歪に絡み合い逃れられずただ少年は傷ついていく
公園のベンチ近くの木陰で気を失った煌遊。
彼の意識は、暗く黒一色の空間にあった。
意識がハッキリしてくると辺りを見回すが、何も見えないで果てが分からなかった。
それ以外の情報は得れなかった。
暗く一筋の光すら見えないここでは、自分でさえ見失いそうで怖くなった。
ここがどこか分からないでゴールも分からなければ動けずただ辺りを見回して腕を振ってみたり、足を振ってみたりと手足の感覚や、感覚の確認をしていく。
「ここってどこなんだろう?」
煌遊は、知識を絞り出しても録な答えは出なくどこかと結論も出なかった。
そんなときに誰かがいればと思っていた時に身体に入ってきた二つの存在を思い出す。
「おーい。トラゴエディア~ドレッド・ルート~」
馴れ馴れしく呼び捨てで自分の中に宿る者の名を呼ぶが声が反響するだけで何も答えは返ってこなかった。
「あれ?ボクの中に入ったはずだけど……」
自分の胸を右手で撫でながらトラゴエディアとドレッド・ルートを感じないかと考えているが、全くそんなことはなく確かに胸の中にいつもとは違う鼓動を感じていた。
「ん~さっきのデュエルで疲れたから寝てるのかな」
煌遊は、呑気な答えを出すと問題はここからどうやって出るかだけになったので立ち上がり宛もなく歩き出した。
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「あぁぁぁ何もないやっ…………もうずっと歩いているのにさっきから何も変わらないし」
かなりの時を歩いた煌遊は、些か呑気に考えれなくなり辺りを再度見回していた。
この謎空間が自分の夢ならいいが、それにしてはあまりにも自由が効かないのでどうしようかと思った。
そんなときに久しく見てなかった光を見て煌遊は、藁にもすがるような気持ちで歩き出したのだ。
距離はあまりなく小さな灯火のような光に手を伸ばして触れたのだ。
「わああああ」
光に触れた煌遊は、間抜けな声を上げながら吸い込まれていった。
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光に飲み込まれた煌遊が眩しさに閉じていた目をうっすらとゆっくり開けると、ようやく探していたトラゴエディアとドレッド・ルートに出会えたのだ。
「あっ!!やっと会えた~」
トラゴエディアとドレッド・ルートに会えた嬉しさ故か煌遊は、走り出して彼等の下に向かう。
この真っ暗な闇のような場所で顔見知りに会えれば心強いのか煌遊はへらへら笑いながらトラゴエディアとドレッド・ルートを見るのだ。
「でもどうして迎えに来なかったのさ~?」
幼いながらもこんな所に置いてかれて、不安だったのかトラゴエディアとドレッド・ルートに質問するが言外では寂しかったと言いたげでもあった。
「なぜ我が貴様のようなひよっ子を捜さねばならん?」
トラゴエディアは鋏状の形状をしている右手で煌遊を指しながら笑い言うのだ。
「だってここから帰らないと皆心配するし……学校とかもあるし……」
煌遊は、トラゴエディアの言葉にひよっ子と言われて憤慨することもなく捜してもらう理由を必死に考え悩みながら言うのだ。
斜め上の方を見たり、腕を組んだり、手をあたふた動かしたり忙しそうだが表情がコロコロ変わっていった。
「トラゴエディアあまり意地悪をするな。今のところ我輩達の主だぞ」
ドレッド・ルートは胡座をしたままトラゴエディアに注意をする。
そうするとトラゴエディアは何かを詰まらせたような短い声が出てしまう辺りドレッド・ルートはトラゴエディアと対等かそれ以上立場のようだ。
「さて煌遊だったか……我輩達が今いる此処はな、お主の心理世界だあってだな」
「えっ?ボクのその……心理世界ぃ?はこんなに真っ暗で何もないの?」
ドレッド・ルートの言葉に今度は首を傾げてしまう煌遊。
難しい言葉や自分の想像を遥かに越えたこの世界に頭が追い付いてないようだ。
「違うぞ。ここまで何もないのは、お主が闇を考えなしにあんなに取り込むからだ。」
「へ?どゆこと?」
「全くこの阿呆は……いいか貴様が取り込んだ闇というのはそうホイホイ取り込んで良いものじゃないんだ!!貴様はあのデュエルで、闇の異常性を知っただろう!!本当に死ぬところだったぞ」
ドレッド・ルートが煌遊の心の世界がここまで闇に覆われているか説明するが難解な言葉のせいか、煌遊はまだ笑ったまま理解できず分かりやすい説明を求めた。
そこでトラゴエディアが怒ったようにこれがどれだけ危険なことかと説明する。
大きい図体で、自分が怒っていると言いたげに少し動きが入った説明は、威圧的に見えたのと事の重大さを僅かでも理解したのか煌遊は俯いた。
「……い」
「は?」
「ぬ?」
「なさい」
「めんなさい」
「ごめんなさい…………」
最初はボソボソ言って何を言っているのか理解できず聞き返すように口から声が漏れてしまった。
そしてトラゴエディアとドレッド・ルートは、煌遊を覗き込もうと上半身を下に下げて怖い顔で見るのだ。
そこには目尻に涙を溜めて黒色の瞳を潤した少年が、震える声でトラゴエディアとドレッド・ルートに謝るのであった。
それにはトラゴエディアとドレッド・ルートも困ったと思い、なんとも言えない空気が流れる。
「そんな風にお主が言うから主が泣いたではないか」
「い、いや我はそういうつもりで言ったわけじゃ」
完全にトラゴエディアが悪いという空気が流れてきてトラゴエディアは、胸になんだか何も言えない気まずさが引っ掛かりそわそわしていた。
「ああああっ!!我が悪かったよ!!言葉がキツくて悪かったなッ!!」
我慢の限界なのかトラゴエディアが叫び声を上げると空気が震えて、気分悪そうに頭を掻く仕草をしてから逆ギレするかのように謝った。
「……えぐっ……ひぐっ……トラゴエディアのせいじゃないからいいよ……」
煌遊はトラゴエディアに謝られ必死に込み上げる嗚咽を抑えながら、許すと言うと何度も目尻の涙を手で拭くのだ。
「これで終わったとして……煌遊、とりあえずこれからの説明は大事だから心して聞け」
トラゴエディアと煌遊の一件が終わったかのような雰囲気の時にドレッド・ルートが手をパンパンと拍手するように叩いて終わりと告げてから真面目な声で煌遊に声をかけた。
「なに?」
一応泣き止んだがそれでもまだ嗚咽は続いていたが、それでも大丈夫と首を縦に振る。
「そうか。で話なのだがお主が取り込んだ闇のことと我輩達のことでだ」
ここからドレッド・ルートによる闇と闇のカードの説明会が開かれた。
図解を用意しながら説明する内容は難しいがトラゴエディアの噛み砕いた説明等で煌遊はなんとか理解できた。
「つまりこゆこと?」
そこで自分が何回も聞いた説明を闇に染まった地面に書いていく。
闇と闇のカードの特徴
闇とは負のエネルギーでどの生物からも大なり小なり出てくる。
この負のエネルギーが発生するのはどうしようもなく取り込まなければ基本的に害はない。
取り込んでしまうと少なからず人格に影響が出てしまう。
ドレッド・ルートやトラゴエディアが見てきたものでは、主に凶暴になったり、言葉使いが荒くなったり、怒りっぽくなる。
闇が生物から出来るがその後どうなるかはドレッド・ルート達でも分からない。
闇をどうにかしなければいけないらしいがドレッド・ルート達は、上手く覚えてなく本能に従うようにデュエルできる者を倒すのが目的だったようだ。
また短期間に大量の闇を取り込むと闇に飲まれ最悪死ぬらしい。
ボクはかなり危険な状態らしくドレッド・ルートやトラゴエディアが闇をコントロールしているから気絶で済んだそうだ。怖い。
闇のカードとは闇に染まったカード。
主に悪意がカードに伝染してしまいカードに宿る聖霊が負のエネルギーこと闇を生み出すため闇のカードとドレッド・ルート達は言う。
だが闇のカードの出生には例外もあるのでどうやって生まれるのか不明。
闇のカードはそのカードと関連付いた事柄を招き寄せてしまうらしい。
闇のカードの所持者はデュエルで闇のカードを使うとそこから所持者と闇のカードで繋がってしまう。
闇のカードと繋がると闇のデュエルというダメージが現実化したり、モンスター等が実体化したりととても危険。あといっぱい痛い。
この状態での人間やデュエルできる知的生命体?とのデュエルで所持者が負けると罰があるらしい。
闇の聖霊とのデュエルで、負けた方は存在が消滅する。
ドレッド・ルート曰く闇の聖霊とのデュエルは、魂の綱引きみたいなものなのだ。
トラゴエディアが割り込んだ説明だと、互いに魂同士がデュエルで繋がれてライフポイントが減る度に、何処かへ行くらしくそれが何処なのかはトラゴエディアやドレッド・ルートも分からない。
そしてライフが0になった方の魂は消え、聖霊が負ければカードだけが残り、プレイヤーが負ければ肉体だけが残るという。
プレイヤー側が勝利した場合はとりあえずカードをゲットできるそうだが聖霊側が勝った場合、自分の肉体を手に入れることができる。
これが闇の聖霊の目的の1つでもあるらしい。
なんでも肉体を手に入れていっぱい暗躍?とかするらしい。
今のところこれくらい知っておけばいい。とドレッド・ルートに言われた。
「へぇ闇って危険だね♪」
「なぁドレッド・ルート。我は思うのだがコイツの頭壊れてないか?」
「そう言うな。我輩もこの気楽さには頭を痛めておる。」
煌遊がなんとかなる精神で笑っているとトラゴエディアとドレッド・ルートが頭を抱えていた。
自分の主の頭がこんなお花畑とは思ってもみなかったのだろう。
「さて煌遊。我輩のカードとトラゴエディアのカードだ。これを使え。」
「えっ?負けたら罰があるし」
「大丈夫だ。これは我等の純粋な力だけ故に闇のデュエルにならん。これを使って我等が最強だと証明せよ。我等を倒した貴様なら出来ると信じているぞ」
「分かった頑張る♪」
ここでトラゴエディアは、煌遊をどう扱えばいいか分かった。
とりあえず煌遊を認めれば嬉しそうに尖兵になってくれるのだ。
これなら"ヤツ"との再会や闇も順調に集まるだろう…………
ん?我は闇を集めてどうするのだ?別にこれがあってもどうしようもない物なんか集めて我は……いや我等はどこに向かうのだ?
トラゴエディアが煌遊の扱いを理解していい駒だと思っていたら自分がふと思ったことに漠然とした疑問を持ってしまいどうしたのだろうかと不思議そうに首を傾げていた。
それを静かに見ていたドレッド・ルート。
闇のカードはまだ奥が深そうだ。
「時に煌遊……お主のこれからは我輩達をデュエルで使うことともう1つある。それは邪神アバター、邪神イレイザー。この2枚のカードを探すことだ」
「邪神アバター?邪神イレイザー?ドレッド・ルートとどういう関係なの?」
「我輩は元々三邪神と言われておりその2枚のカードこそ三邪神の残る二柱である。これらを集めれば更に闇のカードについて分かるだろう。」
「うん。よくわかんないけど頑張って探すね♪」
「よく分からんのに頑張るとはお主……まあよい。頼んだぞ」
ドレッド・ルートは、自身と同格の邪神を捜してほしいと頼むとあっさりOKする煌遊を見て、またコイツはと頭を悩ます。
だが今回は自分が頼んだことであり、早く見つかればそれに越したことはないので素直に頼むことにした。
「さてそろそろ帰らなきゃって1つ気になったんだけどなんでトラゴエディア達はボクの中に入らなきゃいけなかったの?」
「いや誘ったの貴様だろ?」
「我輩は、デュエルで負けただけなくあのドラゴンに破壊されたからダメージが大きくここで休養をとらねば不味かったのでな。」
自分で誘っておいてどうして入ったのか今頃気になって聞いてくる煌遊にトラゴエディアは煌遊のせいにして、ドレッド・ルートはデュエルの影響で休む必要があったと言うのだ。
「じゃあトラゴエディアは外でも大丈夫ってこと?」
「いや我もデュエルで負けたし墓地に行ったからダメージがあってだな」
「お主が墓地に行ったのは我輩への生け贄であり、お主にダメージはなかろう?敗者の末路とはいえ、あのデュエルで主が貴様を使ったのだから主と繋がっているから入らなくても大丈夫だったろう。」
「えっ?トラゴエディア大丈夫だったの?」
「………………」
トラゴエディアが何か誤魔化すように、ダメージがと言うとドレッド・ルートがそれは嘘だと言わんばかりにトラゴエディアの主張をことごとく破壊するように退路を封じる。
さすが恐怖の根源であり邪神である。相手の言葉すら当然のように潰してくる。
これは口喧嘩で敵に回してはいけないと煌遊は、幼いながらも悟った。
「…………ああああっそうだ!!我は平気だったぞ。だからどうした?ドレッド・ルートが入っているのに我だけ外等とズルいではないか!!我もただ新しい持ち主でどんなのかなーって気になって入っただけだよ。悪かったな!!」
もうほとんどお家芸のように逆ギレするトラゴエディア。
これはかなりめんどくさいツンギレである。
可愛い女の子じゃないとここまでしんどいなんて……煌遊は、目の前の悲劇の魔物が大人気なくキレていて、目が死んでいた。
「ダ、ダイジョウブダヨー。ボク モ ドレッド・ルートダケジャア サミシカッタシ トラゴエディア ガ ハイッテクレテ ウレシイナー」
「……そうかそうか♪見たかドレッド・ルート。煌遊がこの通り望んでいるから仕方ないな♪」
ドレッド・ルートには見え見えのお世辞を言う煌遊に満更でもない喜びを見せたトラゴエディアは、なんとも嬉しそうに何度も鋏を開閉させていた。
「さて今度こそ帰らなきゃ……」
「頑張れよ」
「精進だぞ主」
二人の聖霊から応援を貰い煌遊は、再び意識を手放した。
「行ったな」
「あぁ」
トラゴエディアとドレッド・ルートは帰っていき薄くなっていく煌遊を見守りながら少し寂しそうに言っていた。
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「ぷはっ!!帰ってこれた……あれデッキがなんか」
煌遊は倒れていた地面から上半身だけ勢いよく起こすと、まずは自分の身体を見て異常がないことを確認してからデッキとデュエルディスクを見てデッキに違和感を感じた。
まずデッキの厚さが厚くなっているのとなにやら禍々しい気配を出している2枚のカードの存在だった。
とりあえず、ここでは何なので立ち上がってデュエルディスクを片付けてから家まで走って帰った。
いつもは五月蝿くて煩わしく感じる蝉の鳴き声がなぜか心地よく感じていた。
さて家に帰った煌遊は、ただいまと言ってからそのまま部屋に向かいデッキを見た。
デッキの中身がかなり混沌としていたのである。
今までは聖刻だったがトラゴエディアやドレッド・ルートが入っており、それらをサポートするようなカードまで入っていたのだ。
これでは枚数も増える訳である。
エクストラは、ドラゴキュートスが追加されただけのためあまり変化がなかった。
そんなこんなで夏休みが終わる数日前となってしまった。
あれから健斗や葵ともデュエルをしながらデッキ調整をして新たな聖刻デッキとなった。
「ねぇ二人とも少し大事な話があるんだ」
「なんだよ急に?」
「どうしたの?」
いつもどおり公園でデュエルをしていると、煌遊が何か思い詰めたように、覚悟を決めたような顔で見ていた。
そして息を少し深く吸ってから話す。
「ボク、二学期から転校するんだ。ずっと黙っててごめん」
「はっ?転校するって……なんでもっと前から言わなかったんだよ!!」
「…………急に言われても……煌遊ぃっ……」
二人は驚き各々違った反応を見せるがまず早く言ってほしかったと言うのだある。
「お別れはちっと寂しいけど、このまま何もできないのはもっと寂しいし、今からお泊まり会しようぜ」
健斗がこのままでは、もっと寂しくやるせない別れになると思ったのかお泊まり会をしたいと少し無理なことをドヤ顔で提案してきた。
「うん……しよう」
「ボクは……お母さんに聞いてみる」
葵は最後なんだしと思い賛成するが、煌遊は両親に迷惑をかけたくなくて少し悩み相談すると言うのだ。
そこから3人は、自分のお泊まりセットを用意するためデュエルは中断して家路を急ぐのである。
「ただいま~。ねぇ……お母さん」
「なーに?」
煌遊は、家に帰ると挨拶をしてからリビングに向かい母親に声をかける。
母親は家事をしているのか、返事は少し気の抜けた感じでてきぱきと動いていた。
「そ、その健斗と葵と家で今日お泊まり会したいんだ?ダメかな?」
「健斗君と葵ちゃん?家はいいわよ~♪引っ越しちゃうんだし最後くらいしっかり思い出をつくらなきゃね♪健斗君のお母さんと葵ちゃんのお母さんには私からも説明するわ。早速準備に取りかからなくちゃ」
申し訳なさそうに聞く煌遊とは別に嬉しそうに賛成した母親。
気分がよくなったのかルンルン気分で目にも止まらぬ速さで掃除をこなしお泊まり会の準備をしていくのだ。
そして親御さんから許可が降りた3人は、早速お泊まりセットを用意して煌遊の家に行く。
行くと言っても煌遊のお母さんが、車で迎えに来てくれたのだが。
「ただいま」
「ただいま~」
「「お邪魔します!!」」
そして煌遊の家に入ると、すでに引っ越しの準備がある程度済んでいるのか、色々な荷物は纏まっていて本当に引っ越しすることを思わせるがまだテレビなどはあった。
「くらいやがれ!!ウォーターブレード!!」
「……聖なるバリアミラーフォース(桶)」
「え、えっと……マジックシリンダー(シャワー)」
「ぎゃあああああ!!」
家に入り、お風呂に皆で入って遊んだり、主に健斗が水を含んだタオルを振るって水を飛ばすが葵が、桶で守り、煌遊がシャワーで反撃して、健斗が負けるといういつもどおりの光景がそこには広がっていた。
夕食の時は、いつもより煌遊や健斗、葵の大好物が沢山並ぶ食事をしていた。
「「「いただきます」」」
煌遊達はしっかり挨拶してからご飯を食べ各々幸せそうに目を輝かせていた。
「美味しい~」
「うめぇサイコーにうめぇよおばさん!!」
「おいひいれす……」
ついでにおばさんと言った健斗に煌遊のお母さんが笑顔でお姉さんと訂正させたのは内緒だ。
お父さん達皆の両親はお酒を飲んだりとあちらも意気揚々である。
なんとなくテレビの電源が入っていたので見ていたら、偶然小学生の部のデュエル大会を見たのだ。
決勝でデュエルの最後の決着の瞬間から圧倒的なまでの称賛の拍手の嵐。
これを見て健斗は、思い付いたようだ。
「オレ達と煌遊はお別れしちまうけどオレはぜってぇ忘れないし、葵も忘れねぇ。煌遊だって忘れねぇよな?
だからこうやって皆で大会を出て3人で優勝目指して頑張ってデュエルアカデミアに入学しようぜ」
健斗は、引っ越しはしょうがないが自分は煌遊のことを忘れない。葵と煌遊にも忘れないか聞いてしっかりと二人が頷いたの確認してから今後の目標を言うのだ。
「でも転校してすぐ会っちゃうのは感動の再会って奴が出来なくなるから小学生の内はお互いに大会に出ても会わないようにしてよ。中学生の頃に入るデュエルアカデミアで3人大会に出てこんな大舞台に立とうぜ。んでもってそこから3人同じ高校のデュエルアカデミアに入学して最強のチームを作るんだ」
煌遊は、健斗の提案に目をキラキラさせて頷く。
葵も、それに賛成して何度も頷いていた。
そして健斗が二人の嬉しさとやる気を感じると手を出して、皆で円陣を組む。
「ぜってぇー中学の頃に大会で会おうぜエイエイオー!!」
「うん♪エイエイエオー!!」
「分かってる。エイエイエオー」
3人はなぜか謎の円陣からの掛け声を出して気合いを注入した。
引っ越し当日になると煌遊は、葵と健斗に別れの挨拶をしていた。
「じゃあね健斗、葵」
「バイバイ……煌遊」
「おうじゃあな」
3人には誓い合った約束があるのであまり言葉はいらない。
皆半泣きで別れの言葉を言うと葵と煌遊は1枚のカードを交換しあって。
「葵……これ大事に使ってね」
「煌遊も……これ使って」
健斗と煌遊はライバルに塩を送ることなんてなくお互いに拳と拳をぶつける。
「煌遊あっちでも頑張れよ」
「健斗こそボクが居なくなったからって弱くなっちゃダメだよ」
「言うようになったじゃねぇか」
2人は、半泣きのまま笑い合いそこに葵も混じって笑っていた。
そして煌遊が母親に声をかけられて車に乗り込んだのだ。
「煌遊ぃ!!また会おうなぁぁぁぁぁ」
「煌遊ぃ……またデュエルしようね!!」
「健斗……葵……いつか絶対約束を守るから待っててぇ!!」
そして3人は別れたのだ。
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「おい煌遊。そろそろ目的地だ。いい加減起きろ」
「んあっ?もうそんな所か……にしても遠いな」
早朝の電車に揺られて居眠りをしていた黒髪の青年は黒色の学ランを着ておりまだ寒いのか、マフラーで首もとを隠していた。
トラゴエディアに起こされて現在どこの駅に向かっているか確認してから欠伸を噛み殺す。
「にしても今回はかなり早いな」
「中学の時は失敗したから用心だよ」
そろそろ自分が進学するつもりのデュエルアカデミアの最寄り駅に着きそうだ。
そんなことを思いながら心の中でトラゴエディアと会話をしている煌遊ドレッド・ルートは、煌遊のことを思い声をかけずまだ煌遊の中で眠っていた。
少し長い黒髪から印象は大分変わって見える彼は、最寄り駅で電車を降りて、まだ冷え込む中白い息を吐きながら時間調整をしながら、デュエルアカデミアに向かった。
「さて……と受けるだけ受けるか」
受付開始15分前に会場前に辿り着くと、なんともやる気の無さそうな声で、今高校受験を受けようと僅かなやる気を声に出した。
遅くなってすみません。
この時期どうしても仕事が忙しくなって思うように更新できませんでした。
なので今回は無理やり筆に乗せて書き上げました。
また読みにくかったり分かりづらい表現があったらすみません。
許してください。
新制限で煌遊と私が死にました 。
レダメが禁止って…………そりゃあないよ(泣)
感想ありがとうございます!!
しっかりと読ませて頂いております。
次も頑張って書こうとポテンシャルやテンションに繋がるのですっごく嬉しいです。
感想を読んでにやけたりともう嬉しすぎて表情筋が緩みっぱなしで変な作者ですが感謝の心で胸がいっぱいです
今後とも頑張って更新するので今後ともよろしくお願いいたします!!