ハナトハゲ   作:黄金馬鹿

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今回はリクエストにもあった勇者部をモブ視点で見たお話です。まぁ大体第三者目線からだとこんな感じって事で。

みずほ銀行のメンテが給料日と直撃したせいでお金引き下ろせない。なんでみずほ銀行はこんな給料日とブッキングするようにメンテを仕掛けるんだろう。嫌がらせ?


一般生徒から見た勇者部の一部

 讃州中学。ここに在学する生徒に勇者部についてを聞けば間違いなくこの言葉が返ってくるだろう。

 やべーやつら、と。

 一学期の頃はまだよかった。あの時はまだうどん部だとかなんとか言われていたが、つい最近はその評価をそのままに変人奇人の集まるやべー部活という評価に落ち着いた。

 窓からハゲ丸が飛翔するのは日常茶飯事。しかも最近は天下一武道会とかやり始める始末。一応全員が善人なので助けを求めれば助けてくれるし、感謝をしている人間も多いのだが、それでも普段の奇行は目立つ物だ。

 ハゲ丸の友人の一人である彼、才村も、そんな事を思いつつ、今日もまたハゲ丸と性懲りもなく会話をしている。

 

「そういえば藤丸。お前、よく窓から投げ捨てられて毎度無傷だよな」

「え? そりゃもう慣れたし」

 

 一応才村はハゲ丸と学校外でも時々遊びに行く程度には仲がいい友人だ。勇者をやっていた時は少しばかり遊べない時期などはあったが、それでも勇者部の活動が無い時などは時々一緒に遊んでいる。

 少し気がかりなのはハゲ丸の家にここ最近は一切足を踏み入れる事を許されなくなったことだが、まぁ彼も思春期の男だ。きっとエロ本の隠し場所でも変えたのを知られたくないとかそんな感じなのだろう。

 

「でも、俺もああやって可愛い子に雑に扱われてぇよ。っていうか何で勇者部って外見だけはいい子が揃ってんのかマジで不思議なんだが。それで特に喧嘩とかひがみあいとか起こらないのも不思議だし」

「さぁな。まぁそこは神樹様に聞いてくれや」

「何で神樹様?」

「神樹様の言う通りだからだよ」

 

 彼の言っている事は理解できないが、彼が勇者部という美少女集団に囲まれて毎日いい思い……をしているのかは分からないが目の保養ができているのは事実。

 いいなぁと口にしながら才村が机の上に突っ伏す。

 神樹様の言う通りと言われても物言わぬ神樹様が一体何を、と言いたくなるがそう言われると黙って頷かざるを得ない。そんな気がした。

 溜め息を吐いているとハゲ丸が苦笑しながらも持ってきていたクーラーボックスから一つケーキを取り出して差し出した。

 

「まぁこれ食って元気出せ」

「マジ!? いいのか!?」

「俺の分が消えるだけだしな。まぁ味見役として食ってくれや。丁度三限終わりだし小腹空いてるだろ?」

「いやー、やっぱ持つべきモンは友達だわ。ってうまっ!? 店で売ってても違和感ないくらいにうめぇ!?」

「そう言ってくれるなら何よりだよ」

 

 才村がハゲ丸のケーキを絶賛していると、それを聞きつけたらしい園子がハゲ丸に近づき、彼の頭に思いっきり両手を置いてハゲ丸越しにケーキを見つめた。

 

「ズラっち~、見てたら小腹空いたよ~」

「変な時間に食ったら太るぞ」

 

 その瞬間、ハゲ丸が園子様に襟を掴まれそのまま窓際まで連れて行かれ、ぽいっと窓からハゲ丸が捨てられた。いつもの光景だ。

 確かにハゲ丸は羨ましい。何せあんな美少女達と気兼ねなく接する事ができているのだから。

 だが、あんな風に毎日窓からポイ捨てされていたら身が持たない。というか普通、日に何度もポイ捨てされていたら死んでいてもおかしくないのだが。最近勇者部に入った小学生の子も最早彼がポイ捨てされるのに慣れたようだし。

 とりあえず彼に向ってそっと合掌をしてから才村はハゲ丸製のケーキを食べるのだった。

 いい感じに小腹が満たされたからいと満足。

 

 

****

 

 

 昼休み。才村は特にやる事も無いのでボーっとしながらラノベを読んでいると、ふとまた勇者部二年生組の声が聞こえてきた。

 

「んじゃ、俺はバニシングレイニアスを召喚して効果で手札からミミクリーレイニアスを特殊召喚。んでもって手札のファジーレイニアスの効果でファジーレイニアスを特殊召喚。で、ミミクリーレイニアスの効果でこいつら三体のレベルを五にしてブレイズファルコンをエクシーズ召喚。で、手札からスキップフォースを発動してアーセナルファルコンにランクアップ! 更に効果で……」

 

 どうやら友奈とハゲ丸で遊戯王をやっているらしい。才村もやっていることにはやっているがファンデッキしか持ってないので自己満足を果たしたいときくらいしかやることは無い。

 しかしハゲ丸は初手から絶好調なようだ。リンク召喚はできなくなったが、代わりにアーセナルファルコンで守備面も攻撃面もバッチリ。しかも友奈の場にはモンスターが居ない。

 これは勝ったな、と思った直後。

 

「はいヴェーラー」

 

 エフェクトヴェーラーを握られていたらしい。対抗策を持っていなかった方が悪い。

 

「友奈お前ェ!?」

「じゃあわたしのターンでトフェニドラゴンを特殊召喚、リリースでシユウドラゴン召喚。トフェニの効果でブルーアイズ召喚。シユウドラゴンをリリースしてネフテドラゴンを召喚。シユウの効果で聖刻印召喚。ネフテでリリースしてアーセナルを破壊」

 

 そして友奈の方も友奈の方で大回転をしているらしい。手札が枯渇すると一瞬で攻撃手段も防御手段も無くなる聖刻デッキを運よく回しているらしい。というか手札ができすぎていて怖い。

 

「効果でアルティメットファルコンを召喚。アーセナルを下敷きにして攻撃表示」

「うーん、じゃあネフテリリースしてシユウ召喚。効果で聖刻印をもう一個デッキから。で、聖刻印リリースでシユウ召喚。ここで伏せてたドラゴンズミラー発動。墓地のトフェニ、シユウ、ネフテ、聖刻印、ブルーアイズを除外してFGD」

 

 伏せだったり手札だったりがえぐい友奈だったが、無邪気に無慈悲な彼女の攻撃はまだまだ続く。とは言ってももうハゲ丸は詰んでるのだが。

 

「FGDとシユウ二体。貫通で1500入って残りがシユウ二体分。さぁ、死のうか?」

「初手で神警打たなければァ!!」

 

 どうやらハゲ丸が負けたらしい。ハゲ丸が机に突っ伏し、友奈がいえーいと言いながら園子と美森とハイタッチする。どうやらある程度ターン数が経過した後の戦闘だったらしい。

 友人ではない目線で見ても友奈は大分男子中学生のノリが通じる相手だとは思っている。同時に夏凜と銀もなんやかんやで男子中学生のノリで話しかけても案外何とかなる相手だとも。

 全員可愛いので是非ともお近づきに……と言いたいところだが確実に身持ちは堅いし全員、思考があっぱらぱーな部分は少なからず存在するので変にはお近づきになりたくないのであった。

 

「それじゃあハゲ丸くん、今度わたし達全員に駅の近くに新しくできたジャンボパフェ奢りね?」

「どうしてそれを了承してしまったんだ俺はァ……!!」

 

 やはりむやみやたらに近寄ると火傷どころじゃ済まなさそうなのでこうして遠くから見ているのが一番なのかもれない。そう思う才村なのであった。

 

 

****

 

 

 放課後、才村は特に部活には所属していないので帰宅予定だ。

 だが、今日は珍しくハゲ丸が勇者部の活動がすぐに終わりそうとの事で、適当に校舎内をブラブラして待っていてくれと言ってきた。きっとまたゲーセンに行って二人でメダルを増やそうという魂胆なのだろう。

 才村は勇者部室のある部室棟の下で携帯を弄りながら彼を待っていた。勇者部の活動を覗いてみるというのも考えたのだが、何かマズい物を見た結果どこぞの乃木様の権力で消されては元も子もないからだ。

 暫く待っていると今日もまた勇者部から騒がしい声が聞こえてくる。

 

『あ、ハゲ先輩、そこポリキャップが飛んだので踏まないでください!』

『えっ!? おまっ、そういうのはもっと早く言えよ!?』

『ぐぅ……どうして無課金同士なのにここまで千景との差が……!!』

『……腕の、差』

『友奈ちゃん、今日のブラは何色?』

『ピンクの水玉だけど、どうかしたの?』

『ただのアンケートよ』

『はい忘れましょうね~』

 

 そして美森が窓から降ってきた。

 思いっきり頭から地面に落ちたが、彼女は十秒以内にすぐに起き上がると頭を抑えながらも部室に戻っていった。

 

「この程度で友奈ちゃんの下着の色が知れたら十分……ん?」

 

 だが、ふと美森はその会話を聞いてしまったがために軽く妄想してしまっていた才村を発見してしまった。

 やべぇ、と冷や汗を流す才村。すぐさま逃げようとした彼だったが、美森はすぐさまそんな彼の顔をアイアンクローで掴むと片手の力だけで彼を浮かせた。この女、隠れゴリラだった。

 

「何か聞いたかしら?」

「い、いえ、何も……聞いたとしてもすぐ忘れます……」

「…………まぁそれならいいでしょう。少しでも何か考えたなら……その時はコンクリを腹に詰めて海に沈むと考えなさい」

 

 そう言った美森の声はかなり本気だった。

 解放された才村ではあったが、あまりの恐怖に思わずちびりそうになった。これが勇者部のクレイジーサイコレズ、友奈ガチ勢こと東郷美森。よくこれに対して真正面から話しかける事できるよなぁ、と思っていると、美森がどうやら戻ったらしく、騒がしさが倍近くになった気がした。

 これはもう何も聞かず何も考えずハゲ丸を待った方がいい。でもちょっとだけ妄想を。

 

「あら、何か汚物があそこにあるような?」

 

 すぐに止めた。

 上を向けば、美森の持っている弓の先端がこちらを向いていた。というかあの弓と矢、モノホンじゃね? と気が付いてしまった才村は本気でちびりそうになった。何とか我慢したが。

 すぐに首を横にブンブン振って何も考えていないとアピールすると、美森は弓矢を引っ込めた。あのまま考えていたらきっとあの矢に串刺しにされていた。なんか矢を中心に花弁のゲージみたいなのが溜まっていってたし明らかに普通の弓じゃない。

 何も考えないのが吉。彼はすぐに考えるのを止めた。

 

「どうしたのよ東郷。そんな弓持ち出して」

「いえ、何か不埒な輩が居たような気がして」

「……あそこに誰かいる程度じゃない。何言ってんのよアンタ」

 

 それから彼がしばらく無言で待っていると、どうやら勇者部達は何かを部室外でするらしく急に部室から聞こえる声が小さくなった。

 だがそれも時間にして十分弱程度の事。藤丸まだかなーとなるべく邪な事を考えないように待っていると、また部室が騒がしくなった。

 

『やっべ乃木が来た! 退散!』

『決して逃がさぬ』

 

 風の焦った声と園子の声が聞こえてきたと思ったら部室から風が降ってきた。直後、槍を持った園子が降ってきて風と園子の鬼ごっこがスタートした。また何かやってる……と思いながらもふと部室の方に耳を傾けてみると。

 

「女子力女子力女子力女子力……」

 

 聞き覚えの無い子の声が聞こえてきた。どうやら彼女が勇者部に入り浸っている小学生らしいが、洗脳でもされたのだろうか。ずっと何かを呟いている。

 暫くして何かがプールに投げ込まれるような音を聞き、彼はああはなりたくないなぁと思い携帯を弄りながら待つ。

 それから大体五分後くらいだろうか。鞄を片手に持ったハゲ丸がようやく部室棟から出てきた。

 

「よっす、待たせたか?」

「待った待った。ったくよぉ。で、どこ行くんだ?」

「ゲーセン。メダル増やしに行こうぜ」

「あいよ。よし、ガッツリと増やすか!」

 

 そんなこんなで彼らはゲーセンに行き、一日が終わった。

 ちなみに翌朝、勇者部の部長がプールの底から救出されたらしいがきっとあの時の喧騒とは無関係だろう。そう信じたい。




サラッと昼休みに遊戯王をするゆーゆ&ハゲ、そしてやべーやつ感が第三者視点からでも伺えてしまうクソレズとサラッと汚染を完了させるフーミン先輩でした。これによりちーちゃんへの汚染はクソレズ化、にぼっしー化、女子力魔神化が確定しました。これを本当に西暦に放逐する気ですか……?

ゆーゆとハゲのデュエルは最近ニコ動で実写版遊戯王を見たから書いてみた。ちなみに使ってるデッキはどっちも自分がリアルで構築しているデッキです。まぁリンクに対応してないんで弱いんですけどね、はい。最近聖刻使うと手札事故が九割でマトモに回せない。回っても弱いけど。

次回は園子IFかなー? どんな感じのラブコメにしようか……とりあえずFGOぶん回して石回収しながら考えなきゃ……

遊戯王部分を指摘されたので修正しました。RUM引けない病にかかってるせいでアルティメットファルコンを使ってなかったから許してクレメンス
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