Re:Game Start   作:ウルト兎

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誰もドガミを心配してくれない………おぉ、神を何故ですか……何故読者はドガミを見捨てたのですか





ステージ19/刻まれていた想い出。

 

 

 

『ソウシィ……恐らくだがこれから私は腕を喪う大怪我をするだろう………』

『いやまて、何でバグヴァイサーⅡが携帯として機能するんだ?』

『トランシーバーだぁぁぁぁぁぁッ‼︎』

『どっちでもいいよ……で、その大怪我を防ぐにはどうすればいい?』

『いや、これはわざとだ……君はスカイタワーでの出来事を忘れていないかい?』

『………おいまて、あれはシンフォギア無しでもいけるのかッ⁉︎』

 

 

~クロノス(総使)、フロンティア突入前の会話~

 

 

 

 

「グビャアッ‼︎」

「(結構弱めに殴ったんだが……確かに以前より力を増してる…これがゲンムの言う『リハビリ』か)……どうしたのかね、そんな驚いた顔をして…?」

 

 

ソロモンの杖を手にしたクロノスは、片方の腕でウェル博士を殴った、そうすると思っていた以上に飛んだことに天崎は少ない驚きを得た。

そうしていつものようにねっとりとした男性の声(美声)でウェル博士に質問した。

 

 

「な、何で此処に?」

「……ゲンムにいわれて来たんだが、彼は何処に?」

「ふ、ふふ、だったら無駄だったな、彼は僕が始末したよ、目の前で‼︎」

「いつ?」

「5分ほど前にさッ‼︎」

「なら仕留めきれていない……彼からの最終連絡は3分前……私が好きな時間だ……」

 

 

そう答えるとウェル博士は、ショックを受けたかのように、何も言わずに顔を下に向けた………

 

 

「さて、その手は聖遺物を操る力があると聞いている………Dr.ウェル、君を捕まえて二課の元へと差し出しに行こうか……」

「……ククククク……それが出来ますかねぇ?」

「何?」

 

 

ウェル博士は笑いだすと、自分の懐からあり得ないものを取り出した。

銀色に輝くそれは…………

 

 

「ソロモンの杖だと‼︎、馬鹿なッ‼︎」

「馬鹿と鹿も馬も無い‼︎、君が握っているそれは僕が作ったダミーさ‼︎、何分暇が多かったんでね、念のために作って正解だったよ………こいつ含めてねッ‼︎」

 

 

ウェル博士が本物のソロモンの杖から、今までに無い大きさの光を放ち、そこから今まで見できたノイズの中で一際巨大なノイズを放った。

 

 

「こいつはタイラント型‼︎、過去にこいつ一体だけで街が滅んだ件もある超大型のノイズだ‼︎、こいつに君が手こずってる間に僕はゲンムを殺す‼︎……それで僕の勝ちだぁぁぁぁぁぁぁぁッ‼︎」

 

今巨大なノイズの腕がクロノスに襲いかかるッ‼︎

 

 

 

 

 

 

まぁ、そんな結果はさておき、エレベーターに叩きつけられたマリアはゲンムに言われた事を思い返していた…

 

 

「…私が世界を救う?……いや、セレナの真意って一体……『聞こえますか、マリア』マム‼︎、無事だったのね」

 

 

自分達の母親であるマムの声を聞いて安心するマリア……ナスターシャは苦しげにこう言った。

 

 

『…どうやら私の残りの命も少ないようですからね…この事件が終わる頃には私は死んでいるでしょう』

「ッ‼︎……そんな」

『ですが、全人類の救済は私の願いです……マリアに頼みたいことがあります』

「……分かったわ、言ってちょうだい」

『歌ってくださいマリア、全世界に向けて貴女の歌声を響かせるのです……もしその歌に世界中の人々が共感し、共に歌ってくれるのなら、月の遺跡を再起動することができます。』

 

 

言われた言葉にマリアはただ唖然した……世界を救う為に歌を棄てた自分に歌を歌うことで救えとナスターシャは言ったのだ

 

 

「マム、私は⁉︎」

『分かってます……歌うことが好きな貴女に歌を棄てさせたのは私です…ですが、これが唯一の手段なのです……』

「……分かったわ、マム」

 

 

マリアはナスターシャの声を聞いて思い返した……厳しい事ばかりいうマムだったが、それは自分達の命を無駄にさせないために、心を鬼にして言ってきたことだった……そして今も世界中の喪われようとしている命の為に、私に酷なお願いをしているのだ………マリアはそう察し決心を決めた。

 

 

「最高のステージにしましょうッ‼︎」

 

 

 

 

 

マリアの決心が観れたところで、クロノスの方に戻すと……

 

 

「それで、君の作戦はそれだけか?」

『CRITICAL CREWSーAID』

 

チュドーン‼︎、そんな効果音が出るような回転に合わせたガシャコンソードの攻撃であっさりタイラントは倒された。

 

 

「ハ?、ハァァァァァァァッ⁉︎」

「(さっきの攻撃の名前何にしようか?)…いや、君は周りを過小評価しすぎではないかね?」

「ッ、ソロモンの杖がぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

 

呆気にとられているウェル博士…その様子を見てソロモンの杖を強引にぶんどった。

じっとそのソロモンの杖を見つめて、天崎は、ウェル博士に向かって

 

 

「さぁ、大人しく連行されようか……」

 

 

そう言った。

 

 

「ひぃ、まだだ、まだ僕は諦めないぞッ⁉︎」

 

 

ウェル博士はそれから逃れるように地面に変質した腕を突きつけて大穴を開いて落ちていった。

 

 

 

「………どこのコントだ⁉︎」

 

 

そんな変なコメントを聞かずに落ちていった。

 

 

 

 

 

「奏さん、この歌声って……」

「マリアが歌っているんだッ、歌が聞こえる先にコントロールルームがあるのかもしれない‼︎」

 

 

バイクに乗りながら、そんなことを話し合ってる二人は、歌声が聞こえている先に向かっていった。

 

 

「ソロモンの杖はクロノスさんが取りいくって言っていましたから、私達はマリアさんに会いに行きましょうッ‼︎」

「………あたしは少し心配だけどなぁ…」

 

 

二人があった人物とはクロノスだった…そのクロノスが言った言葉は二つ。

 

 

『完治おめでとう…立花響、それとソロモンの杖は私に任せてくれ』

『ッ…はい、任せます‼︎』

 

 

その事を思い返しながら奏は……

 

 

「あの時もっと質問があったのになぁ……」

「………ごめんなさいッ‼︎」

 

 

響をジト目で見ながら、バイクを進めていくのであった。

 

 

 

 

 

 

奏達が目指す場所にはコントロールルームでは無かった………そこは一種のステージの様な場所だった。

 

辺り一面に満ちる黒い花びらは彼女のガングニールを象徴しているようだ。

 

そこで彼女は渾身の力を込めながら歌っていた。

 

 

『ッ、ハァ…ハァ……』

 

 

それでも世界には彼女の戦う為の歌がとどかなかった。ナスターシャはそんなマリアの様子を見て…ゲンムの見解が正しかったことを理解した。

 

 

 

 

『彼女……マリアの歌を聴いていたのだが、彼女の歌には何処と無く偽りが感じられる………恐らく今まで歌っていた歌は彼女の本心からくる歌ではない………全くそれなのに2ヶ月で全米トップアーティストとは、恐れ入るよ』

『……では、マリアの本当の歌とは何ですか…?』

『私も少ししか聴けてないが………病気で床に伏せていた君に対して歌っていた子守唄だろうな?………取り敢えず、歌うためのステージは私が作ってあげよう……後はマリア次第………』

 

 

ゲンムから言われた内容、マリアの本当の歌……それがどういう歌なのかナスターシャは理解はしている……だがらこそ、マリア自身が気づく必要があると、マリアなら気づけると信じている。

 

 

 

だが、そこに無粋な輩が落ちてくる

 

 

 

『何歌ってんだテメェッ‼︎』

 

 

Dr.ウェルである。

ウェルは穴から落ちてくる角度に傾斜をつけて滑り台のように滑りながら、勢いよく飛び出し左手で殴った(全国中継中に)

 

 

激唱に疲れきっていたのか……大きな抵抗もなくマリアは吹き飛ばされた。

その様子を見ていたナスターシャ教授は

 

 

「やめなさいウェル博士‼︎、地球を救うためにはマリアの歌が必要なのですよッ‼︎」

『…ハッ、オバハン、僕は別に地球なんて救いたくないんですよ?………月が落ちてこなきゃ好き放題、やり放題できないじゃないか‼︎』

 

 

説得した。だが、無意味だった。ウェル博士は自分勝手な理想の為に世界を亡ぼす一歩手前までいく男。こんな言葉聞くわけがないのである。

 

 

『そんだけ、月をどうにかしたければ‼︎、テメェが月に行けばいい‼︎、さよならロケットぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ‼︎』

 

 

ウェル博士がそう叫んだあと、ナスターシャ教授の意識が遠くなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

マリアは壁に写っていた映像を見ていた。

 

 

自分達の母親が、フロンティアの一室ごと月に飛ばされていく様子を

 

 

マリアの中で何かが切れそうになるが、何故か最後の最後で切れなかった。

 

 

「マァ…リィ…ア?………次は君だッ‼︎」

 

 

ウェル博士は変質した腕を壁につけたまま、フロンティアを操作しマリアの頭上の天井で押し潰そうとした

だが、マリアは自分に向かってくる天井を黙って見ていた……

 

 

 

また、誰かに押し飛ばされたような感覚がした。

 

 

 

 

「へ…あ……ゲンム?」

「何を……しているんだ……マリア」

 

 

 

黒い髪をした長身男性の胴体が押しつぶされ、完全に二つに分かれているゲンムを見てウェル博士は

 

 

「ハハ、ハハ、ハ………してやったりぃぃぃぃぃぃぃぃ‼︎、そうだよなぁ?、だってお前にとってマリアは世界を救う為の鍵‼︎、歌えなければただの小娘にしかないこいつを‼︎、お前は守らなくてちゃァならない‼︎」

 

 

明らかに真っ赤な液体が、ゲンムの体から流れているのをみて、彼の状態を悟って、マリアは、マリアは

 

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ‼︎」

 

 

その口から歌が出ることは無かった。

 

 

そして心地いい排気音が響いた

 

 

「テメェ、何やってんだぁぁぁぁッ‼︎」

「グヘェッ‼︎」

 

 

ウェル博士を思いっきりバイクで弾いた奏は、マリアの方を見る。

その光景を見て、もう手遅れであることがわかった。

 

 

「ゲンムさん‼︎」

 

 

手遅れだということは響も分かっていた、だが、だからといってその脚を、彼に手を伸ばす為の歩みを止めるつもりは無かった……

 

 

「………立花響と、天羽奏か………どうやら、この私も年貢の納め時らしいな…」

「ゲンム‼︎、生きているのね‼︎、しっかりして‼︎、お願いだから‼︎」

「……ふはは、どうした?、君は私のことが嫌いなのだろう?」

「だからといって、死んで欲しいとは思ってないッ‼︎」

 

 

奏はそんな二人の様子を見て、あることに気づくが……あえて黙っていた。あたしが関わっては行けない気がしたからだ。

響は気にせずゲンムの近くに行き

 

 

「生きる事を諦めないでくださいッ‼︎、貴方が死んだら悲しむ人が……『もういない』……え?」

「私のような存在が死んだところで悲しむ人など殆どいやしないさ……立花響………むしろ死んで精々するとしか思われないだろうしな」

「そんな風に‼︎、自分の事を言わないでくださいッ‼︎」

「そうよッ‼︎、調や切歌に私はなんて言えばいいの‼︎」

 

 

二人の少女がゲンムの言葉を否定するように生きろと説得している最中………ウェル博士はその手を伸ばし

 

 

「まだだぁぁぁぁッ‼︎、まだ英雄になる事を諦めて‼︎、たまるかぁぁぁぁぁぁッ‼︎」

 

 

また地面に穴を開き落ちていった。

 

 

「………響、翼たちのところに加勢しに行け…」

「奏さん⁉︎、でも、ゲンムさんが‼︎」

「あたしがみてるッ‼︎、今は戦っている翼達を助けにいく方が優先だろ⁉︎」

「ッ‼︎」

「…あいつの手にソロモンの杖は無かった……クロノスが奪ったんだろう、だけど彼奴はきっとネフィリムを操るはずだ………あれにはより多くの装者で戦った方がいいはず………あたしは戦えないからさ、あたしの代わりに頼む…」

「……分かりました、ここは任せますッ」

 

 

そう言って響は聖詠を歌い、壁を突き破って外へと出て行った。

 

 

 

「………マリア、お前は何してるんだ?」

「…戦いに行けって…?、無理よ…世界に届かない私の歌声なんて…」

「……いつまで気づかないつもりだ…マリアッ‼︎」

 

 

座り込んだままのマリアにスーツを着ているゲンムは怒りを露わにする…

 

 

「君に以前言った筈だッ、妹は研究所の人間を救うつもりで歌ったわけがないとッ」

「……ゲンムッ、貴方はまだそういうのッ⁉︎」

「いいか、マリアッ‼︎………君の妹が一番救いたかったのは………君だ‼︎」

「ッ‼︎、何でそう言えるの‼︎」

「自分にとって大事な人だからだ‼︎、人は個人にとって大事な人の為なら幾らでも力を出せる‼︎……君の妹は皆んなを救いたいと言ったかもしれないが……その皆んなの中に君は入っていないわけないだろう……」

 

 

ゲンムの発言に憤りを見せるも、ゲンムの真剣な言葉に思わず、自分の記憶を疑うマリア……そんなマリアに奏は

 

 

「………なぁ、マリア……」

「天羽、奏?」

「あたしにも妹がいたんだ………だから時々あんたみたいに、自分じゃなくて妹が生きていれば、って思うときはあるよ……でもな、それだと妹は私がいないことで悲しむと思う」

「………セレナもそう思うかもね……」

「だから、あたしはあのノイズの群れの中に遭遇しても、自分が生きている理由は、託されたとか、そういうものじゃなくて単純に生きているからだと思う…」

「でも、私にはセレナの思いに答える必要が………『必要ありません』マム⁉︎」

『マリア、貴女は本当に優しい子………ただのやさしいマリアです……決してセレナやフィーネではありません……貴女自身の思いを隠す必要なんてないのですよ……』

 

 

奏や、生きていたマムとの話に……マリアは過去を思い出した……妹と遊んでた日々を、辛い実験の日々もあったが、それでも妹と一緒にいたから………そんな妹が私が死んで喜ぶだろうか……

 

 

「……いえ、ないわね……」

 

 

そう自分(思い出)自分(思い込み)を否定した、私が歌が好きになったのはセレナが笑うところが見たかったから、私が世界を救いたいと思うのは、私が救いたいと思ったからだ……そうひとつひとつ理解して………マリアは歌った。

 

 

 

 

妹との思い出の歌を………







マリアの夢と引き換えにドガミは………


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