ。でも一番好きなのは滅多に見せない。チカゲが心の底から笑ったときの顔だ。無邪気に、何処か淋しそうに笑うその顔が大好きだ。」

「チカゲが人を喰らう化物だからとかそんなことは私にとってはどうでもいい。チカゲが自分は奪うしかできない、と思っているんだったら大間違いだ。私に恋心というものを既に与えてくれていたではないか。私にチカゲを嫌いになる理由なんてない。私はチカゲを愛している。私のそばにずっと居てくれ。隣で私を守ってくれ。」そういってクルシュは抱きついた。それに応えるように、俺も腕をクルシュの腰に回す。暫くの間抱きついているとあることに気が付く。裸だ。いい雰囲気だったのに裸だということに気が付いて二人とも顔を赤くする。そうして二人で笑いあった。少年のように、無邪気にずっとずっと笑いあった。

 

 

 

 その夜、葉巻をくわえながら自作赫子銃弾を作る。この世界の金属は適度に固い癖に加工がしやすい。銃弾をつくるには持ってこいだ。対物ライフル用の弾とリボルバー用の弾を作る。Qバレットだ。本来はSレート喰種を相手にする0番隊にとって必要のないものだがこの銃弾がその常識を覆した。薄暗い部屋の中でコツコツと作っていく。途中途中コーヒーを飲んだり、煙を吸ったり、、、二時間程で500発ずつ出来上がり、必要な分はケースに入れて白いロングコートに入れる。作業に疲れて伸びをしながら夜空を見る。夜空には乙女が浮かんでいる。そしてベッドに入ると疲れてすぐ眠った。今日の朝にあれほど悩んでいたことも今となってはすっかり忘れていた。

 

 




 読んで頂き有難うございます。恋愛表現難しい!!それと楽しんでいただけたらと思いクイズを用意しました。まぁクイズと言うより滅茶苦茶分かりにくい伏線何ですけど。解った方は是非、感想欄に書いてください。ヒント無しでは解らないと思うのでヒント読んでください。


一、伏線は本文の最後の方にあります。

二、石田スイ先生が凄く得意?な伏線です。石田先生と言えば!!ってヤツですね。

三、インターネットを見ながら解いた方がいいですね。閃きも必要だけど知識も必要です。


です。皆さん是非解いてみてください!!
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