ハリー・ポッターと終末の魔法使い   作:サーフ

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最近、出張やらなんやらが多すぎてまともに執筆できない(言い訳)


ダンブルドア失踪

 

  ダンブルドアがホグワーツを去ってから数日後には、あらかじめ決められていたかのようにアンブリッジが校長に就任した。

 

 それと同時に、DAのメンバーに対しする処罰が行われた。

 

 初犯という事もあり、軽度の体罰で済んだ。

 

 恐らく、マクゴナガルが口利きをしたのだろう。

 

 

「まったく。面倒な事になったわね」

 

「仕方ありません」

 

「密告者に対しては、どのような処罰をご希望ですか?」

 

「別に、処罰なんてしなくても良いわよ。貴女達の場合…手加減し無さそうだし」

 

『言えてるな。ちなみにどんな事をするつもりだ?』

 

『ご希望ならば拷問などを行います。もしくは暗殺など』

 

『えげつないわね』

 

 

 談話室にてハーマイオニーは処罰で受けた手の甲の傷を撫でている。

 

 ナノマシンの影響により、ほぼ完治している。

 

「もう痛みが引いたわ。やっぱり便利だけど…少し怖くなるわね」

 

『痛覚抑制もあるからね。なければ今頃、彼等みたいになっている筈さ』

 

「いってぇ…」

 

 ロンは手の甲の傷口を自身で舐めている。

 

『うっ、ちょっと汚いわね』

 

『あれじゃあ、逆に悪化しそうだな』

 

『最近、ロンの口臭が…』

 

『歯を磨いてないんだろう』

 

『歯科医の娘の宿命かしら、どうしてもだめだわ』

 

 ハーマイオニーは頭を抱えながら、自室へと戻って行った。

 

  アンブリッジが校長に就任してから、更に数日が経過する。

 

 しかし、未だに教師陣の大半はダンブルドアを信奉している様で、未だにアンブリッジを校長と認めていない様で、むしろ敵対している者までいる。

 

「おい、あれ見たかよ?」

 

「え? なにが?」

 

 談話室にて、ハリーが首を傾げる。

 

「これだよ」

 

 ロンは掲示板を指差す。

 

 そこには、進路指導に関しての張り紙が掲示されていた。

 

「進路指導か、もう少し先だよね」

 

「まぁね。ハリーはもう決めたか?」

 

「全然」

 

「だよな」

 

 2人は互いに笑いあって居る。

 

「ダンブルドアが居ない今こそ、大騒ぎするべきだろう」

 

 

 

「あぁ、そうだな」

 

 

 

 大広間の端では、ウィーズリー家の双子が何やら話し合っている。

 

 

『一体何を話しているのかしら?』

 

『さぁ? どうせ碌でも無い事じゃないか?』

 

『まぁ、今のこの学園生活が碌でもない様な物だけどね』

 

『嘆かわしい限りさ』

 

  数時間後、私達は進路指導という事で、マクゴナガルの部屋の前に集められている。

 

 

 

 様々な生徒が、部屋に入っては、少し対談し、退室すると言うのを繰り返している。

 

「次。ミス・イーグリット。二人ともどうぞ」

 

 双子という事もあってか、私達は同時に面談を受ける様だ。

 

 扉を開け中に入ると、そこにはマクゴナガルが羊皮紙を片手に持って座っていた。

 

「どうぞ、お掛けになって」

 

「失礼します」

 

 椅子に腰かけ、マクゴナガルと対峙する。

 

 マクゴナガルはいくつかの資料に目を通したのち、ゆっくりと口を開いた。

 

「さて、この面接は貴女達の路について話し合います。これからの学校生活で、どうするかについてもです…ではまず進路から」

 

 マクゴナガルはそう言うと、羽ペンを手に取った。

 

「現状、これと言った就職について等の予定は有りません」

 

「しかし、生活に必要な蓄えは有ると考えています」

 

「まぁ、貴女達は別件で動いて貰ってますし。私よりいい報酬を受け取ってますからね…ほんと…羨ましい限りです…」

 

 マクゴナガルは深い溜息を吐いている。

 

「メンタルコンデションレベル低下。軽度の鬱と判断」

 

「えぇ、まぁ、校長が居なくなったせいで私の仕事が…あぁ…私も旅に出たいものですよ…」

 

 マクゴナガルはそう言いながら、羊皮紙を記入していく。

 

「さて…これで面談は終了です。戻っていいですよ」

 

「お疲れ様です」

 

 一礼した後、私達は退室した。

 

 面接も終了し、私達は自室にて待機していると、外が騒がしくなり始める。

 

「なにかしら?」

 

「かなり騒がしいね」

 

「ちょっと見に行きましょう」

 

 談話室を抜け、お広間へと移動すると、ウィーズリー家の双子が箒で宙を飛びながら花火の様な物を投げている。

 

 その内の1発がアンブリッジに直撃した様で、その場でアンブリッジが気を失っている。

 

「あれは何?」

 

「うぉおお! 良いぞ! フレッド! ジョージ!」

 

 2人は速度を上げると、正面扉を魔法で開けると、そのままホグワーツの空へと飛び去って行った。

 

「何だったのアレ?」

 

『さぁ? でもあの家の連中だろ? まぁあまりまともな事じゃ無いだろう』

 

『そうね…自室に戻りましょう』

 

 周囲の生徒が歓声を上げる中、私達は自室へと戻って行った。

 

 

 

  ウィーズリー家の双子がホグワーツを去ってから数日後。

 

 時間が経った今でも、彼等の行いが神格化され、生徒間で語り継がれている。

 

 彼等はホグワーツを去る間際に、様々な置き土産を残したようで、6階の何処かに巨大な沼地を作ったらしい。

 

 

 

 その沼地をアンブリッジは必死に消そうとしている様だが、未だに成功しないようだ。

 

『あの程度なら、簡単に消せると思うんだが』

 

『それだけ、アンブリッジが無能なのよ。他の先生ならすぐだわ』

 

『誰も手を貸していない様だが?』

 

『人望が無いのだと判断します』

 

『その通りね』

 

『そう言えば最近、あの教師に対して悪戯するのが流行っているみたいじゃないか』

 

 去った双子に触発された生徒達が、彼等が残した悪戯グッズを用いて、アンブリッジに対して、嫌がらせを行っている様だ。

 

『そうなのよ。誰が一番アンブリッジを追い詰められるか競っているみたいよ』

 

『へぇ、面白いじゃないか』

 

『まぁね。皆、アンブリッジに怒られるとき、気分悪くなるのよ。アンブリッジ炎なんて言う病気らしいわ』

 

『こりゃ傑作だ』

 

『一種のストレスによる疾患だと考えられます』

 

『アンブリッジに近寄るだけでストレスだからしょうがないわね』

 

 ハーマイオニー半笑いで数回頷いていた。

 

  数日後、ふくろう試験も終盤に差し掛かった頃、アンブリッジ率いる闇払い達から襲われたハグリッドを庇ったマクゴナガルが昏睡状態になったという話が学校中に駆け巡った。

 

「マクゴナガル先生大丈夫かしら?」

 

 談話室の暖炉に当たりながらハーマイオニーが不安感を募らせている。

 

「情報によれば、命に別状はないようです」

 

「それは良かった」

 

『唯一まともな教員だったんだがな…これじゃホグワーツは終わりだな』

 

「そうよね…」

 

 ハーマイオニーは溜息を吐き、首を左右に振る。

 

 その時、談話室の扉が勢い良く開かれる。

 

「あぁ! ハーマイオニー! 二人とも! 丁度いい所に!」

 

「あら? ハリー? それにロン? どうしたの?」

 

「緊急事態らしいんだ!」

 

「シリウスがヴォルデモートに捕まったんだ! それで、拷問されている!」

 

「助けなきゃ!」

 

「拷問? なんでそんな事が分かるのよ?」

 

「見たんだ! さっき神秘部のガラス玉が沢山ある部屋でシリウスは拷問されている。あいつはシリウスを使って何かを手に入れようとしているんだ」

 

「神秘部って事は魔法省ね」

 

「魔法省か…どうやって行けばいいんだ…」

 

「一つよろしいですか?」

 

「なんだよ」

 

 ハリーは不機嫌そうに呟く。

 

「神秘部に拉致されたという情報の信憑性はどの程度なのですか?」

 

「僕を信じてないのか! さっき見たんだ! ヴォルデモートの視点でシリウスを拷問しているところを」

 

 ハリーは怒鳴り散らし、肩で息をしている。

 

「罠である可能性を考えるべきです」

 

「罠だって? だとしてもシリウスが危険なんだ! 急がなきゃ!」

 

 シリウスの反応を検索するが、彼に投与した発信機の反応は既に消失している為、探知不可能だ。

 

 そうなると、ハリーの言う通り神秘部に拉致された可能性があるようだ。

 

「暖炉を使おう」

 

 

 

 ハリーがそう言うと、急に歩き始めた。

 

 

 

「ちょっと待てよ! 暖炉って何処の暖炉だよ! 学校の暖炉は殆どがアンブリッジが塞いじゃったんだぜ」

 

 

 

「そのアンブリッジの部屋のさ。あそこなら使えるはずだ」

 

 私達はハリーの後を追いながら談話室を後にし、廊下へと出る。

 

「おいおい…ハリー。気は確かか?」

 

 

 

「ロン、君の方こそ気は確かか? 急がないとシリウスが殺されるかもしれないんだ!」

 

 

 

 ハリーはロンを怒鳴りつけている。

 

 

 

「わかった! 急ごう」

 

『何か…不安だわ…』

 

『用心した方が良いね』

 

 ハーマイオニーは立ち上がり自室へと移動しようとする。

 

「ハーマイオニー! 行くよ!」

 

「えぇ、ちょっと部屋に行ってから――」

 

「何言ってるんだ! 今すぐ! 部屋に寄らずに行くよ!」

 

「でも、部屋にタブレットを…」

 

「そんなんどうでも良いから! 早く!」

 

「ちょっと!」

 

『通信は繋がるから問題は無いさ』

 

『まったく…』

 

 ハリーはハーマイオニーの腕を掴み半ば強引にアンブリッジの部屋へと移動した。

 




次回! 

アンブリッジ先生が!



どうでもいいか

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