機動戦士ガンダム00〜Rightning Star〜   作:SimoLy

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いつまで経っても投稿しないでいた原稿を今回投下します。
内心「あわわわわわわ投稿しちゃったあわわわわ」みたいな感じです....。
稚拙な文章かとは思いますが、読んでいただければ幸いです。

ではどうぞ!





st.0 プロローグ

 

 

 

ピピピッ....と、機械的な通知音がコクピット内に響く。俺は寝起きの頭が思考を拒否するの感じながらも、通知音の元であるメッセージボックスを開く。

 

「これより一時間後、機体名称“紅蓮”

率いる一個小隊と接触の可能性あり。クルーは直ちにブリーフィングルームに集合せよ。

ーーーシロもね。

フィリス」

 

何かする前に釘を刺される...というのはそこそこ心にくるものがある。

俺ことシロ_リグニント(Siro_Rignint)は、この艦のクルーの一人で、一応メインパイロット...だと信じてる。だから“クルーの一員”という認識は持ってるんだけど...この前不慮の事故で参加しなかったのを相当根に持ってるらしい。

俺はそのメッセージに対して「了解」とだけ送り、コクピットハッチを開けて、ブリーフィングルームに向かった。

 

 

 

 

 

接触するか分からない相手のブリーフィングを終え、俺は再度愛機のコクピットに戻ってきた。今回は仮に居た場合を想定して、先にMS部隊....俺しか居ないから単機偵察だな、を行うらしい。大抵そこで敵の“紅蓮”とかち合って、戦闘になるのがいつもの流れだ。

....戦績は、全戦全勝。だからこそ次は負けるのではないかとの危惧が予想されている。

その最たる理由は、相手の開発速度の速さだろうか。なにせ二十四時間見なかっただけで新兵装を積んで帰ってくるからな。勿論、こちらも新兵装を開発すれば良いんだが....とある事情があってそれも出来ない。

俺の機体は開発コード『GN-0000/7S』通称、『ダブルオーガンダムセブンソード』と呼称されている。

それの何が問題か、それは『ガンダムタイプ』は総じてオーバーテクノロジーで開発されている。

現存する機体は我らが連合軍特別兵器開発局(通称:RS)が保持するこの機体だけだ。

GN粒子と呼ばれる物質を放出するドライヴ、太陽炉が最たるテクノロジーで、両軍とも“模造品”の開発には成功しているが、本物に至ることは無かったし、これからも無いんだろうと思う。

少し話が逸れたか。まぁつまりはこちら側が進化する事は無いと言う事だ。標準搭載の兵装に新兵装が性能面で追いつけないからな。だから俺が、操縦技術の面で成長するしかないって事だ。

...さて、そろそろ作戦開始時刻か。

俺は慣れた手つきで『セブンソード』を起動する。

面倒くさいプロセスは全て機体側及びブリッジに任せてるから、俺に分かるのはシステムオールグリーン、つまりは特に異常なく発進準備が完了したという事だけだ。

 

「ーーーシロ、準備はいい?」

 

これも聞き慣れた声、オペレーター...フィリスの声に答える。

 

「ああ、いつでもいい」

 

「そっか。発進タイミングは任せるよ。今回も、しっかり帰ってきてね」

 

これは戦争で、戦争では人はあっさり死ぬ。それを分かっていてフィリスはそう言うのだから、困ったものだ。

 

「勿論。

シロ_リグニント、『セブンソード』、出るッ!」

 

そんな彼女に、「勿論」と答える。

ここまでが、いつもの光景だ。

 

 

 

 

 

 

 

戦闘宙域に着いた俺は、スラスターの出力を一定に保ちながら、索敵を開始する。

この宙域はスペースデブリが散乱(?)しており、辺りを見通す事は愚か、デブリを躱して飛ぶ事すら難しく感じる。そこはまぁ機体性能に助けられつつも、俺はようやく目的のモノを見つける。

そこにあったのは一片のスペースデブリ。目的はそのデブリの中心...ちょっとした流星物質、採取された希少資源だ。どうやらここら一体のデブリは資源衛星の亡骸だったらしく、所々に資源となる物質が埋め込まれているらしい。RSも資源を目的にここまで来た訳だからーーー相手も同様だろう。

索敵に引っかかった敵影を横目で確認し、多少の安堵と共にその場所へ向かう。

来てくれると思っていたよ、『紅蓮』!

 

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「今回もやはり居たか...ガンダム...!」

 

宙域中に広がるジャミングに侵されたレーダーを眺めて、その少年は笑みを浮かべる。

太陽炉搭載機は発する粒子のジャミング能力によって位置が把握できないが、広過ぎる効果範囲によって“その宙域に居る”事はわかる。そして、そういったときに必ずこちらに飛んでくるのが....ガンダムタイプのパイロットだ。

 

---------------

 

予想通りの機体が宙域中央で佇んでいるのを確認し、俺はそれの前に姿を現わす。

 

『今回も引くつもりはないのか?』

 

まるでネットゲームのチャットのような感覚で相手にコンタクトを取るのも、いつもと同じだ。

 

『...それについてだが、うちの指揮官から伝言を預かっている。』

 

そのメッセージに添付されている一つのファイルを確認し、無いとは思うがウィルス確認を通して艦に再送する。俺も中身を確認するが...

 

『非殺条約...こんなものがまかり通ると?』

 

『貴方々については調べさせてもらった。勿論情報レベルによって規制はされていたが、それでも軍人ではない....違うか?』

 

そのメッセージに、俺のキーボードを叩く指は止まる。

相手の言う通り、こちらは全員が全員軍人ではない。むしろ民間人の出が多い程だと思う。

返信を返せないまま、少しの時間が経ったところで聞き慣れた通知音がコクピット内に響く。

 

「その条約、ありがたく結ばせてもらおう」

 

今度のメッセージは戦闘宙域外...つまりは俺の母艦から届いたもので、艦長直々に送ってきたものだった。

 

『どうやら締結するらしい』

 

『そうか。その決断に感謝し、今日の所は引かせてもらう。

この宙域の資源もお礼だ。』

 

そのメッセージを受信すると同時、『紅蓮』と名が振られた真紅の機体は背中を向け、俺の機体から離れていく。

 

『———ありがとう』

 

何故だかは分からないが、相手がそう言ったように聞こえたのは、きっと幻だったのだろう。

 

---------------

 

 

通称、『非殺条約』が俺達とあいつらの間で結ばれてから、一年の月日が経った。

 

———ここから、その物語は動き出す。

 




閲覧感謝です!

まだ何も始まってすらないので、「?」必至だと思います。
ですがそれでも、次回に興味を持って頂けたら、次回も見ていただけると大変励みになります。

よろしくお願いします!(?)

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