ハリー・ポッターと終末の魔法使い   作:サーフ

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花粉が酷すぎて、目と鼻がおかしくなりました。


神秘部

 

   10分後正門前に出撃メンバーが集合する。

 

「全員居るね?」

 

「おう! 準備万端だ! ハリー!」

 

 ロンはハイテンションで答える。

 

『まったく、これから危険な場所に行くって言うのに…嫌ね』

 

『ピクニックと勘違いしているんだろう。まぁ、あのタイプはしぶとく生き残るか、早々に死ぬかのどっちかだな』

 

『出来れば、私の目の届かない所でやって欲しい物ね』

 

 私はベクタートラップ内から車を取り出す。

 

「うぉ! これに乗るのか!」

 

「乗車後、シートベルトを絞め、衝撃に備えてください」

 

「分かったよ」

 

 出撃メンバーの乗車を確認する。

 

「準備万端だ! でも間に合うのかな? この車は僕のパパのと違って空飛べないし…」

 

「だけど、他に手段は無いだろ? 急いでくれ!」

 

「了解」

 

 私はフロント部分へと移動し、デルフィはリア部分へと移動する。

 

「何してんだよ? 早く行くよ?」

 

「移動を開始します。衝撃に備えてください」

 

「え?」

 

 私達は車体に手を掛け、バーニアを展開する。

 

「出力上昇。飛行開始」

 

 バーニアの出力を上げ、車体ごと私達は宙へと舞い上がる。

 

「うぉ! 飛んでるぞ!」

 

「すげぇ!」

 

 高度2000ft(約610m)まで上昇する。

 

「ちょっと高すぎるんじゃ…」

 

「凄い怖いんだけど…」

 

『ねぇ…大丈夫なのよね?』

 

『バランスは取れているので問題はありません』

 

『そ…そう』

 

 車内から不安交じりの声が上がる。

 

「移動を開始します。低速での移動ですが、シートベルトを絞め、衝撃に備えてください」

 

「え? ちょっとま――」

 

「移動開始」

 

 バーニアを吹かし、時速400kmまで加速し、移動を開始する。

 

「うあ!」

 

 車内から悲鳴が聞こえる。

 

『ちょっと! 早すぎるわよ!』

 

『数分で目的地に到着します』

 

『でも!』

 

『我慢してください』

 

 私達は人体にさほど影響のないレベルにまで加速し、目的地へと急いだ。

 

 数分後には目的地に到着した。

 

「目的地上空に到着しました」

 

「あ…あう…うん」

 

「着地ポイント確認。着地します」

 

 人気の無い空き地に車を軟着陸させる。

 

「到着しました。下車してください」

 

「お…おう…」

 

「死ぬかと思った…」

 

  下車したメンバー全員の顔色は優れ居なかった。

 

「これより銃を支給します。既に装弾済みなので暴発にはお気を付けください」

 

「あぁ…」

 

 数分後には全員に銃を配り終わる。

 

 その頃には、全員の体調も回復し始めた。

 

「それでは、内部に突入します。私達が先行しポイントマンを務めます。戦場では私達の指示に従ってください」

 

「わかったよ」

 

 全員がこれから戦闘を行うと言う状況をようやく理解したようで、集中力が増している。

 

「突入」

 

 私達は扉を開け放ち、エントランスホールへと侵入する。

 

 エントランスホールは無人の状態であり、すぐにエレベーターを確保できた。

 

「エレベーターで移動した先が、神秘部ね」

 

「神秘部へ移動します。全員警戒を怠らないでください」

 

「わかった!」

 

 全員がエレベーターに乗り込み、下層にある神秘部へと移動する。

 

 

 神秘部に到着すると、ハリーは駆け出した。

 

「この扉だ! この先にシリウスが!」

 

 

 

 ハリーが目の前の扉を指差しながら、ロン達に語り掛けている。

 

「この先に…」

 

「行くぞ!」

 

 ハリーはゆっくりと、目の前の扉を開け中へと入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

  扉の向こうには、巨大な空間に巨大な棚が陳列されており、そこには様々なガラス玉が置かれている。

 

 

 

「こっちだ」

 

 

 

 ハリーは何かに導かれるかのように奥へと進んでいき、ある棚の前で歩みを止めた。

 

『ここは何なのかしら?』

 

『予言とかそう言った類の物が保管されているところだな。後は重要な物とかかな?』

 

『重要な物?』

 

『そうさ。ちょうどその棚にあるのは逆転時計だな』

 

『懐かしいわね』

 

 ハーマイオニーは棚から一つの逆転時計を手に取る。

 

『でも…何かしら? 私が使って居たのより複雑な形ね』

 

『神秘部にある様な物だからな。かなり高級品何だろう』

 

『そうなの』

 

「これだ…」

 

 

 

 ハリーは何の躊躇いも無く、棚に置かれているガラス玉を一つ手に取る。

 

『あれは何?』

 

『あれが予言さ。まぁ予言が保管されているガラス玉って所か』

 

『そんな保管してどうするのよ?』

 

『まぁ、魔法使いってのは予言に人生を左右されるって考えの奴も居るからな』

 

『そうなの?』

 

『そうさ。現に――』

 

 その時、姿現し特有の空間湾曲を探知する。

 

「空間湾曲検知、姿現しによる敵襲と思われます。戦闘隊形を取ってください」

 

「え? ちょっと!」

 

 ハーマイオニーは急ぎ逆転時計をポケットに仕舞い、同時に杖を構える。

 

 その動きになる様にほかのメンバーも杖に手を掛ける。

 

 しかし、それより早く声が響き渡る。

 

「動くな!」

 

「くっ」

 

「誰だ!」

 

 2人分の生体反応を確認する。

 

 反応の方向からはフードを深くかぶった人物が杖を構えて歩み寄ってくる。

 

「お前は…ルシウス・マルフォイか」

 

 ハリーが恨みを込めた声でその名を呼ぶと、ルシウスは嘲笑いながらハリーに話しかけ始めた。

 

 

 

「さあハリー・ポッター……その予言を私達に渡せ。そうすれば誰も傷つかぬ」

 

 

『なんで予言なんて欲しがるのよ?』

 

『さっきも言っただろ? 予言によって人生が左右されるって考えている奴が居るって』

 

『そうね』

 

『きっと現代の僕も同じ考えなんだろう。だから予言が必要なんだろうね』

 

『なるほどね』

 

 ハリーは手にしているガラス玉に目を落とす。

 

「これをお前達に渡せば、僕等を見逃すのか?」

 

「良いからそれを渡せ」

 

 

 

「シリウスはどこだ?」

 

 

 

 ハリーが問いただすと、ルシウスの隣に居た死喰い人がフードの向こうでケラケラと笑い始めた。

 

 

 

「ヤンチャなポッターちゃんは、シリウスが余程、恋しい様だねぇ」

 

 甲高い女性の声が響き渡る。

 

「あまり子供を揶揄うでないぞ、ベラトリックス」

 

 ルシウスはベラトリックスを軽く宥める。

 

 その時、背後にいたネビルのメンタルコンデションレベルが異常な数値を叩きだす。

 

「貴様は! ベラトリックス・レストレンジ!」

 

 杖を構えたネビルが周囲のメンバーを掻き分け最前列まで移動する。

 

「アンタは? ネビル・ロングボトムかい? あぁーご両親元気? てか、まだ生きてんの?」

 

「貴様!」

 

 ネビルは挑発に乗り、その場で杖を掲げる。

 

 その時、周囲に大量の空間湾曲を検知する。

 

「空間湾曲を大量に検知。敵の増援。来ます」

 

「え?」

 

 現れた大量の死喰い人はこちらを取り囲み杖を構える。

 

「人数はこちらが上だぞ、さぁ、大人しく予言を渡せ」

 

「くっ…」

 

『私達が隙を作ります。撤退を開始してください』

 

『でも』

 

『時間がありません』

 

「戦闘を開始します。閃光に注意してください」

 

 私はスタングレネードのピンを抜き死喰い人の前方へと転がす。

 

「なんだこれ?」

 

「マズイ!」

 

 死喰い人達は防御魔法を発動させるが、その直後、スタングレネードが閃光と爆音を響かせる。

 

「ぐぁああ!」

 

「み、耳が!」

 

「目があぁぁあああああ! 目があぁあああぁ!」

 

「撤退を開始します」

 

 デルフィはスモークグレネード数個のピンを抜き周辺にばら撒き煙幕を形成する。

 

「退避します。急いでください」

 

「え? ちょっと待ってってば!」

 

 もたつくロンの肩をハリーが抱きかかえながら、私達は出口へと走り出す。

 

「逃げるぞ!」

 

「くそ! 見えない!」

 

「撃て! 撃ちまくれ!」

 

 煙幕越しに死喰い人が大量の魔法を乱射する。

 

 しかし、全ての魔法は見当違いの方にそれる。

 

 その内の1発が棚に直撃し、周辺の棚を巻き込む。

 

『こりゃ凄い。全部の予言がおしまいだ』

 

『大変なことになったわね』

 

『急いで逃げた方がよさそうだ』

 

 背後から煙幕を抜け複数人の死喰い人が攻撃を開始する。

 

「迎撃開始」

 

「撃て!」

 

 ハリー達は撤退しつつ背後に向け様々な魔法を乱射する。

 

 しかし、狙いを定めていない為命中率は1割にも満たない。

 

 それでも、牽制と言う点で言えば十分だ。

 

「くそっ!」

 

「奴等おってくるぞ!」

 

「排除を開始します」

 

「戦況分析完了。近接攻撃が有効と判断。攻撃開始」

 

「2人とも!」

 

 私達は撤退を中止し、セロシフトを用いて敵部隊の中心へと移動する。

 

「なんだ!」

 

「排除開始」

 

 私は腕をブレードに変化させ、周囲の死喰い人を切り裂く。

 

 デルフィはウアスロッドによる打撃攻撃を行っている。

 

 打撃だが、殺傷能力に関して言えば十二分な威力だ。

 

 横薙ぎが直撃した死喰い人の胴体が醜く歪んでその場に倒れ込む。

 

「なんだあいつら!」

 

「くぉ! 一旦引け!」

 

 先程の戦闘を目の当たりにしたルシウスが死喰い人に指示を出し、敵部隊が後退する。

 

『出口を見つけたわ!』

 

『了解。合流します』

 

「Fマインリリース」

 

 敵部隊の交代を確認後、周囲にフローティングマインを設置し撤退を開始する。

 

 

 数秒後、爆音と衝撃が響き渡り敵部隊の生命反応が減少する。

 

「こっちよ!」

 

 出口付近でハーマイオニーがこちらに手を振る。

 

「良かったわ! 他のメンバーは先に降りたわ」

 

「了解」

 

「我々も行きましょう」

 

 デルフィはハーマイオニーを抱きかかえ、目の前の暗闇を降下する。

 

 

  暗闇を下りた先には、うつぶせに倒れたハリー達が呻き声を上げながら立ち上がろうとしている。

 

 

 

「くそ…まったく…災難だ」

 

 

 

「ここはどこだ?」

 

 デルフィから降りたハーマイオニーは周囲を確認する。

 

「あれは…」

 

 目の前には巨大な門の様なオブジェが鎮座していた。

 

『あれは、アーチだ』

 

『アーチ?』

 

『そうさ。何の為にあるのかは分からないがね』

 

 

『分析完了。一種のワームホール発生装置です。行き先は不明です』

 

『ワームホール?』

 

『詳しい説明を行いますか?』

 

『それって…長くなる?』

 

『数時間程度で終わると思われます』

 

『短く、端的にお願い』

 

『了解。端的に言えば、空間や時空を圧縮したトンネルの様な物です』

 

『へ…へぇ…』

 

『お分かりですか?』

 

『全然』

 

『了解』

 

 アーチのワームホールを利用すれば、時間軸を圧縮し、元の時代へと戻れる可能性がある。

 

 しかし、現状ではワームホールを操作する事が出来ない様だ。

 

 時間軸などを制御可能な装置を外付けする必要がある。

 

 アーチの表面にはエネルギーフィールドがベール状に展開していた。

 

「何か聞こえないか? こぉ…誰かが呼んでいるみたいな」

 

 

 

 ハリーがそう言うとその場の全員が耳を澄ます。

 

「確かに…聞こえるわね…」

 

 

 ハリーはその声に惑わされるかの様にフラフラとアーチに歩み寄る。

 

『アレをくぐったらどうなるの?』

 

『短時間でしたら問題ありませんが、通り抜ける際に空間圧縮により、生身の人間ならば、圧死すると思われます』

 

「ハリー! 近付いちゃダメよ!」

 

「でも…」

 

「警告。敵部隊接近。戦闘が予想されます」

 

 次の瞬間、黒い煙を纏った人物が地面に着地する。

 

「追いつめたぞ。さぁ、予言を渡すんだ」

 

 

 

 着地した、ルシウスとベラトリックスは杖を構えながら、ハリーに予言を要求している。

 

 

 

「誰が! お前達なんかに!」

 

 

 

 ハリーが怒声を上げると、ルシウスはワザとらしく悲しい顔をする。

 

 

 

「まったく…仕方ないな」

 

 ルシウスは一呼吸置いた後手を振り上げる。

 

「やれ」

 

 ルシウスが振り上げた手を振り下ろすと同時に複数の反応が現れ、こちらに襲い掛かる。

 

「迎撃開始」

 

 3基のウィスプを起動し、ビームガンとウィスプによる同時射撃を行い、こちらに迫り来る死喰い人を蒸発させる。

 

「なんだと!」

 

「敵援軍接近」

 

「迎撃を開始します」

 

 デルフィは6基のウィスプを起動する。

 

 展開したウィスプは独立起動し、背後に展開した死喰い人の急所を貫く。

 

「すごい…」

 

「容赦ないな…」

 

 ハリー達は周囲の状況に唖然としている。

 

 索敵範囲内に更なる反応を検知する。

 

「反応確認。注意してください」

 

「え?」

 

 次の瞬間、光を纏い複数の反応が着地する。

 

 

「無事か! ハリー!」

 

 

 

「シリウス!」

 

 光の中からシリウスが現れ、ハリーはシリウスに駆け寄る。

 

「怪我はないな!」

 

 

 

「うん! シリウスの方こそ! 怪我は?」

 

「怪我? あぁなんともないが」 

 

 周囲を見回すと、ムーディやルーピンを始めとした、不死鳥の騎士団員の主要メンバーが戦闘態勢を整えている。

 

「子供は隠れてろ!」

 

 

 

 ムーディがそう叫ぶが、ハリー達はそれを聞かず、立ち上がると死喰い人に杖を向けている。

 

「もう! 皆無謀なんだから!」

 

 ハーマイオニーは悪態を付きながら杖を構える。

 

「援護を開始します」

 

「ファランクス展開」

 

 ファランクスにより弾幕を形成し、死喰い人を防御態勢へと移行させる。

 

「突貫します」

 

 ウアスロッドを正面に構えたデルフィがゼロシフトにより死喰い人に突貫し敵の中央をかき乱す。

 

「や、やるではないか」

 

「これ…私達は必要だったのだろうか…」

 

「今は目の前の事に集中しろ!」

 

 ムーディはそう言いながら、魔法を放ち、周囲の死喰い人を気絶させていく。

 

 

 

「逃さんぞ!」

 

 

 

「ハリー!」

 

 

 

 シリウスが叫ぶとルシウスが放った魔法を打ち消した。

 

 

 

「はん! 相変わらずアンタは甘ちゃんだ!」

 

 

 

「ベラトリックス!」

 

 2人は互いに睨み合い杖を構える。

 

 

 

「はぁ!」

 

 

 

「くっ!」

 

 

 

 二人は同時に魔法を放ち、互いにけん制しあって居る。

 

「シリウス!!」

 

 

 

「退いてろ! ハリー!」

 

 

 

 駆け寄ろうとするハリーを制しながら、ベラトリックスと魔法を打ちあって居る。

 

 

 

「くぉ!」

 

 ハリーの放った魔法を己すんでの所で防いだベラトリックスが苦痛の声を上げている。

 

 

 

「くそがぁ! 邪魔するな!」

 

 

 

 ベラトリックスは標的をハリーに変えたのか、赤い閃光をその杖から放った。

 

 

 

「ハリー! 危ない!!」

 

 

 

 ハリーを庇う様に飛び出したシリウスは、赤い閃光を胸に受け吹き飛ばされる。

 

 

 

「ハーハハッ! 消えてなくなりな! シリウス・ブラック!」

 

 

 

「シリウス!!」

 

 

 

「ぐぉおぉおぉぉ!」

 

 

 

 吹き飛ばされたシリウスは、誘導されているかのようにアーチへと吸い込まれた。

 




車が空を飛ぶ必要は無いと言いましたが、別に飛ばせないとは言っていない。

今回の話しで、シリウスがアーチに飲み込まれました。

どうなるんですかねぇ
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