電脳戦機IS 〈CYBER TROOPERS -Infinite Stratos-〉   作:魚狗

2 / 17
転生アイザーマンの作者イメージはコードギアスのV.V.を成長させた感じ
あんな髪長くないけど



Ver. 2.0 reincarnation

――そして、気が付けばオギャーと生まれていたわけだ…。

意味がわからない。

いや、まあ、C.I.S.の果てに平行世界や別宇宙が存在することを議論する者は少なくなかったが、転生という形でそこに辿り着くとは思わなかった。

定位リバース・コンバートに失敗してVRごと漂着する方が、よほど可能性が高そうなものだ。

ともあれ僕、アイザーマンは、アメリカ人クリストファー・ファラーという新しい名前と肉体を得て、この世界に降り立ったのだった。

 

改めて世界のことを調べてみると、この世界は電脳暦の過去にあった西暦年代とほぼ同一の世界だった。

ただ細かい部分で差異があり、単純に過去に来たのではないことも分かる。

 

さて、この第二の人生をどう生きようかと思った時、作ることが出来たとして再びVRを世に出すことは、当然だけれど躊躇した。

 

そこ、僕の経歴を知っている君。

「何こいつまともなこと言ってんだ?」とか思ったでしょ。

失礼だね……。

確かに僕は目的のためには手段を選ばない人間であることは認める。

しかし、VRは限定戦争という確立された市場がある以上、常に需要があった。

定位リバース・コンバートも広大な宇宙開発をするには不可欠なものだ。

どれもメジャーなニーズがあるという前提でやってきたものだ。

もちろんそれで混乱は起こした。

でも、高度に情報化され人々が容易に遷ろうあの世界には、急激な変化も受け入れられる土壌がすでに出来上がっていた。

だから僕も気にせず自分のやりたいことを邁進できた。

スペシネフ? あーあー聞こえないキコエナイ。

 

ともかく……では、この世界はどうだ?

電脳暦ではすでに消滅したイデオロギー、民族、宗教の違いに基づく国家が存在し、根深い対立が人々の心の中にある。

そんな世界に過ぎたる力を解き放てばどうなるか…。

戦う覚悟のない人間を巻き込むような、この時代に戦争に油を注ぐような真似をするほど、僕は狂ってはいない。

 

それ以前に“作ることが出来ない”のだ。

何せ材料(Vクリスタル)が手に入らないのだから。

この世界にはムーンゲートはもちろん、Vクリスタルに類するような物質の情報は存在しない。

電脳暦では、地球のVクリスタルは南米の古代遺跡の地下深くで発見された。

この世界の同一座標に同じ遺跡は存在しないーこれがさっき言ったこの世界が電脳暦の過去ではない一つの根拠だ。

この世界では別の場所にあるだけかもしれないけれど。

 

結論を言えば、VRの製作はやめることにした。

もしVクリスタルが見つかったら、その時に考えればいい。

それまでは専門ではなかったけれど、知識をもっているナノマシン工学あたりで医療分野への応用を目指そう。

 

そう考えて、今は飛び級に飛び級を重ねて13歳でハイスクールを卒業し、大学に進学したところだ。

全く、郷に入っては…と言うけれど、この世界の教育制度は本当に煩わしい…。

電脳暦では同じ歳でDyna-tech&Nova(DN)社に入社したというのに……。

そういえばこの国にもあるんだよね、DN社…。

 

……

退屈だ……。

やっぱり退屈だ。

ちゃんと研究ができるようになれば少しはマシになるだろうか……。

 

 

――――――

 

 

だから、

 

「まさかこんな世界に来て、またこれに関わることになるなんてね……」

 

そう呟いた自分に、はっとなった。

関わる。

まだ、自分がISに関わると、そう決めたわけでもないのに、当然のように口をついて言っていた。

 

そうだ…僕らは科学者だ。

新しいものを作れるなら、意味があると思うなら…作ってしまえばいい。

使い方なんて世界が決めればいい。

それくらいの傲慢さがなければ発明で世界を変えるようなことはできない。

 

何故僕はもっと積極的にVクリスタルの探索をしなかったんだ……! 

 

どうやらあの事故で少し臆病風に吹かれてしまっていたらしい。

 

けど、これですべてが吹っ切れた。

体に力が漲り、脳が覚醒していく。

その源泉は、自分の成果を先に発表されてしまった研究者としての嫉妬か、別世界では先駆者と呼ばれた自負か、それとも長年自分の中心にあったVコンバータへの愛着か。

 

「感謝するよ…篠ノ之束…インフィニット・ストラトス……」

 

君は息苦しい籠の中から、僕を助けてくれた。

 

それから…

 

「君の挑戦…このアイザーマンとバーチャロイドが受けて立つよ……!」

 

ISの発表は世界・人類へ変化を強要する挑戦状だ。

少なくとも僕にとっては。

彼女の目的は何なのかは分からない。案外何も考えていないのかもしれない。

それでもISが創る歴史に残る名前を、君だけに独占させはしない。

 

~~~~~~

 

決意を新たにしたものの、問題と疑問は山積みだ。

 

まずVクリスタルの入手だ。

篠ノ之束は一体どこでVクリスタルを手に入れたのか? 

 

それに自分が言うのもなんだが、いくら何でも14歳の少女が一人でこれだけのものを作ったというのは信じ難い。

もしかすると彼女は僕と同じ電脳暦からの転生者? あるいはそのような協力者がいる?

 

女性にしか扱えないのは何故?

 

……まずは相手を知ることが先決だろう。

 

ISのことなら本人に聞くのが一番手っ取り早い。

僕はすぐさま篠ノ之束にメールでコンタクトを取った。

ただし、安易に正体を知られたくもないし、あくまでISに興味を持った一個人として。

単純なもので、文面でお建てたら彼女は嬉々として色々なデータを寄越してきた。

 

ゲートフィールドを利用したP.I.CやVアーマーとほぼ同じシールドバリア、限定的なリバース・コンバートによる量子格納など……。

その構造、制御はVRとほぼ同様で、VRでやっていたことを概ね応用可能だ。

 

ただ、やはりコアそのものについては全く不明だ。

制御OSもブラックボックス化されたコアの一部にされ、Vコンバータ用のM.S.B.S.との相違もわからない。

女性しか使用できない原因はここ? 

 

手に入った情報からISの真相に迫ることは難しそうだ。

何より実機を解析できないのが痛い。

 

けれど、それについての解決策を得る機会がすぐに巡ってきた。

 

~~~~~~

 

女性にしか使えないというネックは男性中心の各国首脳陣の動きを思った以上に拘束した。

その制約を受け入れることが出来るほど有用かわからない以上、中々手を出しづらい。

 

そんな中で起こった白騎士事件。

その犯人や意図についてはもう呆れて言及する気にもならないが、効果は十分だった。

重い腰を上げた各国は、467基のコアの配分を行い、利用の枠組みを条文化した。

 

ISの軍事利用が容認された瞬間だ。

 

その翌日、僕は軍事ジャーナルに一報の論文を投稿した

『IS固有の機能を利用した次世代兵装の可能性とその運用』

後の第三世代IS以降に搭載される特殊兵装の可能性を予言したこの論文は、「篠ノ之束と同じ14歳の天才の報告」という触れ込みで世界の目に止まった。

飛び級を重ねて、それなりに名前を知られておいた甲斐があったよ。

 

そして狙い通りオファーが僕の元にきた。

この国の軍需産業最大手…DN社から…。




VRパイロットぽーんと放り込んだわけじゃないから戦闘が遠い…。
戦闘回はもう少しお待ちを…。

なぜ主軸にアイザーマンを選んだかというと、
VRを作れる頭脳を持ってるバーチャロンキャラが二人しかおらず、
もう一人はちょうどよく公式失踪済みですが、人物像が全く不明なためです。
まあ、作者がサイファー・ガンマ乗りなだけなんですがね…。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。