今の僕、マイルドにやばいのでは?
気候が肌に合っているのか、それともこの世界の法則がびみょうに違うのか意識を取り戻してからこっち、僕の怪我はわりと僕の常識から外れた回復をみせている。
左手のギプス以外の包帯は大体取れて、現在はリハビリに精を出す日々。これも正直、下手したら半年以上はかかると思っていたのに僕の身体はめきめきと筋力を取り戻し、これなら戦闘の勘が戻るのも時間の問題といった感じ。
そんな、はたから見れば順風満帆に回復の兆しをみせている僕がなんだって『やばい』と感じているのかというと、それは先日ベビー5さん(いちおう年上だと思うのだけど、こう呼ぶと悲しそうな顔をさせてしまう。理由は今のところ不明)にねだって入手した新聞に端を発する。
この世界の新聞は基本的にすべて英字で表記されている。いちぶ謎の文言もあるにはあるが、それはこの世界特有の単語なのだろうと斜め読みしている。
……斜め読み、できてしまうのだ。
異世界に吹っ飛ぶ、なんてトンチキ体験をする前の僕の英語の成績は中の中。リスニングはそこそこ、文法はまぁまぁ、平均点よりはマシかなー、というのが毎回の小テストで叩き出してきた点数である。
そんな僕がオール英字の異世界新聞を日本語の新聞くらいの気安さですらっすら読めてしまうのだ。どう考えてもおかしい。翻○こんにゃく食べた覚えはないぞ。
そして極めつけが、新聞の隙間からバサバサと落ちたプリントの束。
この世界には数えるのがバカバカしいくらい数多の海賊が跋扈しており、某開拓時代の映画よろしく賞金首の写真付き手配書がデパートの折り込みチラシくらいの気安さで入っているのである。
で、その中で見つけてしまった。
どえらい金額をかけられた、どうやらトリミングらしい、鋭い目つきで周囲を警戒しているような、刀を構えた色の脱けた髪のどこかで見た顔。
はい、どう見ても僕です。どうもありがとうございません。
よく似た別人、と現実逃避したいがさすがにそれすら無理そうな
見つけたときにはめちゃくちゃ動揺……どころかパニックを起こしかけて頭を抱えたが、それまで読んでいた新聞を思い出して、ちょっと思考の方向をシフトさせた。
新聞の内容は、先日発生したという海軍と海賊の大規模なぶつかり合い──『頂上戦争』に関することで、僕らしきひとの賞金がバカ高い理由なんかも記されていた(『海軍の作戦行動を著しく妨害した行為は、先の戦争における重要性を鑑みれば大罪であることは自明であり云々……』とかなんとか)。
どうやら僕らしきひと、その戦争とやらで大暴れした挙げ句に行方をくらませたらしい。海軍も総力を上げて捜索中らしいが、まだ生存確認はできていないとのこと。
これらの情報を統合して、めちゃくちゃぶっ飛んだ仮説が僕の脳内に去来した。
確信はないし、これからそれを得られる気もしない。普通の人間なら狂人認定待ったなしの発想である。けど、今のところ他の仮説は思いつかなかった。
……僕、もしかしてよその世界の『僕』に憑依、あるいは意識を乗っ取ってしまったのでは?
世界を超える、なんてわけわからん体験をしてしまうと『絶対にない』と言い切れないのが困りものである。
本来ならば交わることは永遠になかったであろうべつの次元、べつの世界のどこかで、自分と似たような人間が存在してるかどうかなんて誰にも分からない。どう確認すればいいんだ。肯定も否定も難しい。
そんな前提を踏まえて、あの機械仕掛けのサムライたちが跋扈する世界で命を落とした僕の魂が、件の戦争で瀕死になった『僕』が意識不明なのをいいことにあろうことか世界を越えて緊急避難的に滑り込んでしまった……とか。
いくらなんでも論理が飛躍しすぎて破綻してる気もするが、そうなるとじゃあ確かな実感を伴ってここで生活している僕はなんなんだ? という話になるわけで。
もし、そうだとすれば。
「うわ罪悪感でしにそう」
ぶっとび過ぎてやべぇ仮説だけど、そう考えると英字新聞すーらすら読める理由とか、記憶と怪我の位置が違うこととか、見知らぬ古傷がやたら多い理由がしっくりきてしまうんだよなぁ。なんだこれは、どうすればいいんだ。
しかしそうなると、現在の『僕』の意識というか魂? がどうなっているのかが問題である。
僕自身がとうに死人であるなら、どっこい命を繋いでいる『僕』に肉体を速やかに返却すべきだし、そうしたい。身体的ダメージがひどすぎて単に休眠状態にあるだけで、時期がくれば勝手に復活してくれるなら万々歳。こっちはとっととダイナミック成仏もやぶさかではない。
あんまり考えたくないんだけど、もし僕が『僕』の魂を弾き出して居座ってるとしたら……それはないな。そこだけは不思議と、本能ともいうべき部分で断言できる。
死者は生者に勝てないものだし、そもそも、あのときの僕は死ぬ気まんまん……いや、違うな。助からないことを確信して、自分の死を受容していたのだ。かすかな心残りはあれどさほどの未練もなく、己の生の終わりに仄かな満足すら抱いていた。
今でも──思い出すだけで内臓が冷えるような、あの感覚。
残酷なまでに美しい蒼穹。
落下特有の浮遊感が絶えず身体を襲う中、視界の端に映った瓦礫に混じる、かつては自分とともにあったはずのひしゃげた腕。
見つけてしまった、あの子と約束した、僕のゆび。
骨肉の区別なく挽かれたと、理解より早く識ってしまった絶望と、あの途方も無い喪失感。全身をしとどに濡らす、かたちのない命。覆しようのない、どうしようもない終わりの気配。
そう、だから、僕は、本当に。
それに比べれば、ここでの『僕』はまだまだ気力にあふれている。世界は違えど自分のことだ。
『僕』は──『ミオ』には、新聞とかの僅かな情報頼みの類推ではあるけれど、絶対に死んでたまるか、というもはや執念にも近い生きる気概がある。辿り着くべき場所があって、目的があって、そのために進んでいる。それがわかる。
だとすれば、僕がすべきことはなんだろうか。
ここには僕の仲間たちはいない。約束を交わした幼子もいない。守るべき村もないのだ。
ないない尽くしでこんな異境の街に放り出されても、何をすればいいのかわからな……あ。
「いや、借金があったわ」
思わず自由な方の手をツッコミの形に。
そうだった、例の若旦那に背負わされた借金があった。50億なんてべらぼうな金額である。
いちおう、治療費の体なのだから返さなければならない。肉体の治療に関する話なので、『僕』でも同じように借金をこさえる可能性もあるが、受諾したのが僕である以上、責任は僕にある。くっそ、値切ればよかった(痛恨)。
あのときは自分の身体だと思ってたからなぁ……命で精算しなくてよかった。
とはいえ、いずれ目覚めた『僕』が、身に覚えのない借金を山程抱えていると知ったら絶望するだろう。50億なんて普通に首くくる額である。復活直後にショック死しかねない。それはいくらなんでも申し訳無さすぎる。安請け合いするんじゃなかった。けれど覆水盆に返らず。後悔は先に立たないので、これはもうしょうがない。
だったら僕は、『僕』が目覚めるまでにできるだけ借金を減らしておくしかない。
ここはこれまでの常識も論理も法則も違う世界だけど、共通していることだってある。
──借りたものは、必ず返さなくてはならない。それが金銭ならば尚更だ。
「うん、うん。よし」
目的が定まって、身体に一本芯が通った気がした。
いつバトンタッチの瞬間が来るかは分からないけど、それまで僕は僕のできるすべてで少しでも借金を返そう。
それがこの身体を無断借用している『僕』へのお礼というか家賃代わりになれば……ならんか。むしろ罪滅ぼしの類だこれは。
ざっと考えをまとめて、気合を入れて立ち上がる。今日は若旦那が幹部のひとたちを紹介してくれるそうなので、身支度を整えておかなくてはならない。
あれ、そういえば若旦那は『僕』と面識があるのだろうか。いやー、さすがに知人に50億ふっかけたりしないか。どんな知り合いだそれは……ん?
「……すごい恨み買ってたらワンチャン?」
仮にそうだとしても確かめるすべがないので、僕は考えるのをやめた。
☓☓☓☓☓
重厚な石造りの城内を、相変わらず場違い感が拭えないまま迎えに来てくれたベビー5さんの背中を見つめながら歩く。
このお城、なんというか不思議なつくりをしている。
リハビリのためにあっちこっちウロウロしてみたのだが、設置された装飾品や調度品はそれぞれにきらびやかで派手派手しく、ザ・海賊のお宝!って感じなのだが、お城そのものの構造への印象は実利に全振りした質実剛健さがちらつく。
ひとつひとつは本当に小さな違和感なのだけど、一度気付いてしまうとやたらと気になってしまう。
どことなく統一感に欠けるというか、ちぐはぐなのだ。
そんなことを考えつつ辿り着いたのはひとつの大きな扉。『スートの間』と呼ばれているらしいそこはすでに開け放たれて、中には人の気配があふれている。
「ここよ。どうぞ?」
にっこり笑顔のベビー5さんに促されるまま、「し、失礼します」と遠慮しいしい入室すると、部屋にはずらりとここの海賊団の幹部連らしき人々が揃っており壮観である。
「フッフッフ、よぉミオ。調子はどうだ?」
「おかげさまでだいぶ復調しました。あとはこの手だけです」
ひとりだけ離れた位置にある豪奢な椅子に腰掛けて片手をふらりと上げる若旦那にギプスの取れない片手を三角巾から外して持ち上げると、「そりゃあ結構」と含み笑いが返ってくる。
他の椅子にもそれぞれ誰かが座っており、トランプのスートを模した椅子にはそのスートになぞらえて名付けられた軍の最高幹部が、それ以外のソファやスートの近くに設置された椅子にはめいめいその軍麾下の幹部や戦闘員が腰掛けているそうだ(ちなみに、主に僕のお世話をしてくれているベビー5さんはスペード軍所属らしい)。
たったひとつ、ハートを模した椅子だけが誰も腰掛けていないのが少し気になったけれど、今はそれどころではない。気を引き締める。
「改めまして、夕凪ミオと申します。このたび、若旦那に命を拾われました」
しゃんと背を伸ばし、できる限りの礼を尽くしてご挨拶。
「まだ全快にも至らぬ体たらくを晒す無様な身の上ではありますが、ご迷惑にならぬよう努めて参ります」
深く頭を下げるとあちこちから元気よく、あるいは戸惑いがちに、そしてあるいは仕方なくといった風に諾の返事を頂き安堵する。ひとまずは大丈夫そうだ。
どうもこの海賊団(ここまで規模と軍の編成が出来上がっているともはやマフィアに近い気もするけど)、若旦那の言葉が絶対的に守られるべきという不文律があるようで、僕みたいな謎の人物すらある程度許容してくれている。
しかしまぁなんというか、ここのファミリー若旦那含めて誰も彼もキャラが立っているというか……すごく濃ゆい。
年齢層も御老体から幼女まで幅広く、そのファッションもパンクだったり赤ちゃんモチーフだったり鎧兜だったり髪型もセット方法がまるでわからない奇抜なものだったり、とここまでくるとどこかのコスプレショーみたいである。
だいたいの挨拶回りを終えて、頭の中で名前の反芻をしつつさてあとは誰が残ってるかなぁと思ったところで「ねぇ」と僕の肩のあたりをつんつん、と手入れされた細い指先がつついた。
「?」
振り向くと、僕よりちょっとだけ背の低い──声からしておそらく──少年が、ちょこんと立っていた。
頭には角飾りのついた帽子にくりくりの大きな瞳。すんなりと長い足を惜しげもなく晒して足にはかかとの鋭いピンヒール。
「あたし、デリンジャー! よろしくね、ミオねぇ……じゃなくてミオちゃん!」
なんでだかちょっとだけ言い淀みながらもにっこり笑うデリンジャーくん。
稚気に溢れた表情になんだかこちらまで嬉しくなって、僕は「こちらこそ」と言いながらデリンジャーくんの前で大きく片膝を折って、腰を落とそうと──
「あら」
ガシッ
したところを、デリンジャーくんが咄嗟に両手で僕のお腹あたりを掴んで止めてくれた。
「──」
変な沈黙が落ちて周囲の目線が集まり、一拍遅れて僕は己の奇行に気付いた。
「……あれ?」
僕、なんで今、ナチュラルに屈もうとした?
いや、でも、
自分でも自分の行動に説明がつかず疑問符を量産する中、目の前ですっと真顔になっていたデリンジャーくんが唐突に「キャハ!」と笑った。
それは短いながらも思いがけず宝物を見つけたような、驚きと喜びにあふれていた。
「大丈夫! あたし、もうそんなに小さくないわ!」
言いながら、細腕に似つかわしくない膂力で立たせてくれる。僕は自分でも謎の行動に戸惑うやら申し訳ないやらでデリンジャーくんに平謝りするしかない。
「ご、ごめんなさい。そうだよね、デリンジャーくん大きいのに……」
「ううん! 謝らなくていいの! いいの!」
にこにこしているデリンジャーくんは心から楽しそうで、そのまま僕をぎゅうぎゅう抱きしめながらほっぺをくっつけてなんだかご満悦。
「ね、ね、ミオねぇって呼んでもいい?」
「ど、どうぞ?」
「キャー! やった!」
ピンヒールをものともせずにぴょんぴょん飛び跳ねてはしゃぐデリンジャーくんは今にも踊りだしてしまいそうだ。
背後から「デリンジャーずるいわよ!」「だすやん!」と謎のブーイングが飛んできたけど本人はどこ吹く風。気にした様子もなく僕の顔を両手で挟み込んで明るく笑う。
「ミオねぇ、お洋服とか選んであげるから街に行きましょうよ! あたしが案内してあげる! あとね、レストランも! デザートの美味しいお店とか、あたしいっぱい知ってるんだから!」
「え、でも僕お金ないどころか借金……」
「そんなの気にしなくていいの! ねぇ若さま!」
振り向いたデリンジャーくんにつられて首を向けると、若旦那は片手でサングラスを押さえ、くつくつと笑いを堪えているようだった。
「フッ、フフッ、あァ、好きなだけ買ってこいデリンジャー」
ようやく、といった感じで笑いをおさめて「軍資金だ」とコートの中から札束を放る若旦那。金銭感覚どうなってるんだろう。
危なげなくキャッチして「やったー! ありがとう若さま! さ、行きましょ!」とハイテンションで背中を押してくるデリンジャーくんに流されるままに歩き出すと、「あ、あたしも!」「ファッションならあたくしの出番ザマス!」とベビー5さんとジョーラさんの声が後ろからついてきた。
なにがなんだか分からないけど若旦那の許可が出たならまぁいいのかな、と、ちょっぴりわくわくしてみたりしつつ、僕はほぼなし崩し的にはじめての街巡りに繰り出すことになったのだった。
☓☓☓☓☓
かしましく騒ぎながらデリンジャーたちが『スートの間』からミオを連れ出し、その気配が完全に消えた頃を見計らって最初に口を開いたのは『ドンキホーテ海賊団』の中でも最古参のひとり、トレーボルだった。
「べっへへぇ……あのさードフィ、アタマはともかく、カラダは覚えてるみたいじゃね~?」
相変わらずの鼻音混じりで粘着質な喋り口調だが、内容はしごく真面目である。
組んだ足に腕を乗せて頬杖をついたドフラミンゴは上機嫌に「ああ、かもな」と答えた。
「あー、あいつの知ってるデリンジャーと顔を突き合わせようと思ったら、そりゃあ屈むよな」
その会話でようやく流れが掴めたらしいディアマンテが続き、横のラオGが頷く。
「若の姉君がデリンジャーをあやしてた頃は、よちよち歩きの赤子だったからのう」
「デリンジャーが喜ぶのも道理か」
グラディウスがつぶやき、ソファに座っていた麗しい若草色の髪の女性──モネが顔を上げる。
「若様のお姉様はデリンジャーの小さい頃を知っているのね」
「むしろ、小せェ時分しか知らねェのさ」
ドフラミンゴが当時いなかった面子へ向けて言葉を放つ。
「だから記憶はなくても、身体が勝手に動いた。片膝ついて、万が一にも小せェデリンジャーが転びそうになったら抱き留められる姿勢をとろうとした」
それは、まだ『ドンキホーテ海賊団』が小規模ないち海賊だった頃、ミオが彼らのアジトに滞在しているときによく見られた光景だった。
おしゃぶりも取れないデリンジャーが駆け寄ろうとしたとき、ミオが必ずしていたことだ。抱き留めて、抱きしめて、ねだられればおんぶして。
ローとコラソンが消えた時期とミオが消えた時期はほぼ符合する。デリンジャーにとってそれはかなり遠い記憶で、ともすれば綺麗さっぱり覚えていなくてもおかしくない。
けれど、明確な『母親』が存在しないデリンジャーにとってミオの存在はそれなりに大きかったらしく、成長した今でも彼はミオのことを忘れてはいなかった。幼い頃から面倒をみてくれたジョーラとはまたべつの、ある意味『とくべつ』な存在だったのだ。
そんな彼の前で、ミオはデリンジャーのことを『記憶にはなくても覚えている』と無意識に証明してみせた。
それは嬉しくてしょうがないだろう。
「ふーん」
興味なさげに指に刺したグレープにぱくつきながら、片目に透明なアイパッチを施した小柄な幼女──シュガーがつぶやく。
「じゃあ、デリンジャーのママになってたってこと? 若様の姉さん」
「どうだかな」
ドフラミンゴは肩をすくめる。
「チビたちを猫ッ可愛がりしてたのは事実だが、そう長い期間ともいえねェし……確かめようにも本人に記憶はねェときた」
デリンジャーに聞いてみるんだな、とドフラミンゴが水を向けると「……めんどうくさいわ」とシュガーは水色の髪を揺らして首を振る。
「それに、どっちでもいいし」
シュガーはドフラミンゴのことはともかく、デリンジャーのことにそこまで突っ込む気はさらさらなかった。
基本的にドライな性格なのだ。
☓☓☓☓☓
「ンまぁ~~!! ミオ! あーたのセンスどうなってるザマス!?」
「ひえ~~服飾文化の違いが僕を襲うー!! どうって言われてもここまでセンス違うとどー選べばいいんだか……あ、これ安い」
「キャー! 三足1000ベリーの靴下とかだめだめ! おしゃれは足元からなんだから!!」
「そうなの!?」
「そうよ! しかもミオねぇは若様のお、王宮に住んでるんだから! 良いもの揃えないと!」
「いっそメイド服なんかどうかしら? わ、わたしとお揃いで……!」
「却下ザマス!」
「どーしてよ!」
「当たり前でしょう!? ミオさ……ミオに使用人の服を着せたりしたら、あたくしが若様に怒られるザマス!」
「! それもそうね……」
「いや若旦那に借金してる身だし、僕は使用人の服でもぜんぜん……」
『駄目(なの)(よ)(ザマス)!』
「ここだけ結託するの勘弁して頂けますぅ!?」
ひとまず、今回の更新はこれにて打ち止めになります。
次回更新は今のところオフとの兼ね合いもあり、申し訳ありませんが未定です。
なるべく早くお届けできるよう頑張りますので、のんびりとお待ち頂ければ幸いです!
ありがとうございました!