Phantasy Star Contractors   作:FatherBear

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どうもくまです!
楽しんでいってください!


死線

「ルーサー…!」

 

モニターの向こう側で飄々とした態度で話し出すルーサー。いつ見ても吐き気がする程憎い。

 

『この映像を観ている…という事は君は無事に戻って今ポッド君の部屋に来ている、ということだね。』

無事に戻って…?まさか!お前の差し金なのか!?何故アークスである貴様がダーカーを呼べる…!?

 

「…俺で遊ぶ為にあんな事を…?」

 

『普段あまり現場に出てこない君で遊べる機会は中々ないからね。【蒼鬼】。利用させてもらったよ。まぁ手違いとはいえ、ダーカーまで呼びだしてしまうとはね。』

 

「…遊んだだと…ふざけるな…!貴様のせいでどれだけの魂が犠牲になったと思う!?」

 

ふざけるな…!ふざけるな…!お前はまたあの悲劇を繰り返すつもりなのか?ルーサー!?

 

『それに、いいデータも取れた。君には感謝しているよ。【蒼鬼】。では、またね。僕もあまり暇ではない。』

 

映像が途切れた。

 

《…以上で終了となります。リプレイしますか?》

 

「…もういい…、沢山だ。」

 

せっかくのいい気分が台無しだった。そうか…俺は結局遊ばれていたのか…。他人の命も巻き込んでおいて…何が遊びだ…。狂っている…、腐りきっている…。

 

「…悪いポッド。調子が悪くなった。また来る。」

 

《お気をつけて。またのお越しをお待ちしております。》

 

 

「え~っと…?フォトン濃度は…?」

 

測定器モニターには規定の約3倍の濃度が検出された。

 

「わーお…。」

 

沙希とズィエリフは現在、ダーカー大量出現事件の現場に来ていた。

 

「いつダーカーが現れてもおかしくないねぇ。沙希ちゃん、いつも現場にいる君からして何か肌に感じる物はないかい?」

 

「ふむ…。強いて言うなら、いつも鳥肌が立っている事かしら。」

 

「トリハダ…あぁ!毛穴が収縮して肌にぶつぶつが出来るアレだね!僕キャストだからそういうのあんまりわかんないんだよねぇ。」

 

キャストはその身体が特殊合金に覆われている性質上、生身の人間にしかわからない感覚、例えば風であったり気温、水温、環境の変化における肌の変化等々わからない。なので極希にそういうしょうもない理由で言い争いが起こったりする。

 

「ふーん。そういうもんなのね。」

 

「そういうもんさ、けど忘れないで欲しい。僕達キャストは、君達と同じ人間だということを。」

 

「勿論よ。私は差別なんかしない。」

 

こういう会話が出来るのも、人間だからなのかもしれない。

 

 

二人は森の深くまで進み、ある異常に遭遇していた。それは…

 

「…死体…?しかも傷口から見てまだ新しい。」

 

地面に3体、木の上に1体の死体が転がっていた。死体に付いた傷口や露出した内臓の状態からして死後数分と言ったところだった。

 

「アークスだけじゃないよ沙希ちゃん。原生生物もやられてる…。」

 

すると、沙希がこんな事を言い出した。

 

「…警戒。武器を構えて。」

 

「…了解…。」

 

二人の間に緊張感が走る。沙希はヤスミノコフsd、ズィエリフはバレットレボルシオを構える。二人とも理解していた。コイツらを殺した張本人が近くに居ることを。

 

「沙希、フォトン濃度計測器はどんな感じだい?」

 

「過去最高クラスだわ…。さっきの数十倍くらいよ…。」

 

「おいおい…。一体どんな恐ろしい敵が出てくるんだい…?これはもう、救援を呼ぶしか…。」

 

その言葉を沙希は遮る。

 

「ダメ、無駄死にするだけよ。」

 

「おいおい言いきるねぇ。まぁ、その気持ちわからなくもないけど。」

 

ー刹那ー

 

pppppppppppppppppppp

 

フォトン濃度計測器が警告音を発する。そう、現れた。

 

「…!来る!」

 

「おいでなすったよ!」

 

ダーク・ラグネ。大型の虫型ダーカーだった。

 

 

その頃アークスシップでは。

 

「…ねぇアーデちゃん。あの二人遅くない?ボク3時間くらいで帰ってくるって聞いたのに今どのくらい経ったと思う5時間だよ5時間。」

 

「確かに遅いですね…。調査だけならそう時間は掛からない筈なのですが…。」

 

チームルームにて、ツナはいつも通りナンパ、アーデは椅子に座って紅茶を堪能していた。トラブルがなければ。

 

「もしかして…エリザベスの時みたくまたダーカーでも現れたとか?」

 

「それは無いでしょう…。あの地域は比較的安全な地域とお二人から聞いておりますが…。」

 

その言葉を聞いたツナは。

 

「アーデちゃんそれ…騙さr…あぁうん…。やっぱり何でもないや!」

 

騙されている。そう言いたかったが、彼らがアーデに気を遣ったのに気付き、咄嗟に言うのを止めた。彼らの気遣いを無駄にしたくなかったからだ。

 

「…?よく分かりませんが、とにかく、それは無いと思いますよ。はい♪」

 

「グッ…!(この無垢な笑顔を騙すのは…!あぁ!)」

 

だが、気を遣ったのは良いとしてやっぱりツナはツナなので心の奥底で延々と後悔と謝罪を繰り返していた。

 

 

「おいおいコイツは…!」

 

ズィエリフが空を跳び、銃弾を浴びせる。

 

「私達二人でこれか…マズイ事になった…。」

 

沙希がライフルを連射する。だが、

 

【キシャアアアアアアアアアアア!!!!!!!!】

 

ダーカー…いや、ダーク・ラグネの装甲を撃ち破る事は未だに出来ていなかった。

 

ズィエリフが堪らず叫ぶ。

 

「救援を要請しよう!このまま耐久し続けても僕達が先に死ぬだけだ!」

 

「だけど…ッ!」

 

「いいから呼ぶんだ!!!死にたいのか!?」

 

「っ…!」

 

沙希は何故か救援要請をするのに躊躇した。何故なら、こんな相手に今のアークスが敵う訳がないのを肌で感じていたからだ。だからこそ、トップランカーの沙希と互角の実力を持つズィエリフで対処するのが一番いいと思っていた。

 

「…!わかった…!」

 

だが、今はそんな事も言っていられなかった。銃弾は枯渇し、所々から流血し身体も限界。満身創痍であった。

 

「オペレーター!聞こえるか!こちら沙希!ただいま強化個体のダーク・ラグネと交戦中!至急救援を求む!」

 

苦渋の決断だった。自分達が生き延びる為には…!

 

『了解しました!ただちに特定条件を満たしているアークスに緊急の依頼をー』

 

「その必要はない。」

ザシュアアアアッッッ!!!!!!!!

 

【キシャアアアアアアアアアアア!?!?!?!?!?】

 

「「なんだと!?」」

 

一瞬だった。突如ダーク・ラグネに巨大な切り傷が入り、苦しもがませる。

 

「待たせたな二人共。よくやった。後は俺に任せて貰おう。」

 

「全く、私の覚悟を返して欲しいわね…。」

 

「やれやれ、『ヒーローは遅れてやってくる』ってやつかな?」

 

そこに現れたのは深紅の鋼鉄を纏い、白く発光する特別製のヴィタソードを持ったキャスト、

 

「Elizabeth、推して参る…!」

 

エリザベスだった。

 




お疲れ様でした!
ヒーローは遅れてやってくる(gj
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