機動戦士ガンダムSEED ~新たなるイノベイター~ 作:メカ好き
俺の名はヒースクリフ・ハーキュリー。地球連邦平和維持軍に所属する軍人だ。元少年兵であった俺は少年兵育成施設に突入してきたパング・ハーキュリーに拾われ養子となった。少年兵教育により最早戦う事しか出来なくなっていた俺に父は軍人として生きる道をくれた。士官学校に入学する際には上層部に口添えをしてもらい、そこで親友となるアンドレイ・スミルノフと出会った。卒業後は俺は地球連邦平和維持軍に、アンドレイは独立治安維持部隊アロウズに配属となった。俺も正直アロウズ配属となると覚悟していたが取り越し苦労だった。
そしてソレスタルビーングが活動を再開して数ヵ月後、アロウズの非道を憂いアフリカ起動エレベーターで父パングがクーデターを起こした。しかしアロウズの軌道兵器によりアフリカ起動エレベーターは崩壊、そして父は友人であったセイゲル・スミルノフと共にアンドレイに殺された。最初はアンドレイを憎んだ。しかし頭が冷めるにつれてアンドレイの行動がアイツの軍人としての矜持に則った行いであることに気が付いた。
このままでは駄目だ。
俺は反乱軍に参加し戦った。戦闘後アンドレイを拾い御互いに殴り合い罵り合いそして再び友情は戻った。
しかし2年後再び危機が訪れた。ELS襲来だ。
10000対1
これを軍事的に見れば絶望と言う言葉が出てくる。しかしやるしかない。後ろには市民がいる。そして俺は彼等を守る地球連邦平和維持軍の軍人。絶望的な戦場に立つ理由などそれだけで十分だ。
戦闘開始からどれだけ時間が経過しただろうか。戦況は圧倒的不利。ELSはこちらのGN-Xを取り込むとGN-Xへと変形し戦闘力を増加させた。さらに虎の子の超大型砲もELS本体への二度目の攻撃では無効化された。そこに1体の中型ELSが絶対防衛線を突破したと言う連絡が来た。直ぐ様件のELSを追おうとした時、アンドレイのGN-X発見する。
「アンドレイ!」
『ヒース!?』
俺はアンドレイのGN-Xに接触するところだったELSをGNビームライフルで撃ち抜いた。
「絶対防衛線を中型ELSが一体突破した!追うぞ!」
『ああ!』
トランザムを使い件のELSに追い付く。しかしビームライフルもバズーカも大したダメージを与えられない。
「なら!」
俺は直ぐ様ELSの頭に回り込むと取り付きビームサーベルで切り込みを作りそこにビームライフルとバズーカを叩き込む。しかし中型とはいえかなりのサイズがあり決定打足り得ない。そこで俺が一つの決意を固めた所で機体に衝撃が走る。見ればアンドレイのGN-Xが俺の汚染された機体の両足をバスターソードで切り捨てていた。
「アンドレイ!?」
バランスを崩し流されていく俺のGN-Xを尻目にアンドレイは直ぐ様中型ELSを正面から切りつける。しかし表面を傷つけるだけで精一杯だった。部下一人が何とか追いつき装備していた銃器で加勢するも状況は変わらず、体制を立て直した俺とその前を行くアンドレイの他の部下がトランザムを使って追うも、中型ELSはそれでも追い付けない速度で地球に迫る。
「持ちこたえてくれアンドレイ!直ぐにでも」
『ヒース、お前は生きろ。コイツは私が』
「な!」
止せとは言えなかった。同じく軍人としての矜持を持つ俺も同じ選択をしようとしていたから。
『私は市民を守る、連邦軍の軍人だ!!!』
その言葉を最後にアンドレイのGN-Xがトランザムをオーバーロードさせて自爆、その隙に中型ELSに取り付いたアンドレイの部下達のGN-Xも同じく自爆していった。
「アンドレーーーーイーーーーーーーー!!!」
俺は回りの小型ELSと共に中型ELSの爆発に巻き込まれながら親友の名を叫ぶことしか出来なかった。