面倒くさがりな決闘者のARC-V物語   作:ジャギィ

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完結している作品だとどういう設定かが分かりやすいのである程度の違和感を消して書くことができますね

言い換えればヘタな改変は矛盾を多く引き起こすので、途中の作品を書くときの勢いに負けることがあります。どっちも一長一短ってヤツです


第3話

アレンに追従するように歩いていく。体育館?の観客席につくとアレンは誰かを探し始める

 

すると対象の相手を見つけたアレンはその方向に向かって手を振る

 

「お、いたいた。おーいカイト!!」

(カイト!?まさか天城カイトか!)

 

「カイト」というワードに声は出さないが驚く。そしてアレンが向いている方からやってきたのは

 

「随分と遅かったな」

 

白い服を着たツリ目な少年、“天城(てんじょう) カイト”がいた。ZEXALやARC-Vで何度も見た、あのカイトだった

 

「ワリィ、コイツのおかげで時間がかかってな」

「なに人のせいにしてんだコラ」

 

親指でこちらを指差しそう言うアレンに僕は抗議する。脳内裁判では有罪の嵐である。処す?処す?

 

そんなどうでもいいことを考えていた時、カイトの足元に人の気配が。ふとチラッと見てみると

 

「…えっ、と…あの……」

「!!?」

 

その時、僕に電流走る

 

そこにいたのは青い髪の気弱そうな小さい男の子がいた。その子はZEXALでは出てきて、ARC-Vでは特に明言されてなくて登場すらしなかったハズの…

 

そう、カイトの弟、天城ハルトがいた

 

(なぜハルトがARC-Vに!?逃げたのか?自力でZEXALから?ハルト…ハルトオオォォォォーーーー!!!)

「にいさん…こわい…」

 

おっと、どうやら睨めつけるように凝視してたせいで怖がらせてしまったようだ。カイトも養豚場の豚でも見るかのような冷たい目でこちらを見ながらハルトの前に立つ

 

「…すまん。そんなつもりはなかったのだが怖がらせてしまった」

 

とりあえずカイトに謝罪を入れる。幾分か視線は和らいだ気がする

 

次にしゃがみ込んでハルトに視線を合わせて謝る

 

「怖がらせてゴメンな。僕の名前は白星ふうと、キミは?」

「あの…その………ハ、ハル…ト…」

「よろしくハルト。アメちゃん食べる?」

 

たどたどしくも自己紹介をしてくれたハルトになぜかポッケに入ってたパイン飴をあげる

 

「あっ…ありがとう…」

 

ハルトは少しビクビクしながらも飴を受け取ると、申し訳なさそうにカイトを見上げた。ああ、知らない人からもらったものだから食べたら怒られるかもって思ってるのか

 

しゃがみ姿勢から立ち上がるとカイトと目が合う。そして微妙な沈黙が流れた。気まずい

 

「え〜っと……初めまして?僕の名前は」

「白星風斗だろう、アレンから話は聞いている。俺の名前は天城カイト、こっちは弟のハルトだ。…先程は失礼な態度をとってすまなかった」

 

そう言ってカイトは軽く会釈をする

 

「いや、アレは僕が悪い。どことなく雰囲気が似ていたからつい、な」

 

明らかに自分の方に非があるので謝罪し返す

 

「俺のことを知らないとは珍しいな。これでもクローバー校では有名な方だと自負してはいるが」

「知ってることは知ってるつもりだ。「銀河眼の光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)」が切り札なこととかな」

「なるほど」

 

こういう時はアニメ知識というものが役に立つ。だがあまりに色々喋りすぎるとなぜ知っているのだと自分の首を絞めることになるから、そういうのは必要最小限にしないとな

 

「そっちの話もよく耳にする」

「ん?そうなのか」

 

意外だ。構築自体はまあ悪くないとはいえ、ARC-V主要キャラのと比べれば明らかにパワーが足りてないという印象があのデッキにはあった。もしかして“ふうと”自身はデュエルが強かったりするのかもしれない

 

「ああ………毎日アレンと一緒に遅刻ギリギリで教室に滑り込んでいると聞いている」

「…………そんな過去もあったな」

「入学から昨日までのことだろうがバカ野郎」

 

まさかの悪目立ちによる噂でした。言い訳の言葉とともに自分の意思とは無関係に顔が横を向く。どうやらご本人(“ふうと”)もわりと後ろめたさはあるみたい

 

くいっくいっ

 

「にいさん、たべてもいい?」

 

そんな中置いてけぼりのハルトは僕からもらった飴を食べていいか、カイトのズボンの裾をひっぱりながら聞いていた

 

弟の質問を兄は優しく返す

 

「ああ、いいぞ」

「ほんと?…ありがとう!」

 

それを聞いたハルトは暗い雰囲気を吹き飛ばすような、年相応に明るく笑った

 

いそいそと袋を開けようとするハルト。その様子は非常に保護欲を刺激する。これはカイトがブラコンになるのも頷ける

 

「そういえば交流大会ってあったが、どことやるんだっけか」

俺らの学校(クローバー校)の姉妹校のスペード校に決まってんだろ」

「ふーん…」

 

確か原作ではユート、黒咲隼、瑠璃たちがスペード校で、カイト、アレン、サヤカたちがクローバー校って設定だったっけな

 

ワアアーーーー!!!

 

(おっ、そろそろ始まるか。第1試合の対戦カードは…おお、いきなりサヤカか。もう1人は…………ッ!!)

 

サヤカの対戦相手を見た時、僕はたいそう驚いた顔をしていただろう。なぜなら、サヤカの対戦相手の名前が“黒咲(くろさき) 瑠璃(るり)”だったのだ

 

ふとデュエルコートを挟んで向こう側の観客席に目を向けた。そこにはレジスタンスとして戦い続けたデュエリスト、“ユート”と“黒咲(くろさき) (しゅん)”がいた。おそらく瑠璃の応援に来たのだろう

 

彼女はアカデミアが画策する計画の要といえる重要人物。瑠璃が拐われれば、アカデミアの計画はストーリー通り順調に進むことだろう

 

(まあ、僕には関係のない話だが)

 

ハッキシ言って瑠璃を助けてもメリットなど微塵もない。むしろ瑠璃を拉致する(予定の)ユーリを撃退したとなればユートや黒咲といらない接点ができて面倒くさいことになってしまうだろう

 

一言くらい話してみたい気持ちはあるが、そうなればレジスタンスに入ってしまった時しかチャンスはないだろう。クローバー生である僕が他校の知らない人に話しかけるなど不自然極まりない

 

あ、でもサヤカは瑠璃と友達なんだっけ…?でもそんな回りくどいことしてまで話したいワケではないし別にいいか

 

 

「アレン、お前が話していた通りのヤツとは思えんほど印象が違うな」

「……実は俺も混乱してんだよ。今朝から中身がまるで違う人みたいに変わっちまってよ」

「…どういうことだ?」

「実はな…」

 

 

そろそろ試合が始まるみたいだな。この世界のデュエルがアニメと同じ感じなのかリアル(OCG)寄りなのか

 

フフフフ…見せてもらおうか。アニメ次元のデュエリストの実力とやらを!




多分次の話くらいからデュエルすると思います

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