Phantasy Star Contractors 作:FatherBear
今回はついに結果発表だ!(ギャグ回でもある)
気合い入れていくぜ!
「はぁ…。」
大きなため息(キャストがため息するのはおかしいが)をしながら俺、Elizabethはメディカルセンターから自室へと続く廊下を、
「まさか帰るのが2日後になろうとは…。全く…、何故ダーカーなど…。」
…愚痴を溢しながら歩いていた。
思い返せばそうだ。何故長年調査され、『ダーカーはいない』と虚偽の情報を流したのか。いささか疑問であった。
「上層部が何か隠しているのか…?」
そもそも隠す物も隠す物だろう。あれはアークスだけではない。その情報を隠し通せば、惑星自体を危険に晒すのと同じ事になる。
(…惑星ナベリウス…か。何か、アークスの闇を感じるな。)
そんな事を考えている内にいつの間にか自室の目の前まで歩を進めていた。
(まぁそんな事は今はどうでもいいだろう…。今考えて過ぎても仕方ない。)
ドアを開けるとそこには、何故か俺の事を『相棒』と呼び、今の若者らしい整った顔付きの男がソファーに腰掛けていた。
「よー!『相棒』!お疲れ様!何だか大変だったらしいじゃねぇか?」
ヨシ。研修生時代からの付き合いで、俺の方が年上に当たる。10歳くらいだったか…。が、そんな事は気にも留めずずいつも1人の俺に積極的に声をかけてきた。始めこそ鬱陶しかったが、話しをしている(一方的に話された)と段々慣れてきた。確か…最初に俺が発した言葉は…。『黙れ』だったか。アレは今でも言い過ぎたと思っている。だがヨシは『初めて話せた!』と勘違いしてそこから段々エスカレートしていったんだったか…。今では少し大人になったのか少し落ち着いていた。ほんの少しだが。
「なぜ俺の部屋にいる?」
そう、今はそんな昔話に興じている時ではなかった。なぜこいつがここにいる?
「え、何でって、そりゃ親しい奴が2日もいなかったら普通心配するだろ?だから、何か部屋に置き手紙でもないか探しに来たんだよ!」
「そうか…。」
「え?何でそんなに落ち込んでんのぉ!?」
それはだな…
「お前の間抜けさに心から哀れんでいるんだ。」
「…え?」
嘘をつくならもう少し辻褄を合わせるべきだったなヨシよ。
「キャストの俺が通信を使わずに置き手紙という古典的な事をすると思うか?」
「あっ…。」
図星だった。顔は青冷め、頬はひきつっていた。
「本当は何をしに来た?」
するとヨシは恐る恐る振り返り、こう言った。
「冷蔵庫の中にあるプリンを頂戴しに来ましt…へヴぉあぁ!?」
俺はヨシの頭上からおもいきり拳骨をかました。
※
「さて、何をしようか…。」
自室からヨシを追っ払った後、次に俺は何をするかで悩んでいた。
「プリンは食われてしまったしな…。仕方ない、何か買いに行くか?」
「ふふふ♪相変わらず甘い物がお好きなのですね。エリザベス様。」
「お前は…!」
声がした玄関の方向に顔を向ける。そこには、2つに分けた緑がかった長い銀髪が特徴の大人びた女性が立っていた。
「アーデ、か。」
「はい、ヨシ様から『相棒が帰ってきた!』とご通達を承り、こうして参上致しました。」
アーデ。現役アークスとして活躍している女性隊員。クラスはフォース。身体は貧弱で、そのせいかいつも他の者の心配をし、たまに無茶をしては病院送りに逢っている。
「わざわざ済まないな。いずれこちらから皆の所へ向かおうと思っていたのだが、どうやら手間が省けたらしい。」
「ふふふ…♪メール(音声データ)が来た時、丁度この部屋の近くにおりましたもので…!あ、そうですわ、良かったらこのクッキーを頂いて貰えませんか?お恥ずかしながら、その、焼きすぎてしまいまして…。」
彼女は10年前、【若人】と俺が暴れたとされるあの事件で、当時14歳だった彼女は目の光を奪われてしまった。実際の状況から見て、あんな所で失明などすれば普通は助からなかっただろう。だがそこに救助隊のアークスが駆け付け無事に救助されたそうだ。
彼女はそんな自分を助けてくれたアークスに強い憧れを抱き、親の反対を押しきって念願のアークスとなったのだ。ちなみに当時の試験監督も俺だった。あの光景は今でも忘れられない。失明しているにも関わらず、正確に敵に向かってテクニックを放つその姿に思わず脱帽したものだ。
「ふむ…。丁度買いに行こうと思っていた所だ。ありがとう。美味しく頂こう。」
「…!ありがとうございます‼良かったらまた感想をお聞かせください♪では私は他の方の所に行って参りますね♪」
「あぁ、またな。」
こうしてチームメンバーの一人と再開を果たしたのだった。
「…他の奴らに顔でもだすかな…。」
こうして俺はチームメンバー達に無事の報告をしにシップ全域を回った。
※
「さて、アイツら今どこにいるんだ?」
現在俺はゲートエリア付近でチームメンバーの所在地を確認していた。
「…ゲートエリアに二人、ショップエリアに二人、自室に一人…か。なら、先にこのエリアにいる二人の所に行くとするか。」
そう言い俺はゲートエリアにいる二人の元へと向かった。
※
「…いた。」
探し始めて30分、ようやく見つけた。
片方は男勝りな性格の女性チームメンバー。片方は自然保護を目的とした組織の代表取締役兼チームメンバーの男性キャスト。
「沙希、ズィエリフ。」
「「エリザベス!!!」」
そう二人の名前を呼ぶと二人は驚きの余り声を張り上げ俺の名前を叫んだ。
「あなた大変だったみたいじゃない。皆心配していたわ。」
「そうそう。うちの皆も心配していたよ。もちろん僕もね!とにかくこうしてまた会えた事に感謝しよう。」
「心配かけたな。二人とも。」
沙希。俺の後輩に当たり、アーデとは同期だ。確か5年前くらいだったか。こいつがアークスに入団して真っ先にこのチームに加入申請を出したのは。『アンタの下で修行させてくれ!』と言って聞かなかったな。懐かしい。現在では、しごき過ぎたせいかアークスのトップランカーとして全アークスから羨望の眼差しを向けられている。立派に育ったものだ。師匠としては嬉しく思う。
ズィエリフ。こいつは確か俺の5年後くらいに入ってきたな。このチームでも中々の古株だ。普段は原生生物調査部の代表取締役として陰からアークスに貢献している。もちろんアークスとしての腕前も一級品で、普段余り動いてない癖して沙希と互角の勝負をする。はっきり言ってこいつが本気を出せば六芒とも渡り歩けるんじゃないか…?ちなみに彼の使用する武器は変わった物が多く、とにかく『質量で殴る』を前提に作られていた。
「ところで、お前達は何をしようとしていたのだ?現地調査にでも派遣されたか?」
すると沙希が駄々を踏みながらこう言った。
「そうなのよ!今は人手が少ないからって戦闘しかできないアタシを!何でお偉いさん方はアタシをこんな地味な任務に!」
それをズィエリフが諭す。
「まぁ落ち着いて沙希。これも大事な任務だよ?惑星の安全安全及び原生生物の調査等々、沢山あるよ。それに、君がこの任務に参加していると知れば、皆の指揮も上がるのさ。」
「なる…ほど…?アタシは別にそういうのを意識してるつもりはないんだけど…。エリザベス、どうなの?」
…急に話を降るな…。
「いいんじゃないのか?」
「え~…。」
適当に返した。まぁ奴の事だ。無駄に意識させても空回りするだけだ。この辺りがベストだろう。
「…とと、感動の再開は嬉しかったけどそろそろ時間だ。沙希、行くよ。」
「ん…?もうそんな時間?早いなぁ。じゃあエリザベス!また!」
「あぁ、気を付けてな。」
※
(さて残るは…、ショップエリアの二人と自室の一人か。)
ここからではショップエリアが一番早い。早速向かうか。
※
「だぁかぁらぁ!こっちの方がカッコいいだろう!?」
「だから!そういうのは僕にはわかんないって!」
ショップエリアに出た瞬間に激しい剣幕が俺の音声センサーを直撃した。
「…黙れ。」
ゴンッ!ガッ!
「へぎゅっ!?」
「ぐほぉ!?」
「…喧嘩両成敗だ…。んでもって何お前らこんなド真ん中で喧嘩してんだ…。ツナ、レックス?」
ツナ。恐らくうちのチームメンバーの中で唯一の10代だろう。おかげで身内からはいつも子供扱いを受けている。男の様な容姿をしているが、女だ。繰り返す女だ。性格としては、はっきり言ってナルシスト。自分がいかにカッコよくあるかを目指している。そして、このチーム内のどの男よりナンパ師だ。
レックス。アレックス・レームフェザー。こいつははっきり言って異常だ。年は53歳。見た目は10代半ば。そう、こいつは『老いないのだ』。彼自身は自分が老いない事を周りに悟られないよう必死に隠しているが、俺から見ればそれは無理をしているようにしか見えなかった。この男の存在は【蒼鬼】並みに異常だった。
涙目になりながらツナが答える。
「だ、だってレックスがちゃんと答えてくんないんだもん!どっちの服がカッコいいか聞いただけなのに!」
「そういうの疎いんだから仕方ないだろ!そういうのはセンスのあるアーデに聞けよ!」
「アーデちゃん確かにセンスあるけどあの人可愛い系の服ばっか選ぶんだもの!他にいないだ!聞く人が!」
「だぁもう!おいエリザベス!何か言ってやれよ!」
「とりあえずお前らうるせぇ。」
ゴンッ!ガッ!
※
「さて残るは…。」
自室にずっと佇み、滅多に人前に現れないアイツだった。…と言っても、アレを果たして人物と捉えていいのだろうか…?
※
「こちらエリザベス。入室許可を求む。」
部屋の前まで来た俺は、端から見ればドアに話しかける痛いやつだ。だが、こうしなければ決して入れない。
《…コード受理、エリザベス様、お入り下さい。》
そう機械音に促され、自動ドアを抜け部屋へと入る。部屋はなんとも言えない感じだった。本来であれば家具等を飾る所だが、この部屋はコンピューターと配線が乱雑置かれている無機質な部屋になっている。ちなみにこの部屋はチームメンバーであれば誰でも入れる。だが、好んで入る奴などいないが…。
《お帰りなさいませ、エリザベス様。》
「ありがとう、042。」
特殊支援マグ、ポッド042。彼自身は虚構機関が作り出した高次元AIであり、見た目通り人間ではない。先程人物と捉えて良かったのか迷ったのはこの為だ。042の身体とも言えるハイキャスト、『ムラクモ』は自身の意思を持たず、そもそもただの機械人形。その為、彼に用があってムラクモに話しかけても反応はない。その為042に話しかけなければそもそも会話ができない。普段その擬体は特設ラボに収容されている。
《提案。あなたが帰還した事でチームメンバーの皆様の指揮が向上しているデータが新しく入っています。出力しますか?》
「気持ちはありがたいが、遠慮しておこう。」
《承諾。本データをファイルkksokk2891に保存します。》
…こういう感じだ…。
《エリザベス様。虚構機関関連でお知らせがございます。》
…!?
「なんだと?」
虚構機関から…?なんだ…?
《提案、映像データをダウンロードしております。再生しますか?》
「…流せ。」
そういうと042はモニターに動画を出力した。そこに映っていたのは…。
『やぁ、元気かな?【蒼鬼】君。』
俺は溢れんばかりの怒りを堪え、こう言った。
「久し振りだな、【負け犬】。」
そこに映っていたのは、他の誰でもない。
虚構機関総長、ルーサーだった。
※
お疲れ様でした!
上手く描写できてたかな?
ということで、今回当選した6名の皆様!
おめでとうございます‼