聞こえなくなる聴……
感じなくなる触……
味わえぬ味……
匂わなくなる嗅……
我は誰だ……
「さて我は【汎神の帝王】を発動スル。手札の【真源の帝王】を捨ててデッキより2枚ドロー」
【汎神の帝王】
通常魔法
「汎神の帝王」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札の「帝王」魔法・罠カード1枚を墓地へ送って発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
デッキから「帝王」魔法・罠カード3枚を相手に見せ、相手はその中から1枚選ぶ。
そのカード1枚を自分の手札に加え、残りをデッキに戻す。
【真源の帝王】
永続罠
「真源の帝王」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、自分の墓地の「帝王」魔法・罠カード2枚を対象として発動できる。
そのカードをデッキに加えてシャッフルする。
その後、自分はデッキから1枚ドローする。
(2):このカードが墓地に存在する場合、
このカード以外の自分の墓地の「帝王」魔法・罠カード1枚を除外して発動できる。
このカードは通常モンスター(天使族・光・星5・攻1000/守2400)となり、
モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとして扱わない)。
「墓地にある汎神の帝王の効果を発動スル。墓地のこのカードを除外しデッキより3枚の帝王魔法カードか帝王トラップカードを相手に見せ選ばせる。選ばせた1枚手札に加える。
我はデッキより【帝王の烈旋】【真源の帝王】【帝王の烈旋】」
「し、真源の帝王……」
宣言する煌遊は、黒一色の人型が手札に1枚のカードを加えるのを見ていた。
あと少しで勝てるという事実に解放された後のことを頭の片隅で考えていていた。
「そして【冥界の宝札】を発動する。モンスターを3体を生け贄にこのモンスターをショウカンスル」
「其は恐怖なり
其は根源なり
万物に終わらぬ恐怖を与えよ」
────闇ヨリ降臨セヨ【邪神ドレッド・ルート】!!─────
【邪神ドレッド・ルート】
効果モンスター
レベル10/闇属性/悪魔族/攻4000/守4000
このカードは特殊召喚できない。
自分フィールドのモンスター3体をリリースした場合のみ通常召喚できる。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
このカード以外のフィールドのモンスターの攻撃力・守備力は半分になる。
黒一色の人型が両手を広げる。
風が吹き空は曇天となり木々がざわめく。
暑い夏なのに肌寒さを感じていた煌遊は身体を震わせ嫌な汗をかく。
緊張でもなく熱狂の末でもない。
まるで何かに追われているような
まるで暴力を振るわれそうな
まるで誰かに怒鳴られているような
まるで誰かに殺されそうな─────
そんな言葉にならない恐怖が身を包む。
煌遊は、カチカチと歯を震わせて青ざめていった。
黒一色の人型の影が真円となると、生け贄となったモンスターが影へと呑まれていき巨大な手が地面を掴んで巨人が這い上がってきた。
緑色の筋肉質な巨体を覆う白色の骨のような物。
地上に出たそれは煌遊を見た。
「冥界の宝札の効果により2枚ドロー。更に天帝従騎イデアの効果により除外された汎神の帝王を手札に加え汎神の帝王を発動スル。
手札の真源の帝王を捨ててデッキより2枚ドロー。ふむ我は【雷帝家臣ミスラ】【二重召喚】の効果を発動スル」
【雷帝家臣ミスラ】
効果モンスター
レベル2/光属性/雷族/攻 800/守1000
「雷帝家臣ミスラ」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズに発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、相手フィールドに
「家臣トークン」(雷族・光・レベル1・攻800/守1000)1体を守備表示で特殊召喚する。
このターン、自分はエクストラデッキからモンスターを特殊召喚できない。
(2):このカードがアドバンス召喚のためにリリースされた場合に発動できる。
このターン、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズにアドバンス召喚できる。
【二重召喚】
通常魔法
(1):このターン自分は通常召喚を2回まで行う事ができる。
「貴様のフィールドにトークンを特殊召喚させるが我の場にミスラが特殊召喚される。そして二重召喚により通常召喚権が増えたことにより我はまだ召喚できるのだ。墓地より真源の帝王の効果を発動する。墓地の帝王の烈旋を除外して守備表示で特殊召喚する」
フィールドに出てきたのは2体のモンスター。
1体は地面からベールに包まれたままの白銀の鎧が出てくる。
大きさがかなり大きく煌遊は見上げる形になってしまった。
そしてその隣に雷の球体から腰に黄色の派手なマントを靡かせた女性らしい鎧の人型モンスターが出てくる。
そして煌遊のフィールドにふよふよと小さな雷の球体が浮いていた。
「雷帝家臣ミスラと真源の帝王を生け贄にThe supremacy SUNを生け贄召喚。冥界の宝札の効果で2枚ドロー。そして手札より【神縛りの塚】を発動スル」
ミスラと真源の帝王が風の渦に呑まれるとそこにまた太陽が昇ったのだ。
エネアードは、こちらのカードのせいかドラゴンから圧倒的な熱などは感じないがThesupremacySUNがフィールドに出てくると只でさえ暑い夏なのに気温がぐっと上がった。
そして見慣れた公園は、ThesupremacySUNの登場と共に姿を変えていき塚になる。
地面がもりあがり石で出来た塔のような柱がフィールドの周りに出てくると鎖を飛ばしてドレッド・ルートとThesupremacySUNを拘束してしまうのだ。
2体のモンスターは、両手首が鎖に巻き付かれ繋がり首にもどちらが上か分からせるかのように鎖が巻き付く。
「これで全ての準備は整った煌遊そろそろ反撃させてもらうぞ」
【神縛りの塚】
フィールド魔法
(1):フィールドのレベル10以上のモンスターは
効果の対象にならず、効果では破壊されない。
(2):フィールドのレベル10以上のモンスターが
戦闘でモンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。
破壊されたモンスターのコントローラーは1000ダメージを受ける。
(3):フィールドのこのカードが効果で破壊され墓地へ送られた時に発動できる。
デッキから神属性モンスター1体を手札に加える。
「墓地の冥帝従騎エイドスの効果を発動スル。我の墓地のエイドスを除外し墓地より天帝従騎イデアを特殊召喚スル。そしてイデアを生け贄にして光帝クライスを生け贄召喚し貴様のセットカードと神龍の聖刻印を破壊する。【ライトディストラクション】
だがカードを破壊されたプレイヤーは、破壊したカード1枚につき1枚デッキからカードをドローする」
【光帝クライス】
効果モンスター
レベル6/光属性/戦士族/攻2400/守1000
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、
フィールドのカードを2枚まで対象として発動できる。
そのカードを破壊し、破壊されたカードのコントローラーは
破壊された枚数分だけデッキからドローできる。
(2):このカードは召喚・特殊召喚したターンには攻撃できない。
「うっ……2枚ドロー」
破壊されたセットカードは神風のバリアーエア・フォースだったので煌遊は辛そうに表情を曇らせてデッキからカードを2枚引くのだ。
「邪神ドレッド・ルート聖刻神龍ーエネアードを攻撃
【プネウマ】」
邪神は、攻撃宣言と共にその巨体でエネアードを見下ろす。
邪神の攻撃名は短かった。
言霊等も短い意味でもとんでもない威力になるのだろう。
そして振り上げた腕をそのまま下ろすが、エネアードはそんな鈍重な動きを難なく避けて身体を燃やし口から炎の光線を放つ。
だが邪神は、それに対して何も感じないのか放ちながら近づくエネアードに黒色の球体を作るとそれを放つとその球体はエネアードに向かい飛んでいく。
近づくとエネアードを吸収するように闇を拡散していきとんでもない吸引力でエネアードを引っ張る。
エネアードはもがくが粒子となって消えた。
エネアードが消えた際に黒色の球体は、収縮を続けて一気に解放されたように膨張をして爆ぜた。
その爆風が煌遊を襲い煌遊はいとも簡単に吹き飛んでは、地面に転がってからゆっくりと立ち上がるのだ。
「うっうわああああぁぁぁぁぁぁ!!」
LP6600→4100
「ダメージが増えてる!?」
「邪神ドレッド・ルートの絶対的強者の異能はこのモンスター以外の全てのモンスターの攻撃力と守備力が半減するのだ
そして神縛りの塚の効果により貴様に1000ポイントのダメージを与える。そしてThesupremacySUNでトークンに攻撃!!」
「攻撃力と守備力が半分……ぐあああああぁぁぁ……はぁ……はぁ…………」
LP4100→3100→2100
なんとか立ち上がった煌遊は、攻撃と効果ダメージによってすでに虫の息でフラッと地面に倒れる。
身体はすでに半分以上が無くなり残ったのは手札を握る右手とデュエルディスクを装着している左手、後は顔と右肩だけが残っている 。
────
まだライフも手札もある…………どうにかしないと……
ボ……クが…………
────
煌遊は、まだこの悲劇と恐怖に足掻くがその為に力と体力がなかった。
いくら心が強くても幼子の身体にはこのデュエルのダメージは辛いのだ。
薄れゆく意識がどんどんと視界をぼやけさせ、端から徐々に黒く染まっていく。
───
「うわハズレをひいた」
「こんなの今じゃ時代遅れだわ」
「かかしの方がいいだろ」
「3体リリースとかバルバロスで充分」
「コストの重さと効果が致命的に釣り合っていねぇよな」
──
聞こえてくるのは嘲笑うかのように自分達勝手な評価をする声。
意識が朦朧としていた煌遊は、いったい誰がと思うが顔を動かす程の力もなくただこの嫌な声を聴くことしかできなかった。
自分勝手な評価は同じような物だがそれはいつまでも煌遊の耳にまとわりつき不快感を襲うが何より感じるのは、心の奥底から何かが燃えるような感覚。
心の奥底から熱が滲んできて身体を循環して身体が熱くなっていく。
見えなくなった両足や腹部にまで流れていく熱に煌遊は、例えれない感覚に消えそうな身体とは違い獣のような声を上げる
「ああああぁぁぁぁ!!」
煌遊の身体の周りに黒色の靄が漂っていると、煌遊は足りない身体を補うように黒色の身体が出来上がっていく。
「我はこれでターンエンド」
黒一色の人物
LP3400/H2
□□□□冥
□□△△△
□ □
□□□□□
□□□□□
LP2100/H4
煌遊
手札は4枚だがフィールドは何もなくこのまま下手にモンスターを並べるだけでは神縛りの塚のバーンダメージで自分の首を絞めるだけである。
煌遊は、心から涌き出る熱に身を任すようにカードをデッキから引くのだ
「誰がなんて言ったってキミ達は強い……この世にいらないカードなんて1枚もないよ。ボクのターンドロー!!」
まだ子供の煌遊が、なんとか闇を使って一時的にデュエルの補助をしてもらうようにしているがそれでもダメージが無くなっている訳ではないのでドローしただけでもふらついてしまう。
彼の口から出てくるのは、嘲笑う声に怯え何度も違うと声を上げたカードに対する自分の思いであった。
「うっ……ボクは手札から【貪欲な壺】を発動。墓地のエネアード2体とアトゥムス、天球の聖刻印、レッドアイズ・ダークネスメタル・ドラゴンをデッキに戻して2枚ドロー!!」
【貪欲な壺】
通常魔法
(1):自分の墓地のモンスター5体を対象として発動できる。
そのモンスター5体をデッキに加えてシャッフルする。
その後、自分はデッキから2枚ドローする。
エクストラに4体のドラゴンが戻りデッキに1体のドラゴンが戻るとデュエルディスクが自動でデッキをシャッフルをしてから2枚カードを引くのだ。
「っ……ボクは」
煌遊は、貪欲な壺で引いた2枚のカードを見ると、このターンをしのぐこことしかできないと思って手札、墓地、エクストラデッキを何度も見返していた。
【本当に我等が強いのか?】
【誰もが捨て去った我輩を使いこなすと言うか?】
このままではじり貧のまま攻められそうと思っていた時に何やら声が聞こえてくるので煌遊は辺りを見回すのだ。
そしてその問われた言葉を考えて静かに頷いた。
「……大丈夫。キミ達は強い。皆が捨てるならボクが使うよ」
煌遊は自分の震えを抑えるようにゆっくりと言う。
その表情は、辛そうにしかめていたがそれでもなんとか笑顔を浮かべようとしていた。
【そうか……強いか……我は強いのだな】
【我輩を使うとはな……】
【【ならば力を貸してやろう!!】】
声がまるで煌遊の言葉を確認するように言うと、2つの声が重なって力を貸すことを告げた。
そして煌遊のエクストラデッキに黒色の波動が放たれると中から1枚のカードが姿を現す。
「……これを使えばッ!!ボクは手札から【ドラゴラド】を召喚して効果発動!!墓地からラブラドライドラゴンを特殊召喚する!!現れてラブラドライドラゴン!!」
【ドラゴラド】
効果モンスター
レベル4/闇属性/ドラゴン族/攻1300/守1900
(1):このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地の攻撃力1000以下の通常モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
(2):1ターンに1度、自分フィールドのドラゴン族モンスター1体をリリースし、
自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターはターン終了時まで、レベルが8になり、攻撃力が800アップする。
紫色のドラゴンがフィールドに現れると小さな翼を広げて雄叫びを上げて威嚇するのだ。
精一杯小さな身体を大きく見せようと翼を広げてドレッド・ルートに叫んでいるとドレッド・ルートと目が合うとすぐに声を小さくしてしゅんとなっていた。
それでも墓地からラブラドライドラゴンを喚ぶために先程より小さな声で鳴くとボロボロのラブラドライドラゴンが空から落下するように舞い降りてきた。
「レベル4のドラゴラドにレベル6のチューナーモンスターラブラドライドラゴンをチューニング!!
冥界に流れる嘆きの河よ。冥界と現世の狭間となりて世界の理として悠久の時を流れよ!!」
「シンクロ召喚。悲劇も恐怖も越えた新たな希望【冥界濁龍 ドラゴキュートス】!!」
ラブラドライドラゴンが緑色の輪になるとドラゴラドがそこに向かい飛んでいく。
身体が透けて持っていたレベルが体内で垂直のように真っ直ぐ並ぶ4つのレベルが輝くと激しく発光した。
煌遊は、眩しくて目を瞑ってしまい両腕で目を護るように顔の前で交差したのだ。
瞼越しでも感じる眩しさを目が感じなくなり少しずつ瞼を開けるとそこには、赤紫色の長い身体に骨のような白色の外郭を纏う龍が咆哮を上げた。
【グオオオオオオ】
地の底から響くような重低音は辺りに鳴り響くとドラゴキュートスは煌遊の前で長い身体を蛇のように地面で這わせていた。
【冥界濁龍 ドラゴキュートス】
シンクロ・効果モンスター
星10/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守2000
闇属性チューナー+チューナー以外のドラゴン族モンスター1体
(1):このカードは戦闘では破壊されない。
(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。
このカードはもう1度だけ続けて相手モンスターに攻撃できる。
(3):自分スタンバイフェイズに相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力を半分にし、その数値分だけ相手にダメージを与える。
「また随分と風変わりな龍ダナ。ソレデモ我のドレッド・ルートを越えることは出来んヨ」
黒一色の人物の口角がまたニヤァッと笑みを浮かべるが、もう煌遊は迷ってない。
誰か分からないが力を貸してくれた者達に情けないデュエルは見せれない
その想いだけで今攻撃宣言が行われた。
「冥界濁龍 ドラゴキュートスでThe supremacy SUNを攻撃
【アイオーニオン・ロエー・コキュートス】!!」
ドラゴキュートスは、煌遊の言葉を聞くと口を開けてThe supremacy SUNに向かい勢いよく水を放つのだ。
The supremacy SUNは、水を避けていき炎の球体をドラゴキュートスに向かい飛ばすのだが全てがドラゴキュートスが生み出した水流に飲み込まれて消えていきThe supremacy SUNも水流に飲み込まれてしまった。
黒一色の人物 LP3400→2900→1900
「更にドラゴキュートスは相手モンスターを破壊して墓地に送ったらもう一度攻撃できる。光帝クライスに攻撃!!
【ロエー・コキュートス・カイーナ】!!」
ドラゴキュートスは、次の標的を見ると4つの水球を作り光帝クライスに向けて投げつけた。
クライスは一撃目を難なく避けて、二撃目を自身の光を収束したビームで撃ち落とした。
第三撃目が迫りながらも、空に向かって飛んでいく際に光で作った片手剣で切り落とした。
太陽を背にして太陽の光を収束させ細くしなやかなビームを何本も放ち、水球とドラゴキュートスを狙い撃ちにするが水球もドラゴキュートスも健在でビームを撃っていて動けなかったクライスは、目の前にまで移動していた水球を避けきれず飲み込まれ氷像となり砕けた。
「ぐっ……ここまでシテクルトハ……」
黒一色の人物 LP1900→1100→100
「神縛りの塚の効果でそっちもダメージがあったんだね。
ははっ……これでまたボクが優位だ。カードを1枚伏せてターンエンド」
黒一色の人物
LP100/H2
□□□□冥
□□△□□
□ △
□□□□□
□□□□■
LP2100/H4
煌遊
「我のターンドロー!!
我はカードを1枚伏せてもう一度天帝従騎イデアを召喚しデッキより冥帝従騎エイドスを特殊召喚し効果発動
これによりこのターン1度だけアドバンス召喚を通常召喚とは別に行える」
「リバースカードオープン【激流葬】!!
通常召喚、特殊召喚、反転召喚した時に発動してフィールドのモンスターを破壊する!!」
【激流葬】
通常罠
(1):モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動できる。
フィールドのモンスターを全て破壊する。
地面が地鳴りを起こしてゴゴゴと音が響くと邪神やドラゴキュートスだけでなくフィールドに出てきた鎧を纏う二人の従騎も激しい水の流れに逆らえず流された。
フィールドには邪神とドラゴキュートスだけが残っていた。
「ドレッド・ルートとドラゴキュートスが残ってる……なんで」
「我等のフィールドに存在するレベル10以上のモンスターは神縛りの塚の効果により効果破壊されず対象にナラナイノダ。計画とは違うがライフは削らさせてもらうゾ。邪神ドレッド・ルートで冥界濁龍 ドラゴキュートスに攻撃!!【プネウマ】」
邪神ドレッド・ルートはドラゴキュートスに向かい乱雑に殴りそして両手を合わせてから思い切り腕を振り切りドラゴキュートスの頭を殴りつける。
ドラゴキュートスは攻撃が倍もあるドレッド・ルートの攻撃に耐えきれずに防戦一方で反撃が出来ずにいた。
煌遊は、ドレッド・ルートの攻撃の余波によってまた吹き飛ばされた。
今度は地面も僅かに抉れているのか僅かに尖った地面の破片が煌遊に向かい勢いよく飛んでくると黒い靄が煌遊を受け止めてから地面の破片を全て弾いた。
【貴様の戦いはまだ終わってないぞ】
【もう少し踏ん張れ。我輩を使うのだろうが】
また脳内に声が響いて煌遊は、フィールドを見てドラゴキュートスが戦闘破壊されていないので諦めないように顔を上げる。
煌遊 LP2100→100
「我はこれでターンエンド」
黒一色の人物
LP100/H1
□□□□冥
□□△□□
□ △
□□□□□
□□□□□
LP100/H4
煌遊
「ボクのターンドロー。ドローフェイズで手札から【サイクロン】を発動。神縛りの塚を破壊する。
そしてスタンバイフェイズにドラゴキュートスの効果発動
ドレッド・ルートの攻撃力を半分にしてその分のダメージを受けてもらう!!【ジュデッカ】!!」
「リバースカードオープン【レインボー・ライフ】
手札1枚を捨ててこのターンダメージを無効にしてその数値回復する」
【サイクロン】
速攻魔法
(1):フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
【レインボー・ライフ】
通常罠
手札を1枚捨てて発動できる。
このターンのエンドフェイズ時まで、
自分は戦闘及びカードの効果によって
ダメージを受ける代わりに、
その数値分だけライフポイントを回復する。
ドラゴキュートスが水をドレッド・ルートに放つとドレッド・ルートの腰から下がどんどんと凍った。
そして身動きがとれずにいてその凍てつく風が黒一色の人物を襲うが透明なベールが暖かく柔らかな風となり癒していく
黒一色の人物LP100→2100
ドレッド・ルート攻撃力4000→2000
「ドラゴキュートスでドレッド・ルートに攻撃
【アイオーニオン・ロエー・コキュートス】!!」
ドラゴキュートスが半分凍ったドレッド・ルートの顔面を右手でぶん殴ると互いに手を牽制するように持った。
そしてある程度力比べの末にドラゴキュートスが思い切り頭突きをしてドレッド・ルートがよろめいた所に口から水流を放つ。
ドレッド・ルートも両手に黒色の球体を作りドラゴキュートスにぶつけたが地面が裂けて地下深くに流れる河に落ちたドレッド・ルートの負けであろう。
「ボクはこれでターンエンド」
黒一色の人物
LP2100/H0
□□□□冥
□□□□□
□ △
□□□□□
□□□□□
LP100/H5
煌遊
「我のターンドロー……手札より【ブラック・ホール】を発動しターンエンドだ」
【ブラック・ホール】
通常魔法
(1):フィールドのモンスターを全て破壊する。
先程のターンでドレッド・ルートがドラゴキュートスにぶつけてあった黒色の球体はいきなり膨張して宙に浮くと、非常に強力な吸引力で光すら逃げれない重力でドラゴキュートスを捉えて吸い込んだ。
黒一色の人物
LP2100/H0
□□□□冥
□□□□□
□ □
□□□□□
□□□□□
LP100/H5
煌遊
「ボクのターンドロー。このデュエルボクの勝ちだ。
手札から【死者蘇生】を発動する。
悲劇を越えて今新たな希望の力となる!!
ボクと一緒に戦おう。墓地から蘇れトラゴエディア!!」
【死者蘇生】
通常魔法(制限カード)
(1):自分または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
相手の墓地から蘇るトラゴエディア。
先程のような叫び声を上げることはなく、黒色の靄がトラゴエディアの周りに漂うだけだ。
トラゴエディア攻撃力?→3000
「トラゴエディアでダイレクトアタック!!
【トラゴディーアーセラピア】!!」
黒一色の人物LP2100→0000
トラゴエディアは、攻撃宣言と共に黒一色の人物に向かい黒色の炎を吐き燃やしたのだ。
デュエルが終えると先程までの緊張した空間に蝉の鳴き声が響き肌寒さも無くなり夏のジリジリとした日差しの熱さを感じる。
煌遊は終わったという実感が無くて右手を見て楽しんでいた手をグーパー指を動かしていた。
足なども確認してからようやく安堵したのか涙を目尻に溜めながらも黒一色の人物に近づく。
「負けたのだな…………所詮我等は…………」
「この勝負は誰が勝ったとかじゃないよ。だってボクだけだったら負けてた……勝てたのはそれこそキミ達のお陰だよ」
煌遊は立っているのもしんどいのか黒一色の人物の隣の地面に座り込むと彼に自分の心情を語る。
「我が最初から手を抜いていたと言いたいのか?我を侮るなよ人間」
黒一色の人物は諦めていた表情から一気に目を見開いて煌遊をキッと睨み付ける。
「ち、違うよ。ボクは途中でなんだか胸が熱くて皆が君達をバカにしているのを許せなかったんだ。だからボクが君達を必要としたら君達が力を貸してくれたんだ」
煌遊は、ライフが少なくなってもう立てない状況の時に追体験のような経験をしてとんでもない自分勝手の評価を聞いていた。
それはあまりにもやるせなくて胸の中にあったのは感化したとはいえ確かに怒りがあった。
このカード達をバカにしていた彼等が許せないでいた。
どこの誰かも知らないがそんな人達を理解させたくなって力を望んだ。
そうしたら声が聞こえてドラゴキュートスをくれたのである。
敵であったトラゴエディアとドレッド・ルート自身が。
「…………そんなことは」
「うん。キミであったけどキミじゃなかった。キミはずっと怨んでる感じだったけどあの声は違ったな。優しくて強くてカッコよかった」
煌遊はまだ戸惑う黒一色の人物を見ながらも笑顔でカッコよかったと言うのである。
「…………///
…………ぐっそろそろ時間か……最期に会えたのが貴様でよかった」
今まで長い間認められなかったトラゴエディア達にとってカッコよかったという笑顔の煌遊はむず痒くて、黒一色のはずが頬が赤くなったのだ。
だがもう身体が限界なのか少しずつ粒子となって足下から消えていくと、煌遊は驚き詰め寄る。
「ど、どうしたの!?」
「敗者の末路だよ。誰にも必要とされない私はここで消える運命だったということさ」
「ぃ。」
「なにか言ったか?」
「そんなことない!!キミ達が消えることなんてないじゃないか!!ボクは一緒に戦おうっていったじゃん!!」
消え行く人物は煌遊が涙を流しながら自分をいらないという言葉を否定して必要だと言ってくれたことに驚いた。
あんなデュエルをしたのに彼はまだ必要だと言ってくれた。
「だが……もう身体がもたない……」
「そんなの関係ないよ。ボクは絶対に諦めるもんか」
煌遊はまだ足下くらいしか消えてないことを確認すると黒一色の人物のデッキを掴んで中からドレッド・ルートのカードとトラゴエディアのカードを取り出して、自分のエクストラデッキからドラゴキュートスのカードを取り出し黒一色の人物の胸に置く。
「だったら回復するまでボクの中に入ればいいよ」
「はっ?阿呆か貴様は?自分の中に得体の知れない物を迎えいれるか普通?それに貴様と我等は何の関係もないだろ」
「なっ…アホって言う方がアホなんですぅ……確かに怖いけどさっきもなんか沢山黒い煙入れたし大丈夫だよ。
関係ないなんて嘘だよ。ボクとキミはデュエルしたから友達だよ。
友達が困ってたら助けるのが普通じゃん!!だから遠慮しないで」
「…………どうなっても知らぬぞ」
黒一色の人物の根負けによりなんとかなったのか黒一色の人物は黒色の靄となりトラゴエディアのカード、ドレッド・ルートのカードに宿り、そしてそこから煌遊の胸の中へと靄は入っていった。
そこで、疲れからか煌遊もその場で倒れて気を失ったのだ。
お待たせしました。
トラゴエディアとドレッド・ルートの評価は、本気でそんなこと思っているわけではありません
むしろ作者はトラゴエディアの時代を味わったりドレッド・ルートの特殊裁定にやられたりとしています
今回も読みづらかったらすみません
初感想ありがとうございます!!
観想を見たときに嬉しくてニヤニヤしてしまいました
ではまた次回でお会いしましょう