──もし目の前に自分の目の前に自分の分身を名乗る自分と瓜二つの人が突然現れたらどう思うだろう。
今僕はそんな状況に立たされている。
朝起きたら目の前に自分の分身を名乗る人がいて僕は困惑した。
「どうもこんにちは。君の分身です。」
なんの冗談だと目を擦ってみる。
だが分身は消えないしほっぺをつねってみても痛いしこれは現実でも幻覚でもない。
でもなぜ分身が?
ドッキリかなにかか?
いろんな可能性を考えながらもとりあえず分身に質問してみる。
「何故ここに?君は何者なんだ。」
「もう一人自分がいたらとあなたは言ったでしょ?そんな真摯な願いが僕を呼んだのさ。」
ああ、そりゃ願ったとも。
僕の名前は影宮習。
今年高校受験がある中学三年生のごく普通の中学生だ。
でも親の期待も面倒くさいし勉強もダルいしで僕はすっかりやる気をなくしてもう1人の自分を欲しがって昨晩は七夕ということもありずっと願っていた。
心当たりもあるしこの人は本当に僕の分身なのだろうか。
ならばなんでも僕の代わりにやってくれるのだろうか。
すると僕の分身はまるで心を呼んだかのように言う。
「あなたの苦しいこと、面倒なこと、嫌なことを艱難辛苦全てこなして差し上げよう。」
「本当?じゃあこの宿題とかやってくれる?」
「わかった。」
そう短く返事をすると分身はすぐに僕の宿題を始めた。
宿題をやってくれてる間自由の僕はゲームを始めた。
そしてそれから10分も経たないうちに分身が
「おわりました。」
と言ってきた。
「早くない?」
そう言いながらノートを覗くと確かに全部終わってるししかも全部当たっている。
「ありがとう。すごいな。」
お礼を言いながら僕の心の中にはひとつの考えが浮かんでいた。
こんなものじゃ無意味だ。
なんの代償も払わなくていいならもっといいことを頼もう。
そして僕はの考えを実行に移した。
「ねえ、こんなことより大事なことがあるんだよ。やってくれる?いいだろ?」
「ええやります、やります、何でもやります。僕は君の分身です。」
含み笑いを浮かべながら僕の救世主はそう言った。
そして僕が分身に頼んだ願いは学校へ代わりに言ってもらうことだった。
これほど早く正確に宿題を終わらせるほど頭がいいなら学校に行かせても問題がないと思ったからだ。
それを聞いた分身は頷いて快く承諾してくれた。
急にあくびが出てくる。
時計はもう既に12:00近くを回っている。
「今日はもう寝よう。おやすみ、分身くん。」
「はい。おやすみなさい。明日また来させて頂きます。」
そう言うと分身の体が薄くなって消えていく。
そして僕と分身の最初の1日が終わった。
ありがとうございました