須美と園子の戦いは、激戦を極めた。
しかし、新たに実装された満開、そして精霊の存在が彼女たちの戦いを優位に進めていた。
精霊バリア。その存在はバーテックスの、今までなら確実に即死していた攻撃すら一切のダメージなく防いでくれるバリアは、正しく勇者達の生命線。同時に溜まっていく満開ゲージは今までのように時間経過による焦りを消して、満開を使えば一掃できるからとより戦いに身が入る。
きっと勝てる。この精霊バリアと、そして満開を使う事ができれば。ただでさえ強力になった装備を更に強力にしてくれるのなら。バーテックスなんて敵ではないと。
「溜まった!」
「おぉ~! じゃあ、いっくよ~!」
そして、満開ゲージが溜まる。溜まってしまう。
だが満開の真実を二人は知らない。その犠牲者を二人は背負って戦っているなんて知らない。知らないがゆえに、使ってしまう。大赦から与えられたこの新たな力を。
『満開ッ!』
満開。
花は咲き乱れ、二人はそれぞれの武器の特性を反映された船のような物に乗る。園子は穂先が大量に付いた船。そして、須美は戦艦の如き大砲を積んだ船。それが空中に浮き、二人はソレに乗って構える。
後は、蹂躙するだけだった。
二人の満開による力は強化された勇者システムの力なんて児戯にも等しい程強力であり、銀が命からがら近づいて解体しなければならなかったバーテックスを、一瞬にして消し飛ばす。
「これで!」
「どうだ!」
須美の砲撃が、攻めてきた三体の内一体のバーテックスを文字通り消し飛ばす。新たに手に渡ったライフルですら過去の産物にするほどの力。正しく歩兵と戦艦の戦闘力の差を彼女は実感する。
そして園子も、自分の船から生えている大量の穂先を指パッチン一つで分離させ、それを自分の意志だけで動かして伸ばし、バーテックスを一瞬にして串刺しにする。それだけでバーテックスは弾き飛び、虹色の光を放つ。
今まで撃退が精いっぱいだったバーテックスを倒す事ができる。その高揚感と実感は確かに二人の力になる。
しかし、満開の力は長く続かなかった。
空中で満開は解除され、二人は樹海にその身を叩きつけられる。しかし強化された勇者システムと精霊バリアならその程度のダメージは差異程度でしかなった。
差異程度、なのだが。
「あ、あれ……? 足が……」
「目が……見えない……?」
その後遺症……散華は、等しくやってくる。
須美の足の自由は無くなり、園子の片目は視力を失った。その代わりにと言わんばかりに須美の勇者装束からは白いリボンのような物が生え、須美の意志通りに動き、彼女を立たせる。そして園子の片目にも白いアクセサリーのような物が付き、暗闇に包まれたままだが何となく先が見えるようになる。最も、何となくだけでほぼ見えないと言っても過言ではないが。
そうして困惑に包まれる少女達を最後のバーテックス……レオ・バーテックスは逃さない。
大量の火の玉を吐き出し二人へ向けてそれを放つ。
「いっぱい来た!? こなくそっ!」
「数が多すぎる……きゃあ!?」
園子はそれを何とか防ぐ。しかし、体が浮いてしまい、空中で火の玉を防げばそれが爆発して更に体が宙に打ち上げられ、気が付けばピンボールされている。須美も同じように、ライフルで迎撃していた物の、圧倒的物量に処理が追い付かず、バリアの上から爆発をくらいピンボール状態だ。
だが、そうして戦いに時間を掛ければ、負担がかかれば満開ゲージは溜まる。ピンボールされた結果、須美と園子の満開ゲージは再び溜まり、満開を使用可能にする。
「くっ……怖がってる暇なんて……」
「今は、やるしかない!」
だが、躊躇している時間はない。
立たないと、戦わないといけない。じゃないと、この世界が滅んでしまう。考察や何やらは後回しにして、今はあのバーテックスを倒さなければいけない。
だから、使うしかない。
『満開ッ!!』
二度目の満開。二人はもう一度空へと飛び立ち、襲ってくる火の玉を自らの力で迎撃していく。
手は足りている。だが、バーテックスの下へと向かう速度が足りない。レオ・バーテックスは満開して向かってくる勇者へと、火の玉で稼いだ時間を使って巨大な火の玉を作り出りだし、それを放ってきた。
「まずっ……! わっしー!」
いくらバリアがあっても、あんな物が二人同時に当たれば、少なくともまた満開は解除される。そう判断した園子は自らの力のほとんどを使って穂先を飛ばし、それを使って須美の前にバリアを張る。自分には精霊バリアがあるからと。
「そのっち!?」
その行動に驚く須美だったが、直後にバリアと園子に火の玉が直撃。何とかバリアが火の玉を相殺したものの、園子はそのまま紫の光を纏ったまま吹き飛び、地面に叩きつけられた。
そして、二度目の散華が彼女を襲う。
「手が、痺れて……」
二度目の散華は、手の幾分かの自由の剥奪。
しかし、戦いは終わらない。今は須美が襲ってくる火の玉を迎撃している。彼女の船の上に一飛びで乗り移った園子は、自分たちに降り注いでいる異常についてを口にする。
「わっしー、こんなのおかしいよ……こんな戦い方、本当に正解なの!?」
「そ、れは……でも、今はそうするしか!」
そう。あのバーテックスは他のバーテックスよりも強い。満開した勇者二人が相手でも、十分に相手をできてしまうような規格外とも言えるバーテックスだ。それを相手に、体の自由を幾つか失った勇者二人では、恐らく戦いにすらならない可能性がある。
それこそ、蹂躙され尽くしてそのまま世界を破壊される可能性すら。だから、園子も黙る。黙って、次の一手を探し始めて、再び作られている巨大な火の玉を目にする。
「まずっ……」
「あれは私が!」
あれをくらえば、精霊バリアがあったとしてもだめかもしれない。そう思った刹那、須美が己の力のほとんどを使い、巨大な青い弾丸を作り出し、それをぶつける。
二つの巨大な弾は空中でぶつかり合い、相殺されていく。しかし、満開勇者の力はそこで尽きてしまう。
「そのっち、後は……」
「任せて! 満開ッ!」
須美の体と船が青い光に包まれる。そんな彼女からこれから先を託された園子は、同じように満開をして戦う。
己の力をすべて使い、倒せなくても押し出してしまえばと、全力をもってレオ・バーテックスを押し出す。それをレオ・バーテックスはどうにもできず押し出されて行き、空中で三度満開を解除された園子は何とか着地するも、急に襲ってきた息苦しさに何度か咽る。
「けほ、げほっ!? あー……心臓止まったかと思った……」
急に体が冷え始めた気もするが、園子はそれでも立ち上がる。
今は壁の外へ押し出したレオ・バーテックスの様子を見なければならない。そして無事押し出し終えて、暫く入ってこれないようであれば一度戻ってから須美と作戦を立て直さないといけない。
それ故に園子は壁の外へと出る。出てしまう。
その先で見たのは。
「……なに、これ」
火に包まれた大地。
地面なんてものは存在せず、ただ火に包まれた大地がそこにはあり、しかも星屑とできかけのバーテックスがそこから見える。
「え、えっと……めっちゃ燃えてますとか笑って言えばいいのかな……?」
ふざけてそんな事を言ってしまうが、出てくる笑いは乾いた笑いだけだ。
ははは、と暫く笑ってから、目の前の光景を見て、園子はあーあ。と一言落ち込んだように呟いた。
「わかっちゃった。ぜーんぶわかっちゃったかも。いやー、有能ってつらいなー。乃木さんちの園子さんはすっごく頭回っちゃうからなぁ。あはははー」
ふざけてそんな事を言っているが、どれだけ彼女が困惑して、苛立っているかはその態度を見ればわかる。
ガンガンと槍の石突で地面を削っていき、そして自分の心臓がある場所に手を当てて、鼓動を確かめる。
しかし、鼓動は返ってこない。そして脈拍すら存在しなかった。
心臓が無い。それを理解するのに時間はかからず、だが今は急いで戻って須美と色々話さないといけないという心だけで足を動かし、壁の中に入ったところで槍を伸ばして須美の下へと一気に移動する。
「わっしー!」
須美はなぜか変身が解除されており、呆然と樹海を見渡していた。
きっと力を使い果たしたに違いない。そう思い、須美の下へと降り立った園子は座り込んでいる須美と目線を合わせるためにしゃがむ。
が、返ってきた言葉は予想だにしていない言葉だった。
「ここは……? あなたは、誰ですか?」
「え……?」
覚えていない。
それはまるで桂の時のようで。いや、桂の今の状況をさらに悪化させただけのようで。それが園子に絶望を叩きつけ、更に桂がどうして記憶を失ったのか、どうやって三体のバーテックスを撃退したのかを一瞬で理解させた。
もう笑うしかない。乾いた笑い声を出しながら、園子は手を動かす。
須美が記憶を失っても、それでも握っていたリボンを手に取り、須美の手首に結びつける。
「……あなたは鷲尾須美で、わたしは乃木園子。それから、わたし達の大事なともだちの名前は、三ノ輪銀と桂――」
言葉の途中で、壁が弾けた。
まるで園子を追ってきたかの如く、壁を吹き飛ばしたバーテックス……十二体以上のバーテックスが迫ってくる。全てを忘れた須美……いや、美森はそれに怯え、園子が代わりに立ち上がる。
「大丈夫。あれはわたしが何とかするから」
流れそうになる涙を堪えながら振り返り、笑顔を作る。
「わたし達四人はずっと友達……ずっ友だから。また、会えるから。また思い出は、作れるから……またね」
そして、園子は飛び立ち、満開する。美森は、もう体も精神も限界だったのか、倒れて気絶する。
きっと起きたら、この事すら忘れている。でも、構わない。思い出はまた作れる。全部忘れた桂と美森と、そして全部覚えている銀と園子で、また思い出は作れる。作っていけばいい。
だから、この世界を守るために。
「満開」
「満ッ開!!」
「……え?」
たった一人で戦おうとして、後ろから聞こえてきた言葉に思わず振り返った。
「ズラっち!!?」
「ったく、結構遠くに携帯投げやがって! 探すのに時間がかかったじゃねぇか!」
空を飛ぶ園子の横に、桂が並び立つ。
園子には一つだけ誤算があった。それは、桂の予想以上に高かった耐久力を計り知れていなかった事。何度も窓から投げ飛ばされたり蹴られたり殴られたりしていた桂を、適当なクラスメイトで須美に覚えさせた腹パンでの気絶だけで何時間も眠らせる事ができると思っていた事だった。
思い返して、確かにあんなに暴力を受けている桂があの程度でずっと眠っているわけがなかったと、自分の計算外な状況に思わず笑いそうになって、でも怒鳴る。
「なんで、なんで満開したの!? 分かってるんでしょ、これには後遺症があるって!!」
「分かっている! 分かっているけど……戦う女の子を無視なんかできるか! 俺は、お前たちを守るために勇者になったんだよ。だから、オレにも戦わせてくれよ……っと!」
叫びながら、桂が園子へと迫ってきていた攻撃をその鏡で跳ね返す。
いつも、桂の、藤丸の行動原理は変わらない。
女の子が戦っているのに、それを見ているだけなんてできない。それが
「それに……全部忘れちまっても、またともだちになってくれるんだろ? なら、怖くないよ」
「そんな、それだけで、足とか手が不自由になる可能性も度外視して……」
「え? マジ? 記憶以外もなんか異常でんの?」
「ズラっち……」
園子の桂を見る目がちょっと残念な物を見る目になった。
「で、でも! こんな美少女を守って手足が不自由になるんなら、構わないよ。それは勲章だからな」
「……もう、時々イケメンなんだから」
と、言いながら船の穂先で桂を突く園子。なんで!? と地味に痛い攻撃を受けながら叫ぶ桂。
だが、今の園子にとって、隣に立ってくれる人がいるというのは、とてもありがたい事だった。いつも誰かと一緒に戦ってきたのだから、誰かといるだけで、彼女の心は勇気に包まれる。
「……いくよ、ズラっち」
「任せろ」
そして、二人は最終決戦へと赴く。
この先に待っているのが、希望だと信じて――
****
「まぁその後はご存知の通りかな~」
「いやいや、そこカットしてどうするのよ」
「だって、その後のズラっちって……」
「大体五分くらい経ったら火の玉に飲まれて落ちたから……」
「肉壁にはなったのね」
一応彼の名誉のために言っておくが、その五分の間、園子は一度も満開を解除されなかった。つまり五分間、バーテックスを瞬殺できる満開状態を防御度外視で使えたという事なので、園子への負担はかなり減らす事ができた。ただ、黒焦げで落ちたというのは言いにくいので、園子は彼のために有情のカットを挟んだ。
もしその五分が無ければ、散華しまくって自由が無くなって性格がヤバい事になっていたと分かっているから、その五分を園子は感謝している。
「で、俺とクソレズは記憶を無くして、養子になる前に戻った」
ごほん、と咳払いをしてハゲ丸が話を進める。
桂と美森は気絶して樹海が解除されたのち、すぐに病院へと運ばれ事故による記憶喪失という体で入院。その間にハゲ丸は桂家から藤丸家に戻され、美森も同じように足が不自由な上に記憶喪失になって鷲尾家から東郷家へと戻された。
そして彼らは讃州中学に入学し、記憶喪失仲間故に名前だけは覚えておいたが、それ以外の情報を得ずそれぞれの時間を過ごした。
対して銀と園子は。
「園子は体の殆どが散華したから大赦に神みたいな扱い受けて奉納されていたけど、どっからか流された園子の携帯でアタシが変身して笑顔で槍チラつかせて救出した」
「え、待って銀。あなたそんな事してたの……?」
「だってなぁ。誰かから知らんけど園子の携帯と一緒に手紙が送られてきて、乃木さんを助けなさいなんて書かれてたらやるしかないべ」
「それでミノさんが助けてくれた後は、ミノさんに我儘言って二年間ずっと一緒にいてもらったんだ~」
結局、三人が帰ってくる事なく、しかも入院先を知らない銀はただひたすら大赦からの情報を待った。そして一週間後くらいに銀の家に園子の携帯と手紙が届き、銀は大赦に殴りこみをかけて園子を物騒な事して解放した。
そうして解放された園子と銀は神樹館を事実上の卒業こそしたが中学校には通わず、園子は最終兵器として。銀はそんな園子のお目付け役としての日々を送っていた。
「で、お前らが消えた二か月後には義手も作ってもらって、アタシは家と病院を梯子する日々だよ」
「BL小説買ってきてって頼んだ時のミノさんは可愛かったよ~?」
「最近は買う事に躊躇なくなっちまったけどな……」
こうして当時の回想は終わった。
気が付けばうどんは食べ終わって、笑顔でデザートに手をつけている。もうすっかりと時間は夜。長居というには十分すぎるほど銀の家に滞在していた。
いきなりカミングアウトされたアグレッシブすぎる銀のその後だったり、何もできない期間がマジできつかったんよ~と笑顔で言う園子に苦笑するハゲ丸と美森。
少し形は変わって、過ぎた時間は決して短い物ではないけれど、あの時の日常はまた戻ってきた。
世界は平和になって、新しい友達もできて、そしてこうして過去を思い出として語れている。小学六年生のあの時は、決して無駄でも思い出すことが憚られる事でもなく。笑って語れるようないい思い出になった。
辛かったことも、悲しかったことも。全部、いい思い出となった。
「にしても、まさか二年ぶりに会った須美が……うん、その気はあったけど、こんなことになってるなんてな……」
「こんな事って何よ」
「クレイジーサイコレズ……ぎぶぎぶ」
恐らく、この中で一番変わらないのはハゲ丸で、一番変わったのは美森だろう。
ハゲ丸はあの時から行動原理は一切変わらず、対して美森は当時からその気はあったものの、今は友奈ガチ勢。愛が重い女になってしまった。それをサラッと口にした園子はチョークスリーパーをかけられる。後頭部が幸せだが、代わりに息ができない。できなくても現状は問題ないのだが。
ひんやりしている園子の首から腕を離して美森は溜め息を吐く。
「全く……なんでみんな私の事をクレイジーサイコレズとか言うのかしら」
行動見直してから言えよ、と三人の思考が一致するのに時間はかからなかった。
そんな空気をハゲ丸がまた咳払い一つで払しょくし、そういえばと口にする。
「園子にみんなで料理教えるって約束。まだ果たしてなかったな」
「あ、そういえば。じゃあ今度するか!」
「いいわね。そのっちの家のキッチンで、いっぱい教えましょうか」
「おぉ~! じゃあいっぱい教わっていっぱい作れる物のレパートリー増やさなきゃ~!」
鷲尾須美は東郷美森に戻って、桂は藤丸に戻った。
だけど、仲の良さは当時から変わらない。いや、当時よりも仲は良くなっていると言える。
一日をかけて思い出した二年前の思い出は、きっとこれからも忘れられる事無く、輝き続けるのだろう。
「あ、ズラっち。専属パティシエの件、ちゃんと考えておいてね?」
「……それ、結構マジな話?」
「マジもマジ。大マジだよ~?」
「園子はこういう時冗談言わねぇからなぁ……ちょっとマジで考えないと……」
「ちなみに、最終手段は札束で頬をぺちぺち」
「勝てる気しねぇ……!!」
そして桂の将来も決まりそうだった。
そして物語はゆゆゆへ……という感じです。と言う訳でわすゆ編終わり! なんか最初の方はかなりカットするかもとか言ってたけど、最終的にほぼ全部書いてる件。まま、誤差やろ()
あ、ゆゆゆいの亜耶ちゃん、クッソ可愛いですね。マジであの子は天使なのではないだろうか……ここの汚れきった樹ちゃん後輩と比べると天と地ほどの差が……w
で、話は変わりまして……SSSS.GRIDMAN見てますか? 特撮好きな方は勿論見てますよね? ね?
期待を裏切らない出来で正直とっても満足しております。OPもカッコいいですし、何よりグリッドマンのかっこよさ! 二話のグリッドマンキャリバーでの動輪剣縦一文字斬り……じゃなくってグリッドキャリバーエンド。正直鳥肌立ちましたよ! ストーリー面白いしグリッドマンかっこいいし怪獣のデザインはアニメだからって感じで特撮とはまた違った良さが……個人的にはサンダーグリッドマンやキンググリッドマンポジのアシストウェポンが気になります。まさかグリッドマンを追う事ができるなんて中学生の時は思ってもいませんでしたよ……
まだ見てない方は今からでも遅くないので見ましょう。さぁ、みんなもテレビの前でアクセスフラッシュ!!
あ、次回からは国防仮面とかやる前にちょっと小話を挟むと思います。ネタが思い浮かばなかったら園子と銀の転校話とか、国防仮面とかやると思います。それらをやってから、勇者の章です。
多分勇者の章はもっと長くなるんだろうなぁ……!!