イナズマイレブン〜骨の力を手に入れた転生者は骨の髄まで頑張る〜   作:Rêve

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Q.何で書こうと思った?

A.ある人物が私の創作意欲を刺激してくれたから。


プロローグ
転生者の目覚め


「クソが。どういうこった」

 

一般的な子供部屋の中で、少年が一人呟く。彼の名は塵山刃。現在5歳の育ち盛りである。そんな彼だが、5歳児とは到底思えない口調をしている。

 

「俺は首掻っ切って死んだはずだよな?何で生きている。それより、何で若返ってやがる」

 

5歳児の脳で5歳児に似つかわしくないことを考える奇妙な光景。考える内に彼は断片的に記憶を取り戻す。

 

「神…転生…能力…ランダム…玩具…。あぁ、そうかい。完璧に理解したよ」

 

つまるところ彼は転生者である。しかし、多くの転生物とは違い、神からの詫びではなく、神々の玩具として転生している。その為、能力、転生する世界もランダムというクソったれな仕様である。

 

「しかも、両親はまたネグレクトときた!俺にまた自殺しろってか!後、何で灰飛もいやがる!あいつはいつ死んだんだよ!?」

 

彼は前世もロクな人生を送れていなかったようである。そして、何故か前世での弟である灰飛もいる。彼にとっては最悪な展開である。

 

「更に、能力と世界が合致してねぇよ!?何でイナイレの世界にUTとUT_AUの能力を持って転生しなきゃいけないんだよ!?身体能力はこの世界基準とはいえそのままだしよ!」

 

哀れな事に戦闘物(ガチ能力バトル)では無く、戦闘物(超次元サッカー)に転生した為に能力がほぼ活かせない。彼に一体どうしろというのだろうか?

 

「オーケー。少し冷静になろう。取り敢えず現状の確認をしなければならない」

 

「えーと、俺は塵山刃。前世と名前は一致。両親はネグレクトで3人兄妹。前世に妹はいなかったな。転生したこの世界はイナズマイレブンの世界。サッカーしないサッカーとして有名な作品だったはずだ。転生特典はundertaleとその二次創作以降の作品の能力。この世界でどう使えと。しかも、能力だけだから技能や身体能力は付属しない。クソか。殺傷能力があるような力を軽々しく使えるか」

 

彼のまとめを総括すると総じてクソ。つまり、人生ハードモードである。前世はハードモードどころかJin must dieレベルだった。

 

「…待て?AU?派生?つまり、俺も派生する存在の一つ?オリジナルは別にいるということか?」

 

5歳児どころか殆どの人間が理解したら、狂いそうなことを理解しようとし始める5歳児。正解を完全に導き出してはいるが。

 

「いや、オリジナルとかどうでもいい。それより…これから俺はどうするべきなんだ?」

 

彼の精神は思いの外強かったようだ。それだけの精神力を持っているのに何故自殺したのか

 

「取り敢えず、前世と同じ様にネグレクトから解放される為に、努力して色々やるしかない」

 

これからの行動の指針を決める。しかし、彼には重大な欠点がある。

 

「前世は何やったかな。えーと、ダンスに剣道に野球にギター…あぁ、乗馬もやったな。ダンスとギター以外やる気が起きないけど」

 

彼はやる気無い系男子である。基本的にやる気が無いことは当たり前である。

 

「能力を見せるは論外。逆に酷くなるな。やれやれ、この骨みたいにコツコツとやってくしかないか。骨だけに」

 

自分の手元に骨を出しながらジョークを言う。能力の保持者本人の得意なことである。

 

「サッカーは……やったことないけどな。今の両親が毛嫌いしてるんだよなぁ。灰飛は前世と同じなら、クソ親の影響を良くも悪くも受けやすいからな。どうしたものか」

 

イナズマイレブンにおいて、サッカーとは重要なスポーツである。サッカーによって全て解決すると言われるくらいである。野球でも似たようなものがあるけど気にしてはいけない、

 

「よし、サッカーやるか。それがいい。そうと決めたらさっそ「おにいちゃん?」ん?」

 

刃のすぐ近くにいる少女。名は塵山薫。刃と双子であり前世ではいなかった妹である。

 

「か、薫?いつからここに?」

 

「おにいちゃんがほねをだしてるところから」

 

刃から嫌な汗と恐怖が湧き出る。刃は彼女だけには家族の中で嫌われたくないのである。唯一の自分の味方であるから。嫌われでもしたら彼は自殺しかねない。

 

「えーと…見てたのか?」

 

「うん!おにいちゃんすごい!わたしにもおしえて!」

 

しかし、彼女はそんなことを知らずに純粋な眼差しで刃を見つめる。大好きな兄を疑う事などしないのだ。

 

「悪いな薫。これは俺にしかできないんだ。教えることはできない」

 

「えー…」

 

悲しそうな顔をする妹を目の前にして、刃はさっきまでの自分を恥じた。薫は記憶が戻る前から俺に気を掛けていたぐう聖であったことを忘れていたのだ。

 

「代わりにこのことは俺と薫だけの秘密だ。誰にも言うなよ?」

 

「…うん!かあさんたちにもはいとにもだれにもいわない!やくそくする!」

 

塵山薫は純粋である。大好きな兄が言うのだその約束を破ることはないだろう。

 

「それで、おにいちゃん?さっかーするの?」

 

妹である薫の登場で刃も忘れていたが、本題はサッカーをするかどうかである。

 

「…あぁ。やる!サッカーであのクソ親共を見返してやる!今すぐサッカーボールを買ってくるぜ!」

 

「でもおにいちゃん。いまよるだよ?」

 

現在時刻、夜8時。子供は寝る時間である。前世だったらともかく、今の姿では夜に外を出るなど不可能だ。

 

「…今日は寝よう」

 

「わたしもいっしょにねるー」

 

塵山刃の人生は前途多難である。




Q.転生特典いる?いらなくない?

A.特典が常に役に立つものだと思ってはいけない。
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