土下座でも何でもします!
それでは本編
3月1日
今日は鎮守府でひな祭りの準備をしている、飾りや人形にみんな自分達の個性をいかしているようだ。今年は姉妹での飾り付けか...、問題が多そうだな。
特にあの二人とか...。
と、思っていたがなにかと上手くやってるみたいだな。今年は秋雲争奪戦はどうやら無いようだ、よかった...、胃に穴が開かずにすんだ。どうやって終戦したのか気になるところだが、聞くのはやめておこうか。
大方みんなの飾り付けを見て回ったが、本当に個性豊かだな。吹雪型と綾波型は似たり寄ったりでどこか安心感のある素朴な雛人形だった。暁型は紙粘土のお手製雛人形だったな、どれも可愛く仕上がっていた。
金剛型の雛人形は着物って言うよりドレスみたいなのを着せていたな。菱餅じゃなくてマカロンがのっていたのを見てつい笑ってしまった。何となくだが金剛の指示だろうなぁと、榛名の顔を見て判断した。
一番綺麗に仕上がっていたのは、なんと隼鷹達の雛人形だった。
ホントにびっくりした、辺り一面にキラキラ輝く星が見えるほどだった。何だかんだで隼鷹も器用なやつなんだな、酒さえなければ作業しているその顔は、集中し没頭するその顔、表情はまっさら美人なのにな。残念美人とは隼鷹のためにある言葉なのかもな...。
みんなの完成が待ち遠しい
3月3日
ついに当日だが問題が発生した。
誰も完成させきれなかった、なので鎮守府のひな祭りはまた後日
結構楽しみにしてたのにな
3月5日
我が鎮守府では今日ひな祭りが行われた。
皆各々の雛人形を見て回ってるようだ。私は大淀と見て回ったが、やはりあいつも女の子だな。一つ一つ丁寧に見ていく。私にはぱっと見の印象しか受けないが大淀は細かなところまでみているようだ。
どこが作り込まれているとか、どこにポイントがあるかなんかを一つ一つ解析してくる。
明石か、おまえは
とツッコミたかったが無理もないか、女の子のイベントだもんな。舞い上がって当然か、こいつも可愛いとこがあるじゃないか。
艦娘でも、女の子は女の子なんだなと改めて思った。
みんな楽しそうで何よりだ。
3月15日
今まで特に気づかなかったのだが、雛人形を片付けていないところがあった。
妙高型のところだ...
正確に言えば足柄だが...
足柄の言い分としてはせっかく可愛く飾れたのに片付けるのが勿体ないとのこと、わからんでもないがそう何日もおくものではない気がするが。
そこで私は足柄に、雛人形はあまり長い間飾っておくと婚期が逃げるらしいぞと言ってやったらものの30分で片付けてしまった。
もう手遅れな気もするが
今日でほんとの意味でひな祭りが終わった
3月20日
最近ほんのり暖かくなり冬が本格的に終わりを告げた、日に当たり日向ぼっこする艦娘が増えてきた。
あぁやってのんびりしている姿を見ると今が戦争だということを忘れてしまう。
少しのんびりし過ぎだと思うが、つかの間休息...というやつか
しかし本当に今日は暖かい日だ、一眠り出来そうなくらい過ごしやすい。まぁ仕事があるから寝ることは許されないのだがな。
ついこの間まで肌寒い日が続いていたのに急に暖かくなりみんなの健康状態が気になるところだが、問題なかったようだ、みんな健康そのものだ。
健康状態が悪いのは私だけのようだな...なんて。
今はまだ体に異常はない、まだ大丈夫なはずだ。
3月29日
今日は病院に行った、癌の進行具合をみるために。
医者に言われたのは思ったほど進行していないとの事だった。安心していいのかわからないがなんだかほっとした、少しだけ心に余裕ができた気がした。
だが少しずつでも私の体を蝕んでいってるのだから油断は出来ないな。
今日1日特になにもなかったが少し面白いことがあった。
駆逐の子達から四つ葉のクローバーをいっぱいもらった、ホントにいっぱいだ。全部で優に70枚も超えている。ほとんど雪風が見つけてきたようだがこれだけ幸運の塊があると逆になにか凄いことが起きそうではらはらした。
雪風ひとりで30枚も見つけるってすごいな、あいつ
幸運の女神のキスを感じそうだ
雪風、頑張りましたっ!って可愛いやつだな。
今月も何時もと変わらず、平和な1日だった
3月30日
「大淀さーん、電話でーす。」
「どこからです?」
「○○病院のお医者様からです!」
医者から電話?昨日のことで何かあるのかしら、それとも次の診察日かしら。
私はそんなことかと思ってはいたが少し嫌な予感を抱えながら電話に出た。
「はい、代わりました、佐世保鎮守府の大淀です。どうかされましたか?」
「昨日のことでね少し話があるんだ、周りに人はいないかい?」
え?
「えぇいませんけど...どうしてそんなことを聞くのですか?」
嫌な予感がする、敵が現れる予兆のような嫌な感じがする
「あまり広めてほしくないことなんだ、わかってくれ。」
「...わかりました、内密にします。」
聞きたくない、聞きたくない、聞きたくない
「心して聞いてくれ」
嫌だ...嫌だ...嫌だ...嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!
「君の...君たちの提督は...」
耳を塞いでしまいたい...聞きたくない!
「容態が一変して悪くなっている、このままだと6月には身体機能がガクッと落ちてしまうだろう。半身不随や言葉が話せなくなるなど、何かしらの障害があるだろう。覚悟をしておいてくれ、それだけだ。」
「昨日あのとき言っていればよかったと思うのだが彼の、彼の穏やかなあの顔を見たときどうしたも言えなかった。許してくれとは言わない、だが君だけは彼の容態を理解していてくれ。」
それから医者が言った言葉は私には届かなかった、聞こえなかった、目の前が真っ暗になった。
聞こえない、聞こえない、聞こえない、聞こえない、聞こえない
聞こえない
今は何も...
聞こえない