ハリー・ポッターと終末の魔法使い   作:サーフ

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DAの決起集会回です。




DA決起集会

   数日後、大広間でハリー達が日刊予言者新聞を片手に騒いでいた。

 

「どうしたのよ大騒ぎなんてして」

 

「ハーマイオニー! 君達も! これ見てよ!」

 

 日刊予言者新聞にはアンブリッジが高等尋問官になると言った内容が書かれていた。

 

 

 

「高等尋問官? なによこれ?」

 

 ハーマイオニーは苦い顔をしながら記事を朗読し始める。

 

「『高等尋問官は同僚の教育者を査察する権利を持ち、教師たちが然るべき基準を満たしているのかどうか確認します』つまりは、アンブリッジがホグワーツの教員を管理する立場になったって事ね。最悪だわ」

 

「まじかよ! 最悪じゃないか!」

 

 ロンは地団駄を踏みながら新聞を破く。

 

「こうなると、一部の先生は危険ね。アンブリッジの事だからきっとトレローニー先生辺りに目を付けるはずよ」

 

「ハグリッドが帰ってきたら危ないね…それまでにあんな奴、辞めちゃえばいいんだけど」

 

『僕としては両方辞めた方が良いと思うがね』

 

『そう言う事言わないの。それにハグリッドは悪い人じゃ無いわ』

 

『だとしても、教師には向いてない。飼育係が関の山さ』

 

『まったく…』

 

「とりあえず、アンブリッジを何とかしなきゃ…」

 

 ハリーは頭を抱えながら天を仰いていた。

 

 

  私達はその後、スネイプが担当している魔法薬の授業を受けるべく教室へ向かった。

 

「正解だ、グレンジャー」

 

 授業中、スネイプはグリフィンドールに対しての加点行為は行わず、細かい減点を行っていった。

 

 授業も中盤に差し掛かったであろう頃、教室の扉が開かれ、アンブリッジが姿を現した。

 

「エッヘン。エヘン」

 

「うわぁ…来たよ…」

 

 ハリーとロンは互いに顔を見合わせアンブリッジに嫌悪感を示している。

 

「スネイプ先生。ちょっといいですか?」

 

 アンブリッジは周囲の生徒の事など気にも留めず、スネイプに近寄る。

 

「なんですかな?」

 

「エヘン。いくつか質問してもよろしいでしょうか?」

 

「ふぅ…良いでしょう。ですが授業中故、手短に頼みますぞ」

 

 スネイプのメンタルコンデションレベルが急激に低下する。

 

「えぇ、貴方は闇の魔術に対する防衛術の担当を希望してらっしゃったとかで」

 

 

 

「左様」

 

「転属願いは出したの?」

 

「何度も」

 

「ダンブルドアはそれを良しとしない」

 

「左様…」

 

 

「ですが今は、魔法薬の担当でらっしゃる」

 

 

「左様…」 

 

「今まで数名もの闇の魔術に対する防衛術の担当が替わりましたが…一度も担当になってらっしゃらない」

 

 

「…左様…」

 

 

「ふぅん…なるほどね…」

 

 

 アンブリッジは小さく笑うと、手に持っていたメモ帳の様な物に何かを書き込んでいる。

 

 

「お時間を取らせて申し訳ございません。スネイプ先生。では失礼しますね、これらからも魔法薬の授業を頑張ってください。期待してますよ」

 

 

 アンブリッジが去り際にそう言い放ち、教室を後にした。

 

「クフッ」

 

 

 そんな2人のやり取りを見ていたロンは必死に笑いを堪えていた様だが、堪え切れず噴き出している。

 

 

 

「フンっ!」

 

 そんなロンの後頭部を、スネイプは手に持っていた教科書で力の限り殴りつけていた。

 

「いてぇ!」

 

『自業自得ね』

 

『ありゃいい感じに入ったぞ』

 

「授業を続けるぞ」

 

「いってぇ…」

 

「口を閉じろウィーズリー。10点減点だ」 

 

 スネイプは不機嫌そうに授業を続けて行った。

 

 

 

  数日後の、占い学の授業中にアンブリッジが張り付いたような笑みを浮かべながら教室に姿を現した。

 

 

 

 アンブリッジの姿を見た生徒達は、全員のメンタルコンデションレベルが低下し、トレローニーも慌て始める。

 

「こんにちは、トレローニー先生。先日お知らせした通り、査察を行わせてもらいますね」

 

 

 

「え…えぇ、どうぞ」

 

 

 

 トレローニーは嫌そうな顔をしながら、授業を続けていった。

 

 

 

 

 

「少しよろしいですか?」

 

 

 

 授業が終盤に差し掛かった頃、アンブリッジが手を上げ口を開いた。

 

 

 

「え…えぇ、なんでしょうか?」

 

 

 

「貴女はこの職に就いてからどれくらいが経ちますか?」

 

「えっと…かれこれ長いもので16年くらいでしょうか」

 

「16年。それはそれは長くお務めですね」

 

「えぇ、お世話になってます」

 

「貴女をホグワーツに招いたのはダンブルドア先生でしたわね」

 

「そうですわ」

 

「ふーん」

 

 トレローニーは不愛想に答えるが、アンブリッジはそれを楽しんでいるのか、上機嫌だった。

 

「そう言えば、貴方はあの有名な予言者。『カッサンドラ・トレローニー』の家系でしたわね」

 

「えぇ、私は曾々孫に当たります」

 

「そう。なら、貴女も相当優秀な予言者なのですね。でしたら一つ私に予言をしては貰えないかしら?」

 

「え? 予言ですか…今?」

 

「そう。今」

 

 トレローニーは嫌そうな顔をし、アンブリッジは笑みをこぼす。

 

「出来ないと言うならいいですよ。それなら、それなりの評価という事になりますから」

 

「ま、待って! 予言と言うのは、そんな簡単に見れる物じゃ」

 

「じゃあ、結構」

 

 アンブリッジは立ち上がると、扉に手を掛け、振り返る。

 

「私から一つ予言してあげましょ。トレローニー先生」

 

「な、なにを…」

 

「貴女。荷物をまとめておいた方が良いわよ。こんなシェリー酒臭い所に居たらダメになるわ」

 

 不敵な笑みを浮かべながら、アンブリッジは教室を後にした。

 

 

  味を占めたのか、アンブリッジは他の授業にも顔を出しては、質問をし、時折難癖をつけては教師の査察を行っている。

 

 月日は過ぎ、10月に入り、ホグズミード村へ行くことが許可された。

 

 今年はホグズミード村へ行く生徒は例年より多いらしい。

 

「皆、アンブリッジから逃げたいのね」

 

「まぁ、あんな奴がいるホグワーツなんて居心地悪いよ」

 

 ホグズミード村から戻ったハリー達は談話室のソファーに腰かけながらアンブリッジの陰口を言っている。

 

「そうだ、ねぇ2人とも。ちょっといいかしら?」

 

「何に御用でしょう」

 

 私達はハーマイオニーに呼ばれ、近くの椅子に腰かける。

 

 すると、ハリーとロンもこちらに視線を向ける。

 

「あのね、私達考えたの…」

 

 

 

 ハーマイオニーの言葉を継ぐ様に頷いたハリーが口を開いた。

 

 

 

「闇の魔術に対する防衛術の自習をしようって、このままじゃ僕達は魔法省の思惑通り無能の集団になっちゃう。自分たちの身を守る力を付けなきゃって」

 

「戦闘訓練ですか。自衛能力の向上が望めます」

 

「だろ」

 

「そこで、2人にはお願いがあるの」

 

「なんでしょう?」

 

 3人は顔を見合わせ、同時に頷く。

 

「君達にも参加して欲しいんだ」

 

「我々にですか?」

 

「うん」

 

「問題ありません」

 

「よかったぁ…」

 

 3人は安堵の表情を浮かべる。

 

「ありがとう! さっそくメンバーを集めるわ!」

 

 

 

 ハーマイオニー達はそう言うと、走る様にして談話室から出ていった。

 

  数日後

 

 再び、ホグズミード村行きが許可された日がやって来た。

 

「ねぇ、お願いがあるんだけど」

 

 ハーマイオニーはバツが悪そうな表情をしている。

 

「どうかしましたか?」

 

「今日なんだけど、この後ホグワーツ村にある『ホッグズ・ヘッド』で決起集会をやる予定が有ってね」

 

「そこに参加して欲しいんだ」

 

 ハリーとロンがハーマイオニーの背後から現れる。

 

「構いません」

 

「良かった、じゃあこれを使って」

 

 ハリーはそう言うと透明マントを取り出した。

 

「僕はこれを使ってホグズミード村に行っていたんだ。今は許可証が有るからいいけど、君達は許可書無いだろ?」

 

「ありがとうございます」

 

「ですが問題ありません」

 

 私達はステルスシステムを起動し、透明状態になる。

 

「これならば、目撃される心配は有りません」

 

「やっぱり…君達を誘って正解だったよ…」

 

 ハリーはどこか呆れた様に呟く。

 

「じゃあ、行きましょう」

 

 ハーマイオニーはそう言うと、談話室の扉を開けた。

 

 ホグワーツを抜け、ホグズミード村に到着する。

 

 町自体は寂れており、活気などを感じられない。しかし魔法使いは多く、賑わっている様だ。

 

「ここだわ」

 

 私達は『ホッグズ・ヘッド』と言う寂れたバーの扉を開き内部に入る。

 

 

 

 

 しばらくすると、次々と人が集まり始め、ネビルや、セドリック、ウィーズリー家の双子など総勢で25人ほどのメンバーが集まった。

 

 

「セドリック! 来てくれたんだ!」

 

「あぁ、僕も力になりたくてね」

 

「この前まで入院していたって聞いていたけど、大丈夫なの?」

 

 ハリーはセドリックを心配そうに見据える。

 

「まだ、本調子じゃないがね。今年はクィディッチは残念ながらお休みだ。でも君達の会合には参加させてくれないか?」

 

「もちろんさ!」

 

 ハリーは嬉しそうに大きく頷く。

 

「準備が出来たわ」

 

 多くのメンバーは狭く埃っぽいバーの中で椅子に座りながら、ハーマイオニー達の演説にも似た説明を聞いている。

 

「とにかく、このままでは私達はアンブリッジや魔法省の思うがままになってしまうわ」

 

『まさに無能な集団だね』

 

『本当よ…』

 

「そこで、私達は自分達で身を守る必要があるのよ」

 

 ハーマイオニーの説明が終わると、小さくな拍手が響く。

 

「さて、じゃあ、参加する人はここにサインして」

 

 ハーマイオニーは1枚の羊皮紙を取り出す。

 

 

『ちょっといいかい?』

 

『何よ?』

 

「ちょっとまってて」

 

 ハーマイオニーはそう言うと、羊皮紙を仕舞う。

 

『それは呪いが掛けられているだろ?』

 

『よく分かったわね』

 

『この前必死に用意してたからね』

 

『そうよ、こういうのは裏切り者が怖いのよ。これを使えば、裏切り者は一瞬で分かるわ。なんて言ったって裏切り者のレッテルが文字通り貼られるんだもの』

『なるほどねぇ…あまりいい判断とは言えないね』

 

『どう言う事よ』

 

『もし仮に、裏切り者が出たとしよう。そして、あの蛙女に密告したとする』

 

『うん』

 

『その場合、どうなるんだ?』

 

『裏切り者って言う傷が浮かび上がるわ』

 

『はぁ…そんなことしたら、裏切り者の発言に信憑性が出るだろ』

 

『え? どういう事?』

 

『仮にだ、街中でダイナマイトで自爆するって騒いでいる男が居たとする』

 

『えぇ』

 

『そいつをどう思う?』

 

『頭がおかしいんじゃないかって思うわ』

 

『そうだな。でもその男が体中にダイナマイトを巻いていたらどう思う?』

 

『信憑性が増すわね』

 

『つまりはそう言う事だ』

 

『あぁー…』

 

 ハーマイオニーは納得したようだ。

 

「じゃあ、皆。ここに名前書いて」

 

 ハーマイオニーはそう言うと、通常の羊皮紙と羽ペンを取り出し、参加者全員の署名を集める。

 

『とりあえず、裏切り者に関しては、後日考えましょう』

 

『磔の呪文でも使ったら?』

 

『それも…ありね』

 

 全員のサインを受け取ったハーマイオニーは鞄に羊皮紙を仕舞う。

 

「さて、まずは方向性を決めよう」

 

「でも、方向性って言ったって、どうするんだ?」

 

「うーん…」

 

 ロンの質問に、ハリーは首を傾げる。

 

「君達、何か意見有る?」

 

 ハリーは行き詰まった表情を向ける。

 

「現状、敵対勢力の戦力が明らかでない状況下では、自衛力の強化が最優先事項かと思われます」

 

「自衛力か…具体的には?」

 

「こちらの戦力が明らかでないので的確な判断はできません。1度個々の使用可能な魔法や、命中精度などの戦闘能力を見てから判断する方がよろしいかと」

 

「なるほどね…まぁ実力が分からなくちゃどうにもならないわね」

 

 ハーマイオニーが言うと、他の生徒も頷く。

 

「所で…何処で練習する? ここじゃできないよ」

 

 ハリーがそう言うとハーマイオニーは唖然とした表情を浮かべている。

 

『そこまで、考えが回って無いのかい?』

 

『それは…』

 

『しょうがないな…一つ、いい所があるよ』

 

『それはどこ?』

 

『必要の部屋さ』

 

『必要の部屋?』

 

『あぁ、簡単に言えば欲しい物が現れる部屋って所かな』

 

『凄いわね、どこにあるの?』

 

『ホグワーツの8階だったかな』

 

『それ良いわね』

 

「ハーマイオニー?」

 

 通信中のハーマイオニーに疑問を持ったのか、ハリーが声を掛ける。

 

「え? 何?」

 

「何じゃないよ。ボーっとして。緊張感ないよ」

 

「ごめんなさい。でもいい場所を思い出したのよ」

 

「え? それ本当かい!」

 

 ロンが嬉々としてハーマイオニーに駆け寄る。

 

「必要の部屋ね」

 

「何処にあるんだそれは?」

 

「あっ、僕も知ってるよ」

 

 ネビルが自信なさげに手を上げる。

 

「ホグワーツの8階の所だろ?」

 

「その通りよ。欲しい物が現れる部屋なの」

 

『説明合ってる?』

 

『おおよそはね』

 

「そんな便利な部屋があったのか」

 

「じゃあ、そこに決まりだね」

 

「えぇ、じゃあ最初の集合の日は日時が決まったら報告するわね」

 

 

 

 ハーマイオニーがそう言い、皆が頷いている。

 

 

 

 こうして、決起集会は無事に幕を閉じた。

 




2人が参戦した事により、DAが烏合の衆ではなくなってしまう!
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