「
魂を擦り削るような、爆雷の如き怒号が響き渡り──途方もない威圧の激流が雪崩のように押し寄せる。それ自体が攻撃であるかのように、ルフィの獅子吼が広場にいた全存在を打撃した。
それは覇気の中でも最も稀少な『覇王色』と呼ばれる覇気の発露だった。随一の傑物のみが発することのできる、魂の威圧だった。
凡百の海兵たちは耐えきれず、糸が切れたようにばたばたと倒れ伏していく。それは処刑人すら同様だ。実力の足らぬ海賊にも被害が出たが、ルフィの目には見えていない。
耐えることができたのは、相応の技倆と実力を兼ね備えた強者だけだった。
道が、開けた。
海賊、海兵関わらず惑乱が広がる中、ルフィはただ走る。エースのことしか考えていない弟は自分が引き起こした事態の重要さなんか歯牙にもかけず、当然エースしか見ていなかった。
一分でも、一秒でも早く。あの白刃が再びエースの首へ迫る前に。ただ、前に。ひたすら前に!
「野郎どもォ!」
だから、『白ひげ』の発した命令なんぞ耳に入っていなかった。
「麦わらのルフィを──全力で援護しろォ!!!」
ルフィのスピードが上がっていく。周りの海賊が一斉に動いたからだ。ルフィを狙う海兵を片っ端から潰してくれる。助かる。
「一点突破だ! おれたちと来い!」
西洋騎士のような海賊が怒鳴ってくる。一点突破。その通りだった。
『麦わらのルフィ』を先鋒に据えた即席の布陣ができあがっていく。船長の命令に即応してみせたのは、ルフィがエースの弟だからというわけではなく、これまで走ってきた道程を『白ひげ海賊団』が見ていたがゆえだろう。迷いがなく、迅速だった。
「一大事よ麦わらボーイ! 世界一の海賊がヴァナタを試してる! ヴァナタ、『白ひげ』の心当てに応える覚悟はあんのかいって聞いてんノッキャブル!!」
真横の海兵を蹴り飛ばしながらイワンコフから問われる言葉もろくすっぽ聞いちゃいなかった。
けれど、ルフィの返事なんか決まっている。
エースはルフィの大事な兄だ。だから助ける。そのために、ここにいる。
「白ひげのおっさんが何だか知らねェけど!! おれがここに来た理由は!! はじめからひとつだ!!」
目の前の海兵に拳を叩き込み、あらわれた『鷹の目』の攻撃をあわやというところで防いでくれたのは『白ひげ』の誰か──ではなく、クロコダイルの部下だった。
ともに脱獄したとはいえ、因縁のある相手だ。でも今は心強い。ルフィには拳しかないから避けるしかないし、『鷹の目』にルフィは敵わない。少なくとも、今はまだ。
聳え立つ処刑台が近い。あんなにも遠かったのに、こんなにも間近に見える。
いつの間にか海賊と海兵の戦闘は拮抗状態になっていた。海賊たちが一丸となって道を作ってくれている。確かにこれは援護だった。
「処刑台は近い! 麦わらボーイ。ヴァナタ、真っ直ぐに走りなさい!」
「ああ!」
言われずともルフィはただまっすぐに走る。もうエースがどんな表情をしているのかもわかった。
ひたすらに足を動かすルフィの横を、誰かが追い抜いていく。
それはイワンコフではなく、オレンジと白という奇抜な髪色、片手にワイングラスを持った洒脱な男。彼の仲間である革命軍の『イナズマ』だった。
彼はワイングラスを投げ捨てると両手を裁ちバサミの形にして地面へと突き刺し、そのままじょきじょきと裁断していく。彼は『チョキチョキ』の能力者。切り取ったものを紙のように操ることができる。見る間に切り取られた地面はたやすくめくれ上がり、処刑台へと音を立てて倒れ込む。スロープのようだった。
処刑台へ続く坂。思いつく限りの最短距離。
「ルフィ君、ゆけ!!」
「おう! ありがとう!」
駆け抜けざまに礼を言って、まっすぐに処刑台へ続くスロープへと足を踏み出す。
「来たぞ~~~!! エース~~~ッ!!」
視界が広がる。エースは目前。遠目じゃわからなかったが、エースはひどい顔色をしていた。あちこちに傷も目立つ。目の前の光景が信じられないのか、夢でも見ているような顔をするエースの顔が、突如として遮られた。
ぬか喜びなどさせぬとばかりに真上から降ってきた衝撃と共に、岩作りのスロープからみしみしと悲鳴が上がり、重量に耐えかね亀裂が入る。端から瓦礫をこぼすスロープに立ち塞がったのは、猛々しくも苦渋の表情を隠しもしない『英雄』ガープだった。
「じいちゃん……! そこどいてくれェ!」
ルフィが叫ぶ。嘆願のそれだった。
ルフィにとってガープは祖父だ。すぐゲンコツが飛んでくるし、頑固で自分勝手でわがままで大好きな祖父だった。
事ここに至っても、戦いたくなどなかった。
「どくわけにいくかァ! ルフィ、わしゃァ『海軍本部』中将じゃ!」
だが、それを許すガープではなかった。否、そうすることができないから、ガープは立ち塞がっているのだ。
海賊と海軍は不倶戴天の敵同士。ウォーターセブンの時とは事情がちがう。肉親の情があっても許すことのできない一線が、ここにある。
「おまえが生まれる遥か昔から、わしは海賊たちと戦ってきた!!」
それを教え諭すように、ガープは言葉を紡ぐ
「ここを通りたくば、わしを殺してでも通れ、『麦わらのルフィ』!!」
海軍と海賊とは、そういうことだ。
エースを救うにはそれしかない。理屈ではわかっても納得できない。やりたくない。殺せるわけがなかった。
「それがおまえらの選んだ道じゃァ!!」
突き放すようなガープの言葉がルフィに突き刺さる。
あと少し、あとほんの少しでエースは助けられる。分かっているのに、どうしても速度が落ちていく。握った拳が震えてしまう。
「できねェよじいちゃん! どいてくれェ!!」
ルフィはそう叫ぶしかなかった。
エースを助けたいだけだ。邪魔をしないで欲しい。ガープと争いたくない。けど、そんなことをしたらエースが死んでしまう。
祖父と義兄。比べることのできない選択を、よりにもよって祖父が強いてくる。
それでもガープは威圧と敵意を纏いながらなおも言い募ろうと口を開き、
「できねばエースが──おぶぅッ!?」
死ぬだけじゃ、と続けようとしたガープに何かが炸裂した。
「は?」
一瞬、ルフィは目の前の出来事が信じられず、思わず呆けたような声が出る。
ルフィどころか、誰も理解できなかった。そんな可能性を思いつくものはいなかった。先ほど似たようなことをして戦場に乱入を果たした『麦わらのルフィ』はここにいるからだ。
けれど唐突に、信じられない速度で飛来してきた人影の放った渾身のドロップキックは──海賊は捕らえねばならぬという責務と、エースを見殺しにしなければならぬという悲嘆を押し隠しながら、海軍としての役目を果たすために羆の如き偉容でルフィを通せんぼしていたガープの頭部へものの見事に直撃したのだった。
「な、なんじゃあ!?」
ルフィしか見てなかったガープは側面から突っ込んできた痛烈な打撃に耐えきれず、そのままスロープからずるりと身体を滑らせた。イナズマが即席で作った道は細い。ほんの少しのバランスが命取りだった。
「
ガープに蹴りをくれた張本人が怒鳴りつけ、それでようやくルフィにも誰だか分かった。
白い髪、細い体躯。何があったのか全身ぼろぼろの砂まみれだが、桜色の瞳は怒髪天を衝くような怒りで煮えている。さっき確かに別ルートを探るとは言っていたが、一体どんな手段でここまで辿り着いたのかルフィにはわからなかった。
「ミオ!?」
「白いの!」
処刑台のエースとルフィの声が奇しくも揃う。
さすがに勢いを殺せなかったらしくガープ諸共に真下へ落っこちながら、ミオは息の合ったハモりに小さく吹き出した。
「エースのこと頼んだ!」
「任せろ! あと、ありがとな!」
託されたものを明るく請け負って、ルフィは走り出す。
細くてもろい、最短ルートが崩れ去る前に──エースのもとへ。
×××××
処刑台にほど近い高度からほぼ直線で落下したのだから、その衝撃は推して知るべしである。
遠慮呵責なく地面に叩きつけられ、全身に奔る痛みと痺れに仰臥したまま身じろぎひとつ取ることのできないガープは、自分を肉布団にしてまんまと助かった元『白ひげ』兼賞金稼ぎを見上げた。
「……ものの見事にかき回してくれたもんじゃ。おい、聞いとるか『音無し』のちびっこ」
ただ、その声には隠しきれない安堵の色があった。
それをミオも分かっているのだろう、苦笑交じりに答えた。
「はいはい、聞いてますよガープさん。過日はお世話になりました」
「よもや世話を仇で返されるとはなぁ。せんべいやるんじゃなかったわい」
ガープとミオには年単位の付き合いがあり、やり取りはこんな状況なのにやたらと気楽だった。
始まりはガープが海軍の駐屯地に海賊を引きずってくるミオを見かけて手伝ってやったことで、それからどんな巡り合わせなのかたまに顔を合わせては世間話をしたり、ときにはお茶をしたりとそれなりに親交を深めていた。
賞金稼ぎの中では古参に入る実力者。と称して差し支えないのだが、その全体的にうすぼんやりしている印象と穏やかな性格は賞金稼ぎどころか海賊にも到底そぐわないもので……ガープはそこら辺を常々心配していたものだ。
まぁ、そんな印象は今日まとめて吹き飛ばされたが。
「それなりお世話になったのは認めますけど、ぶっちゃけガープさんよりエースのが好きだし処刑とかどうしてもイヤだったもので……まぁ、頑張りました。すごく」
「頑張った結果がこれかい。とんでもない賞金稼ぎもいたもんじゃ」
実際とんでもない、どころの騒ぎではなかった。
ミオがこの戦争で成し遂げてきたものは、そのひとつひとつが確実に海賊を援護して海軍を打撃するものだった。これから先、仮にエースや『白ひげ』がどうなろうと、海軍に付け狙われることになるであろうことは想像に難くない。
たまさかミオが逃走に成功したとしたら、とんでもない額の懸賞金がかけられるだろう。かつての賞金稼ぎが賞金稼ぎに狙われることになるのだから皮肉な話である。
「しかし、わしらに気取られもせず、いつの間にあんな場所まで……それも能力か?」
ふと湧いた疑問を何も考えずにぶつけると、隠す気がないのかミオはあっさりと答えた。
「能力は能力ですけど、僕のじゃありませんよ。おかげで擦り傷まみれの砂だらけです」
呑気そうにつぶやいてはいるものの、ガープの顔の横で片膝をついているミオはひどく疲弊しているようだった。
秒にも満たないやり取りでは分からなかったが、まじまじ見るとその憔悴ぶりに少し驚く。
服のあちこちはすり切れ、身体を動かすたびに砂つぶらしきものがさらさらと落ちてくる。袖から覗く皮膚には擦り傷も多く、顔にもいくつか生傷があった。
「もう二度とやりたくないですねぇ、そもそも相手が拒否するでしょうけども……ゲホッ」
喉を押さえて咳き込む様子と今の話から、大体のことは読めた。
傷だらけの身体。全身から落ちるさらさらの砂とくれば──
「クロコダイルか。お前さんの頼みを聞くようなやつとは思えんが」
「交渉したんです。わりといけましたよ」
「ほーう。やるのう」
ガープは感心したようだが、クロコダイルがミオの願いを聞いてくれたのはべつにミオの功績ではない。
話は少し遡るが、『白ひげ』海賊団とともにオーズの助けを借りて外輪船で広場に突入したミオは──まず、能力を駆使して空気を歪ませ『固定』することで自分の姿を隠し、気配を殺して隠密行動を開始した。
『白ひげ』と旧怨あるらしいクロコダイルは案外近くにいたので、その辺の板きれ片手に単騎突入。交渉した。
「僕を上までぶっ飛ばして頂けませんか!?」
「てめェにそんなことしてやる義理がどこにある」
すげなく断られたが、もう他に手段が思いつかなかったので食い下がった。
クロコダイルのことは知っている。元王下七武海で『スナスナの実』の能力者で、ドフラミンゴとは犬猿の仲だとかなんとか。
そこでぴんと来て、再挑戦。
「そこをなんとか! ええと……ドフラミンゴが最後におねしょした年齢とかどうでしょう!?」
「クハッ」
吹き出したクロコダイルの手にはすでに砂嵐の卵ができあがっていた。話が早くて助かった。
さしたる間も置かず、どぉっ、と息苦しいほどの風が吹き上がりミオは躊躇なくそこに飛び込んだ。板きれにしがみついて体勢を保ち、全身が撹拌されそうな砂嵐の痛みに耐えて、耐えて、ある程度の高度に達したところで板きれを放り出して能力発動。
『固定』した空間に着地して、それからはずっと戦況を観察して機をうかがっていた。あいにく上昇中だったために『白ひげ』が『赤犬』に攻撃されることは防げなかったが、こればかりはタイミングが悪かったと思うしかない。
海軍と海賊の壮絶な鍔迫り合い、そして──『麦わらのルフィ』が発した途方もない覇王色を纏った『覇気』。
海軍の凡そ半分が倒れたことをチャンスと見なしてミオはその場から飛び降り、処刑台──の手前にいたガープを蹴り落としたのだった。回想終わり。
ちょっと身体を動かすだけで髪からも砂が落ちてきてうんざりする。頬もさりさりして不快だし、叶うなら一度顔を洗いたかった。
「……ルフィが、エースを助けられると思うか」
不思議と確信できたので即答した。
「やり遂げますよ」
それだけを胸に抱いて、覚悟して、全てを賭してここまできたのだ。できるに決まっている。
「だって、ルフィくんだし」
さらりと答えたところで、ふと頭上が妙に明るくなった。
ミオが顔を上げると、処刑台の上で金色に輝くおおきな仏像としか形容できない巨体が顕現していた。
「!? え、な、な、なんじゃありゃ!?」
「ありゃセンゴクじゃ。なんだ知らんかったんか」
「ええ!? あんな有り難そうな大仏様が!?」
「ぶはッ!」
ミオの驚愕にガープはなぜか吹き出し、それと同時に──処刑台を支える支柱のひとつが唐突に爆発した。めきり、といういやな音と、猛烈な熱波が衝撃を伴ってここにまで届いてくる。
「今度はなんじゃ!? 原因はわしか!?」
「いや、たぶん軍曹ですね」
「あのけったいな蜘蛛は自爆までできるんか!?」
「ちっげーよ!」
ガープの勘違いに反射的に突っ込んだ。
先行させた軍曹にミオが持たせたのは手榴弾(耐水性)である。エースがぴんちになったら支柱にくくりつけて爆発させてねと言い含めておいたのだ。
軍曹には糸があるので支柱に手榴弾を絡ませ、ついでに安全ピンに糸を引っかけておけば、あとは任意のタイミングで引っ張ればいい。
巨大な金ぴか大仏と化したセンゴクの重量と爆発で吹き飛ばされた支柱とあれば、処刑台の崩壊は秒読みと言って良かった。
「そんじゃ、僕も戻りますね。ぐずぐずしてると大将とか来そうなので」
今は処刑台に全海兵の目が釘付けになっているが、エースが脱出すれは撤退戦に移行するだろう。ミオは立ち上がりながら両頬をぱちんと叩いて「よっし!」と気合いを入れる。
「……あーその、ちびっこ。その前にちょっと、こっち来てくれんか」
なんとか身体を起こせるくらいには回復したらしいガープが膝に手を置いて身体を起こし、もう片方の手でちょいちょいと手招きしてきた。
「? はい、なんでしょう」
何も考えずにノコノコと近付いたミオにガープは、なぜだかニカッと笑った。
「すまんな!」
がちゃん。
「え゛!?」
あまりにも迅速で反応できなかった。
ガープはミオの左手をがっしり掴むとどこに持っていたのか、もう片方の手で器用に細い手首へ手錠をかけたのである。
「ちょ、これ、なん、う、ぁ……!?」
わけもわからず混乱するミオの目の前がさぁー、と暗くなる。身体から力が抜ける。体力切れとは別種の倦怠感に襲われ、足下がふらふらと揺れてしまうのを止められない。
これは、まさか。
「海楼石の手錠は海兵のたしなみじゃい! よく考えたらお前さんセンゴクのやつに一発入れとるし、ちゃんとお返しはしとかんとな! ぶわっはっは!」
「そりゃそうだけど! そりゃそうですけど!」
能力が使えなくなるのはともかく、ただでさえ体力が空っけつになっているところにこれは痛い。大打撃だ。
撤退戦に協力しようにも、ろくな戦力どころか足手まといにしかならないではないか。
「なァに、心配するな!」
惑乱するミオを片手でひょいと抱え上げてガープは呵々と笑い、真上に向かって第一投のポーズ。
「お前さんのことはエースが守ってくれるじゃろ。たぶん」
「たぶんじゃ外して欲しいなー!?」
「わし海兵だからイヤじゃ」
「ここで正論はずるい!」
海楼石の手錠とは別の意味で顔色を悪くしているミオへ、ガープは顔を近づけ、そのときばかりは神妙な声と表情を作る。
「これが……わしからの礼じゃ。これくらいしかできん」
おそらく、エースは死なずに済むだろう。あそこでガープがルフィを退治する必要も物理的に消失した。
エースが捕らわれてからずっと続いていた苦悩と鬱屈から蹴り出してくれた恩人に、ガープができるささやかな返礼だった。
「ほぉれ行ってこい! せいぜい死なんように気ぃつけるんじゃぞ!」
「いやむしろこっちのがしぬかも──ひぇッ!?」
びみょうな反論に耳を貸すことなくガープは問答無用でミオをぶん投げた。
身体に痛みは残っていたが、普段は砲弾を野球ボールくらいの気安さで投げ飛ばしているガープである。ミオくらいの体重なんぞ屁でもなかった。
「うぉわああッ!?」
ものすごい勢いで投擲されたミオはガープの狙い違わず、処刑台の近く──今まさに炎の吹き上がった火中のど真ん中へと放り込まれたのだった。
渦巻く炎の中で「うわあっづぅ!」「はァ!? なんでミオが飛んでくるんだよ! しかもそれ海楼石だろ!?」「二人のじーさんにつけられたー! 責任とれー!」「なんでミオはそうツメが甘いんだよ馬鹿!」「じいちゃんなにやってんだ!?」などとぎゃわぎゃわと元気な声が聞こえてきて、ガープは心底安堵した。
無事に逃げ切れるかどうかは、まだ分からない。
けれど、もし、海兵が何をしたとしても──
エースとルフィに無事に生き延びて欲しい。
海兵として口にできない祈りを込めたガープのできる精一杯の餞別で、祖父としての願いだった。
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