Phantasy Star Contractors   作:FatherBear

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心の片隅に

 

トランマイザー。中型の機甲種であるソレは、分厚い装甲板を背負い、ミサイルポッドや重機関銃を装備している。更には今回のは普通の相手ではない。ダーカー因子により強化され、普段よりも攻撃的になっている。

 

「アッシュ、手筈通りにな。」

 

「俺が引き付けて、フーリエさんがランチャーで装甲板を吹っ飛ばす!最後にエリザベス先輩が内部骨格にダメージを与える!ですよね?」

 

「あぁ、そうだ。頼むぞ二人共。」

 

「「はい!!!!!」」

 

いい返事だ。そうでなくてはな。

 

《ギィィィィィィィンンンンンンッッッ!!!!!》

 

「アッシュ!」

 

「うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」

 

ガギィィン!!!!!

 

《ギィィィィィンンン!?!?》

 

少しではあるが怯んだ。だが、それでいい。

 

「はぁぁぁッッッ!!!!!」

 

ズガァァァァァァァァァン!!!!!

 

《!?!?!?!?》

 

フーリエのディバインランチャーが炸裂した。さて、問題の装甲板は…?

 

装甲板はトランマイザーの内部骨格にグラグラしながらくっついていた。

 

「…チッ…。…ん?」

 

…待て、何かおかしい。装甲板が『グラグラしながらくっついていた』だと…?

 

「うわぁ!」

 

「…!どうしたアッシュ!?」

 

「いや、装甲板の下になんかこう…『筋肉みたいなモノ』が…。」

 

筋肉みたいなモノ!?なるほど、ダーカー因子に侵食されるとそうなるのか…。まて、筋肉みたいなモノなら、まさか…。

 

「せ、先輩!」

 

「今度は何だ!?」

 

「あの剥がした装甲板が元の位置に戻ってます!」

 

「やはりか…」

 

…チッ…!予想通りか…。あれが筋肉なら、伸びきった筋肉は収縮される筈だ。

 

「作戦変更だ!アッシュ!アレを引き付けつつ、フーリエの剥がした装甲板の下にある筋肉っぽい何かを切断しろ!」

 

「了解!」

 

「フーリエもいいか!?」

 

「はい!大丈夫です!」

 

厄介な事になった…!

 

 

 

チームルーム内にて。エリザベス率いるチーム、というより小隊、第105機動強襲部隊。そのメンバー全員が集められていた。中性的な見た目が特徴の青髪の女性、ツナ。黒をメインとし、縁には赤がふんだんに使われ、ライトカラーは緑のキャスト、ズィエリフ。赤髪が特徴の沙希。が、いた。

 

 

「にしてもおっそいねぇ、エリザベス。もうかれこれ12時間以上経ってるよ~?ねぇズィエリフ?」

 

「だねぇ、彼なら偵察任務なんてパパっと終わると思ってたんだけど。どう思う?沙希ちゃん。」

 

「アタシ?ん~…?何か予想外な事でも起きたんじゃ…?だってそうでなきゃおかしいじゃん。あのエリザベスだよ?大抵の事は撃つか斬り飛ばすエリザベスだよ?」

 

そう沙希が言うと、手に持ったジュースを、

 

「調子悪いんじゃねーか?…このジュース美味いな。」

 

アレックスが強奪した。思いの外美味しかったらしい。

 

「ちょっと!何すんのさ!」

 

「いいじゃねぇか。ちょっとくらい。」

 

するとそこに、緑髪が特徴の奥行き深い女性、

 

「まぁまぁ…。二人共!喧嘩はダメですよ。」

 

アーデが仲介に入った。

 

「ちっ、今回だけだかんね?レックス?」

 

「あいあい。んで?エリザベスがどうなってるか、だろ?本題に戻ろうぜ?」

 

「まぁ…そうね…。」

 

すると、唐突にチームルームのテレポーターが起動し、中から白いカラーが特徴的なキャスト…を連れたポッドが現れた。するとその姿が鮮明になった途端こう言い放った。

 

《警告。エリザベスのバイタル低下を確認。》

 

その後の光景を見たチームルームのカウンターに立っていたオペレーターはこう言ったそうだ。

 

「目から光が失われていた」と。

 

 

 

状況は…はっきり言えば最悪だった。

 

「ぐっ…!あいたたた…。」

 

「……。」

 

アッシュは腕を折られ、フーリエは攻撃をまともに喰らい、気絶していた。かくいう俺も…。

 

「腕がもぎ取られたか…。」

 

左腕の肘関節から下が失われていた。その傷口からは、少しずつではあるが体内を循環するフォトンが流失していた。

 

「これはマズイな…。なんとか二人を隠す事は出来たが…代わりに腕を持っていかれた…。」

 

何とかしなければ…。通信は…ダメだ。磁気嵐で潰れてる…。もうアレしかないのか…?だが、アレは…!

 

「…アッシュ。頼みがある。」

 

「は、はい?」

 

アッシュがそれを言う終わる頃には、エリザベスはヴィタライフルを撃つのではなく、銃自体を投げる様な姿勢をとっていた。

 

「フーリエを抱えて走れ。」

 

「え!?けど俺腕が…」

 

この時のエリザベスは最早聞く耳持たずであった。エリザベスは銃を思い切り振りかぶり、トランマイザーに投げつけていた。その姿勢は「やれ」と言っている様だった、と後のアッシュは言う。

 




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