Call Sign   作:鴉紋to零

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初の読者参加型です。

他の人の作品は一つしか読んでおりませんので、クオリティ等々は察してください


始まりはこんな形で

この世とは常に流れ動く、川のようなものだ

 

時として、革命(氾濫)が起こり、流れが変わることもある

 

時として、流れ(旧時代)止まる(滅ぶ)こともある

 

反対に、(新時代)溢れ出る(始まる)こともある

 

今から紡ぐのは、今を生きる我等とは、少し異なる道の話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある一室から下を見下ろす

 

階数は25、高さは忘れたが、ここから飛び降りれば命はあるまいということだけは分かる

 

遺書は書いているので、遺言通りの意味で解釈はされるだろうから、飛ぶには飛べるだろう

 

「…………なんて、別にここでやる意味ないな」

 

下手をすれば、男は明日彼処で死ぬかもしれないのだ

 

見えはしないが、男は己の明日行く方向を見詰める

 

遺書を書いてこいなどと、明日やることを明確に伝えすぎているだろう

 

「殺しあい、かぁ」

 

不思議と、前日であるのに緊張はない

 

男は、遺書に書いてある己の名を撫でる

 

睦月(むつき)摩訶(まか)

 

己が己であるための呼称

 

明日には、呼ばれることがなくなるかもしれない名前

 

そう考えると、胸の内に哀愁のようなものがよってくる

 

まあ、今更考えても仕方のないことだと言うのは分かっているが

 

「おい摩訶、何シリアスやってんだよ?」

 

「雰囲気を壊すなよ馬鹿鬼」

 

ケラケラ笑いながら手頃な壁に寄り掛かっている摩訶の契約悪魔である隠形鬼

 

当然、その壁には先ほどまで何もいなかった

 

正確には、何もいなかった様に見えていた

 

虚空から顕現する様はまさに悪魔。忍の祖と言われただけはあるなと思う

 

性格がこうでなければ、尊敬の域に入ってもおかしくはなかっただけに、残念なものである

 

「そういえば、俺が死んだら。お前、どうするんだ?」

 

何気なく、隠形鬼に問いを投げる。

 

「んー……自分で札でも張り付けて、また寝る」

 

なるほど、確かに自己保存としては最適ではある

 

 

「阿呆かよ、また百年以上寝たいのか?」

 

「おう。最近寝不足でな」

 

「寝ないお前に寝不足もないだろう」

 

何時もと同じ、寸劇のようなものが無意識に始まる

 

何時もならこんな流れは好きではなかった

 

うざったい、何の変哲もない普通の日常会話

 

だが今は、過去を懐かしむような、優しげな心持ちになっている己に少し苛つく

 

「…………もう寝る」

 

「ふて寝か?」

 

「うるさい」

 

今は只、生き残ることのみを考えよう

 

 

 

 

また、別室にて

 

頂上から見下ろす獣のような視線

 

全てを見下しているような様

 

だが、その者の目の奥にある真意は違った

 

まだ見ぬ好敵手への期待と想像を膨らませている彼の瞳

 

「……主よ、良いのか?体を休めなくて」

 

「ああ」

 

彼はベランダから部屋に戻る

 

「この程度で体を壊すなら、俺はその程度の輩であった、それだけだろうさ」

 

振り替えると深紅の馬を携えた馬にも負けない程の深紅の鎧を纏う騎士が佇んでいた

 

騎士の体格と同じかそれ以上の体躯を持つ彼は、ベッドに体を預ける

 

その脇に置かれた遺書には「如月(きさらぎ) 神馬(じんま)」と書かれていた

 

「それより、お前はどうなのだ?」

 

体を預けたまま、彼は己の半身に呼び掛ける

 

深紅の騎士は約二千年近く封印されていた

 

復活したのはつい一ヶ月前で、彼と契約したのはつい3週間前である

 

その問いを深紅の騎士は__

 

「無論、今は主に仕える身。何時如何なる時でも全力を発揮しよう」

 

問題の無いことのように、自信を持って返答した

 

「ならば結構。俺も全力が出せるのが楽しみだ」

 

浮かべる笑みは獣のそれ

 

口角が上がるだけでここまで他者からの印象を変えるのは、世の中にも多くは居るまい

 

「さあ、己の高みを見に行こう」

 

 

 

 

 

また、別室。否、屋上にて……

 

脳裏に浮かぶのはあの日の記憶

 

「君は、本当に星が好きなようで何よりです」

 

シルクハットにタキシードという、この公園には似合わない服装で彼は僕に尋ねた

 

こんな澄みきった夜ならば、不思議な人もいるだろう

 

死神さんですか?なんて、冗談めかして言ってみて

 

「死神?いやいや、死神なんてものじゃないさ、広意義的には、あっているかもしれないがね」

 

肯定こそ無いけれど、否定もしない不思議な口振り

 

そんな変わった者だから……

 

「詐欺みたいな契約に引っ掛かったんですかねぇ……」

 

「詐欺とは失礼な物言いだよ、(つくり)。」

 

目に映るのは満天の星空と僕の眼鏡のフレームとやれやれと言った表情の契約悪魔

 

「ほんとにこんなところで休んで良かったのかい?」

 

鞄から少し出ている、己の名前の部分が風で揺れている

 

弥生(やよい)(つくり)

 

それが僕の名前

 

病弱()()()僕の名前

 

「モチベーション上がるからさ、ここだと」

 

オリオン座に、白鳥座、蠍座も見えた。

 

「なるほどね」

 

そして、契約悪魔はこちらにその仮面のついた顔を向けて一言

 

「君は星を見るのが好きなフレンズなんだね★」

 

「だまらっしゃい」

 

 

 

 

これより紡がれるのは、(狂)愛と(狂った)勇気とシリアスとシリアルの入り交じった物語

 

紡がれる物語の行方は、神すら分からぬ所に行くだろう




活動報告に募集情報は書きますので、詳しくはそちらを参照してください
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