提督の余命は後...   作:まのめ

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シリアスって難しいね

それだけ





2月 まだ大丈夫

2月4日

 

 

節分も終わりまかれた豆の清掃をしているところだ、よくもまぁこんなに散らかったもんだな。

明石と夕張、あと秋雲には豆まきの備品制作に随分力をいれていたな。お面に衣装、に色んなものをつくってたな。そういえば正月の羽子板や凧もあいつらが作ったっけな、本当にありがたいものだ。

 

ただの節分だと思っていたが、なかなか盛り上がったな。

 

瑞鶴が加賀に豆投げておこらせたり、赤城が飛んでくる豆を吸い込んだり、清霜が投げた豆に武蔵と長門がやられてたっけ。

 

本当におかしな連中だな、うちの鎮守府にいる奴は。

ホントに愛しいよ。

 

 

今日も大丈夫

 

 

 

 

 

2月6日

 

 

今日は定期検査のため病院に行った、付き添いは金剛、大淀、吹雪だ。

 

空気が重い、それもそうか、私の病気の進行具合を見に行くのだから気も引けるな。私だって行きたくないさ、治療はしないと決めつけた身ではあるが自分の身体だ、心配はする。もし進行が早まっていたら、もうそこまで死が迫っていると言われたら、なんて事を考えながら病院に向かう。

 

きっと考えていることは多分、みんな一緒だろう。なるべく進行していてほしくないな、彼女たちのためにも。

 

 

医師の診断では病状はさほど進行していないようだった、とりあえず胸を一撫で、よかった。だが身体は回復に向かってはいないようでこの後も急に体調が崩れる可能性があるようだ、もし身体に異常をきたしたらいよいよ覚悟が必要だと言われた。

 

どこが悪くなってもおかしくない状態、いつ死んでもおかしくない身体...。

 

 

 

 

だが私の身体はまだ動く、今日も私は元気だ

 

 

 

 

 

 

 

2月12日

 

 

鎮守府が騒がしいと思ったらもうそろそろバレンタインか、あちらこちらでチョコの匂いがするな...美味しそうだ。

 

今年はどんな感じにチョコを渡してくれるのかな、楽しみだ。

バケツで持ってくるもの、きれいにラッピングして持ってくるもの、ギリだからと言いながら恥ずかしそうに持ってくるもの、口移しで渡そうとしてくるもの、渡すはずだった分を食べしまうもの、色々いるな。

 

 

 

浮き足立つのはまだ早いだろうか、気分が上がる。どうかチョコが身体に障りませんように。

 

この気持ちは少し押さえておこう

 

 

 

今日も私は元気だ

 

 

 

 

 

2月15日

 

バレンタインが過ぎたがまだチョコを私に渡しに来てくれるようだ。まだ全員分を受け取ってないからな、まだまだ忙しいな。

 

そうそう昨日一番最初にチョコを渡しに来たのは金剛だったな、まさか日付が変わった瞬間に持ってくるなんてタイムリーなやつだな。でもすごく嬉しかった、毎年のことだがみんながこうやって行事ごとに真剣で。

 

みんなが持ってきてくれたチョコの味は最高だったな、元気になってくださいと書いてある手紙を読んで泣きそうになった。

 

大丈夫、私はまだ元気さ

 

 

 

 

2月19日

 

 

ようやくみんなからもらったチョコを食べきった、物凄い量で鼻血が出るかと思ったがそんなことはなかったようだ。心配しすぎかな、どうも最近心配しすぎていて悩ましい顔になってると言われたっけ。もう少し笑顔を増やさないとな。

 

大本営から電報が届いた、私の階級の昇格が決まったらしい。

 

あと一年もしないで死ぬ身なのに、果たして昇格する意味があるのかわからないがみんなが喜んでくれてるなら私も喜ぶとしよう。

 

今日から大将だ...

 

たかがの若造がたいそれた地位だと思うが、実力社会の世の中だ、あまり関係のないことなんだろう。

 

私のことなのにみんなが祝ってくれている、喜んでくれている、まさに自分のことのように、そんな彼女たちを見て私は嬉しさのあまり柄でもなく泣いた、泣いた。

 

 

祝ってくれてありがとう、私は今日も元気だ

 

 

 

 

 

2月28日

 

 

あっという間に2ヶ月がたったな...月日が流れるのが早く感じてしまう、残された余命は後10ヵ月、長いようで本当に短いな。こうやって日記をつけるのももはや習慣だな、元気でいるうちに、てが動く限り書き続けねばなるまい、それが私の使命だと思う。

 

今までこうやって記録をつけるのは報告書位だったが、毎日を記録するのはいいことだな。その日その日何があったかを鮮明に思い出せる、読み返して、あぁ、この日はこんなことがあったな、この日はすごく楽しかったなとすぐに思い出せる。

 

みんなと遊んだ内容、その日の面白かったこと、その日におこったことは何だってネタにできる。

 

この日記を見て、私は素晴らしい鎮守府に着任できたのだと、再確認できる。なぜ今までしてこなかったのだろうと後悔もしたが、いいさ、この一年を私の生きた証を残すいい機会だ。功績や戦歴、階級なんかじゃない、私の生きた証。

 

 

 

だから私は1日も漏れなく日記を書き続ける

 

 

 

 

 

私は今日も元気だ




今の構想では14話位で完結予定です。

下書きは済ませてあるので、後は気ままに更新していきます

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