「久しぶりね
コンラッド」
「なぜ君がこんなところにいるんだ」
「こんなところとは失礼ね」
「え?え?」
有利たちそっちのけで突然話し出した2人に有利は混乱した。
「何?!2人は知り合いなのか?」
有利の叫び声に我に返ったコンラッドは説明しようかどうしようか迷っていた。
「戦友よ
20年前の戦争で場所は違うけど戦っていたの」
「・・・リア姉様」
今まで黙っていたヴォルフラムが口を開いた。
「リア!!今まで何をやっていたのだ
僕が・・・、皆がどれほど心配したと思っている!!!」
「ごめんね
私もいろいろと悩んで出した結果がこれなの
みんなが怒るだろうとも思いました
でも、ヴォルフが昔と同じように呼んでくれたのはうれしいです」
「姉様・・・」
「ヴォルフ!お前、姉さんなんかいたのか!?」
「違う!
血はつながっていないが、姉のような存在だったのだ」
「へ、へぇ~・・・
(ヴォルフがこんな風に認めるなんて珍しいな)」
「何だ」
「いや」
有利とヴォルフが話しているとき、リアとコンラッドは、
「なぜ、いきなりいなくなった」
「あら、いきなりじゃないわ
前々から誘われていたのですもの」
「その話し方もなんなんだ」
「私は昔の私じゃないわ
あれから20年だもの、変わっていても当然でしょう」
「違う?」という顔で首を傾げてコンラッドを見つめ返した。
「・・・・・」
そのまなざしにコンラッドは顔をゆがめて目をそらした。
「私には、私の人生があるのよ
私の死を望んだ人にとやかく言われる筋合いはない・・・わ」
(あなたのことが今でも好き
だけど、この気持ちは二度と外へは出さないの)
リアは、自分の気持ちを隠すように冷たく微笑んだ。
そう、昔の想いに無理やり蓋をしたのだ。
もう決して昔に戻ることはできないのだと、そう思って。
「リア・・・俺は「ユーリ。私の城へ案内するわ」
コンラッドの言葉を無理やりさえぎるとリアは有利に向きなおった。
もう話すことは何もないのだというように。
「城なんてあるの?
どこにも見えないけど・・・・」
「堂々と表に城があったら他の人に知られてしまうでしょう
ここに王がいるって」
「そうだな
でも、どうやって城に行くんだ
というかどこにあるんだ」
「泉を見て」
リアは泉の上に手をかざすと、いきなり渦を巻き水の階段が出来上がった。
「ここが入り口ですよ」
「すっ、・・・げぇ~~!!」
「水のかいだんだぁ~!」
有利とグレタは目を輝かせて、今現れた階段を見ていた。
「あ、当たり前だろう!精霊王の城なんだ
入り口だって簡単には開けられはしないさ」
そう言いながらも、ヴォルフラムは驚きを隠せていなかった。
そんな3人の様子をリアは、優しく微笑みながら見ていた。
そんなリアをコンラッドは辛そうに見てから目を逸らした。
昔の自分に後悔を向けながら。
そんなことなど気にせずにリアは、皆を手で促す。
「さぁ、中へどうぞ」